★5.《ネタバレ》 かつてはニューヨークを舞台とした映画を得意としていたウディ・アレン監督だが、ヨーロッパとの出会いを果たし、今回はスペインとの出会いにより、監督の新たな一面が引き出されている。 ニューヨーク時代のシャープで冷淡な雰囲気とはまるで異なり、スペインの陽気な雰囲気がそうさせているのだろうか、全体的に丸みが感じられる。 また、ストーリーがどんどんと予期しない方向に進みながらも、完全な調和が保たれている点が素晴らしい。 本作を見るまでは、アレン監督の衰えを感じていたが、ベテランの円熟した手腕を発揮したばかりか、新たな境地を模索している点は驚かされる。 まだまだ彼は終わっていないようだ。 アントニ・ガウディの作品、スペインのギター、写真などを利用することにより、芸術的な雰囲気に溢れている点も見逃せない。 さらに、ウディ・アレンらしさは失われてはいなかった点も評価したいところ。 各キャラクターは結局、同じところをぐるぐると回っているだけだろうか。 レベッカ・ホールは婚約者を愛しておきながら、人生の不満を抑えられずにいるものの、スペインで世話になった奥さんと同様に現状を維持しようとする。 スカーレット・ヨハンソンは何かを得たとしても、現状に納得できずに自分探しを延々と続けている。 ハベエル・バルデムとペネロペ・クロスはお互いを傷つけながら、別れたり、戻ったりを繰り返している。 人間というものは、悩んだり、苦しんだりしながら、結局スタート地点から進められずにいるものなのかもしれないというようなことを、本作を見て感じた。 人間というものは変われるようで変われないのだろうか。 エンディングについては、特にオチもなく、投げっぱなしにしたことは、本作のテーマや趣旨を考えれば、ベターな選択だろう。 確かに、何らかの結論を付ける類の作品ではない。 ただ、シニカル的な味付けをもうちょっと工夫すると、一般の観客には分かりやすい作品になったかもしれない。 アカデミー賞を受賞したペネロペは、(役柄の違いがあるにせよ)スカーレット・ヨハンソンを圧倒する存在感をみせている。 彼女の登場により、空気感が明らかに変わるという面白い効果が出ている。 それまでもカオスな状態だったのに、さらに異次元のカオスに突入しているが、ウディ・アレン監督がそれを上手くまとめ上げている。 【六本木ソルジャー】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-07-12 14:32:28) |
4.《ネタバレ》 ウディ・アレン。もう70歳代も半ばですよね。その人がバリバリの現役で今もハイペースで常に自らが脚本を手掛け、こんなに軽妙な語り口で情熱的な映画を作っている事がまずは凄いと思う。1人の男をめぐる3人の女、中でもアカデミー賞に輝いたペネロペ・クルスの情熱的な存在感がひと際輝いていました。新しいアレン映画の顔となりつつあるスカーレット・ヨハンソンの伸び伸びとした演技も楽しかったです。ウディ・アレンにはまだまだ現役で、できれば自らも映画に出てくれて、これからもずっと楽しい映画を作り続けてもらいたいものです。 【とらや】さん [映画館(字幕)] 6点(2009-07-11 03:56:02) (良:1票) |
3.ペネロペ・クルス、オスカーとっただけあって、素晴らしい演技だと思うのですが、それぐらいしか見所がなかったかな・・・。ちょっと日本人(というより私自身)の感性には合わず、理解し難いです。 【あるまーぬ】さん [映画館(字幕)] 4点(2009-07-10 18:08:07) |
2.《ネタバレ》 バルデムうらやましいぞ!あんなタイプの違った美女二人と一緒に住むなんて! 【ギニュー】さん [映画館(字幕)] 6点(2009-07-06 19:33:47) |
1.荒っぽい分類ですが、ラテン系とアングロサクソン系のどっちの恋がお好き?ってな感じですかね~。アチキはラテン系かな。。安定した幸せは厳しいでしょうけど。アレンさんもそんな切り口だったんですかねー。 【トメ吉】さん [映画館(邦画)] 4点(2009-07-01 11:10:22) |