5.《ネタバレ》 化け物の脅威に恐れ慄き、音を立てるな→やばい立てちゃったの繰り返しは前作通り。
主役の女性は父親の思い出に会いに行くというロードムービー的なヒューマンドラマになっていて、なぜかついてきてしまった男性は臆病風に吹かれるものの次第に女性や猫を助ける逞しさを身に付けていくという成長物語でもある。
つまり舞台が変わっただけで、テイストはこれまでと同じ。面白さも自分的には同じでした。
前2作は自室で1人。3作目で初めて劇場観覧して気付いた事がある。客席が異様に静かなんです。サイレントなシーンが多い映画なので尚更分かりやすい。
画面から伝わる緊迫感に圧倒されてか、はたまた出演陣に釣られてか。観客の皆さんも全く音を立てない。普段当たり前に聞こえてくる、何かをもさもさ食べる音だとか、氷をガサガサかき混ぜる音だとか、椅子の摩擦音だとか、何にも聞こえて来ないんですよ。
そんなだから割とリラックスしてた自分も、物音を立てないようにと気を付けてしまった。これがさらに緊迫感を煽り、臨場感に変わる。ちょっと足の位置をずらそうとしてキュッと音を鳴らしてしまった時、周囲の人に申し訳ないとすら思ってしまった。こういう楽しみ方が出来る映画はなかなか無いので貴重な体験をした気がする。
劇場で観るべき映画を劇場で楽しめたなと。これをプラス1として、前作の6点からもう1点追加の7点。
続編があるならまた劇場で観たい。