20.新田次郎の原作はドキュメンタリー小説の傑作。この映画を観るのなら,断然小説を読むことをお勧めする....のだが,実は私が「八甲田山遭難」を知ったのはこの映画によってだった。あの傑作を広く世に知らしめたということと,小説をビジュアライズして記憶するのに多少は貢献したということでこの評価。 |
19.リーダシップとは何か?を考えさせられる映画。 <追記>10年ぶりに再見。欣也は愚かなリーダーというイメージだったのだが、よく見ると部下の信頼は厚く、慕われているが上司に振り回されてモノが言えない哀れなリーダーだったのだなと。まあ軍隊だから仕方ないけど。一方対比的に描かれる高倉健の方はちょっと英雄過ぎてファンタジーになってしまっているような。諸々の選択の結果も偶然性が高いというか、単純に各々の隊の善悪を決め付ける事もできず、自然の前では人間は無力なのだなあと思わせられる。特に311後だと痛感する。再見で気になったのは加山雄三の存在。常に冷静で空気を読む。上司の前ではしゃばらず、部下に対しても偉ぶらず、あまりリスクもとらない。こういう人が組織では生き残り、出世していくタイプなのかなと。 各々の隊については極端に対比的に描かれているが、どうも史実はちょっと違うようである。この辺についても詳しく調べてみたいなと思った。 |
★18.撮影はさぞ大変だった事でしょう。ただ、その大変さって、映画の出来とは関係ないですからねぇ。いくら苦労しても、映画は画面に映るものが全てなのですから。映画としては、そんなに。何しろ景色が延々雪の中、みんな同じ軍服にくるまれてたんじゃ、誰が今どこにいてどうなっちゃってんの?っていうのがちっとも判らず、単調な映画としての印象が強くて。まさか登場人物別、部隊別にハッキリ色分けしろってワケにもいかないし、実は映画化に向いてない原作だったのかもしれません。実際に亡くなられた方々には大変申し訳ないんですけど、日本の歴史の中で白虎隊とこの話は、とってもマヌケだよなぁ、って思ってしまう不謹慎な私なのでした。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 5点(2003-12-18 12:14:39) |
17.無謀な雪中行軍を企画した軍のお偉方や、神田隊をかき回す馬鹿な大隊長なんかを見ていると、昭和になって中国との泥沼の戦争に突入し、太平洋戦争に至った軍上層部の愚かさが重なってしまう。官僚制度の弊害、極限状態におけるリーダーシップの重要性を教えてくれる作品です。 |
16.ダラダラ長いだけでつまらない。自然を甘くみちゃいかん。 【ドルフィン】さん 2点(2003-11-04 21:13:46) |
15.いっつも見たいと思う映画ではないけれど、時々、思い出したように見たくなる映画なんだな。高倉健さんの格好良さは、まあ、役柄ということもあるけど、やっぱりこの人は、こういう格好良さが内側から滲み出てくる人だよね。でも、印象的なのは、遭難してしまう側の兵隊達の置かれた極限状態で、凍傷とか血尿とか発狂とか、そういうシーンが脳裏に焼き付いてるなぁ。ただ、そんな悲惨さの一方で、規律と礼節を重んじる高潔さとが絶妙なバランスを持っていて、とにかく妙に心に残る映画のひとつですね。 【由布】さん 9点(2003-09-25 22:51:30) |
14.子供の頃に雪が積もると集団登校時に雪中行軍とか言ってタンボの中を歩いてみんなで遅刻して怒られた。でも彼らは命がけであんな事やらされて大変です。「冬の八甲田を歩いて見たいと思わんか? 」上官から言われたらイヤとは言えない。彷徨い歩く姿は亡霊のようで恐ろしい。 【亜流派 十五郎】さん 5点(2003-09-12 16:43:52) |
13.たしかTVか何かで中学か高校の頃に見た。1回みただけで引き込まれてしまった。吹雪の描写に難ありとの意見もありますが、私はこの映画の自然描写に魅せられて、俳優の迫真の演技もよかったので、隊員達の苦労ぶりや、ずるずると深みに嵌って、遭難していく様がとても印象に残りました。あと、高倉健以下のの演じる明治の日本軍の描写なんですが、案内人の女の人に敬礼をするシーンがあったのですが、映画上の演出とわかっていても、この頃の兵隊は本当の意味でかっこよかったんじゃないかと感じました。礼儀も節度もあったのだと思いましたね。(この映画にはそうじゃない人も多く出てますけどね^^;) 【はむじん】さん 8点(2003-09-09 04:23:16) |
12.《ネタバレ》 雪国育ちの私には信じられません。あんな軽装備で雪山に行くなんて。裸になった役者さん、家族に「死ぬかもしれない」と告げて、撮影に臨んだとか。そのシーンが特に印象に残っています。 【MORI】さん 6点(2003-08-08 11:48:46) |
11.アホな上司を持つと命取りですね。実際にこんな事があったのかと思うと恐ろしい限りです。 【カズレー】さん 7点(2003-08-08 00:12:52) |
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10.史実を忠実にやっていると言う事で、この評価なのだけど、ちょっと出演者が格好良すぎな気がする。当時の記録等を見るともっと泥臭い面が露骨なまでに出てるのだけどね。あ、それじゃ映画に出来ないか。(笑)【じふぶき】さんが言うように映像で極寒のリアリティを表現するのはするのは本当に難しいと思います。でも当時としては結構良く出来ていたとは思いますけどね。 【奥州亭三景】さん 7点(2003-08-05 18:27:47) |
9.《ネタバレ》 夏に映画館に観に行って、寒い思いをした記憶があります。新田次郎の原作をわりと忠実に再現した映画だと思います。極限状態での人間の葛藤がよく描かれているとは思いますが、それぞれの部隊の位置関係を把握していないと、ストーリーが混乱するかもしれませんね。実話として、せっかく生き残った隊員も日露戦争の激戦地に送り込まれて、無理矢理戦死させられたという悲劇もありますね。実際に人工雪崩を起こして遭難場面を撮影して、その時には学者の見学もあったという逸話があります。それだけ雪の描写には特殊効果やCGには無い迫力があると思います。映画を観た人には、原作を読むことをおすすめします。 【オオカミ】さん 8点(2003-08-05 09:05:33) |
8.この映画の何が面白いのか、まったく分かりません。だもので、もう一度見直そうか…とは、やはり決して思いません(笑)。確かに撮影は大変だったろうし、作り手の苦労が画面からヒシヒシと伝わってくる。けどさあ、それが作品を救うどころか、ただうっとうしいだけに終わっているってのが、最大の”悲劇”でしょう。唯一記憶に値いするのは、秋吉久美子に高倉健たちが「礼っ!」と敬礼する時の、彼女のはにかんだ笑顔だけ。やっぱり映画を「救う」のは、女たちなんだな。 【やましんの巻】さん 4点(2003-08-04 11:24:03) |
7.当時、大量にオンエアされていたCM「天は我を見放した」のセリフにつられて見ました。見た後で見たって思ったのを憶えてます。今はほとんどこのシーンしか思い出せません。 【omut】さん 5点(2003-08-03 02:06:00) |
6.三國さん演ずる大隊長みたいな人って結構いると思いません?功を焦って余計な口出しをして現場をかき回し、事態を確実に悪化させて抜き差しならぬどん底に周りを巻き込んで突進する馬鹿って。そしてそれに追従するお馬鹿な取り巻きたち。北大路さん演ずる中間管理職は己のベストを尽くそうとするも上官には逆らえず中隊は全滅…。今も昔も繰り返される官僚組織(会社組織)の悪弊ですね。組織に属する人間は必見の映画。上司に持つなら高倉健さん演ずる大尉さん。少なくとも緒形拳さん演ずる伍長でありたい…(人に頼らず自分だけ助かる算段を忘れない、自分の安全は自分で確保)。 【ぶくぶく】さん 8点(2003-05-05 15:10:59) |
5.新田次郎はすごいですよ。山岳愛好者で気象観測員で富士山レーダーつけた人だけあって、描写のすごさは感動ものです。この映画もなかなかうまくかけていると感じました。 【みんみん】さん 7点(2003-04-28 22:44:34) |
4.雪の映画は大抵そうなのだが、この作品も雪のリアリティはない。雪質は湿っているので極寒にはみえないし、風の音だけの吹雪も壮絶さがない。確かに描写は難しいと思うが、もっと追求してほしい。また映画はノンフィクションを元にしたフィクションなので、真実には遠く及ばない。真実はもっと悲惨である。この事件は無謀な計画、無知、組織の失敗が原因の、完全なる人災であって、決して美談ではないのだから。ともあれ良く製作したなとは思う。大変な撮影であったろう。映画が八甲田山の遭難を改めて世に知らしめた功績は大きい。 【じふぶき】さん 6点(2003-04-15 13:51:05) |
3.見ててホントに寒くなった。これを実際にロケで撮ってるからそれだけでもすごいことです。俳優やカメラ、スタッフの苦労はどんなだったでしょうか。こんな軽装備で極寒の雪山訓練なんてのがだいたい人命軽視もはなはだしい。明治の陸軍のアホさかげんが分かります。寒さと疲労で次々死んでいく兵隊たちが可哀想で恐ろしい描写だった。寒さで精神状態がおかしくなるとホントに服を脱ぎ出すらしい。上官が誤った判断をするとひどいことになるというの生々しく見せてくれた。新田次郎の原作も読むとなおいい。 【キリコ】さん 8点(2003-04-08 23:52:22) |
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1.あまり期待していなかったけど面白かった!人間の極限状況を描いた映画だけど、高倉健の中隊と北大路欣也の中隊が対照的で、後者がいかに無茶な雪中行軍をしたかがよくわかった。雪山の怖さをいやというほど教えられた。典型的な暗い日本映画だけど、この作品は本当に考えさせられるものも多く感動できました! 【たなぼた】さん 9点(2003-01-15 20:50:34) |