7.《ネタバレ》 往時のニューヨークの街並みやクインシー・ジョーンズの音楽がかっこいいなと思うけど,面白いかというとちょっとなあ。絶望が深い彼だからこそ,当初の冷酷な質屋のキャラクターが魅力的であったわけで。グズグズになっちゃって,後半,社会学者のマンションに訪ねたりしたシーンは興醒めでした。 【なたね】さん [DVD(邦画)] 3点(2023-04-28 22:40:26) |
6.悲しい過去を引きづりながら、質屋を淡々と営む姿が実に悲しい。誰にも心を開こうとせずで物語は進行するのだが、結局最期はこれですか??ずっと沈んだ感じで、上手いなとは思ったが、面白いとは思わなかったです。 【SUPISUTA】さん [DVD(字幕)] 5点(2018-12-19 22:40:43) |
5.収容所時代の壮絶きわまる過去を封印しひたすら質屋業を営むユダヤ人ソル・ナザーマンだが、中年の社会福祉事業家マリリンとの出会いをきっかけに、昔の記憶がフラッシュバックとなって蘇る。その過程がロッド・スタイガーの名演技でみごとに描かれる。そして衝撃のラストはあまりにも痛々しい。救いはあるのだろうか。ホロコーストを扱った数多くの映画のなかでも秀逸。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 8点(2018-05-28 09:53:48) |
4.《ネタバレ》 シドニー・ルメット監督の初期作品として映画評論家の町山智浩氏が「トラウマ映画館」で取り上げられたこの作品がようやくDVD化=販売/レンタルされたので、何十年ぶりかに鑑賞。ニューヨークの貧民街で質屋を営むユダヤ人、もともと大学教授で幸せな家庭を持っていた彼だがホロコーストによって人生が一変する。お金のみが生きる糧。自分を慕ってくれる者はいるものの人々の優しさに触れる度に思い浮かぶ過去の辛い経験。町山氏曰く「ユダヤ系が中心のアメリカ映画界が始めてホロコースト(によるPTSD)を題材にした作品」であり、「アメリカ映倫が始めて女性の裸を映し出すことを認めた」映画であるそうな。という事で今の映像表現に慣れている我々からすればもっと刺激的な、刹那的なインパクトが足りないとは思うが戦争終結から20年経ってようやく取り上げた事を考えれば、その傷の重さがわかろうというもの。演出的には過去のフラッシュバック情景が増長すぎる気がするが、監督ルメットの特長である手持ちカメラでとらえたニューヨークの風景(名カメラマン=ボリス・カウフマンの撮影)+クインシー・ジョーンズの音楽も相まって雰囲気抜群。そしてロッド・スタイガー。「夜の大捜査線」の警察署長と同一人物であるとは思えないでしょ、素晴らしい。 最後に一言。今回のDVD化は嬉しいが、字幕はちょっと物足りない。約30年ほど前のソニー・ビデオライブラリー版/wowowの「トラウマ映画館」で見た際には言及あったユダヤ系・黒人ヒスパニックに対する蔑称が省かれている。「作品の意図を尊重する」という意味でもう少し考慮しましょうね、映画会社の皆様。という事で機会があれば(解説資料があればなおOK)。 【Nbu2】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2018-05-13 10:16:32) (良:1票) |
3.これもアメリカンニューシネマですよね。この手の破滅的映画はどうも好きになれません。感動的って…? 【色鉛筆】さん [地上波(字幕)] 4点(2009-02-22 23:03:19) |
★2.《ネタバレ》 この監督の映画は真剣に見ないとだめです。 ところが最初からわからない~!?何がなんだかわからない~(笑 ある技術を使いまくりです。 サブリミナントというのかフラッシュ効果というのか・・
冒頭はまるで違う映画のようなきれいで平和な家族の映像。 これがわりと長い。もちろん白黒ですよ。 それが過去のものとなり現在、質屋の主人はひとりで忙しい毎日をおくる。 アルバイトの男の子が唯一の身近な話し相手(でも心は開かない) いったい過去に何があり主人はひとりなのか。 家族のうち生き残ったじいさんがいる。 お前だけ残ってと罵倒する寝たきりのじいさんが・・ 質屋はユダヤ人で収容所に入れられていた。 その事件とは妻のレイプや子供の事故死・・ 全て幸せを奪われ冷酷に金だけを信じる質屋。 市民ケーンと同じにおいがしました。
トラウマって自分ではどうすることもできないものもある。 でも逃げてもいつかは向き合わなきゃならない日が来る。 金が全てだ! 唯一の身近にいるバイトの青年に言うも、相手は信じやすくお人よしだ・・ この展開はうまいけどきついです。
淡々と飾りも何もない映画。 それがグサグサと刺さるのですが、救いようのないラストは、 ある唯一の娯楽によって救われる。 本当に終わったあとすぐにでもこの映画を忘れたくなりました。 あの娯楽の前で終わっていたとしたらね。 あらすじをわかった上で見るほうが深いです。 ラストの娯楽とは映画的な娯楽です。 この終わり方でないと承知しない、くらいなうまい結末です。
痛みがわかるうちは生きるべきなのです。 たとえそれからの生きる道が苦痛であれど、生かされている・・ もう一度自分は生きなければならない。 このラストは実は市民ケーンより感動したのです。 そしてなんと明るくモダンな音楽・・ 感動を誘うこともしなければ語ることもない。 なのにこの晴天のようなラストは深い。 惜しむらくはあのフラッシュの使いすぎと、映画の娯楽がもう少しあれば・・ でもやはりシドニー・ルメットは白黒ですね!
救いようのない映画なのですが、 答えは自分で見つけられるという救いがあり見事です。 落ち込んだときにも、もしかしたら本当の救いになる映画かもしれません。 かなり落ち込んだときに、道が開けるかもしれません。 それほど真面目で真剣な映画と思いました。
【アルメイダ】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-04-03 00:42:08) (良:1票) |
1.社会派シドニー・ルメットの「未知への飛行」と並ぶ60年代の傑作の一つ。社会派サスペンスというより心理的サスペンスの色合いが強く、ルメットの映画にしては少し異色な作風でありそれでもクオリティは非常に高い。クインシー・ジョーンズの音楽もたいへん効果的である。 【チャーリー】さん 9点(2001-08-30 18:58:58) |