10.《ネタバレ》 ウディ・アレン版『8 1/2』。元ネタと同様、女(をとっかえひっかえ)以外にはあまり内容が無いが、軽妙かつ「ダシの効いた」台詞回しの秀逸さは健在なのに加え、全編にコミカル要素が絶妙に塗されており、陽気で気楽な音楽とも相まって非常に心地良い雰囲気が醸されている。ランプリングの翳の有る、一筋縄ではいかなそうな美貌は正に全盛期。他の女優も可愛いし、観て損は無いかも。 【Yuki2Invy】さん [DVD(字幕)] 7点(2019-11-15 23:47:32) |
9.《ネタバレ》 『81/2』を観たことがあってそれが好きかどうかによって評価が分かれるんでしょうね、もっともウディ・アレン嫌いの人にはとても耐えきれないでしょうけど(笑)。 冒頭の列車のシークエンスなんかは、『81/2』を意識して撮りました、ってのが濃厚に伝わってきます。フェリーニの様に映像に凝りまくるんじゃなくてしゃべくりに凝るアレンですので、『81/2』が好きな私にもちょっとくどいなと感じさせられました。でも映画と現実をごった煮にしたメタフィクションな構成は、本家フェリーニよりも洗練されている気がします。世界の高名な映画作家で“マイ『81/2』”を撮った人は多いけれど、アレンの場合はちょっと撮るには若過ぎたんじゃないでしょうか。 アレンの映画は絢爛たる女優陣の顔ぶれ観るのが愉しみなんですが、シャーロット・ランプリングはやっぱイイですね。友情出演のルイーズ・ラサー以外はみんな唯一のアレン映画出演ですけど、ランプリングが出るアレン映画をもっと観てみたかったです。セリフもないほんのチョイ役でシャロン・ストーンが出てるんですけど、どれが彼女だか判りませんでした(笑)。 【S&S】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2015-10-07 22:15:45) |
8.つくづくこういったものを面白いなんて言う人にはなりたくないものだと思う。 【カラバ侯爵】さん [ビデオ(字幕)] 0点(2007-09-24 02:08:15) |
7.まさに、「81/2」のウディ・アレン版という感じの作品でしたね。随所にフェリーニっぽさが出てきて、それを見つけるのも面白い作品です。 「81/2」同様、非常に観念的な世界を美しい映像と美しい女性と共に描いている作品なのですが、それにウディ・アレン独特のユーモアが加わっています。(まあ途中で宇宙人との交流シーンも出てきますし・・・・) 『我々はみな神の映画館で上映されている映画の登場人物だ』というセリフが一番印象に残る作品でした。 【TM】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2006-04-23 17:34:15) |
6.パロディを盛り込みながら、自分自身の現在の状況そのものの苦悩をもコメディにしてしまう映画な訳ですが、ハズしてる感も強い。ダイアンキートンからミアファローへ移る間の中継ぎ的な一作。 【亜流派 十五郎】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2006-02-16 22:33:27) |
|
★5.正直言って、この映画の良さを自分が理解するのは難しい。 感傷的なストーリーをわざと直球で描かずに、暴投気味の変化球でストライクを狙ったように見えるし、そもそもストライクを狙っていないのかもしれない。 「マンハッタン」で甘い感じの映画を創っているので、同じような映画は取りたくないのかもしれないが、人生に成功したかに思われる映画監督が、自分の人生の意味に苦悩し、最後に一つの結論…ドリーと過ごした春の一日、音楽とそよ風を思い出すというシンプルなストーリーにした方が共感は得られやすいと感じる。 しかし面白いシーンはいくつかあった。 「81/2」は見ていないので、あまり語るべきではないのかもしれないが冒頭の電車のシーンは実に皮肉的で面白い。 人生を楽しんでいる陽気な人達が乗る列車とみじめな人生を送った陰気な人達が乗る列車。 サンディは陽気な人達がいる列車に乗りたいと願うも走り出した列車を止めることは出来ず、その願いは叶わない。 到着駅はゴミ捨て場であるが、とぼとぼと歩いていくと、向かい側から陽気な人達が乗る列車に乗った乗客に出会う。 この絶望的な人生観は見事としか言いようがない。 また、壁紙を使って、その時の深層を表現するというのも斬新な手法だろう。 この映画は自分には、アレンのあらゆるものからの決別の一種の決意のようにも感じる。 あらゆるものとは、大衆やファンであったり、商業的なものであったり、自分の映画への評価や研究、偽善的と言っては言い過ぎかもしれないが寄付等への決別。 「過度の現実を好まない」大衆に対して、自分は現実を描くというアレンの一種の決意なのではないかという気もする。 もっともアレンはこの映画の中のサンディと自分とは全く別の違う人間と言っているが、「コメディ」云々の話からどう考えても重ねて見てしまうだろう。 その狙いがないとすれば、サンディ役は別の俳優をキャスティングすべきであった。 アレンとサンディを重ねることによって、この映画の真意を探るための弊害になっている気がする。 また、映画の中に更に映画を入れるということが果たして良かったのかどうか疑問に感じる。 特にこの映画のように境界線が不明瞭であるとするとテーマや感じ方も不明瞭になってしまう気がする。 【六本木ソルジャー】さん 4点(2005-03-20 21:40:07) (良:1票) |
4.これって、アレンが最初から最後までうだうだとああでもないこうでもないと一方的に喋り続けるのを延々と聞かされるだけとしか思えません。何の表現行為にもなってないような気がしますが。 【Olias】さん 2点(2004-10-04 02:40:05) |
3.ウディ・アレン好きには受けが良さそう。ただし興味がない人は・・・って、そんな人は初めから観ないのかな?僕はけっこう好きです。タイトルは日本語にすると「星屑の記憶たち」ってところでしょうか。まさにアレンの頭の中に散りばめられた様々なイメージが、一つの集合体となって一本の映画に掛け合わされているようです。それは回想であったり、はたまた幻だったりと。例えば劇中で主人公の監督がファンから「初期のコメディが好き」と言われるシーンがありますが、あれは実際にアレンが何人かのファンから言われた言葉だそうで、面白いからそのまま台詞として使ったそうです。本人自身が”最高傑作”と自負しているだけあって、ウディ・アレン映画の集大成という感じがしなくもありません。とにかくファンは必見です、これを観ないとウディ・アレンは語れないかも? 【かんたーた】さん 7点(2004-08-07 11:38:32) |
2.DVDが出てないからみんなスルーするのかな。結構面白いと思いますが・・・。かなり綿密に練り上げられた脚本だと思います。この映画の主人公である映画監督はファンや批評家をけなし、自分自身の作品であるコメディ映画もけなしていますが、ウディ・アレン自身は自分はそんなこと思ったことはないし、コメディは大好きだと言っており、作中の人物と自分は別人だと言っています。そう考えながら見てみると違った見方ができるかもしれません。 |
1.フェリーニの「8 1/2」と比較されることが多い本作、今回アレンが演じるのはコメディ映画の売れっ子監督兼俳優。とにかく映画製作上の悩みを全てぶちまけましょう的な本作では、かなりうんざりする程の理論の構築とその否定が繰り返される。例によって「生きる意味とは何なのか?」と悩み続けるアレン。そしてふっと気づく。人生の意味とは、心地良いそよ風が吹くある完璧な朝、目の前には美しい恋人(シャーロット・ランプリング)。そうだよね。あの何もかもが完璧に思える瞬間。ある日突然やって来て、あっと言う間に過ぎ去って行くあの永遠の一瞬。あぁ。個人的にちょっとグッときてしまったので、美しい気球のシーンと合わせて7点。それにしても、おーい!アレンファンのみなさーん!何でこの作品をスルーするんですか?不肖黒猫、思い切って口火を切らせて頂ました。 【黒猫クロマティ】さん 7点(2004-06-08 11:14:50) |