19.《ネタバレ》 前作は悲しい過去から幸福をもぎ取る楽しい作品だったが、本作は幸せから始まり悲しみを乗り越えるような締めくくりだった。
のどかな田舎の一本道を走って来る一台の車。その車上でイチャつく若いカップル。愛し合う二人は人気のない森で抱擁と口づけを交わし、銀河中を揺るがす“種”を植えていく。
一気に時代もブッ飛び屋上で獲物を待ち伏せ、誰も踊らないなら代わりに踊ってやるぜとばかりに画面中を駆けまわり、うねり狂うバケモノ相手に死力を尽くす「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」がバックを飾る!
完全にマスコットと化したグルートであった。
外がダメなら中にブチ入り、弱点見つけてブッた斬り。気を引くために全身金メッキ(造形はフリッツ・ラング「メトロポリス」も思い出す)からヤバイの盗んで鬼ごっこ、ゲーセンみたいな大艦隊、喧嘩しすぎて馬鹿がバンジー、姉御が人命救助で木っ端微塵。相変わらず人間辞めてる映画だね本当(褒め言葉
オマケに重武装で銀河を駆けるクレイジーサイコ「ムーンライト」ネーチャン付き!クレイジーなんてレベルじゃねえ!
まさかシルヴェスター・スタローンやデビッド・ハッセルホフまで登場してくるたぁビックリだ。スタン・リーはまあファンタスティック・フォー辺りが助けてくれるだろ(テキトー
だが今回の主役はそんなスタローンに檄を入れられるヨンドゥのオッチャンだ。ブルーカーペットが運んでくる依頼、怪しさ100%の救い主、ブスの基準も惑星も宇宙もブッ壊れそうなトンデモ展開。
密林でゴロツキどもに喰らわす“大歓迎”、思わぬ下剋上・一撃で抉られちまったもの。
虚ろな瞳が見つめる“氷漬け”、服を着せられ蹴り飛ばされるプライド、ドン引きするしかない目的。クラグリン「転職しよう」。
「男の勲章」を取り戻したなら、赤い閃光を奔らせ船中にクソ野郎どもの“雨”を降らせよう!!テイザー…えっと…誰かアイツの名前考え直してやれよ。
仲間のためなら何百回のワープにも耐えてみせらあ(凄まじい変顔)、何だかんだ言って付き合ってくれるヨンドゥの漢ぶり。グルートとロケットがコントをしている間もウオオオオッ(ドゴーンッ)!
その“息子”も家族との想い出が詰まった「ハート」で惑星ごとねじ伏せ殴り合う一騎打ちへ。例え神だろうが知った事か、母ちゃんの仇のヤリチンクソペ●ス野郎なんざゼッテーぶっ殺す!!!
…でも本当にとりたかったのは仇じゃなかったかも知れない。
束の間とは言えキャッチボールをし、音楽や夢を語り合った「欲しかったもの」から最後の最期まで貰えなかった言葉。本物の父親がくれなかったものを、“オヤジ”が命の輝きとして残していくなんてなあ。
銀河にバラ撒かれたクッソ汚ねえ「種」よりも、死者を送り出す「花火」の方が何億倍も美しい。エンディングの“オヤジ”の表情はズりいよチクショウ…。