22.韓国映画のたぎるような熱いドラマは、時代劇でこそ真価を発揮するようです。とにかく燃えさせられましたとも。男達がやたらカッコよすぎです。槍の猛者ヨソルのクールさはアラゴルン、隊正チン・リプの老練なシブさはガンダルフ、そしてチェ・ジョン将軍はボロミアとして見ました。ボロミアに弱い私は、やっぱりチェ・ジョン将軍にもやられてしまったのです。家柄のおかげでえらいさんなだけの彼、最初はプライドばかりのイヤミなやつで、空回りばかりしている彼ですが、追いつめられてはじめて自分の無力さや愚かさと向かい合うわけです。そしてそこから一転、彼は仲間と力を合わせ、己が憧れていた真の武士として復活するのです。これぞ男のドラマではないですか!クライマックス、獅子奮迅の活躍を見せる彼にメインテーマが被さるシーンでは、もう立ち上がりそうなくらいに興奮しましたとも。「チェ・ジョン、あんたは本物の男だ。この男の復活記念日には、とにかく斬って斬って斬りまくれ!」ってなもんですよ。しかも、演じるチュ・ジンモが木村拓哉似の男前なのです。これまたやられましたね。その他、ホビットに相当する農民キャラたちにもちゃんと個性や見せ場が与えられてるのが立派です。しかも登場人物の個性というのが、旅の過程とともに明らかになっていくんです。やっぱりこれはキャラ造詣の巧みさだと思います。典型的なハリウッド映画のように「こいつはこんなやつ、あいつはあんなやつ」と最初に個性を明かし、その上でコマのようにキャラクターを配置する方法とは根本的に違うのです。おかげで、とくにヒネリのない、先が簡単に予測できてしまうストーリーラインの弱さも全然気になりません。しかし韓国の役者は、みんないい顔してますね。目とか表情にすごく力があって、本当に男前な人達なんです。日本の役者には見られないスゴ味があるのがうらやましい限りです。そんでまた悔しいのは、韓国にはこの「MUSA」、中国には「HERO」があるのに、一方日本はハリウッドに作ってもらった「ラスト・サムライ」ですからね。日本映画界はもうちょっとシャキっとしてくれないもんでしょうか。そういえば音楽の評判がよくないようですけど、私はあの独特な響きがすごくいいと思いますよ。って思ってると、音楽を担当したのはエヴァンゲリオンの人だったんですね。どうりであんな感じだったわけです。 【ザ・チャンバラ】さん 9点(2004-11-21 23:54:46) (良:1票) |
★21.愚かな男達が愚かさに殉じて死んでいく。そんな話です。でもそんな話にやっぱりしびれてしまいます。『七人の侍』はもちろん、たぶんそれよりもっと『ワイルドバンチ』に対する深い想いを感じた映画でした。死んでいった男達が想いを傾けていたものの善し悪しを生き残った者の価値観で評価することを頑として拒否する。そんな映画です。理不尽でも時代遅れでも間違ってても傲慢でも、何かを頼んで絶望に向かう。その行為をうたいあげない。けれど、絶望に立ち向かうちからが沸き上がる瞬間の訪れをしっかりとらえる。ゴロッと重たいまま転がしたような重量感のあるアクションシークエンスは素晴らしい作りだと思います。ただ、音楽はちょっと上滑りかな。それは残念。一歩間違ったらものすごく理不尽なお話ですが(というか十分理不尽なお話なんですけど)ぎりぎりでチャン・ツィイーの魅力で踏みとどまってる感はあります。彼女に魅力を感じられないと、なんでそうなるのよ!って話になりかねないんですけどね。幸い僕はある程度この映画の時代背景を了解していたのですんなりいったんですけど、予備知識ゼロで乗り出すとこの微妙な三つどもえ感はいまいち実感できないまま進んでしまうかもしれません。でも僕はすごく血がたぎりました。雄叫びをあげて突進する。たとえもう遅くても。その無意味な輝きをやっぱりどこかで追い求めてしまうのです、男の子は。 【am】さん 8点(2004-11-21 02:50:07) |
20.作風に似合わない過激な戦闘描写がもったいないと感じます。ハリウッドの方を見るのではなく、作品自身を見たほうが良かっただろうに。本作は壮大なスケールの元、”漢”の死様を見事に描ききってくれています。この爽快感は見事。見ているこっちもワクワクしてきます。韓国パワーに脱帽っす。 【tantan】さん 6点(2004-11-14 19:11:25) |
19.劇場の予告を見て期待していたのですが・・・。期待はずれでした。 空回りする主人公を延々と見せられただけ~。 【斜心01】さん 2点(2004-11-01 02:55:17) |
18.ある程度、この時代の中国の歴史を知った上で見ないと、全体の展開が分かりにくい。特に今作は「使節団」の話なので、その地点での各国の関係性を理解していないと、お互いが「何を目的に」「何をやっているの」かすら分からないかも知れない。その辺の説明不足が不親切。 ただ、そんな歴史のうねりの中で必死に生きていく人間の盛衰の物語には心打たれるものがある。長い歴史の中においては、たったひとつのエピソードでしかなくても、その時代を生きた者たちの物語を確かに感じた。 とは言うものの、やはり全体的に見るとあまり質の高い作品とは言えず、本物の歴史を一部「間借り」しているからこそ出ている重厚さであり、ストーリー的にはごく平凡。もう少し、途中の展開をテンポアップして欲しかった。 【FSS】さん 5点(2004-10-24 18:30:37) (良:1票) |
17.話し長いわ、内容ないわ、落ちしょうもないわでビックリした。半寝で我慢して落ちを見ようと思ったけど「え?何これ」って思った。僕の価値観やからそう思っただけかも。 |
16.戦闘シーンは確かに迫力あったけど、全体としてはなんかイマイチの出来だった。原因その1、テンポが悪い。 その2、役者の演技が下手(一部) その3、やたら早回しやカット割が多く、何が起こっているのか判り辛い。 その4、妙に軽快な音楽が全然画面に合っていない。むしろぶち壊しである。 以上の要因により、あまり面白いとは言えない作品でした。 【きのすけ】さん 4点(2004-09-21 09:59:01) |
15.戦闘シーンは人が飛ばないものの迫力はあってん。全体的に「ヘブン&アース」よりは大作な感じで集中して観れたんやけど、やっぱ脚本がね。↓の北狐さんも書いておられることに、ほぼ同感です。それに最後の方は、ちょっとダラダラしすぎな感じで、もう早く決着つけてくれよ~って思って観てしまった。一回でケリつけろよな~って。人間ドラマを深めるためか、引き伸ばしすぎでした。役者はかっこよいし、チャン・ツィイーも魅力的やったし、それだけに、俺の中ではおしい作品やったかな。 【なにわ君】さん 5点(2004-09-15 14:04:09) |
14.日本ではこういう映画を作るのは、つくづく難しいと感じてしまった映画。中国でロケしてるようですが、背景が完全に自然で、中世を舞台にした作品作りにおいて致命的な、近代的人工物が全く無い環境で映画作りができる。この差は非常に大きいと感じました。うーん、うらやましい。役者の演技も魂がこもっていて素晴らしかった。セットや小物も非常に凝っていてよかったと思います。あえて苦言を呈すれば、朝鮮(高麗)、漢族、モンゴル軍の区別が非常に分かり難い。言葉もかなりごちゃ混ぜにしていたので、物語の背景の読み取りが非常に難しかった。そうなるとやはり戦のシーンで乱戦になるとどっちがどっちだか判らなくなってしまう事が多かった。あと脚本がもう少し良ければ、かなりの大作として評価されていただろう事を思うと、やはり惜しい。 【はむじん】さん 6点(2004-09-04 03:24:13) (良:1票) |
13.期待したほどではなかった。軍律もなにもない軍隊(まぁ終始、姫のことを意識してやきもちをやいているかのようなヘタレ将軍では仕方ないか?)。自分の都合で姫を上げたり下げたりする村人たち。この時代ってこんな感じだったんですかね~。ラストの蒙古軍との戦闘にも疑問でした。あんなに味方が死んでるのに何故に勝利???っていうか蒙古軍の大将はこの戦に勝つ気があったのか非常に疑問が残る演出(脚本)だった。 【北狐】さん 6点(2004-08-29 21:59:33) (良:1票) |
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12.DVDにて鑑賞。爽快感を求めると裏切られます。いわゆる立ち回りもあまりたいしたことありませんでした。こういうストーリー展開は最近の流行でしょうか?期待はずれでした。 【いわぞー】さん 5点(2004-08-21 11:24:20) |
11.チャンツィーさん、かわいい。。。って私にとってはそれだけだったかも・・・。中国とかの歴史のお話は好きなんですけどねー。このお話は普通だったかな。最後に少ない人数で大勝利とかだったら感動しそうですけど。(私はそういう基本的すぎな感動で十分なものですから。) あんなにいなくなっちゃったら・・・。 新作紹介で見ておもしろそうだったから見たのですが、「守らないといけないのは敵国の姫だった!!」とか言われたら、なんか期待しちゃいますよねー^^; 【mako】さん 6点(2004-08-18 14:41:49) (良:1票) |
10.《ネタバレ》 デキ自体は悪くない。でもアクションが…ロードオブザリングやラストサムライ等、 出来のいいのを見た後には、こじんまりと感じてしまうのが残念なところ。 あとタイトルに違和感を感じる。彼らは僕らの思ってる「武士」ではないわな。 例えば…誰か1人がおとりにならないと全滅してしまうシーンがあるんですよ。 この状況で「拙者がおとりに!」「いや、拙者が!」 こう言うのが俺の思ってる武士、侍。こういうの、かっこいいよね。 この映画の武士は「一番若くて下っ端のお前が行け!」と言う…。 …少なくとも、僕が理想とする武士ではないわな(笑) 内輪もめも妙に多いのも醒める原因のひとつ。 俳優陣は熱演してます、登場人物も個性溢れるで面々で。 (三国志の趙雲、黄忠、張遼、夏候淳っぽい) アラもあるが、韓国映画の底力は感じた一本… 日本でもこういうのを作ってほしいものだ。 【ふくちゃん】さん 5点(2004-08-13 00:19:49) (良:1票) |
【ヒロヒロ】さん 7点(2004-08-09 22:28:30) |
8.凄すぎます。限界を越え目を閉じなければならないシーンが多すぎます。戦いの映画は普通善玉悪玉、または敵国=悪玉だが、三ヶ国が平等で全ての国に魅力ある役柄と俳優は珍しい。ストーリー、テンポ、音楽は非常に面白い。映像は殺しの特撮、戦闘のカメラワークは凄すぎる程だが、HEROのような美しさが無く、ちょっとハードにしすぎでかなり疲れる。鑑賞後の快い余韻がなく、ずっしりとした重さが残る。 【ご自由さん】さん 8点(2004-08-06 18:20:36) |
7.皆さん書かれているとおり、戦闘シーンの迫力は真に迫ったものがあります。何もそこまでリアルに描かなくても…と一瞬引いてしまう程。でも、それが刃物を使った殺し合いの真の姿なんですから、そういう意味ではとても正直な作品だと思います。 ストーリーとしては、フィクションと割り切れば十分楽しめるのではないでしょうか。歴史背景に詳しい方がご覧になれば、きっと突っ込みどころも多いのでしょうけれど、武侠モノとして楽しむ分にはいいんじゃないかと。 それにしても、最近目に付く死に急ぐ男達のドラマ。「ラストサムライ」しかり「HERO」しかり… お国柄で描き方は違うものの、主人公達は国のため名誉のため散っていきます。ある意味、死を美化しているようでその部分は好きではありません。 |
6.戦闘シーンは迫力があって凄いんだけど、ストーリーが全然面白くないからドキドキしなかった。それにチャン・ツィイーはこういう役はあんまり合ってないと思う。 【患部】さん 5点(2004-02-29 19:28:50) |
5.黒澤明の『七人の侍』に影響を受けた武士道映画。 しっかし、テンポが悪い。ムダにお金を使った戦闘シーンがやたら出てくるが、この盛り上がらなさはなぜ?イケメンの武士が何人か出てきて確かに格好いいのだが、矢で射られても、斬り付けられても、なかなか死なない。元(げん)の将軍が攻めきらない、煮え切らないのにもグッタリ。クライマックス、盛り上がっていくところで、ブッツリ話が途切れるのでズッコケた。 ただ、戦闘シーンの迫力はすごいと思います。 【ムレネコ】さん 4点(2004-02-21 14:08:14) |
4.《ネタバレ》 ほとんどが凄惨な戦いのシーンですが、飽きずに観れたのはリアルさと迫力のせいでしょう。戦闘人数もそんなに多くなくある意味小規模なのに、観てるうちに知らずと手に汗を握るカンジ。こんなに砂と埃りと汗のニオイがする戦いは初めてです。人物の性格描写もじっくりとはいかないけどツボを押さえていて、脇役(通訳さんとか敵の大将とか)にさえちゃんと「個々」を与えており、それがラストに向けて効果を発揮しています・・・いやー、しかし、なんだかんだ言っても主役二人が(役柄込み)ホントにかっこいい!書かずにおれないくらいかっこいい!たぶん女性なら絶対チャン・ツィイー(姫)気分に浸れること間違いナシ!重みがありながらもミーハー気分で観れる映画?かな。 【そうしょくみ】さん 8点(2004-01-16 15:48:24) (良:2票) |
3.ノンワイヤーノンCG(であろう)土の匂いのする殺陣がたまらなく視覚に響く。[武士]というより[男気]という方がしっくりとくるんだけど、それ以上にいや~、チェ将軍とソヨルがチョー格好いい!! 寡黙な槍の達人ソヨルのたたずまい、若い貴族であるチェ将軍のうちひしがれた姿(ちょっと一時期の木村拓哉に似てる)、もぉかなりメロメロ(≧▽≦)ノ☆ そしてソヨルを何気にかばう隊正とチェ将軍によりそう別将はいぶし銀的な格好よさで心をくすぐってくれます。 な~んて書くと、けッビジュアルだけかよといらん誤解をうけそうですが、そーではなくストーリもなかなか。華である明の姫の設定には若干ムリがあるんですが、その姫と男2人そして明の民・高麗使節団のからみは恋愛だったり嫉妬だったり憎悪だったり敬愛だったりと複雑な心の動きを見せてくれます。ラストが微妙に気に入らんものの、いや~、格好いいこと!!これはオススメ。 でも、高麗のハングル、明と元の中国語が入り混じってて、元以外は顔では区別でけまへん。 【ちっちゃいこ】さん 9点(2004-01-09 16:36:05) (良:1票) |