16.《ネタバレ》 マリリンマンソン、スリップノットと並ぶへヴィーロックの帝王!愛すべきロブゾンビ様の監督作品ではありませんか!
マリリンマンソンが現代ゴスロックの帝王ならば、ロブゾンビはB級ホラーロックの帝王ですかね(ねんて勝手に言ったりして、怒られちゃいますね)。
僕の大好きなバンドであります!
初期バンドが「ホワイトゾンビ」だったり、PVで「カリガリ博士」をやったり、本当にホラー大好き全開な彼です。
この作品はロブゾンビがいかにホラー映画を愛しているかが痛いほどに伝わってくる作品です(痛すぎるほどに!)。
ロブゾンビは「ホラーはこんなものだ」と分かりきってやっているのでしょう。
ごく「当たり前」のように。だからそれは観るこちら側にとってもごく「当たり前」な事なのです。
そのために、とても「表面的」な感じもします。
彼は自分の知っている事だけをやっているので、やっている事が意図的過ぎるのです。
空っぽの「ぬけがら」です。
だから緊張感もありません。
全然引き込まれないというのは、作品として致命傷です。
絵的には面白いですが、中身が描けていないような気がいたします。
その奥にある「狂気」が足らないで、「笑い」にもいっていない気もします。
その点では「悪魔のいけにえ2」「死霊のはらわた2」は傑作なのです。
ただ悪趣味は全開で、それを楽しめます。
しかし不思議と、何が出てきても驚かないのです。
「魚」の場面は少しビックリしたけど、でもちょっと普通な感じで、狂気が足らない感じ。
(あの場面はもっと普通じゃないだろ!?もっと異常なんだと思う。それが何故か鬼気迫る感じが伝わってこないのは僕だけかなぁ?)
でも捕まった娘と「父親」との対面の場面はなかなかではないでしょうか。
最初は良かったんだけどなぁ、、、ガソリンスタンドのピエロにも狂気を感じたし。
「その人には、その人に合った表現方法があるのだなぁ」と思いました。
ロブゾンビの音楽にはノリノリでとても聴きやすいのに、ほのかに狂気も感じられ、またカラフルでハイテンションでちょっとサイケデリックな麻薬性のある感じの素晴らしい音楽だと思っています。
むしろロブゾンビには遊園地を作ってもらいたかった(子供は禁止だけれど)。
でも彼のホラー愛には尊敬するものがあります。