12.《ネタバレ》 私があまり演劇に馴染みがなく、当時の地方の事情にも疎いからか、同じ山田洋次監督の「家族」「故郷」よりは普遍性は感じませんでした。初めは公演チケットの押し売りのようにも見えてしまいましたが、実際にはネット等の情報もなかった時代にモデルとなった劇団の地方での評判は良かったようですね。 【クリプトポネ】さん [DVD(邦画)] 5点(2020-05-16 16:51:49) |
11.テレビや映画が受け身一方なのに対し演劇はまったく違う。役者の息づかいが観客に伝わり、観客の笑いや感動がまた役者に伝わる、俗に言う舞台と観客席の一体化である。その他にも演劇ならではのものは多々あろう。しかしそういったものは演劇を見た者でなければ感じ取ることができない特別なものだ。この松尾村のような田舎ではまったくの未知の世界。おもしろいかどうかもわからないし、採算が取れるかどうかもわからない。そもそもどれだけの人が見に来てくれるかもわからない、二の足を踏むのは当然のことである。そうした松尾村青年団を相手に、熱く誠実に説いて回る倍賞千惠子の河野さん熱意、なんとすばしいことか。団長の心を動かしそして青年団の一人一人に伝わっていく感動の物語だ。これがまた実話をもとにしているからなおすばらしい。私個人としては河野さんの他には青年団長を密かに慕い影ながら支えた岡本茉利演じる愛子さんに拍手を送りたい。 【ESPERANZA】さん [DVD(邦画)] 9点(2015-04-26 20:15:58) |
10.山田洋次監督の温かさ、応援歌のようなものを感じることがこの映画を通し、また、出演者全員の演技、表情から伝わってきて、やっぱり人間て良いなあ!田舎って良いなあ!私自身が田舎で生まれずっと田舎で生活してるから余計にみんなの頑張ってる姿に応援したくなります。田舎者の田舎者による田舎者達への励まし、青春という言葉の正にこれは若者よ!頑張れば報われる。てメッセージがこの映画にはある。山田洋次監督作品、それも山田洋次監督と言えば誰が何て言おうが絶対に男はつらいよ、寅さんシリーズなのだ!のそんな寅さんシリーズの常連である賠償千恵子、更に下條正巳に三崎千恵子のおいちゃん、おばちゃんコンビにそして、何と言っても渥美清、このメンバーだけで内容なんか気にならないぐらい嬉しくなってしまいます。寅さんシリーズにゲスト出演していた井川比佐志や大滝秀治など、とにかく寅さんシリーズのキャストが沢山、見られるだけで良いのだ。皆さんが書かれてる通りこの頃の山田洋次監督作品は良いものが多い。しかも、寅さんを毎年二本づつ撮りながらである。凄いことだ。 【青観】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2009-01-20 21:33:07) (良:1票) |
★9.山田洋次監督の「家族」、「故郷」に続く三部作の最終作ともいわれている作品。前の二本では一つの家族が新天地を目指して旅立っていく物語だったが、本作では趣を変え、田舎の青年団が統一劇場の公演を成功させるまでを描いたドキュメンタリータッチの作品となっている。最初は淡々とした展開にやや退屈に感じていたが、いつの間にか引き込まれ、公演開催のために奮闘する若者たちの情熱が徐々にこちらに伝わってきて、彼らに感情移入せずにはいられなくなり、見終わってとても感動した。山田監督らしい暖かい視線がどの人物にも注がれていて、見ていて優しい気持ちになれる。それにやはり、こういう映画こそ山田監督の映画の醍醐味だと改めて思うことの出来る映画で、下にも書かれている方がいらっしゃるが本当にこの時期の山田監督の映画は外れの方が少なく、いちばん監督として脂の乗った時期で、これも傑作だと思う。出演している役者たちもみんなよく、特に会長を演じる寺尾聡が素晴らしい。そしてこの映画の主題歌としてもクレジットされている劇中劇ミュージカルのテーマ曲「ふるさと」もかなりの名曲だと思う。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-01-13 23:56:10) (良:1票) |
8.農村、青年、劇団、観客に対する監督の視線が意識される作品でした。そのどれもが暖かく、こちらの気持ちも暖かくなるように感じられました。 他の役者さんは今と大きくは変わらないように見えるのですが、市毛良枝さんが非常に若く見えました(当時25歳)。 【くろゆり】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2008-01-25 23:28:28) |
7.ええなぁなんか楽しそうで!自治会の役員で似たような事してるけど、全く楽しくないわ~っ!しかし、都会の若者にこの映画の良さが分かるかなぁ。。 【アキラ】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-01-30 01:15:40) |
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6.これが青春だ!田舎もんにだって青春が出来るんだ!活き活きと生きる力が湧いてきた!若者よこういう映画を観なさい。 【ケンジ】さん [DVD(邦画)] 9点(2006-09-07 21:46:42) (良:2票) |
5.山田洋次監督、素晴らしいです。皮肉も斜に構えたところもなくて、安心して映画の中に入り込めます。演劇の幕が上がるところで本当によかったねえ、と青年団長の肩をたたいてあげたくなりました。いろいろな問題提起はあるんだろうけど、演劇をみながら喜んでいる老人の姿を見ているだけで心が暖かくなります。この時期の山田監督の作品は私にとってツボです。 【かけ】さん [DVD(邦画)] 9点(2006-05-27 23:56:09) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 「多少は善人の部分を持つはず」という自負がある自分に、寅さんシリーズも含め、いつも山田洋次作品に出てくる若者達は踏み絵を強要する。画面の若者達が楽しく語らうシーンに全く反応を起こせない自分は、見事にこの監督の規定する善人の範疇に入らないどころか、羨ましくもないのだ。独自の理想型を描いているのか、ただ単にあざといだけなのか、難しい。 |
3.この映画で描かれる若者達は、当時の視点で見てもダサかったと思います。それくらい垢抜けない、ひなびた映画。どこまでもカッコ悪くて、不器用で、段取り悪くて、ストーリーだけ聞けば、面白くも可笑しくもない話。地味で地味で、よく映画に出来たなと思うくらい。なのに、この眩しさは何だろう。頼りない青年団の議長の寺尾聡が、もしも劇団の公演が赤字になったら、どう責任を取るのかと詰め寄られて「そんときゃ、ベコ売って弁償する!」と言う、その一言で、停滞気味の話し合いが、動き出し「やろう!」と決まる場面は感動的。好きです、この芋くささが。こいつらと友達になりたいなと思いました。 【ひろみつ】さん 8点(2003-11-03 01:28:07) |
2.寅さん系以外の山田監督作品を観たのはこれが初めてでした。有名な俳優さんを使っているのに、実際にあったことをたまたまカメラが居合わせて撮った、という感じのナチュラルな作り方が印象的でした。ちなみにこのタイトルの読み方は〝はらから〟だったはずです。 【アンドロ氏】さん 5点(2002-12-10 23:23:39) |
1.ストーリー自体はひどく地味なのに、どうしてここまで感動させられるのだろう。僕はこの作品ほど、ひとつの映画作品を作り上げる喜びを感じさせてくれるものを観たことがない。スタッフも役者も全身でぶつかってこの作品を作り上げたことが実によく伝わる。こんな奇跡みたいな映画を作り上げた山田洋次に心から賛辞を送りたい。 【まさやん】さん 10点(2001-11-28 11:29:40) |