17.《ネタバレ》 男も女も社員の誰とくっつくかしか考えてない社内の雰囲気、地下街の人混みと狭い喫茶店や飲み屋でのデートや会食、役員室にツケを取りに来る(という体でやってくる)クラブのママなど、失われた文化がこれでもかというくらい満載で(デフォルメされている部分はあるにせよ)、涙が出てきます。その中でポイントは、主人公2人がくっつくのかどうなるのか、という一点しかありません。周りの人も脳天気で、本命がダメとなったらあっさり第2候補とくっつきます。相手もそれを分かった上で、です。楽しすぎです。敵キャラ的存在の長姉との関係も、割り切らずに余韻を残しているのもいいですね。そうそう、若尾文子の表情の豊かさを撮り切っている点にも注目すべきと思います。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2024-07-03 00:08:06) |
16.《ネタバレ》 増村保造・若尾文子コンビのコメディと言えば、やはり本作が代表作(ていうか、このコンビでほかにコメディってあったっけ?)。若尾はまだ伸び盛りの若手女優で、増村は洋行帰りの若き大映のエース監督、60年代増村作品のドロドロ風味は微塵もなく、スクリューボールと呼べるほどのスピーディーな展開のラブコメであります。この頃の若尾様は演技力よりも輝く個性が持ち味でして、本作のキャラみたいな因習にこだわらない合理的で活発な女性を演じられたら観る方はメロメロにされてしまいます。脇を固める役者たちがその分それぞれの持ち味を出して若尾様をサポートしていて、とくに船越英二と宮口精二は好演でした。川口浩も若尾様と共演すると彼の魅力が最大限に引き出され、育ちの良さをこれほど自らの個性にできた俳優は彼のほかに見当たらないでしょう。舞台となるオフィスは丸の内という設定で、デートや会食の場面が何度も出てきますがそこは丸ビル地下街を彷彿させます。この地下街の風景は撮影された昭和34年ではまさに最先端だったでしょうけど、その雰囲気や活気は現代でも通用するモダンな撮り方だと感じます。ストーリー自体は「そんなアホな…」と突っ込みたくなるところですが、観客にそれを許さないスピーディーなストーリーテリングが重要なんだとさすが増村は良く理解しておいでです。彼にはもっとコメディを撮って欲しかったな。 【S&S】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2020-05-31 21:14:48) (良:1票) |
15.楽しい映画。ところどころにスタイリッシュな映像表現あり。それよりも、演技派開眼前のかわいいあやや(若尾文子)の存在が、この映画の魅力の全て 【にけ】さん [映画館(邦画)] 8点(2018-12-26 22:37:04) |
14.《ネタバレ》 増村って、強弱がなくて、強強強の連続である。疲れる、が、一生懸命の細部演出の積み上げは感取できるし、ゴージャスな映画である。 【ひと3】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2015-09-12 23:28:06) |
13.源氏鶏太原作、十八番の青春ラブコメディー。 昭和30年代の時代背景が妙に懐かしくて、レトロ感を満足させてくれます。 加えてテンポのある会話、嫌みのないストーリー展開、登場する女性たちがみんな明るくて積極的なので、とても小気味がいい。 若尾文子は相変わらずきれいだし、今作では長女役の丹阿弥谷津子のバイプレイヤーぶりが光っていました。 【MAHITO】さん [DVD(邦画)] 5点(2015-09-01 02:04:30) |
12.楽しくて、当時としてはおしゃれな映画だったのだろう。若尾文子×川口浩コンビにもだいぶ親しみがわいてきた。桃子姉さんの思惑通りになってたまるものかと恋人を探したり、探してあげたり…。でもそんな事をしてるうちにお互い想いは強くなっていくわけだね。三原家、野々宮家だけでなく会社の同僚である野内や宇野にもドラマがあってなかなか面白かった。 【リーム555】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2013-06-28 18:03:52) |
11.この時代の男は積極的やなあ。見習わなあかん。 【ケンジ】さん [DVD(邦画)] 6点(2012-06-18 18:09:08) |
10.「青空娘」に続いての鑑賞。原作監督主演が同じメンバーでの映画だが、サラリーマンということで、いくらかは源氏鶏太らしくなっている。同じシチュエーションが2度も起こった。ならば3度目はあるのかということが注目の的になるが、途中までで結論が見えてくる。2度あることは3度あるのだと・・・。 あとはどのようにまとめるのかということだが、これも無難に落ち着いた。 【ESPERANZA】さん [DVD(邦画)] 6点(2011-07-01 13:13:10) |
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★9.最初にタイトルだけを見た時は若尾文子が悪女を演じるドロドロ系の映画かと思ったが、「青空娘」の源氏鶏太が原作ということで、ドロドロした重みの全く無い軽快なラブ・コメディーに仕上がっており、「青空娘」同様にとても気楽に楽しめた。初期の増村保造監督らしいハイテンションでスピード感あふれる演出は見ていて気持ちがいいし、電車の中で噂が広まっていくシーンやその後の会社で若尾文子を口説きまくる男性社員たちの滑稽さをコミカルに描いているほか、書道の先生のオーバーなアクションや生放送ドラマの本番直前にしゃっくりが止まらなくなる主演俳優などちょっとしたさりげない笑いも盛り込まれていてこういう喜劇でも増村監督はうまいと感じさせるし、後年のドロドロした人間ドラマで魅せる作品群とはまた違った魅力がある。若尾文子も「青空娘」で見せた清純な可愛さがまさにそのままでとーっても素敵で魅力的だった。はっきり言ってあの会社の男性社員たちや川口浩が羨ましくなってしまうほどの可愛さではないか。おっとちょっと興奮しすぎたか。脇の船越英二の女房の尻に敷かれたダメ男ぶりもいつものことながら見ていて楽しいし、ヒロインの父を演じる宮口精二も良かった。作風上、増村作品って他人に気軽に薦められる映画が少ない気がしてたけど、「青空娘」とこの映画は何の気がねもなく気軽に他人に薦められそうだ。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-01-12 14:06:31) (良:1票) |
8.ストーリーとしての結婚話よりも、その周辺のサラリーマンスケッチに“らしさ”があって楽しめる。この監督、なんか赤電話が好きだね。混みあってるとこが好きなんだな。エレベーターに通勤電車、若尾文子の噂が順次横に伝わっていく。店の中の混雑もある。アンミツ屋、トンカツ屋、ロカビリー喫茶。周辺でのコントとしてはテレビの本番直前にしゃっくりが始まってしまう主役、前衛書道のおっさん、ワッハッハと笑う、いつ死ぬかも知れないじゃない、と言われた直後に車に轢かれそうになったり。この映画全体がスピード感全開で走り抜けていくなか、若尾文子の本質的なおっとりしたスローなところが対比の妙味。お茶の水の脇を都電がゆっくり滑っていった。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 7点(2009-09-12 11:54:59) |
7.終始ハイテンション、そして細やかな舞台演出と、卒のない内容で最後まで楽しめたものの、源氏鶏太が原作のせいか、ストーリーが変にまとまりすぎていて、どうも窮屈だった。 女性達は揃いも揃って毒を吐きまくるが、これが痛快というより、むしろ辟易してしまう内容で、観ていて爽快になるようなものでもない。 女性陣は又、華やかながら、魅力に欠けるキャラクターばかりで、心が休まらない。 若尾文子も、他の増村保造作品の若尾文子に比べて、女性的な魅力がいまいち発揮されていなかった。 【にじばぶ】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-09-02 00:13:20) |
6.欧州(イタリア)で監督修行を行ってきた増村。そこでは後年の「人間の自我の強烈さ」を映し出すセンス=全体文化の中での個人主義をスクリーンに焼きつけるすべを学んできただけでなく、イタリア映画的なライトコメディを撮る才覚も身につけてきた。スピード感溢れる演出もさることながらフレームの人間配置も非常に極まっており綺麗である。若尾文子ちゃん〈(様)ではないよ〉・船越英二・宮口精二も良いのですがこの映画のツボは丹阿弥谷津子でしょう。まさに映画的。そうそう、浩!お前ってやつはぁ~羨ましすぎるぞ、本当に!素敵な佳作。 【Nbu2】さん [映画館(邦画)] 8点(2008-11-22 13:25:08) (良:1票) |
5.増村保造監督と若尾文子のコンビと言えばどちらかというとドロドロしていて、重い雰囲気のものが多いというイメージを多くの人は思うだろう!しかし、今作はそういうドロドロした重苦しさが抜け、良い意味で気軽にそして、皆に奨められる内容になっている。若尾文子に振り回される男達のどいつもこいつも本当にアホな奴!そんな男のアホな一面をコミカルに楽しく描いているのも良い。脇を固める俳優の中ではやはり船越英二が抜群に良い。船越英二の慌てぷりを観ているだけでも楽しい。この監督の灰汁の強さが苦手という人もこれは安心して楽しめると思う。それにしてもこの映画の若尾文子も異常な程の可愛さ、どの男も彼女にメロメロになってしまうのも納得です。 【青観】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-07-22 15:03:21) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 源氏+増村+若尾といえば「青空娘」を思い出しますが、あれを更に明るく楽しく屈託無くしたみたいですね。振られようが定年で失職しようが一方的に婚約破棄されようが、みんなまったく落ち込まない。深刻にならない。前しか見てない。そして、結局みんなおさまるところにおさまってハッピーエンド。特に深いものはなくても、見ていて幸せな気分になれる映画でした。 【KYPA】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2007-03-23 21:16:49) |
3.増村って、このくらいのときのほうが好きなんです。若尾文子もまだ若くて、こういう女の子を演じたほうが似合ってると思う。ほっぺがプクプクしてすご~くカワイイ!この映画、とにかくテンポが速くて、だらけるところなく一気に観られます。オチが最初からわかるようなストーリーですけど、このハイテンポを楽しむ映画だから問題なし。でも丹阿弥谷津子演ずる長姉のキャラは、いわゆる増村の描く女性っぽいですよね。ちょっと横暴すぎるけど(笑)。さらに、この映画でのみどころは、高度成長で変わってしまう直前の東京の風景が見られるところ!社員がお昼休みに屋上でバレー(でしたか?)しているあのビルは、位置的に今はなき国鉄ビルですよね?いまはオアゾになってしまって…という楽しみ方もできるかと。 【ミカエル】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2007-01-06 10:58:50) |
2.《ネタバレ》 誰しもが気軽に楽しめる映画です。雰囲気がちょっと『巨人と玩具』と被っているところがあります。冒頭で、若尾文子と宮口精二がキャッチボールやっているシーンがいいです。これで、若尾文子のキャラを紹介しているところが上手いと思います。お父さん役の宮口精二の演技は見ものですよ。 【氏木】さん [地上波(邦画)] 8点(2006-12-27 21:58:25) |
1.幸せ~な映画。さすが増村保造って感じ。みんな簡単に告白しまくるちゃきちゃきな映画。船越英二、丹阿弥谷津子、宮口精二、東山千栄子etc脇役も凄いし何より若尾文子ちゃんめちゃめちゃかわいいです。もう釘付けです。最後のツーショットの表情もかなりGOOD。 【バカ王子】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2005-10-03 23:05:25) |