悪魔は誰だのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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悪魔は誰だ

[アクマハダレダ]
MONTAGE
2013年上映時間:120分
平均点:7.33 / 10(Review 6人) (点数分布表示)
公開開始日(2014-09-13)
サスペンス犯罪ものミステリー
新規登録(2014-11-03)【8bit】さん
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キャストオム・ジョンファ(女優)ハギョン
キム・サンギョン(男優)チョンホ
ソン・ヨンチャン(男優)ハン・チョル
配給アルバトロス・フィルム
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6.《ネタバレ》  ある程度映画を見慣れている人であれば、中盤くらいで2度目の誘拐の犯人は察しがつくでしょう。
 ただ、話の筋が読めたとしても、最後まで全く飽きさせないのはさすがです。
 タイトルから、もっとサイコパスなサスペンスを予想していましたが、韓国映画にしてはそれほどぶっとんだ内容ではありません。むしろ、堅実な作りのサスペンスと言えそうです。これよりどぎつい韓国映画は他にいくらでもあります。
 そういった意味では、韓国映画のえぐさが苦手な人には、この作品はちょうど良いかもしれないです。
 ラストはベストな落としどころだったと思います。
 時効を迎えた誘拐犯に、別の誘拐の罪できっちり服役させる。
 誘拐した孫は無事に帰す。
 娘を殺された母親も捕まることなく、一応の復讐を果たす。
 主人公が刑事を辞職したのは残念だし、殺された娘は帰ってこないなど、悲しい結末には違いないのですが、それ以上の最悪なラストにならなくて良かったかなと。
 母親の犯人捜しと、2度目の誘拐。同時進行に見せかけて実は時間をずらしていたのは上手いやり方だと思います。
たきたてさん [DVD(字幕)] 7点(2024-01-19 14:37:13)(良:1票)
5.《ネタバレ》 ネタバラシで意外な真相。でも、少し冷静に考えるとおかしな点に気づく。
誘拐されたボムは真相を知っているわけで、祖父が犯人だとされることに孫が黙っているわけがない。これはストーリーの致命的な欠陥。観客の意表をつくことを最優先して、孫の動向を無視した印象。

特徴的なのは時間軸が頻繁に前後しているところ。意識的にそうすることで、ミスリードに生かしている。
初見ではわからなかったが、犯人が誘拐する子供を物色して男の子を捕まえるのを諦めたシーンがあった。孫が誘拐される事件の直前にあったシーンだったために現在のシーンだと勘違いしていたが、よく考えるとあれは15年前の事件を起こす直前のものだろう。
テロップを使うとこのミスリードはできないので、テロップはついていない。そのために時系列がわかりにくく少し混乱してしまうのだが、それをうまく利用したわけだ。

このミスリードは上手かったが、やり方がずるいところもある。祖父がカバンを持って走るのがあれでは速すぎる。とても老人の動きではない。
また、15年前の事件ではあるが、子どもが誘拐されて死んでいる未解決事件なのだから大きなニュースになっていたはずで、担当が違うとはいえ他の刑事が知らないのもおかしい。よほど韓国の警察が無能なのか、同様の事件が多発して覚えてられないのか。日本でも警察の不祥事はあるが、韓国は警察への不信感が強烈なのか、映画ではひどく出来の悪い警察官が多い気がする。

サスペンスとしてどうなるのかと惹きつけられて面白かったけれど、すっきりしないところは幾つか残った。ただ、ラストはキレイに意表をつかれた。取引で冤罪をあえて被らざるを得なくするとは、罰の与え方が巧い。
監督のチョン・グンソプからは非凡なものを感じるんだけど、今のところ他に作品が見当たらない。
緻密で凝ったストーリーを書く脚本兼監督はどうしても寡作にならざるをえないが、この監督もそうなのだろうか。
一発屋で終わらないよう、次回作が見てみたい。
飛鳥さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-09-24 20:12:16)(良:1票)
4.《ネタバレ》 ■15年前の誘拐殺人事件が時効を迎える。そして時を同じくして、嘲笑うかのように同じ手口の誘拐事件が発生する。当時の担当刑事は今度こそ犯人を捕まえるべく奔走するが・・・ 巧妙なミスリード、そして韓国映画らしい展開と重苦しい中身、すっきりとはしないラストの良サスペンス。

■小説ではよくあるタイプの「時系列をずらして、同時と見せかけて違う時間帯に起きたことを見せる」という手法が巧妙に使われている。二度目の誘拐犯は何となく予想がついたが、その動機は・・・そうか、そういうことか・・・
しかしこれだったら1回目と2回目の事件が似ている必要性はないんじゃないのかなぁとか思ってしまう。偽犯人が捕まるところも、そんなにうまくやれるのか、とか思ってしまうし。

■ラストは、「真犯人」が罰せられてひとまず勧善懲悪、という感じに見えるが、彼も病気の娘を救うための苦渋の行動だし、そして娘に幸せな生活を与えつつ自分は山の中で15年隠遁生活を送ってきており、かなり苦しんできていると思う。子供の死も意図的ではないし、一概に悪とは言い切れない。むしろ「悪を裁く正義」に酔っている主人公にこそ、もっとも危ない「悪魔」を見ることができるかもしれない。このあたり、韓国のオリジナルタイトルが「MONTAGE」と犯人当ての要素を押し出しており、ゆえにラストも「勧善懲悪」として見られていそうなのに対し、邦題が「悪魔は誰だ」と勧善懲悪の解釈を拒むようなものになっているのは対照的に見える。
θさん [DVD(字幕)] 9点(2015-09-01 00:40:46)
3.《ネタバレ》 すべてが繋がる音声解析のシーンでは感嘆の声を上げそうになった。お見事。しっかり丁寧に練り上げられている上質ミステリーであり、人間ドラマでもある。テイストは「容疑者Xの献身」あたりに近いのかも。容疑者Xもそうだった気がするが、真相が分かってからのダラダラ感が勿体ない。全体的に、もう少しハイテンポでグイグイすすめてくれれば、相当な傑作になったと思う。三人とも悪魔に取り憑かれてしまったとも言えるだろうし、これがただの人間で、悪魔なんかいなかったんだとも言える。何とも、複雑な気持ちになる結末だ。
すべからさん [映画館(字幕)] 8点(2015-04-14 01:16:18)
2.《ネタバレ》  良い作品です。どの主要登場人物も心に闇を抱えています。というか抱えます。バッドエンドとは決して言えませんが、テーマの重さが作品を貫いています。サスペンス映画特有の先の読めなさは見事。脚本と演出グッド。犯人と思われし人物を追うシーンでは手持ちカメラと定点カメラの併用で緊張感が増します。象徴的なカットや印象的なカットも短めにスッと挿入されていて作品に集中できます。多少強引な展開はどの映画も同じだろうと思うと全く気になりません。韓国のサスペンス映画やバイオレンス映画はかなり好きですが、その中でも控えめ。特に怒鳴り・泣き叫びは必要最小限にとどまっているのも好感が持てます。
 もちろん、アッというようなラストが待っていますが、その種明かしが終わっても作品の魅力は消えません。増すぐらいです。ドラマは続きます。
 是非ご鑑賞を。
JFさん [DVD(字幕)] 7点(2015-04-08 18:21:26)(良:1票)
1.《ネタバレ》  韓国の犯罪ものというと凶暴なまでのバイオレンス描写を心配しちゃいますが、これはそういう血と暴力の映像世界ではないので、その点では安心です。が、心には痛い映画で。

 一人の少女が誘拐され殺され、その時効と共に同じ手口の誘拐事件が起こる、その裏にある秘密とは?という事で、ミステリーの要素を多分に含みますが、でもこれ、ミステリーとしては成立してないというか、ミスリードの仕方があまりに卑怯で(笑)
 時系列通りに描いているように見せかけて実は全く違った時間の事を描いているっていうミスリードが何か所も存在していて、ひたすら騙しにかかってくる状態。ラストの意外な展開!っていうのを盛り上げるための解体・再構築がテクニックを越えてあざとい感じで、その点では韓国映画らしいクドさ。

 みすみす同じ過ちを繰り返す極端に無能な警察とか、あまりに簡単に事件の真相を暴く事になる便利アイテムの存在とかツッコミどころは満載。
 追跡アクションに時間をかけたりして、娯楽映画色が強いのも題材の重さに対してどうなんでしょう?

 でも、そのやるせない真相、人を本当に救ってはくれない法律の限界、個人が出来る事の儚さが胸に重くのしかかってきました。
 ラスト、主役の刑事の選択というかもう強要ですね、アレもアレでどちらの立場から見ても決して納得できる行為ではありませんが、でも、それがせめてもの「人の心」なのかと思うと安易に善悪の判断はできない訳で、悪を駆逐できるのは必ずしも正義であるとは限らないのかな、と考えさせるのでした。
あにやん‍🌈さん [映画館(字幕)] 6点(2014-11-11 22:13:06)(良:2票)
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【点数情報】

Review人数 6人
平均点数 7.33点
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100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
6116.67%
7350.00%
8116.67%
9116.67%
1000.00%

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