3.《ネタバレ》 最近はハリ・ポタのミネルバ・マクゴナガル先生のキャラが定着しちゃった英国を代表する大女優マギー・スミスですが、彼女にオスカー主演女優賞をもたらしたのがこの映画。この当時すでに彼女は35歳だったのですが、とにかくこの人の若いころの美貌は今や伝説となっています。たしかにこの容姿は誇り高きミス・ブロディを演じるにはピッタリですね。 このブロディ先生がまた完全に飛んじゃってます。とても女学校の教師とは思えない鮮やかな色のスーツの着こなし、彼女のシークエンスでは全部異なった衣装で登場するという念の入れようです。崇拝する女生徒を親衛隊のように引き連れて闊歩し授業ではムッソリーニを称賛しちゃう、とても感情移入出来る女性じゃないけどカッコ良いことは確かです。 このブロディ・ガールズのリーダーで、彼女を裏切って退職に追い込むのがパメラ・フランクリン。彼女の眼鏡っ娘ぶりはかつて彼女のファンだった自分には堪らないんですが、なんとオール・ヌードまで見せてくれたのにはビックリしました。『巨大生物の島』あたりからもう映画出演してないみたいでして、もう引退しちゃったのかな。 ほんわかムードの序盤からブロディ先生がだんだん追い込まれてゆき、それに反比例するようにパメラ・フランクリンの存在感が大きくなってゆくという展開は、舞台劇の映画化だけあって見事です。ロナルド・ニームの監督としての力量を見直しました。