23.たそがれ~より面白かったがなあ。たそがれの宮沢りえもかなり良かったんだが、根本的に松たか子の方か好きだからか?いやいや久々に映画の中で見る松田洋治くんの変わってなさかな。ラストはもうちょっと余韻を楽しみたかったのにブチって終わったのが残念。師匠の家のシーンは結構好きです。苔むした萱葺き屋根の家、ちょっと壊れかけた板塀、あまり手入れされていない庭、遠くに見える濃い緑の山々がなかなか絵になってて良かった。江戸時代に生きる人間は侍も町人も農民も皆、封建制度が十二分に浸透しすぎている、主命により友を斬り、身分により女と別れた男が、幕末の新しい息吹の中、新たな自分の生き方を決断する。 【亜流派 十五郎】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-05-19 18:39:54) |
22.《ネタバレ》 山田洋次監督、そりゃ~ないっす~ 「たそがれ清兵衛」の次がこれじゃ~ 新鮮味が全くない..と言うより、ほとんど同じ展開..いくらなんでも類似品をやっちゃ~いかんでしょ~.. 確かに前半は良かったから10点、でも後半は5点かな..取って付けたようなストーリーは如何なものか..仇を取るための隠し剣?も..なんだかな..(必殺仕事人じゃ~ないんだから..) 「たそがれ清兵衛」が良かっただけに、すごく期待してたのに..子供だましのワンパターン時代劇だけは、止めて頂きたい... 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 5点(2005-05-10 16:51:28) |
21.「たそがれ清兵衛」を観てしまったからこの点数です。観ていなくてもせいぜい6点かなあ。なぜここまで似たシチュエーションの物語を撮るのかちょっと山田監督の真意を図りかねます。それは細かい所を観ていけば違う話でしょうけど、それにしてもおおまかな設定がそっくりじゃないですか。まさかここまでとは思わなかったです。「たそがれ」では息を呑むような殺陣も今作では引きのワンカットで見せるには役者の技量が足りなすぎるため、腑抜けたチャンバラになってしまいました。真田広之の偉大さがわかりました。美術はあいかわらず素晴らしいが、役者の魅力、物語の厚み、どれを取っても前作には及ばない。「たそがれ」は何度も繰り返し観ましたが、これは1回で充分ですね。残念です。 【ロイ・ニアリー】さん [DVD(字幕)] 5点(2005-05-03 23:19:07) |
20.山田洋次監督クラスの新作ともなれば、映画関係者のみならず巷での関心は並々ならぬものがあり、それだけ批評の目というものも自然と厳しくなるものである。そう言う意味において本作も、「前作さえなければ・・・」という但し書きがやはり必要な作品ではなかろうか。前作とは言わずと知れた「たそがれ清兵衛」であり、私個人としても十年に一本の傑作として断言して憚らないほど惚れ込んだ作品であった。従ってあれほどの完成された作品は、いかに山田洋次といえども、そうそう簡単に作れるものではないというのは、誰しもが感じるところだろう。しかしそういったリスクを物ともせず、敢えて再び姉妹篇の如く製作に挑戦したのは何故だったのだろうか。確かに本作だけを見てみると、良く出来た作品として位置付ける事は容易いが、藤沢周平の原作を基にしている事や、多少のプロットや細かいエピソードの違いはあっても、基本的なスタンスが同じであるがために、大方の批評がどうしても比較論となってしまうのが、この映画の損なところ。仮に松竹のお仕着せ企画であったとしても、彼ほどの大人物ならばノーと言えるだろうに、よほど藤沢周平の世界がお気に入りだったのだろうか。それならそれで「たそがれ」の後に現代劇をワンクッションとして撮ってからでも良かったのではないだろうか。まぁ天才の頭の中身は、我々凡人には計り知れないということだろうか。いずれにせよ「たそがれ」とはひと世代若いカップルを主人公に、現代に通じる若侍の潔い生き方という、一種の青春モノを描きたかったことだけは間違いなさそうだが、前作のクライマックスが大立ち回りであったのに対し、今回は一瞬でカタをつけるという感触が、そのまま映画の感触となったようだ。 【ドラえもん】さん [映画館(字幕)] 6点(2005-05-03 18:43:49) (良:1票) |
19.松たか子はきれいな人だなあ。百姓の娘には見えない。どう見ても妹役の方が百姓臭い。高島礼子は単にやられたかっただけか。死ぬ前に楽しんでおきたかったのかもね。最初に出てきたときに、「ああ、陵辱される役だなあ。」ってわかっちゃうほどの色気。緒方拳のエロ親父ぶりには脱帽。俺はあの年で高島礼子にチャレンジできません。 たそがれ、壬生義士伝、この映画と侍映画は東北ばやり。立ち回りは真田の勝ち。 俺の中では たそがれ>雨あがる>壬生義士>鬼の爪ってところか。 実は椿三十郎がぶっちぎりで優勝だけどね。痛快無比な時代劇見たいよなあ。鬼の爪なんてちょっとしか出てこないし。殺陣あってこその時代劇なのに。 【くぼごん】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-05-03 14:14:31) |
18. どうなのよ?山田時代劇第二弾と思いながらもつい観てしまっていた自分。『たそがれ』と時代設定も場所も殆ど同一で寅さん化の匂いがプンプンするんですが・・・でもそれで良いんじゃないのと思えてしまう完成度です。確かにシリーズものというのは主人公をはじめとする登場人物のキャラクターによって成り立つのかもしれません。しかし単発であっても時代劇という限られた同一枠の中で、別のキャスティングを使い「同じだけど違うもの」を作ってしまう監督の凄さがジワジワ染み出す作品です。 主人公の永瀬正敏の葛藤と時代の変化に気付きながらも最後まで実直さを捨てない潔さ。それが松たか子との距離感にあらわれていて、観ていて最後までドキドキの自分。 冬ソナに熱中するオバサンを笑えないですよ・・・って、そういうことなんですよね。 純愛ブームと呼ばれる今、そういう古き良き時代を(経験したことがない僕でさえも)どこか惹かれてのめり込んでしまう2時間半。全然長く感じなかったですよ。 もちろん恋愛だけの映画ではありません。決闘が終わってそこでエンドロールと思いきや最後に出てくる鬼の爪。ああ、そういうことなのかと。 何のひねりもどんでん返しもなくあくまで王道を突き進む映画。毎回言っていることですが日本映画に求められるものは、この安心感なのかもしれませんね。 【ひろすけ】さん 7点(2005-03-22 14:51:09) (良:1票) |
17.《ネタバレ》 すでにみなさんお書きですが、日本を代表するとされる映画監督が二番煎じ、しかも自作のパクリをしてはいけません。細かい部分は違うでしょうが、概していえば同じですわ。貧乏侍がいて、なぜか心が通じ合う可憐な女性がいて、お家騒動が起こって、藩命によって決闘するハメに陥り、辛くも勝って、穏やかな終焉を迎える……。なので私は、作品の内容うんぬん以前に、どうしてこれほど同じ作品をつくるのか、つくれてしまうのかという点に疑問を感じてしまいます。映画会社からのリクエストやしがらみもあるでしょうが、映画監督という職業がクリエイティブなものであり、それに矜持をもつというのなら、やっぱりやっちゃいかんでしょう。これだったら、「たそがれ清兵衛2」としてもらったほうが潔かった。 立ち回りとかは真田のほうがうまかったし、永瀬侍はうらびれ方がちょっと足りなかった? 松たか子は好演してたと思いますが、いかんせん華がありすぎ(笑)。必殺技「鬼の爪」はカッコよかった(爆)。 【delft-Q】さん 5点(2005-02-16 06:57:36) |
16.《ネタバレ》 初めて映画館で観た時代劇で、朝一の時間帯だったせいか、周囲はお年寄りが多く、途中でお手洗いに行かれる方が多かったことなど、ほのぼのとした劇場の雰囲気が新鮮だった。ストーリーも、喜怒哀楽に加えスリルもあり、結末はハッピーエンド。これが、日本の娯楽映画なんだなぁと、肌で感じた作品です。 【kiki】さん 8点(2005-01-31 00:40:04) |
15.「たそがれ清兵衛」と話がそっくりだが似て非なる軽い娯楽作という感じがする。 なんだかお茶の間の時代劇のように見えたのは主人公片桐の言動が軽いこと(きえを婚家から救い出しに行ったりはっきり好きだと告白したり)や、松たか子のきえが百姓娘と言うには衣装共々垢抜けすぎてることもあるが、ストーリーも親友との決闘に持っていくための強引な運び方。たった一度見せられただけの技が使えるなど作品全体のリアリティにも欠けるし、 そもそも冒頭でちょっと顔を出しただけの狭間がなぜ謀反人となったのかというあたりはかなり説明不足で唐突な感じ。捕らえられろくな食事も与えられず衰弱してる様子の彼がまともに 決闘できるとも思えない、、と気になるところが多い。 キャストも個々で言えば松たか子や頑張った小澤君など悪いわけではないけれど、主役の印象は薄いし田畑智子のたすきがけはなぜちゃんと撮らなかったんだろうとか、これもまた気になるところは多々ある。 表面的で深みがないので親友と決闘するはめになる苦悩だとか抑制された恋だとかに感情を動かされることがない。5.5点といったところだけどあえて辛目の5点。 【キリコ】さん 5点(2005-01-16 20:37:50) (良:2票) |
14.山田監督お願いです、この路線でもう一本作ってください。三部作の格好になれば作品が「二番煎じ」と言われななくなります。 【y_osuka】さん 8点(2004-12-19 00:29:49) (笑:1票) |
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13.《ネタバレ》 ほのぼのです。切れがないのが、山田映画の真骨頂ではないでしょうか。殺陣も切れがありませんので、無理して小澤君の掌をとばすことはないと思うが…。松たか子の演技が光ります。「蔵」の列役のイメージが強烈でしたが、着物になれば、後姿で演技できる数少ない若手女優です~遺伝子って凄い~頑張れ永瀬!監督名と配役を見ただけで、安心して臨め、なおかつ、気持ちを暖かくしてくれる邦画は非常に貴重です。 【つむじ風】さん 6点(2004-11-25 02:03:37) |
12.「家族」の後に「故郷」、「幸福の黄色いハンカチ」の後に「遙かなる山の呼び声」、そして今回の「たそがれ清兵衛」の後の「隠し剣鬼の爪」。山田洋次監督には、このように傑作やヒット作が出ると、続けて同工異曲の作品が出る例が多いですね。もちろん寅さんみたいにシリーズ化される作品もありますし。その一番の理由は、やはり映画会社(松竹)の要請でやむを得ず、ということなんでしょうね。その結果、前二例と同じく、今回も前作には及ばない、厳しく言えば「二番煎じ」な作品だと思います。けれど、個人的には前作より、こちらの方が好きです。わざと寅さんメンバーを揃えたり、笑える場面が多かったり、山田監督の肩の力が抜けた遊びごころが見えて、「清兵衛」とは色合いの違う楽しい娯楽映画になったと思います。キセルの「あ、首がとんだ」の場面は、寅さん映画ですよね。 【とらおとめ】さん 8点(2004-11-18 23:05:39) (良:1票) |
11.たそがれ清兵衛、すごく好きです。だからといって、こんな同じ映画をやられても・・・。 たそがれ清兵衛を観てなかったらもっと高い点数をあげるのですが・・・。 【アキラ】さん 5点(2004-11-14 18:00:07) |
10.『たそがれ清兵衛』に似てると思った。比較して悪いけど、松たか子じゃ宮沢りえに勝てないし、永瀬もダメだなぁ。がっかりしました。 【neozeon】さん 5点(2004-11-13 22:43:19) |
9.《ネタバレ》 「たそがれ・・」に似てるような、似てないような? 私としては前作よりも主人公が若いのかな?って感じました。 やっぱりハッピーエンドは見終わった後なんか良い! 松たかこ、やっぱり着物似合いますねぇ~。 でも吉岡秀隆と田中邦衛が一緒のカットはつい いつ「純!」と呼ぶのかと思ってしまいました。 そんな訳ないですよねぇ~。 「私もあの技、覚えたいなぁ~」と言ったら横にいたダンナが「誰にその技を使う気だ!」と 言いながら心臓を押さえてました。 分かってるじゃん!と思いつつ「それはヒミツ」と答えておきました。 【あずき】さん 7点(2004-11-13 15:27:42) |
8.《ネタバレ》 ん~、少々辛口になってしまいますがお許しを。タイトルとは裏腹に、この作品は出てくる人物人物が全てのシーンでまあなんでもかんでもよくしゃべること。会話のないシーンは皆無ではないか。幕末の時代、切腹や謀反や藩命などといった重々しい言葉などはどこ吹く風、軽々しく生ぬるい雰囲気に満ちております。真剣勝負でもペラペラ、変人であるはずの田中泯もペラペラと・・・。松が嫁いだ商家のおかみや家老は悪者すぎるしなあ。勝負が終わり、高島と永瀬がまみえるシーンは見せ場ですが、高島の表情で家老と何があったかを語っているのかと思いきや、次シーンの酒宴で家老の緒形が高島との一夜をペラペラとしゃべり出す始末・・・高島が永瀬のもとへ夫の命乞いにやって来たシーンは伏線ではなかったのか。ここは、高島の表情ですべてを悟ったことを永瀬の演技だけで見せて、そして鬼の爪を取り出すシーンへとつなぐべきだと思います。ラストも、野良仕事をする松を遠くに見ながら永瀬が去っていくシーンを想像した私を裏切り、見事に仲良く二人並んで、永瀬が松に「おまえが好きだ」・・・深みのなさにとどめを刺してくれました。山田洋次監督は「たそがれ清兵衛」の好評に時代劇を少しなめてしまったかのような印象の作品です。鬼の爪もいいが、是非“赤西蠣太”の爪の垢も煎じて飲んでいただきな~。 【彦馬】さん 3点(2004-11-11 23:49:06) (良:2票) |
7.《ネタバレ》 原作は未読。脇役に同じ人多数、ストーリー展開、設定、仲間の藩士や下男の笑いのシーンなど似通っているので「たそがれ清兵衛」とかなりダブりましたね。(山田監督は時代劇を寅さんシリーズ並にしたいのだろうか?)相変わらず丁寧な作りと描写で退屈しませんでしたね。しかし殺陣がかなり微妙…。おまけに決闘前に師匠に教わった技は、ボクシングの輪島のよそ見クラスだし、アレに引っ掛かるのはどうかと思うけどなぁ。竜虎と呼ばれたにしては残念な殺陣でした。そういえば、隠し剣が出ないなと思っていたら、仕置きのシーンがあるとはw まさかの暗殺剣でしたか。仕事人orブラックエンジェルズだったのかぁ。ユーモアを交えた最後のきえの台詞は、きえの頭の回転の速さと茶目っ気が出ていて粋で良かったですね。 【ロカホリ】さん 7点(2004-11-06 02:43:55) |
★6.素直に嬉しかった。韓国映画の勢いに押され気味の日本映画の中で隠し剣 鬼の爪というとんでもない作品に俺は出会えたんですから。きえ(字、忘れました。)を強引に奪い取りに来る片桐の男気は震えるほどかっこよくそれに答え旦那様の為にと健気に働くきえも愛おしい。きえを初めて海に連れて行ってあげる場面できえと片桐が海を見つめる後姿の美しさからは、今の俺達からは考えられない身分の違いが痛いほど伝わってきて堪らないものがありました。ほかにも緒方拳の憎憎しいまでの見事な悪役っぷりや江戸から来た先生による、えげれす式の戦い方の授業などもあり見応え充分。たそがれ清兵衛に続いて又しても山田洋次監督に一本取られた俺でした。しかし、映画館にはおじさん、おばさんしか居なかったのが少し寂しかったですね。これは若い女性や男性に見て欲しいな、きっと若い人達が見たら新鮮に感じるはずこの映画の美しさと切なさを、俺もその一人ですから。 【一番星☆桃太郎】さん [映画館(字幕)] 10点(2004-11-05 17:08:59) (良:2票) |
5.《ネタバレ》 最近、サムライを辞める侍の映画が増えてきた。時代は幕末とはいえ、欲深な家老VS下級武士という構図は、日本の経済発展を支えてきた企業の構図とほとんど同じ。企業に縛られて生きていくのに疑問を感じる人にとっては他人事ではない。だから、『ラストサムライ』のサムライ礼賛とは違って、そもそもサムライという肩書きを背負うことへの疑問の視点をもったことでこの映画はひとつ深いところにある気がする。『たそがれ…』が老成した大人の映画だったのに対し、『隠し剣…』は青春映画である。『たそがれ…』にあったぎらぎらした緊張感や、理想的に洗練された立ち振る舞いはこの映画にはない。でも、サムライという肩書きに徹しきれない所(友人の狭間も、最後は鉄砲に殺されて、サムライとして死ねなかった)や、友人討ちを拝命する時の逡巡する態度、たまにがさつで不器用な立ち振る舞いに若者らしさがでてる。この味わいも悪くない。「もう2度と人を殺したくない」というのは、間違いなく若者の台詞である。大人なら「そういう運命も仕方がない」になりそうだから。がんばれ若者。僕も含めて。 |
4.《ネタバレ》 たそがれ清兵衛の静謐さ、完成度の高さにくらべるとね。やっぱ永瀬正敏と小沢征悦での殺陣では屋内は無理ですか。真田博之と田中泯はすばらしかった。真田ってすべての所作が美しく、まさに侍でしたね。高島礼子が存在感ありすぎてくどいし、“いつものメンバー”の組み合わせが余計な笑いを誘っている気がしました。特に吉岡秀隆と倍賞千恵子の組み合わせは、親子の会話にしか見えないところが困る。原作、まったく知らないのですが、本当にあんな仕掛人/仕置人的手法が隠し剣なの? なお、ラストシーンのおなじ台詞の繰り返しによる感情表現は10点つけてもいいと思う、これがある映画大好きなもんで。 【shintax】さん 6点(2004-11-01 18:24:30) |