5.映画は、歴史と呼ばれうる現実に向き合うことができるか、とういう問いかけに対するひとつの試み。 【swampy】さん 9点(2003-07-03 00:12:08) |
★4.コスタ・ガブラス監督らしい誠実な語り口でビシビシ攻めてくる秀作ドラマ。自らの父親をイメージして演じたというJ・レモンの説得力ある演技と、あてもない焦燥感にかられながらわずかに残された希望に向かって進み、行方不明[ミッシング]となった夫を探し続けるS・スペイセクの存在感ある演技。主演2人による力が大きい作品なのだが、オープニングのオレンジ色の不気味な雰囲気から内政不安定な南米の市街地描写へ昇華させるという何とも巧い演出。以降、一人の青年を数少ない情報から探していく過程を決して欲張らずに誠実に描いたこの映画は正しく傑作だ。 【チャーリー】さん 9点(2002-01-10 15:36:30) |
3.チリ、サルバトール・アジェンデ大統領により史上初めて選挙で樹立された社会主義体制を、軍部と米国とが武力で潰した史実を背景に、理想に燃えた米国青年の失踪を描く。圧倒的暴力の横行に恐怖と抵抗心が漲る。「アジェンデの実験」は結局水泡に帰した。その最中、この様な忌まわしいテロの横行継続を座視し、今やもう忘れたように俺らには見える世界を、もし、しょうがないと考えるなら、きっとそれは俺らに余裕があるせいだね。ハハ... |
2.いつの世も権力の犠牲になるのは弱者だと言うことか。連行された裕福な外人の息子が、弱者かどうかは甚だ疑問だが・・・ 【イマジン】さん 8点(2001-01-27 00:30:34) |
1.実際に起こったアメリカ青年の失踪をモデルにしているこの作品は、民主主義政権が戦車と銃器によって倒され、戒厳令下に入った首都の不気味な雰囲気を、ドキュメンタリー・タッチな映像で見事に再現されている。又、そのクーデターがCIAや多国籍企業が陰で糸を操っていた事を、J・レモンの父親とその息子の嫁が身を持って実証していく姿が感動的だ。 【ドラえもん】さん 8点(2000-11-26 21:46:18) |