67.《ネタバレ》 実はこの作品のトリックが観ている最中にわかってしまい、
興味はラストへの展開のみとなってしまいました。
恋愛ものとしては全く私の苦手なメロドラマであり、
自殺未遂やよく似た女が現れる不倫などもう、
一昔前の日本の恋愛映画(見たことはないから言えませんが)
これに戦争でも絡めば苦手な「ドクトルジバゴ」になるでしょう・・
前半の幻想シーンのようなロマンス・・
キューブリックの方がここらはうまいんじゃないかと思う。
飛び落ちた瞬間、「嘘や」それはこの女じゃないと思いました。
ああ、もっと鈍感ならこの作品も楽しめたのに・・
妻に会えと頼むあたりから怪しいと思っていた夫の刑事は、
やはりそれからあまり出てきません。
塔にまるで誘い込むように逃げる妻。
お葬式までしたのだから妻は死んだことになります。
これで夫の刑事は主人公に殺人こそさせてはいないけれども、
妻を殺すことに成功したのです。
まあ私の読み違いといえば妻が誤って落ちたという解釈。
本当は殺されたんですが・・
手品のトリックですね。
しばらくしてまだ忘れられないでいる主人公の前に、
捜し求めた刑事の亡き妻そっくりの女性が現れた。
ここですりかわり殺人とわかりました。
もうそこからは粘着質の主人公が変に哀れであり、
観ているこちらはわかっているからさっさと消えればいいのにと思う。
メロドラマによくある許されない両思いのようでしかも本格的。
男のことを本当に思うのならば国外にでも逃げればいいものを、
と観てて正直いらいらしました。
男も私はもううっとおしくなりました。
だから最期に塔に登ったときに「この女性飛び降りないのか」と思いました。
真実がわかっても階段でも大騒ぎして「あなたには上れない」
もう手遅れだ、ふたりで飛び降りるかここから男を残して逃げろと。
そこでまた濃厚なキスシーン・・何てひつこいドラマなんだ。
2度あることは3度ある、最後に「神のご加護を」とシスターが突然現れたのはコミカル。
でもこれがないと不満だけが残るのでこれはすっきりしました。
落ちた女性は私の頭の中ではほとんどJAWSのサメのようなものです。
って・・ちょっと過激でしょうか(苦笑)
残された3度の過ちを超えられなかった主人公にも何の感情も起こらなかった。