27.夫の愛人のいけしゃあしゃあとした物言いに虫唾が走る。夫の同僚の厚かましさにもイライラする。そんな二人に対するジュリエット・ビノシュにも「はぁ???」 おフランスならではの人間関係に呆れるばかり。娘がほったらかしな展開にも腹が立ちます。 |
26.ひたすらチマチマじめじめしている独善的な心理描写が続く、いろいろな意味で何とも辛い作品。ジュリエット・ビノシュだったからそれなりに見ることはできたが、通常レベルの俳優だったら破綻していたのではないかと思う。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2023-05-12 00:27:00) |
25.《ネタバレ》 フランス国旗「トリコロール」は青・白・赤の三色が自由・平等・博愛を表す…とは結構誰でも知ってるコトだと思うケド、実はどの色がどの価値観を体現している…という対応関係はハッキリと決まっているモノではないらしい、と。ただこの連作では明らかに、青が自由、白が平等、赤が博愛を示している様に思われる…のだし、あといちおう画づくりのコンセプト・カラーとしても三色が映画の中にそれぞれ取り込まれている…とゆーのも確かにそーなのだね。その上で、三作の共通テーマはシンプルに「ある愛のカタチ」であるけれども、それらは決して唯「美しい」とか「温かい」というモノでもないネガティブみ・シニカルさを割かし多めに含むモノでもあるかな、てのが正直なトコロなのだね。 ※あと、観る順番は青→白→赤が好いかと(登場人物が少しだけ重なってゆく関係で)。 中でこの「青」は、率直に三作で内容が一番高度でかつつくり込みも綿密だと思われますね。実は、私自身は少しだけ「コレは『博愛』のハナシなのかな?」とも思ったのですが、最後まで観るとシンプルにジュリエット・ビノシュがある種の「自由」に辿り着いたサマを描いた作品だとは思えるのです。ただ、前述どおりこのサマってのがごくネガティブなモノ⇒ぶっちゃけると自由な様で自由でもないモノにも見えるのですよね(今作ではその「青」も、画としては憂鬱という意味でのブルーとして随所に挿入されていますし)。彼女は愛を(ソレこそ)誰にでも奉仕・自己犠牲という形式で振りまいてゆくという人物に見える一方で、でも単に愛情行動の選択肢としてソレしかコマンドが無いという人にも見えるのですよ。ソレは仄かに描き込まれる母親との関係性の歪さなんかに由来する一種の病理かとも思えるのですが、だから結局彼女は実は色々な人に(ソレを押し付けるがあまりに)ある種煙たがられていた…というコトにも見えるのです(取り分けて死んだ旦那については)。旦那の愛人が言う「どーいう人か分かった」とゆーのは、実に高度な皮肉かと思えましたね(ないしは批判・非難にすら)。コレは何とも残酷なシーンだな、と。 オーラス、無表情で涙を溢す彼女からは、彼女自身の人間性そのものについての絶望と同時に、それでも彼女はそう生きていくしかないのだ、というより頑なな意味での絶望もまた感じ取れるな…と思ったのです。その部分を表現するビノシュの演技がごく優れたモノであったとしても、コレはちょっと私個人としては(根本的なポリシーから外れるというレベルで)非常に好みではないネガティブさでした。なので(まあまあ優れた映画だとは思いつつも)これ以上の加点は控えておきます。 【Yuki2Invy】さん [インターネット(字幕)] 6点(2022-05-04 12:05:49) |
24.《ネタバレ》 うーん、わからんぞ。ビノシュ演じる主人公の心理が。 家族を突然失ったのだから、家も楽譜も思い出も何もかも手放すのも、自棄気味に知人の男と寝てしまうのも、そこはまあ分からんでもない。しかしねえ、降って湧いた夫の愛人が妊娠しているときた日にはこりゃ大波乱の予感ですよ普通。ワタシなんか女性週刊誌ばりの愛憎劇を期待したわけですが。なんとビノシュは彼女に亡き夫と住んだ邸宅を譲っちまうという神の如き心の広さだ。ウソだろ。「妻は良い人だ。寛大だ。」などという夫の言葉を愛人の口から聞かされてキレない女がいるだろうか。 この頃のビノシュはまだ細くて繊細な容姿だし、映像もキレイぽいのだけども、どうにもこの手の話は人物に共感できないと心が動きようが無いわけで。なんかたぶん素敵なおはなしなんだろうなー、と茫洋とした感想ですみません。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2016-02-12 23:13:03) |
23.《ネタバレ》 クシュシュトフとビノシュだから、もうちょっと面白くなると思ったのだが・・。トリコロールシリーズは、どれも捻った愛ばかり。この監督には「愛に関する短いフィルム」があるから、オーソドックスな愛はもう描かないんだね。ビノシュのカワイイ愛の話も観てみたかったな。 【トント】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2014-02-03 21:53:38) |
22.フランス国旗の色、青・白・赤をモチーフにした三部作の一作目、本作は青。 ヒロインの心情描写が目一杯たっぷりと描かれていて、フランス映画らしい演出とともに、 画面から溢れてくるぼんやりした青色の絵が、彼女の哀しみや不安をさらに際立たせていた。 ヒロインの女優さんは他作品でも何度か見ていたんだけど、普通にしてても寂しげな表情なので、 ハマリ役といってもいい役どころ。音楽家という設定が効いていて、音楽の使い方もいい。 フランス国旗の青は「自由」という意味があるらしく、それを念頭に入れて鑑賞すると、 理解しやすくなるかと。三部作の中では、やっぱりこの一作目が一番良かったかな。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-08-13 07:21:03) |
21.《ネタバレ》 映像や音響の格調の高さと、ストーリーの俗っぽさをどう捉えるかだ。死さえ望んだ未亡人が、生きようと回復するまで。子を失った悲しみから、愛人の子を祝福するまで。これとヨーロッパ統合との兼ね合いが、もひとつ見えてこない。「青」は「自由」なんだけど、孤独という自由の話と見ていいのか。音楽が唐突にやってくる効果。音楽だけでなく、ドアを叩く音とか、音一般が計算されているよう。そのことが作品にどういう効果を与えているのかまでは分からない。母親が見ているテレビはいつも危ないものばかり。宙吊りとか綱渡りとか。まさかこれがヨーロッパ統合を暗示してる、ってんじゃないと思うが。そういった個々の部分は気になるものばかりなのに、それの作品への効果が分からない。その統合されなさが、ヨーロッパの未来だ、ってんじゃないでしょうね。ほとんどヒロインのみを追っていくドラマ。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 6点(2010-11-19 10:02:42) |
20.三作目を最初に見てしまって、かなり期待したのですが、やけに退屈でした。ヒロインが好きになれなかったのが原因でしょうか。 【色鉛筆】さん [DVD(字幕)] 5点(2010-10-23 17:15:35) |
19.《ネタバレ》 「白」を見て気がついたのですが、「白」に出てくる「妻子の束縛から逃れたい殺されたい願望の男」ミコワイは、まさに「青」のパトリスのことを言っているのですね。 そう思って考えると、当時のパトリスがにっちもさっちもいかない身動きの取れない状況に居たということがよくわかります。 気が強くて仕事に手を出し口を出すセレブ気取りの妻からは逃げられず(作曲を手伝ってもらっているうえそれを世間には秘密にしているし)、気晴らしに愛人を作ったら相手が本気になって妊娠してしまい(パトリスが知らなかったというのはあやしい)、離婚しようにも妻との間の娘はまだ小さいし、欧州統合の象徴曲を作ってくれというプレッシャーはかかるし、これは「きわめて内気な人物」であるパトリスが「ミコワイ」になるのに充分すぎる状況ではないでしょうか。 パトリスはミコワイなのです。誰かを雇ってブレーキオイルを抜かせたかどうかはあまり重要ではない。パトリスはミコワイ的な状況にあって、あの事故のタイミングは作り手のクッシー的には「偶然」ということではないのですたぶん。 そして、ビノシュというたくましい女優を使うことによって、ジュリーという女性が本当は夫を束縛しまくっていて、パトリスは死ぬことによってしかジュリーから解放される方法はなかったことが描かれます。 だからこの「青」はまずは「パトリスの得た自由」なのだと思う。そしてつぎに、夫と子供から解放されたジュリー、セレブ妻であることに満足して自分の才能を夫の手柄にしていた不自由、本当はあまり子供が好きじゃないのにいい母親ぶる努力をしていたという不自由、からの解放であるのです。 クッシーの作品世界では、人々の間に「話し合い」が通用しなくなったところから物事が始まっていて、そのため登場人物はいきなりガラスを割ったり爆弾を仕掛けたりします。クッシーの中では「もう話し合いでどうにかなる段階ではない」のです。 けれども、ビノシュのようなたくましい女優がそれをやると、とんでもねー怖いねえちゃんに見えてしまうのも事実です。いつ見ても相変わらず嫌な感じのビノシュでした。 しかし三部作にするほどの内容かなあ、という疑問の残った青。 【パブロン中毒】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-12-27 15:09:55) |
18.ブルーを基調にした映像は確かに美しいが、息をのむほどに美しいかと言えばそうでもない。 しかも、シーンの切れ目で画面が暗転し、大げさな音楽が流れるあの演出も、どうも気に食わない。 色や音楽を過剰に強調した本作だが、それが評価されたからこそのベネチア金獅子賞だと思われるが、私にはその良さがどうも分からなかった。 【にじばぶ】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-11-16 23:44:49) |
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17.10年以上前に鑑賞したので細部は覚えていないが、人生に衝撃を与えた作品。 こんな事を題材に作品をつくり、感動させてもいいんだ、 ということを教えてくれた映画。 30歳を過ぎた今、もう一度鑑賞すべきなんだろうけど、大好きだから満点。 【ぺんぎんうさぎ】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2008-03-29 03:00:25) |
16.ヨーロッパの映画らしい大人なテイストの作品でした。こういう雰囲気は嫌いではありませんが、主人公の行動を中心にして、何をしているのか、何を言いたいのかよく分からない部分が多々あり、それが高得点に繋がらない原因になっていると思います。人にはお勧めしません。 【mhiro】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2005-12-10 11:27:44) |
15.藍色がきれい。でも最後まで例の曲が良いとは思えなくて、突然鳴り響く度に気持ちが萎えた。コーラスの歌詞も陳腐すぎてくどい。ビノシュは役柄のイメージにぴったりでよかったが・・。多分もう一度観たら確実に寝ると思う。 |
14.実は内容をあまり良く覚えていないのだ。スミマセン。当時不眠症に陥っていた私はその日も48時間以上一睡もしてない状態でイライラがつのり、友達の彼氏(何故?)を誘ってこの映画を見に行った。そして、最初の20分程気持ちよく寝た。その後目覚めて最後まで見たからそれなりに面白かったんだと思うけど。眠りにおちた時のあの開放感が今も忘れられない・・。 【黒猫クロマティ】さん 5点(2004-03-22 13:48:22) (笑:1票) |
13.《ネタバレ》 つまり「Trois Couleurs」とは「Three Colors(三色)」のことだったのだな、と遅まきながらこの作品を観た時にやっと思い当たった。それまで、フランス語も全く分からないし深く考えてもいなかった。青は自由、白は平等、赤は博愛(フランス人が実際にそうかどうかを考えたらかなり疑問の残る部分もあるが)。3部作第1作目は「青の愛」。ビノシュ演じる深い絶望の底にいる女性が、結果的にあることを契機として、生き直す決意をする物語。青は憂鬱の象徴でもあり、本当の失意を経験した者、深い水の底のような深い青の中に沈んだ者だけが、本当の自由を得られる、という1つのテーマを感じた。 【ひのと】さん 5点(2004-02-16 16:23:04) |
12.ジュリエット・ビノシュはやっぱり演技がうまい。でも、だいぶ退屈してしまいました。期待しすぎていた分、こんな点数になってしまいました。 【きょうか】さん 4点(2004-02-04 21:55:56) |
11.青がきれいだった。ビノシュの演技が上手だった。映画館で見たのだが、音楽が少しうるさく感じた。しかしそれしか印象が残っていない。 【トマトマート】さん 6点(2004-01-05 14:25:16) |
10.仏語3本はキツイので、とりあえず青から借りました。周囲に悪人いないのに、ヒロインをこんなに強く応援したい作品は少ないものです。ビノシュが目だけ、唇だけで演じる絶望…ちょい出のナースを優しい美人にしたりして、さらに彼女が可哀想なのよ。 皮肉な事実と彼女の寛大さが切り替えるきっかけなんて…ため息。 突然鳴り響く音楽と青色はちょィとシツコイか、、おかげで茶色が綺麗に思えました。女としてピンチ超えてきた熟女さんには、共感で胸一杯になれるおフランスではないかと思います。 【かーすけ】さん 8点(2003-12-12 20:55:30) |
★9.ジュリエット・ビノシュが好きなので、「青の愛」だけ観た。 青は涙の青だなあ・・・と染みる、欠乏感と悲しさに溢れた映画。「青の愛」から得たのは、「愛する者を失う=深海に注ぐ雨」というイメージ。 【よしの】さん 5点(2003-11-22 16:40:43) |
8.私は苦手です。観よう。と思って観ないと観れない映画です。情緒的な映画で、私には主人公の気持ちなどわからない。「気をしっかり持ってね。ジェリーとしか思わなかった。」映像の美しさと間の取り方とか、やっぱ、さすが芸術の国フランスというか、品が漂ってました。 【万次郎】さん 6点(2003-06-19 08:51:28) |