サマリアのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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サマリア

[サマリア]
Samaritan Girl
(사마리아/Samaria)
2004年上映時間:95分
平均点:6.92 / 10(Review 24人) (点数分布表示)
公開開始日(2005-03-26)
ドラマ犯罪もの
新規登録(2004-11-27)【rothschild】さん
タイトル情報更新(2007-12-07)【+】さん
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監督キム・ギドク〔1960年生〕
キャストクァク・チミン(女優)ヨジン
ハン・ヨルム(女優)チェヨン
イ・オル(男優)ヨジンの父 ヨンギ
脚本キム・ギドク〔1960年生〕
音楽ジ・バーク
製作総指揮キム・ギドク〔1960年生〕
配給東芝エンタテインメント
美術キム・ギドク〔1960年生〕美術監督
編集キム・ギドク〔1960年生〕
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4.細かい状況設定を思い返すと、不可解さばかりが目立つ作品だ。例えば、援助交際の相手の連絡先を、一人残らず手帳に記していたという事。飛び降りて死んでしまったチェヨンの後日談には、さっぱり触れられていない事。しかも彼女の死顔の微笑みは謎を残したままだ。映画は彼女の死などまるで無かったかのような描き方をしているのは、チェヨンという少女がそもそも存在していなかったからではないだろうか。映画の中盤からは、主人公のヨジンとその父親のドラマへと収束されていく以上、チェヨンの存在理由はますます遠退くばかりだ。想像の域は出ないが、ヨジンは自らの心の空洞を埋める為に、もう一人の自分をチェヨンとして演じていたのではないだろうか。ヨジンにとっては理想の少女がチェヨンなのだ。思春期の少女の揺れ動く心は、シャワーを浴びるふたりの姿で表現される。それはまるで汚れを知らないかのような可憐で妖しい美しさ。男に体を売る自分と、それを外から見守る自分。分身である一方の自分が消滅すると現実に引き戻される自分がいる。映画はファンタジックな世界から、やがてリアリズムの世界へと変貌していく。後半、随所に出てくる生々しい暴力描写はギドクらしさに満ち溢れているが、父親の異常なまでの感情の爆発は明らかに常軌を逸している。彼の理解を超える行動は、娘のとった行為に苦悩していると言うよりも、まるでそれを正当化しているように見え、焦点がぼやけてしまった印象は拭えない。喧騒からやがて静寂の世界へと父と娘の癒しと懺悔の旅は続くが、父親がそうであるように、彼女のとるべき道も彼女自身すでに分かっている筈である。だから象徴的なラストは敢えて必要ではないとも思う。しかし現代人の抱えている問題を、どこまでも寓意に満ちた手法で描き切ったギドクにはやはり目が離せない。
ドラえもんさん [映画館(字幕)] 8点(2005-06-16 16:10:50)
3.《ネタバレ》 二週間足らずで撮影したという本作、女子高校生の若さと相まって、軽やかに駆け抜けるイメージを受けました。
『魚と寝る女』や『悪い男』の息苦しさとは違い、「これはフルショット映画です。」との監督の弁のとおり、少し遠くから眺めることが出来ました。

キム・ギドク監督の描く女性は、かつて見たことがない人が多かったです。
ところが本作では韓国のフツウの女子高生(多分)が、等身大で登場です。
そのフツウの子をどう動かすのか?
監督の思惑に期待しながら、観続けました。

題名のサマリアはキリスト教の言葉だそうです。
サマリアの女は罪深きまま、キリストを信じたのだそうです。

人は清らかなままいられない。
汚れたまま、そのままで生きていく。
監督自身もクリスチャンだそうですが、罪とは何か?罪の意識とは?
多くを考えさせてくれた、この作品です。

さりげない風景も、キム・ギドク監督が撮ると芸術性の高い画面になるのですね。
やっぱり天才!
この作品でも水(河原)が印象的でした。
たんぽぽさん [映画館(字幕)] 9点(2005-06-04 20:02:54)
2.3つの章仕立てになっていて、その中ではあの笑顔の子が死ぬまでの最初の章が一番素晴らしかったと思う。サマリア、ソナタという残り2つの章ではうまく地に足が着いちゃったというか、いってみれば映画祭が好みそうな展開になっていた気がする。象徴としての石が持つ意味が次第に変化していったりする部分や水の使い方とか評論家が好みそうだもん。美術が優れているのも分かる。後半があまり気に食わなかったのは結局美術に走りすぎたあまり、映画がどっかにいってしまったように感じたからだろう。ただし第1章「バスミルダ」は見事としか言いようがない。豚足を食べるシーン、公園で遊ぶシーン(柱から二人がヒョコっと出てきたときは鳥肌が立った)、そして銭湯のシーン。聖女というイメージを植えつけるに十分な場所の感覚をこの人は持っていると確信した。そして二人の会話の危うさが感覚をさらに鋭くさせる。セックスの話や相手の職業の話。ヨーロッパ旅行という願望がこの映画の世界では何の現実感も持たせない。ところでチェヨンとは一体何者なのだろう。家族の影を少しも見せずただ微笑むチェヨンは、ことによるとヨジンが創り出した架空の友だちだったのではないか、と話すのはチェヨンを演じたハン・ヨルム自身である。彼女の存在を何とかして支える笑顔が、この映画を物凄い所へと連れて行くのではと思ったが、彼女はそれこそ聖母のような表情であっけなく死んでしまう。この役にハン・ヨルムという子以外がありえるかどうか。それぐらいに忘れられないあの表情。結局ヨジンはチェヨンのイノセントな残虐に苦しめられ、ヨジンの父はそんな娘の自傷行為に絶望の底まで叩きのめされる。作品はやがてそっちのリアルに向かっていってしまった。が、何度も言うが前半は素晴らしい。「あやしさ」とか「こわれやすさ」が毒のように体を回った気分だ。これぞまさに「ギ毒」
Qfwfqさん [映画館(字幕)] 8点(2005-05-07 17:16:03)(良:2票)
1.音楽が一番印象的でした。
たまさん [映画館(字幕)] 7点(2005-04-03 17:14:00)
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【点数情報】

Review人数 24人
平均点数 6.92点
000.00%
100.00%
200.00%
314.17%
428.33%
528.33%
6520.83%
728.33%
8729.17%
9520.83%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 2.50点 Review2人
2 ストーリー評価 6.00点 Review3人
3 鑑賞後の後味 5.66点 Review3人
4 音楽評価 7.00点 Review3人
5 感泣評価 4.66点 Review3人
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