76.金を盗んだ男と殺人鬼のおっかけっことくれば、いくらでも派手に面白くできたろうに、そこはコーエン兄弟。妙味はあるけど後味はない。淡々として渋く、釈然としない。無口で変な武器を持った殺人鬼が妙に怖い。コーエン兄弟は真面目に撮ると、なんか一般人を寄せ付けない雰囲気が出る気がします。それが受賞につながってるのでしょうが、彼らに関してはもっといい加減に撮ったようなモノのが好きです。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-10-12 01:05:34) |
75.筋の通った殺人などあるはずがない。アントンはある意味とても現実的な殺人鬼なのかもしれません。開始5分で引き込まれるハビエル・バルデムの演技は一見の価値ありです。 【njld】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-10-07 00:30:04) |
74.《ネタバレ》 逃げる方ももっと色々逃げ方あると思う。 それとサイレンサー付きのあのショットガン。 あのサイズでサイレンサーついてるのあるんだあ。 不死身なのはわかったが、この後どうなったのか うやむやで終わるのはどうなのか。 【K2N2M2】さん [DVD(吹替)] 7点(2008-10-05 06:50:40) |
73.《ネタバレ》 バビエル・バルデムの圧倒的存在感に尽きる映画。助演男優賞を受賞できたのも頷けます。ドアの開け方からして怖い。それによって、やつがドアに近づいてくるときの緊張感がより一層増して、ぐいぐい引き込まれます。コーエン兄弟の映画観のようなものが感じられる作品でした。 【ばかぽん】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-09-23 01:48:51) |
72.《ネタバレ》 ハビエル・バルデムがとくかく不気味で怖かった 【osamurai】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-09-15 00:54:52) |
71.ごめんなさい。頭の悪い私には、何がいいたいのか、どこで楽しんだらいいのか全然わかりませんでした。シガーもただの変なおっさんにしか見えんかったです。こんなんがアカデミー賞とるんですね。 【はりねずみ】さん [DVD(字幕)] 1点(2008-09-14 19:43:22) |
70.《ネタバレ》 正直コーエン兄弟の映画は全て制覇してないどころかあんまり観てない状態で鑑賞したけど、この「ノーカントリー」だけ観ても彼らが凄まじいストーリーテラーだということがまざまざと感じれる一作だった。突然小金を手にした少年二人がそれをめぐって言い争いを起こすシーンがあったが、もしカバン一杯の札束を大人が偶然手にしたとしたらどうだろう。その金をきっかけに追いつ追われつの殺し合いが始まる。ベトナムから生還した強みで勝機を見出したハンテッドとそれを追う純粋な暴力、さらにその後を追い、およそ常人には理解しえない「血と暴力の世界」に困惑する男。緊迫の追跡劇を通してメッセージを突きつける手腕は見事としかいいようがない。またこれだけ息詰まる死闘とヴァイオレンスが散りばめれらているにもかかわらず、その作風はどこかユーモラスでおかしさすら持ち合わせている。おかっぱアントンの恐怖を通り越した滑稽さとそれでもなお漂う圧倒的存在感や荒涼とした大地で繰り広げられる命がけの逃亡はもはや超一流の芸術作品のような品格すら漂わせる。まぎれもない傑作だ。 【サムサッカー・サム】さん [映画館(字幕)] 9点(2008-09-14 01:42:32) (良:1票) |
69.《ネタバレ》 独特な雰囲気な映画でした。緊迫感のある場面もありましたが凡人の私には全体的に長くて退屈な印象でした。 【より】さん [DVD(字幕)] 3点(2008-09-14 00:50:07) |
68.映画全体の雰囲気は嫌いじゃないけど、率直によくわからなかった。人物の背景が薄いから、追う、追われるの緊迫感をあまり感じない。でも、アカデミー賞なんだっけ? 【ラグ】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-09-07 21:05:41) |
67.《ネタバレ》 結局「この世の中には理屈が通らない人間がいる。存在自体が周りに不幸を及ぼすので誰かが手を汚さなければならない。」という事か。最初は重厚な雰囲気で実に興味深く観ていたが、途中から何やら不安を覚え、結局最後投げっぱなしで終わってしまった。トミー・リー・ジョーンズの出番が少なく、他の主役と絡まないのだからどうしようも無いが、最後意味深な妄想発言で終わる手法に一番カチンときた。監督に能力が足りないのを視聴者の理解不足に差し替えているようにしか思えないのだ。先ず逃亡者であるが、どう考えても好きで自ら危険な道に足を踏み入れている感じがする。普通、金を自分のバックにぐらい詰め直すし、広いアメリカなのだから嫁を連れて出来るだけ遠くに逃げればいいだけの話。そして一番分からないのは、モーテルでのバックの移動。何故その部屋に都合よくメキシコ商人がいるのか?まだ発信機には気付いてない筈なのに。もしおびき寄せたのであれば、何故その時に殺し屋と対決しなかったのか?一番チャンスがあったように思える。今回殺し屋の俳優だけは素晴らしかった、アカデミー賞受賞に相応しいのは彼だけであろう。勝手にショートキルに圧縮ガスを使用するものだと思っていたが、使ったのが素人だけというのは残念。何の関係も無い人を次々に殺害していくというのは、殺し屋のルールとはかけ離れている気がする。 【まさサイトー】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-09-07 08:15:45) |
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66.最大な山場になるであろうシーンがないのは、監督のセンスによるものだと思いますが、個人的なそこは観たかったですねー。 【Yoshi】さん [DVD(字幕)] 4点(2008-09-06 01:38:53) |
65.普通の追いかけっこで良かったのになぁ。何かメッセージやら何やらあるんでしょうが、凡人の僕には分かりませんでした。 【まんせる】さん [DVD(字幕)] 4点(2008-09-02 20:44:00) |
64.映画館でM&Mチョコをボリボリ食いながら見てたので、 あの雑貨屋シーンでノドに詰まらせそうになった。 【mimi】さん [映画館(字幕)] 7点(2008-09-02 16:48:21) |
63.《ネタバレ》 すごく面白いサスペンスが、終盤に無理に立派なことをいおうとしてバランスが崩れた、という印象。逆にいえば、深いテーマの作品なのにエンターテインメントの部分に必要以上に比重が傾いてしまっている。 映像・音・脚本ひっくるめての映画的な表現力については、文句なしにすごいと思う。これまでのコーエン作品に通じる雰囲気はもちろんあるが、あきらかに一段上のステージに上っている。音楽を廃し、微かな音と陰影の鮮やかな映像で張り詰めた空気を作り上げていく手腕は素晴らしい。とくに光と闇の扱い方が印象的で、とりわけ明け方の荒野での逃亡場面は鮮烈だった。シガーが夜の鉄橋を渡る途中にカラスを撃ち落とすさりげない場面も、悪夢のような独特の幻惑感がある。金網の切れ目を延々と映したり、足もとの血溜まりをひょいと避けたりといった妙にリアルな視点は、コーエン兄弟ならでは。悲惨な新聞記事を読み上げられて、若い保安官補がつい笑ってしまう、といった細かい描写も実に冴えている。映画の四分の三を観た時点では、諸手をあげて絶賛できると思っていた。 ただ、暴力が蔓延する社会の悲惨さを訴える割には、この映画の作り手たちが楽しんで暴力を描いている点が気にかかった。どこか似た雰囲気の『ヒストリー・オブ・ザ・バイオレンス』でも淡々と凄惨な暴力が為されるが、あちらが常に嫌悪感が付いてまわる(しかし目は釘付け状態)のに対して、こちらはシガーという強い個性に引きずられてか、サスペンスとして普通に楽しめてしまう。老保安官がいくら米国の現状を嘆いても、あの空気銃のインパクトの前には霞む。コーエン兄弟はこのシガーという殺人者を、愛情を持って描きすぎた。痴漢もののアダルトビデオで「絶対に性犯罪は許されない」と主張してもばかばかしいのと一緒で(例えが悪くてごめんなさい)、暴力を糾弾する作品にレクターを引き合いに出されるようなアンチヒーローは必要ない。 ルウェリンの死以降、緊張感が薄れ、極端な省略が増えて流れがつかみ難くなる。老人が夢を語って終わる映画があってもいい。しかし大半をサスペンスで通してきたのだから、サスペンスとしての着地点を期待してしまうのが当然だ。バランスよく構成を組み上げていないから、ラストのちぐはぐ感が拭い切れなくなる。さまざまな面で突出しているにも関わらず、匙加減を間違えた、非常にもったいない作品だと思う。 【no one】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-09-02 07:46:05) |
62.《ネタバレ》 映画史に残るオレ流の殺し屋でした。この殺し屋の怖さは独特です。「どこからお越しですか?」と世間話をしようと声をかけたら「それはどういう意味だ?」といって突然キレて、ポケットからコインをとり出して「裏か表か当ててみろ!」とすごむ。こんな殺し屋、絶対にイヤだ。不条理が服を着て歩いているような殺し屋でした。ルールというのはみんなで決めるものではなく、力の強い者に決定権があるという哲学的な殺し屋でもあります。そんなオレ流の殺し屋が、社会のルールに従って、青信号で交差点を渡ろうとしたら、信号無視の車に追突されて瀕死の重態に陥ってしまうというコーエン兄弟ならではの滑稽さが際立っている。殺し屋と善戦したモスのあっけない死にかたは「西部戦線異状なし」を彷彿とさせる。「死」とは日常そのものであり、劇的なものではないという渇いたメッセージ。シーンの1つ1つにこだわりが感じられる。圧巻の世界観に惚れました。 【花守湖】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-09-01 20:42:09) (良:1票) |
61.《ネタバレ》 うーむ・・・あの独特の雰囲気の殺し屋は気持ち悪くていいし、結構ハラハラした場面もあって、部分部分はいいのだけれど・・・ 結局見終わったあと、あれ?よく分からんかった・・って感じ。 【かすお】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-09-01 18:54:00) |
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59.シガーは「悪」であるか? シガーにとってのルールは強者には弱者を殺す権利があるということだ。それは普通の人が良心の呵責なく罪もない牛豚を殺すようなものだ。屠蓄銃で人を殺すのはシガーにとって他の人間を殺すことが家畜を殺すようなものだからだろう。彼から見れば「汝殺すなかれ」という一般社会のルールなど、殺されず安心して暮らしたいという弱者連合の社会が決めた勝手な決まりごとにすぎない。一旦戦争になれば大量に殺せ、というように国家が勝手に決めている一時的まやかしにすぎない。自然界のルールは弱肉強食だしアメリカの社会自体のルールも基本は強者による自然淘汰である。彼がやっていることは国家間で強国アメリカがやっていること、異種生命間で強種人類がやっていること、企業間で強社独占企業がやっていることを、身近な人間の間でやっているだけだ。 彼から見れば弱者連合社会のルールに守られた家畜のような人間が、弱肉強食のぎりぎりの世界で自由に生きる強者の自分に、馴れ馴れしく世間話することは我慢できない侮辱だろう。彼からみれば他の一般人や社会は軽蔑すべきものなのだ。年老いて弱者となり殺される側になったとき、シガーはそれを当然と受け止め死んでいく運命を淡々と受け入れるのだろう。もちろん完全に息の根を止められない限り、しぶとく傷を治してどこまでも生き続けようとするだろうが。シガーのような社会が勝手に決めたルールの圏外で生きうる強者に、弱者連合社会の一介の被雇用秩序管理役に何ができるだろう。モスの妻のように良心や感情に訴えても無駄である。彼を止められるのはより大きな運命の偶然だけだろう。 【マンフロント】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-08-31 21:58:04) |
58.2007年のアカデミー賞を席巻したコーエン兄弟監督作品。 2001年の「バーバー」を観て以来、この兄弟の映画は、とりあえず観ておかないと損をするという感覚がこびりついている。 世界観が独特なだけに、好き嫌いの触れ幅が激しく、主観的な感想として当たり外れも多いのだが、今作はアカデミー賞の主要部門を確実に抑えた作品だけあって、またエライ映画世界を生み出したものだと思う。 正直なところ、一度観ただけでは、この映画の本質と染み込んだ味わいの深さを堪能しきれていないと思う。 3人のまったく異なる登場人物たちが暗示するアメリカという国の凶暴性と、不条理さ、虚無的な絶望感。 それらが、絶妙な台詞回しや、奇妙な緊迫感を終始携えた演出の中に垣間見えはしたが、鑑賞者としてそのすべてを確実に捉えきれたかというと、自信はない。 ただそれでも、この映画が持つ深みと、説明がつかない濃密さは感じ取ることができたし、初見としてはそれでいいと思う。 トミー・リー・ジョーンズの哀愁を携えた演技は渋かった。 しかしこの作品の中で圧倒的だったのは、やはり助演男優賞を獲得したハビエル・バルデムの超絶な怪演だろう。 “ぬぼ~”とした風貌から滲み出る奇怪さと、圧倒的な恐ろしさは、悪役史上に残る存在感だった。 自分自身の読解力の低さで、問答無用に「大傑作」と断言できないことは情けない限りだが、それは再び観る時の楽しみとしてとっておこうと思う。 【鉄腕麗人】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-08-30 02:39:05) |
57.《ネタバレ》 コーエン兄弟好きということで、かなりの期待を胸に観賞しました。一度目はどう評価していいのやらよく分かりませんでした。しかし観賞後しばらく経つと、また観ようという衝動に駆られ、一週間後にまたも劇場へ。アメリカがいかに病んでいるか、というテーマは原作『血と暴力の国』そのままで、細かな設定も殆ど同じで、原作小説の方がベルの語りが多く、ややこのテーマに対して解釈を巡らしやすい構成ではありますが、映像化としては大いに成功しているように思います。 が、私がこの作品で好きなのは何よりもコーエン兄弟の演出なのです。おそらく彼らは物語の流れ=テーマ・メッセージは原作そのままに、この物語をいかに面白く演出するかにこだわったのではないかと(変に脚色するとテーマがブレるでしょうし)。その一番の証拠がシガー。あの奇怪な武器は原作通りですが、あの髪型・体つきに関しては殆ど彼らが生み出したようです。彼はレクター博士やジョーカーのような悪役と比べると魅力は薄く、ただひたすらモスに恐怖を与える天災のようなものとして描かれているように思えます。 そして毎度の事ながら、やはりコーエン兄弟常連のディーキンスの撮影も非常に美しく、主演3人の演技もかなりのもので、狂気のシガーを演じたバルデム、抑えた演技がバッチリのトミー・リーはもちろんのこと、寡黙ながらも優しさと知性のある人間臭いモスを演じたジョシュ・ブローリンも賞賛に値すると思います。 それから、ちょっと物議を醸すラスト。あれもなんだか嫌いじゃないです(テキトーだなぁ)。 コーエン兄弟はいつもそうですが、これから何度も観直しそうな中毒性のある映画です。 【Sgt.Angel】さん [映画館(字幕)] 8点(2008-08-30 00:02:24) |