10.ジャクソン・ポロックという画家に興味があったので見ました。 中途半端に生い立ちなんかを飛ばして画家時代そのものにスポットをあててあって 私には興味深かったな。 最後のトム・ウェイツの歌も心に沁みました。 【KINKIN】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-03-13 20:30:20) |
9.人物を表面だけなぞっても映画としては物足りないことがわかりました。掘り下げて掘り下げてその結果オーバーになってしまうのが映画化ということのような気がします。ある意味奥さんの方がよく描けてるような。 【色鉛筆】さん [インターネット(字幕)] 5点(2008-12-22 23:07:53) |
8.《ネタバレ》 破滅型芸術家と献身妻という類型ものだけど、妻がはっきりと亭主のプロデューサー役を自覚しているとこが面白い。旦那を世に送り出さねば、という使命感があって、つまり、旦那サイドの人間であると同時に、新しい芸術を享受したい世間サイドから彼を叱咤激励しにやってきた人間でもあるのだ。この妻、平安な家庭を一瞬たりとも望んでなくて、子どもも作らない。子どもはひとり(旦那のこと)でたくさん、と言う。旦那の死後、使命を終えてやっと自分の絵を28年間描き続けたってのもいい。こんな夫婦もあったのだ。ポロック自身のドラマとしては、自分の絵が本物かエセか悩むところ、前衛の不安がリアルに描かれた。おそらく新しい世界を切り拓こうとしたすべての芸術家は、同じ悩みを体験し、その新しい世界を提示できたもの・提示できずに前衛っぽいエセにしぼんでしまったもの・エセでなかったのに理解されず消えてしまったもの、いろいろあったのだろう。そもそも本物とエセって、はっきり区別できるものでもないだろうし。何よりこの映画ですごいのは、エド・ハリスがためらいもなく大きなキャンバスに筆を走らせていくところ。図版で見るポロックの代表作としか思えないものが目の前で出来上がっていくので、ドキュメンタリーのような迫力があった。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2007-12-19 12:20:48) |
7.何とも退屈な作品でした。彼の人生の説明にすらなっていない単なる会話のやりとりが延々と続いているだけで、何の解釈・表現にもなっていません。どこかに彼の伝記の要約ストーリーみたいなのがあって、それをそのまま順番に脚本に落としただけのような感じです。エド・ハリスも慣れない監督業に頭が行ってしまったのか、演技も本領発揮とは到底言い難い。点数は美術関係の頑張りに対して。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 4点(2006-11-17 01:38:32) |
★6.《ネタバレ》 今や1枚164億円という世界最高額で取引されるほどになったジャクソンポロックの作品を一度だけ実物を観たことがあったが、あまりの迫力と情熱に度肝を抜かれた記憶がある。自分が画から印象を受けたのと同様に、本作ではポロックの情熱的で壮絶な人生を描き切られている。 自分の作品に「青が強い」といったケチを付けられ、酔った勢いで自分の作品を変えようとするものの、その動きをフリーズする姿がとても印象的だ。それだけ自分の作品に魂を込め、完璧さを求め、自分の作品に自信をもっていたのだろう。 また、彼の弱さも実に印象的だ。画が売れずに母や兄の嫁に馬鹿にされるのを我慢できず食卓をメチャクチャにしてしまう姿や、大成功を収めたものの映画監督にいいように弄ばれ、自分の思い通りにならない憤りから、自分は「エセ」ではないと食卓をひっくりしてしまう姿には自己顕示欲の強さも窺える。雑誌などの記事に一喜一憂する姿もその表れだろう。自分の欲を満たせず、結局は酒に逃げ込んでしまうのも、彼の弱さでしかなかった。 そんな弱いポロックを支え続けたリー・クラズナーの人生もとても印象的だった。彼女が支えなければ、ポロックは恐らくニューヨークで酒に溺れて行き倒れていただろう。大成功を収めた後、ポロックとリーの二人の見つめ合う姿には、なんとも表現しようのない「重み」が感じられ、二人で手にした「成功」を噛み締めて、お互いを称え合っているように感じられる。 リーには、妻という生き方、母という生き方、画家という生き方という三択の生き方を選ぶことができたはずだけれども、画家ポロックを背後から支え続ける妻という生き方を選んだ。それだけ、ポロックの才能を信じきっていたのだろう。しかし、共倒れを避けるために、自分という生き方を殺して、ポロックの影になるという生き方を選ばざるを得なかったのも悲劇的だった。恐らくポロック以上に子どもを欲しかったのはリーだったのかもしれない。 ポロックの死後は、ポロックから開放されて、画家という生き方を選び、再びリー・クラズナーという人生を正面から歩み始めることができたのではないか。 ポロックの事故死には、飲酒の事故というだけでなく、酒に溺れて画を描くことができなくなってしまったことに対して自己を破滅させたい衝動に駆られたようにも感じられた。 【六本木ソルジャー】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-11-05 00:28:46) |
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5.あの妻がいなければあそこまで有名にはならなかったのかも。彼自身の人生もすごいが、妻の執念があってからこそですね。彼の最期はあまりにもあっけないが。エドハリスはまさにポロックそのもので、演技も素晴らしいが、これを映画の評価としてみるとイマイチ。 |
4.栄光と挫折、アル中、狂気・・・うーん、いかにも“芸術家”のお話。話がぶつ切りっぽくなってるのがちょっと気になりました。やっぱし伝記映画ってのも、なかなか難しい。 【ぐるぐる】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-05-06 17:29:01) |
3.どんなジャンルのどんな映画でも、例えそれが短時間のチョイ役でも、確実においしいところを持って行く、自分にとっては最強の助演俳優であるエドハリスを主演に据え、増してやメガホンまで取ったとなっては、期待も高まろうというもんだが、これが期待を大きく裏切る失敗作。圧倒的な存在感を保ちながら、主役を食い潰さないように引くところは引くエド・ハリスの演技力にいつも感心させられていたが、この映画のエド・ハリスは、ただのダミ声のオヤジで、騒ぎ立てるか元気が失くなっているかのメリハリをつけるだけの二択演技。作品としても凡庸で、この手の、天才と狂気が紙一重の芸術家を題材とした映画としては、オリジナリティーは無いに等しく、残念ながらエド・ハリスの監督としての力量の限界も見せてしまった。名脇役名主役ならず、というのを教えられた。 【永遠】さん [CS・衛星(字幕)] 2点(2005-04-02 03:25:26) |
2.エド・ハリスの演技、凄いです。入魂とは、こういう事を言うのだと唸らされる。泣くとか笑うとか怒るとか、感情を表現する演技は素人の私でもなんとなく解るけれど、絵筆の運びをあれほど堂々と表現するまでに、エド・ハリスがどれだけ鍛錬したか、想像するだけで気が遠くなる。役者って偉大。マーシャ・ゲイ・ハーデンも上手い! 女って、そうだよね、うんうん、そんな感じ。感情の迸りの出方がすごくリアルで、強さの質もリアル。 だから高得点を付けたくなるんだけど、映画としてどうかというと、う~ん・・・何だか見づらい映画だった。箇条書きをしているみたいな場面転換の早に、違和感があった。ポロックの波瀾万丈な人生を二時間に収めるのがむずかしいのは解るけれど、重要なシーンはもっとじっくり長く余韻を持たせてみせてほしかった。編集の仕方が、大河ドラマの総集編みたいだ。完璧すぎる演技の連続だけに、あまりにもめまぐるしい。「この作品を他人の手に委ねるのがいやになってしまった」のは解るけれど、エド・ハリスが監督をしたのは失敗なのでは? 【ともとも】さん 7点(2004-10-09 09:48:43) |
1.抽象画家ジャクソン・ポロックをエド・ハリス初監督&主演で描いた映画。『めぐりあう時間たち』でも素晴らしかったエド・ハリスがここにきてようやく開花した感じがして嬉しい。描かれるのはジャクソン・ポロックなる画家の半生。美術方面に疎いのでポロックって名前知らなかったんですけど、映画に登場する作品を見て「あぁ、これか」と思いました。絵具をキャンバスに垂らす抽象的な絵で不思議と暖かさが伝わる絵です。エド・ハリス自身この作品のためにペインティングの訓練をしたみたいで、映画内で実際に描かれる絵も相当にいいんじゃないですか?天才芸術家につきものの不安定な精神ゆえの崩壊まで実直さが伝わる映画でした。 【トム&クルーズ】さん 8点(2004-05-10 21:36:42) |