6.《ネタバレ》 鑑賞中は面白さをさほど感じなかったのですが、見終わってこの映画の意図を理解し、もう一度見返すと、「イマイチかな・・・」と思ったのは作品のせいではなく、自分の理解力が不足していただけでした(^^;
理想のタイプの女性でもなく、いろんな男とヤリまくるアイデに批判的な態度をとるアドリアンですが、別荘で一緒に過ごしているうちにだんだんとアイデに魅かれていきます。
このオトコも「自分はモテる」と思ってる自惚れ屋。最後、アイデといい感じになり「これから一週間、この女とヤリまくるぞ~!」と思った自分を納得させるために、「これまでの出来事はすべて僕を得るための策略だったのだ」「その策略によって僕自身を守ってきた道徳の砦は崩れた」などと、湧き上がってきたスケベ心をすべてアイデのせいにして、「僕は悪くないのだ」と自分自身に言い聞かせます。
でもアイデにフラレそうな気配濃厚になると、その瞬間を回避するが如く車を走らせ、「やっぱり一人でバカンスをのんびりと過ごすぞ~!」「遂に静寂を手に入れたぞ~!」と、自分のカッコ悪さを認めたくない独白が次々と・・・。
別荘に戻った彼は、自由や静寂を手に入れたのではなく、一人ぼっちになっただけ。木陰で本を読もうとする姿からにじみ出るポツ~ン感といったらもう・・・ それで結局、元カノのいるロンドンへ向かおうとするそのクソダサい姿に、最後大笑いさせてもらいました。
また、「プロローグ1 アイダ」も、最後まで見終わってからもう一度見ると「なるほど!」でしたね(笑)