10.当時は所謂話題作り作だったのだろう。三島の演技は本職ではないので仕方ないが映画の雰囲気は悪くない。 【クリプトポネ】さん [DVD(邦画)] 5点(2019-01-23 22:39:30) |
9.主役なのに、最後の最後まで主役に見えない…。ただのアホにしか見えない。果たしてそこが彼の演技力とでもいうのであろうか。 【ケンジ】さん [DVD(邦画)] 6点(2012-04-05 22:19:59) |
8.《ネタバレ》 おそらく脚本(菊島隆三)が良かったのと、ヨーロッパで時代のヌーベル・ヴァーグを学んできた監督(増村保造)の新感覚があいまって、実録ものかと思わせるような、リアリティのあるヤクザ映画となった。三島由紀夫の稚拙なところのある演技がかえって、リアリティを増す効果があった。案外ミシマは猫背だったんだ(役作りでなければ)とわかったし、カッコづけ人生は役と共通するとしても、あんな頭の悪い粗暴な男がよく似合うとは意外だった。ところで、志村喬の親分は、さすがにどっしりした迫力があったし、脚本の菊島隆三がクロサワ組だっただけあってか、黒澤明の『酔いどれ天使』などの影響がちらほら見えた。しかし、なんといってもこの映画のピカイチは、ラストの三島の死ぬ姿で、あの写真集『薔薇刑』の、槍が刺さって殺されている絵柄を彷彿とさせるではないか。三島も、これが演りたかったにちがいない。ただ、話は観るほうになんのカタルシスもなく、あっけなく終わる。 【goro】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-10-07 14:21:03) |
7.ゴリラ似の素人俳優が主演のやくざ映画。この主演のヒト、何でも、本業は作家なんだってさ。え?みんな知ってるって?どれだけ演技がヘタか確認するために本作を観たって?ふむ、あんたもよっぽどのからっ風野郎ですな。ま、確かにヘタなんですけど(素人俳優によくある通り、他人のセリフの間、次の自分の演技のみに意識が行ってて、目が泳いでしまってる)、大丈夫、見慣れてくると違和感なくなります。タイトルは「からっ風野郎」ですが、この主人公、イマイチ、からっとしていない。どーせ俺バカだから、みたいなノリはいいんだけど、思い切りが足りなく、少々ジメッとしている気がするんですけどね。そこが可愛いと言えば可愛いところ。見た目はゴリラですけど・・・。若尾文子演じるオネーチャンを孕ませてしまった挙句に、何とか堕胎させようとするくだりなど、いかにもヘナチョコ。当の御本人の『金閣寺』などではもっとエグイこと、やってらしたじゃないですか。ま、そういう訳で、どこか青っぽい主人公の活躍を青っぽく演じ切り、やくざ映画でありながら青春映画としても楽しめる、なかなかの快作になっております(実際、オモシロイ)。最大の見どころは何と言っても、「三島由紀夫 in 遊園地」。三島由紀夫、後に割腹自殺を遂げるアノ三島由紀夫が、何と木馬に乗ってデートしている姿! 彼のセリフじゃないけれど、まさに「その手があったか!」と言いたくなるシーンですね。 【鱗歌】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-03-29 22:49:21) |
★6.《ネタバレ》 増村保造監督が大学時代の同期生でもある作家・三島由紀夫を主演に迎えて作ったヤクザ映画。冒頭のタイトルロールの音楽からして大映っぽくなく、むしろ日活アクション映画を髣髴とさせるような出だしに少し違和感が。はっきり言って増村作品云々よりは俳優としての三島由紀夫に興味がいって見た映画だったが、主演の三島由紀夫の演技は共演者たちと比べてしまうと素人の分だけあって下手ではあるが、まあ思ったほど酷くはないと思う。(よくもないが。)話のテンポは増村監督らしくよくて分かりやすく楽しめるものの、出来としては普通のヤクザ映画の域を出ておらず、平凡な印象で、若尾文子に関しても印象は普通で、妊娠を三島由紀夫に告白するシーンや、堕胎薬を飲まされそうになるシーンで、増村監督の映画のヒロインらしい強さを見せるもののそれでも何か物足りない。ラストのエスカレーターのシーンがいちばん印象的だけど、増村映画として特に見るべき点は少なく時期的に「氾濫」同様に発展途上の作品と言ったところか。そういえば主人公のおじさん役で志村喬が出てるけど、増村映画に志村喬というのはちょっと珍しいなあ。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 6点(2010-01-07 14:56:23) |
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5.《ネタバレ》 三島由紀夫の演技しているところってそういや、初めて見たような気がする。脇を固める人達の上手さがあるだけに余計、下手くそに見えて仕方がない。ヤクザ映画の増村作品、主演に三島由紀夫、どうにもしっくりこない。若尾文子に対する三島由紀夫、その反対の立場から見た若尾文子、話のテンポはこの監督らしい演出力によって補っていて楽しめることは楽しめるが、増村映画としては特にこれといって凄いものを感じない。若尾文子を騙そうと薬を飲まそうとするも、反対に騙される三島由紀夫、男と女の騙しあい、駆け引きにしてもちょっと弱い。それにしても三島由紀夫の上半身、裸の場面などは全くもって必要性が感じられない。ラストのあのエスカレーターの場面、ここがこの映画では一番の見所かなあ?いずれにせよ、増村映画としては、普通の出来です。 【青観】さん [DVD(邦画)] 6点(2008-09-30 21:31:51) |
4.特に必然性のないシーンでも上半身の裸体さらしまくり、文士故三島由紀夫氏のナルシストっぷりが炸裂!!役者としては素人の割りに芝居はどうにかこうにかってところ。自身監督作以外の出演これ一本きりのはずだけど、これ観る限りではヤクザ映画の「若頭」程度の役はこなせたんじゃないかって思う。ヒロインの映画館もぎり嬢役(!)若尾文子は他の増村作品での濃艶な役柄と比較しちゃうと、ここではまだごくごく普通の地味な女性に見えてしまう。堕胎薬を三島に飲まされそうになるシーンでの目の演技が後年の彼女の片鱗を窺わせるに充分。ヤクザ映画って殆ど観た事ないんで他と比べようがないんですが、これは暴力描写が少なめなので嫌悪感なく鑑賞出来ました。でも既に何本かのキョーレツ増村作品を観た後では、この作品は平凡な出来なのでは?と思ってしまった。免疫なのか?(笑) 【放浪紳士チャーリー】さん [DVD(邦画)] 6点(2008-09-21 15:54:27) |
3.さすがにアノ三島が主演するだけの脚本だ。私の高校時代、親がやくざということで、みんなから怖がられていた同級生がいた。結局その人は、物理学が苦手で潔く決断し退学してしまったけれど、いまどうしているだろう? ■断言できるが、当時の私より彼のほうが人間的に上だったと思う。■子に親は選べない。そして、やくざの子に生まれたら、日本ではそれ以外の道を生きるのは難しいことなのかもしれない。そんなことを思い出させて再考させてくれたリアリティのあるいい映画だった。■この映画の若尾文子のような女性像こそ、昔日本に存在した世界に誇れる日本のお・ん・なだったと思う。その理想像を映画として見える形に残してくれただけでも、この映画には十分な価値がある。 【マンフロント】さん [DVD(邦画)] 9点(2007-11-16 03:50:23) |
2.《ネタバレ》 特に三島由紀夫のファンというわけでもないのでこれで主演はちょっと厳しいかなと…。それに内容のほうもラストシーンといい救いがない。なんか日活アクションみたいな印象。こんなに地味でおばちゃんっぽい若尾文子も初めて見たし…。ところで三島ってもうこの頃からマッチョだったのね。不自然なほど上半身裸なので嫌でも目に入った…。 【バカ王子】さん [DVD(邦画)] 6点(2006-04-20 22:36:51) |
1.やくざが主役の映画となれば、我々が注目するのは彼らが一体どれだけ壮絶な死に方をするか、だ。そして女たちが彼らにどれだけ激しく振り回されながらそれでも男を愛し続けるか。と、こういう外までにおいが届きそうなとんこつラーメン風の映画はあまり好きではなかったのだが、この映画はあっさり風味で、テンポが非常によい。とんこつラーメンの特徴である食ったら止まらない中毒性も備えたままだ。なんでそうなったかというと、考えられるのは三島由紀夫や若尾文子のアップが殆ど無かったことだろう。それが役を演じる人間だけが目立つのではなくて役そのものに魅力を与えていることにつながっている。ていうか三島由紀夫かよ!?と初めはビックリしたが、時間が経つととんこつの臭みが良いにおいになってしまうのだから増村マジックといったところか。ラストもお見事。御馳走様である。 【Qfwfq】さん 8点(2005-02-08 18:01:23) (笑:1票) |