80.《ネタバレ》 もちろん映画は娯楽である。観ていて楽しくない(これはゲラゲラ笑うという楽しさではなくあくまで興味をそそられるという意味での楽しさだが)ものは、どんな素晴らしい啓蒙的で人道的テーマであろうと映画としては失敗しているのだ。 そういう意味での失敗作もある中でこの映画はかなりの点で成功の部類に入るものなのではないだろうか。感動を抑えた淡々とした進行、過剰な残虐シーンをおさえることでかえって惨劇への麻痺する心を疑似体験できる点、そして行きがかり上このような結果的英雄行為に至るごく普通の男の姿(彼とて自分の家族だけをまず守ることを考え、行方不明の姪たちを見つけるのに多くの人々の脱出を手間取らせたりしているのだ)。それらはこの忌まわしい事実を押し付けることなく私たちにただ示してくれる。 そして何より重要なのは次の言葉。「(世界の人は)これを見ても『怖いね』といってディナーを続ける」。・・・そう、私たちも知っている。私たち観客の多くもまたこの映画に心を打たれたり、何かを考えたりしたとしても、多分、多分「『怖いね』と言って夕食をとり続ける」人でしかないであろうことを・・・ ・・この映画を観て、いや、この手の映画を観ているといつも思ってしまうこと。 「果たして映画は世界を変える力があるのか?所詮は娯楽の映画というものに・・・」 ということ。 【ぞふぃ】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-09-26 18:08:33) (良:1票) |
79. 映画館で見なかったことを後悔しました。日本に住んでいるとわからないことなんてたくさんあるんですね。この時代いろいろ辛かったこともあったと思い出しますが、ここで起こったことを考えると恥ずかしくなります。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-09-20 20:38:35) |
78.「世界の人々はあの映像を見て"怖いね"と言うだけでディナーを続ける」という言葉に返す言葉がない。ルワンダ紛争を知らない人は必見です。 【すたーちゃいるど】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-09-19 21:23:52) |
77.《ネタバレ》 見ていて胸が痛くなった。日本で平和に暮らす自分にはこのような事実を本質的には理解できないであろう。でもいろんな人に見て欲しい作品。 【フッと猿死体】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-09-17 08:07:05) |
76.《ネタバレ》 映画の出来については最高です。無駄なシーンもなく、終わりの歌もとてもよかったと思います。ただ、多くの方が指摘している通り、この話は「実話を基にした社会派映画」からではなく、「現実に起きている事件」として報道されるべきだと感じました。でも、毎日消費されて忘れられて行くニュースの中より、映画の方がより強く訴えられるのなら少しはましなのかもしれない、と思いました。 【HOPUKO】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2007-09-10 17:10:27) |
75.難しい話は抜きにしても、 実際に起きたジェノサイド、そこで生きた人たちを映画を通して見れると同時に、 ポール・ルセサバギナという人を知る事が出来た事は、 個人として、今まで映画を見てきていて良かったと思いました。 誰かを本当に愛する強さが、どれほど人を強くし、 世界すら手の届かない「人」が行う最悪な虐殺行為の中でも正しい事を見極め、 実行する勇気を持つのも、また「人」なのだと教えてくれる素晴らしい映画です。 【sirou92】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-08-28 17:37:42) |
74.この真実を伝えたいという想いが、一瞬も途切れることなく画面から伝わってくる作品。演出・脚本その他のどんなことよりも、メッセージが、胸に突き刺さるくらいストレートに伝わっくる作品。起こってしまった事に対して時計の針を戻す事は出来ない。けれども、せめて、大切な人を大事に思う、そんな当たり前の事から始める事が出来ればと思う。「(ルワンダの映像を観て)みんな、『怖いね』と言ってディナーを続ける」・・・頭を殴られたような、重い重い衝撃を受ける一言だった。 【wood】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-08-05 10:19:07) |
73.部族の争いがもとで隣人が死んで行く、八方塞がりの絶望的な状況。端から見れば遠い国での出来事ですが、画面を通して伝わってくる「何か」が勉強になりました。主人公の支配人は劇中のやり取りを察するに、決してヒーローではないのだろうけど、それもまた人間臭いです。 【ライヒマン】さん [DVD(吹替)] 7点(2007-07-08 22:26:29) |
72.主人公のポールは英雄ではない。ホテルの支配人としては、こういう支配人のいるホテルは居心地がいいだろうな、と思うけど特別ではない。人々を救うために立ち上がったわけでもないし、正義感にかられたわけでもない。大切なのは家族と、あとは、家族が大切に思う人たち。目の前で、殺されたり痛めつけられる人を見ても、目をふさいでいたことも多い。だけど、目の前で鉈をふりかざされたとき、折り重なる死体を見たとき、襲ってくる民兵を見たとき、ポールのようにふるまえる人がどれだけいるのだろうか。自分は、逃げ出さずにいられるだろうか。 【mogu】さん [DVD(吹替)] 8点(2007-06-26 00:44:45) |
【miso】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-06-06 20:41:54) |
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70.《ネタバレ》 主人公をヒーローとして扱っているけど、その行動のほとんどが身内のためのものなので、ひどくギャップを感じました。ラスト、逃げる人で一杯のバスを止めてまでして姪っこを助けに行くシーン、感動的な場面で終わらせたかったのかもしれないですが、とても利己的な行動に見えてしまって、興ざめでした。無理してドラマを作らなくてもいいから、ドキュメンタリー調にまとめたほうがいい作品になったのに、と残念です。密告しにいく悪役のホテルマンのキャラクタにも無理がありましたね。映画としての出来も、「キリング・フィールド」や「遠い夜明け」のような印象的な演出はなかったです。 【かねたたき】さん [DVD(字幕)] 5点(2007-06-02 18:41:16) (良:1票) |
【k】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-05-15 08:16:53) |
68.《ネタバレ》 以前、ルワンダへの旅行を予定していて、行かないままに内紛が起きました。当時、色々なニュースで取り上げられていたので、色々と調べましたがフツ族とツチ族の歴史と欧米人のかかわりが、分かり切っていたことでしたが衝撃的でした。映画は物語に過ぎないと思いましたが、お金で命が左右されるストーリーは興味深かったです。ドン・チードルは他の映画のイメージが強いので、ややマイナスでした。 【omut】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-05-14 23:41:03) |
67.内戦を引き起こし、隣人同士が殺し合うようなことをするのは、理由がどうあれ人間としての出来の悪さ故。ルワンダの内戦も、白人による影響が下敷きにあるとは言え、アフリカの人間の人間としての出来の悪さからで、ツチだのフツだのが何人死んだところで、そんなものはアフリカ人の自作自演。内戦は狂気ではなく、馬鹿だからやること。同情する気はさらさらない。ただ単純に、映画としての役者たちの演技の上手さに点を捧げたい。 【永遠】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-05-13 02:12:09) |
66.ルワンダ内戦のことを知らなかったわけではなかった。教科書にも載っていたし、当時ニュースでも新聞でも見ていたはずだ。しかしそれだけだった。自分にとって全てはブラウン管の向こう、紙面の片隅の中にしか存在していなかった。学校では入試の出題範囲外として「ないもの」扱いさえされた。「ないもの」扱いしていたのは僕も同じだった。日常生活は何も変わらなかったし、ルワンダについて考えようともしなかった。9.11の時は連日夜通し食い入るようにテレビを見続けていたというのに…。世界情勢を見つめる自分の見識の狭さを容赦なく突き付けられる別の意味で「地獄」の二時間でした。国中で殺し合いが続き、目の前で隣人が殺され、いつ自分も殺されるか分からないという状況に立たされた時、世界中がただ傍観している。これほど怖いことがあろうか。あれから12年、ルワンダを描いたこの映画は諸事情から日本での公開が危ぶまれていたという。この国はまたしてもルワンダから目を反らそうとしていたのだ。観賞後、僕は何に対してというわけではなく、久しぶりに猛烈な不快感に襲われることとなった(ちなみに1点減点の理由は全編英語だったこと。内容に関しては文句ナシです)。 【とかげ12号】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-04-29 23:11:42) |
65.わざとらしいところがないので素直に観れた。こういう事が現実に起っていることに憤りを感じた。またエンドクレジットの曲がとてもいい。 【しっぽり】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-04-20 16:08:53) |
64.《ネタバレ》 戦争って怖い。本当に嫌だ。自分の身近で起きたら、誰が助けてくれる?「怖いね」って言って食事を続けるだけの人になるのは嫌だと思った。そこが一番のこの映画のメッセージだろう。戦争じゃなくても、身近なところから心がけていこうと思った。 【にゃ~】さん [映画館(字幕)] 9点(2007-04-12 00:25:13) (良:1票) |
63.ジャーナリストや主人公の台詞に何もしてくれない当時の国連や世界の国々を描写しているが、それがこの映画のすべて。どこかで戦争していてもまたやってるわぐらいでテレビを見ていた自分が恥ずかしくなった。 【TOSHI】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-04-10 20:14:01) |
62.このルワンダの大虐殺は世界史の授業でもあまり触れない。資料集や用語集に載っていても、最近の出来事すぎてそこまで授業が進まない。僕も事件については知っていたつもりだったが、ツチとフツを混同してしまっていたりとその知識はあまりに曖昧であり、この映画はとても勉強になった。この映画を見て思ったこと。それは第一に軍事についてであり、第二にアメリカを初めとした世界の有力諸国についてである。第一についてだが、この94年の大量虐殺はもちろん植民地支配化で根付いた民族対立を背景に起こっているが、集団ヒステリーの如く民兵の武装によりなされている。そして国軍もそれをバックアップしている。これは武力がなければ起こらないことなのである。では世界から軍事力をなくせばよいのか。しかし、全ての武器を世界からなくすなど不可能であり、もしこのような虐殺が起こった場合、必然としてそれに対抗する圧力は必要なのである。(国連軍や平和維持軍は無力だったけど)そのジレンマをまず考えさせられた。第二にこの事件当時、諸外国もマスコミも非常に冷淡だった。国連の職員が世界はルワンダを見捨てたと言っていた。ルワンダを仲裁しなかったアメリカは民主主義の拡散を口実にアフガン・イラクに侵攻したが、ようは金になるかならないかであるということがよく分かった。人道的な介入とはこういうときこそ必要ではないの?結局、有力国の思惑で国際社会が左右される。この事件がそれを象徴している。まあ、そういうことを考えさせられた映画ということで、お薦めの映画である。(自分も友人に勧められたんだけどね) 【こまごま】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-03-30 22:39:36) |
61.《ネタバレ》 たしかに映画は、日本人のはしくれみたいな俺にも、ルワンダの悲劇を伝えてくれる。 でも映画鑑賞をするには、あまりにも事件が最近過ぎて、笑えない。 【no_the_war】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-03-25 01:04:19) (良:1票) |