★11.《ネタバレ》 崔洋一監督による藤竜也主演のハードボイルド映画。嫌疑をかけられた余命の少ない友人(林隆三)を救うために一人戦いを挑む男を描いていて、とにかく主演の藤竜也をはじめ、助演の原田芳雄や室田日出男など、登場する主要な男性キャストはどれも濃くて渋くてそしてカッコよく、いかにも男の映画という雰囲気バリバリなのが良いし、舞台となる沖縄の雰囲気も物語によく合っている。80年代半ばの角川映画だが、アイドル映画だけではなく、ちゃんとこういう大人の映画もあるのは抜かりない。予想よりも地味な作風で、正直言って退屈に感じる部分もなかったといえばうそになるのだが、この地味さも本作の良さにつながっているのだと思う。話の発端となる林隆三演じる坂口がなかなか登場せず、ラストになってようやく登場するという流れだが、むしろそれが良く、幼い息子の目の前で射殺されることで息子に男のいきざまを見せようとするのが良い。それに、坂口に一言もセリフがないのも相まってこのラストシーンは強烈な印象を残している。そして、息子である少年が苦手だったレモンをかじるいちばん最後のシーンは、この少年の成長を象徴しているようで印象深い。梅林茂によるテーマ音楽もものすごく耳に残る。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 6点(2019-04-06 22:36:28) |
10.題名通りの作品なんだが、あまりにも静か過ぎてテンポが悪く、ちょっと退屈。話としては悪くないし、同じ死ぬなら熱く死ねという事なんだろうが、心理描写がちょっと弱いかな。沖縄(舞台はキャンプ・シュワブで、立ち退きで揉めているというのはその後を暗示しているようでもある)の乾いた空気感みたいのは悪くないのだが、映像が暗くてよくわからない所がおおいのと、ホテルの内部は芝居のセットのようで、昔の角川作品だなあという印象。原作は未読だが、ハードボイルド作品の映像化の難しさを感じた。 子役の六浦誠くんは昔よく出てましたね。懐かしいです。 |
9.この藤竜也は最高。導入部分はとても魅力的で引き込まれるし、沖縄のさびれた風景も印象的。でも話が小さいな。 【noji】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-01-14 22:57:34) |
8.沖縄が舞台。 基地周辺の殺伐とした街並み、憂鬱感さえ誘う沖縄の陽射し。 それらが、この物語の殺伐感を巧みに演出している。 男の友情という動機のみで、ここまでやるか!という臭い話。 だが、それがまたこの映画の魅力でもある。 1980年代のダササ爆発のBGM。 これが非常に良い味を出している。 極めて効果的だ。 藤竜也、原田芳雄、室田日出男の男三人衆が、映画に男臭い花を添えている。 【にじばぶ】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2012-05-14 01:20:12) |
7.《ネタバレ》 男たるもの、最後は潔く死にたいものだ、と思わされた。ラストだけ出てきた坂口は、まさに「死ぬために出てきたようなもの」。そして彼を男たらしめた新藤。二人の男の絆がこのドラマを作り上げている。 【θ】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-03-05 23:33:14) |
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6.「俺もあんたも坂口さんも、もう下り坂だから何か背負ってないと転がり落ちてすぐに爺さんになっちまう」。ラストが期待ハズレ。 【すたーちゃいるど】さん [DVD(邦画)] 4点(2010-02-28 20:21:32) |
5.派手なドンパチもエロシーンも一切なく、予想よりも地味な出来だったので驚いたが、鑑賞後にじわじわと本作の良さが分かってきた。『グラン・トリノ』のイーストウッド同様、「男とはどうあるべきか?」ということを真摯に教えてくれる。とにかく格好良いんだから! 【フライボーイ】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-01-28 19:26:11) |
4.《ネタバレ》 原作に劣らず、映画も良かった.ラストの、少年が成長し男になった事を象徴する、レモンをかじるシーンは、映画にしかないもの.その鮮烈なイメージは20年以上経た今も、色あせません.映画館を出た人がみんな藤竜也になってた記憶があるw 北野映画よりはるかに良い.おすすめ. 【えぴおう】さん [映画館(邦画)] 10点(2008-11-21 22:06:55) |
3.いろいろと批判される事の多い角川映画だが、時々、こういうとんでもない名作を生み出してくれる。脚本、演出、音楽、役者、すべてが見事! 完璧です。欲をいうなら、ブチ切れで終わらず、エンディング(タイトルロールと音楽)をつけて欲しかった。 【いさいさ】さん [ビデオ(邦画)] 9点(2008-06-16 20:42:46) |
2.余命少ない友人の為に事件の真相をさぐり、立ち向かってゆく新藤。友の為にそこまでするのは男にしかその気持ちはわからないのかもしれない。藤竜也の男気を感じさせる演技にグッとしびれた。(かなりかっこよかった)父親の死に目をそらささず息子に見せつけることも男にしかできないだろうと、、。原田芳雄との格闘シーンはなかなか壮絶。沖縄のゴーストタウンがこの作品にはなかなか合ってた。 【fujico】さん 6点(2004-02-14 16:32:13) |
1.死期の迫った友人の嫌疑を晴らすため、土建屋、警察までもが癒着する中ただ一人で男の対決する。嫌疑が晴れ死を覚悟した男は息子に死に様を見せ眠る。ウーン鼻の奥が熱くなったもんだ。 【亜流派 十五郎】さん 6点(2004-01-20 00:17:33) |