300.《ネタバレ》 デレクが白人至上主義に傾倒していく過程は、今の混沌としたアメリカでは決して特別なものではないと思いました。 それにしても道を踏み外した時、自分を正しい方向に導いてくれる人間との出会いが如何に大切かを思い知らされます。更正官もそうだが、刑務所で出会った洗濯係の黒人、彼に会っていなければデレクは出所しても憎しみを抱えたまま入所前と同じ生活に戻っていただろうし、そもそも刑務所から生きて出られなかったかもしれない。その意味ではデレク本人の言うように彼は幸運だったと言えます。しかしそれだけに結末がなんとも痛い。これが現実なのかと。 【TAKI】さん [DVD(字幕)] 10点(2012-03-24 13:16:42) |
299.《ネタバレ》 「ケンカの後のセックスは最高だ」って話をきっかけに白人至上主義のデレクが刑務所で同じ仕事場に入った黒人と仲良くなっていくシーンが印象的です。あの件は観てるこっちも笑うwデレクの考えが変わっていく様をあんな短い刑務所の回想シーンであそこまで描ければ十分かと。些細な事で十分なんですよ。あれ以上やったら押し付けがましくなっちゃう。 EDは因果応報ってことなんだろうけど、それにしてもあんまりだ。兄貴の方がずっと死ぬかと思って後半観てました。でもだからこそ人種差別というテーマが生きてくるのかな。 それと何と言ってもエドワード・ノートンの存在が光ってます。これエドワード・ノートンじゃなかったらもう少し世間の評価低いかもしれない、ってレベル。あの筋肉は観ていて飽きないです。 2時間で上手に纏めたとは思うけど、ただ差別問題というテーマを本当に描いただけでそこまで心にグッと来るものはなかったです。ここは期待しすぎたのかな?うん百年も続くアメリカの問題に日本人がおいそれと口出しは出来ませんよ。いい作品だとは思います。映画好きなら1度ぐらい観ておきたい。 【ケ66軍曹】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-03-20 06:37:52) |
298.《ネタバレ》 父を殺されたデレクが犯人のみならず黒人全体(有色人種全体か)を憎んでしまった理由は白人至上主義者だった父に影響された為だと後半で明らかになる。3年で考え方がほぼ180度変わったのは未来への希望だが、個人ではここまで。弟は説得できても、他人、特にこれが集団となっていた場合、手のつけようがない。昔に比べれば随分マシになったとはいえ、根深い問題だからこういう映画やドラマがちょくちょく作られるのは意味があるのかなと思ったり。本作はメッセージ性だけでなく、面白さも一級品だからおすすめ。あれだけの体を作り上げ、役に臨んだエドワード・ノートンの力も大きいだろう。 【リーム555】さん [DVD(字幕)] 9点(2012-02-05 13:31:00) |
297.《ネタバレ》 これはスゴイ映画!重いテーマなので、面白いという言葉は合わないかもしれませんが、とにかく時間を忘れて見入ってしまいました。安易なハッピーエンドはやめてくれよと思っていたら、とんでもなくバッドエンドでした。でもこれこそがこの映画の言いたかったことではないかと思います。過去を戒め、未来に向かおうというときに再び悲劇に襲われ、それでも、怒りに耐えられるのか、憎しみの連鎖から逃れられるのか。それはそのままこれからのアメリカンヒストリーに突きつけられているのではないでしょうか。 【来た別府】さん [DVD(字幕)] 9点(2012-01-19 21:44:04) |
296.エドワード・ノートンのギラギラした狂気に満ちた目が印象的でした。 【F.C.R.B.】さん [DVD(字幕)] 10点(2011-12-24 09:07:30) |
295.現代アメリカ社会の闇を描いた問題作。 予想以上にしっかりしたドラマで、テーマははっきりと伝わるし、ラストもうまくまとめている。 終盤の弟の心理描写が単純過ぎるかなと思ったぐらいで、よく2時間内で仕上げたといった印象。 その分遊びがなく、かなり重苦しい内容なので、疲れている時の鑑賞は避けたほうがいいかも。 兄貴役の俳優さんは、いい役者だったな。繰り返し観るような映画ではないのかもしれないけど、 演出面も含め、かなり出来のいい作品だと思う。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-08-05 07:17:16) |
294.《ネタバレ》 差別という難しいテーマを、白人至上主義とそこからの悔悛、そして過去の仲間との複雑な関係という難しいバランスの中で上手く描き切っているように思う。 ■白人至上主義の兄、兄に感化されてその道に進む弟。そして兄は出所しても再び元の仲間が待っており、簡単に「悔悛した」ですますことはできない。刑務所という隔てられた環境においては悔悛できても、それを外でも貫くのは容易ではない。外=過去のつながりにおいては過去と同じような人間関係しか存在しないのだから。 ■そう、レビューを見ていると「兄の悔悛はいいとして、弟があんなにさっさと悔悛するのはおかしい」という意見が多いよう。だが、自分は少し違う見方をした。そもそも弟は「いつ」悔悛したのだろうか。兄の刑務所での話を聞いた時だろうか。だが、ナレーション的な説明が死ぬところまで続いているという事実を踏まえると、弟はまさに「撃たれる」ことによってすべてを悟り、死ぬ一瞬であのように世界を捉えなおした、そういう風に見ることも可能ではないだろうか。まさに「自らの手の下から何かが失われない限り、自らの罪は悔い改められない」 【θ】さん [DVD(字幕)] 9点(2011-04-17 01:22:20) |
★293.《ネタバレ》 人種問題をテーマとした映画は多くありますが、いずれの作品も「差別は最低の人間のすること。みんなで仲良く暮らせる社会を目指しましょう」という結論ありきの物語で、時にうんざりさせられます。もちろん差別はよくないことなのですが、時に挑戦的なメッセージを投げかける芸術という世界にあって、判を押したように優等生の意見ばかりでは物足りなく感じます。そんな不満を持っている中で鑑賞したのが本作でした。公開時から非常に評価が高く、IMDBでは「タクシー・ドライバー」や「時計じかけのオレンジ」と肩を並べる程のスコアを獲得している作品だけに、他の映画にはない独自の切り口があるのではないかという期待がありました。。。そんな心境での鑑賞でしたが、期待は半分満足し、半分は裏切られたという印象です。この映画の特異な点は差別する側を主人公とし、その主張を大きく扱っていること。差別主義者デレクは有色人種に対する憎悪を喚き散らします。「黒人はいつまで被害者面するつもりなのか?」「社会を乱す元凶である不法入国者に税金で援助を与えるとは何事か?」。客観的に聞いてその主張にはある程度の説得力があり、アメリカ社会が直面している現実のある一面を言い当てているように思います。もしかしたら、口には出さないだけで多くの白人が腹の中では考えていることなのかもしれません。それを主人公にズバっと言わせてしまった点で、本作は価値があると思います。しかし、その後の処理には不満が残りました。家庭内で暴力を振るうは、有色人種の経営するスーパーを襲撃はのやりたい放題。「こんな主張をする奴はこの通りの最低野郎です」と言わんばかりの演出で、結局いつもの人種映画に戻ってしまうのです。主人公が改心する後半のドラマも面白かったのですが、社会派作品としてはあまりに月並みな展開で物足りなさが残りました。前半における主人公の主張を真剣に突き詰めれば意義のある内容になったのに、それをあっさり放棄して安全・安直な方向へと映画の舵を切ってしまったわけです。どうやら、人種問題の渦中にいるアメリカ人監督には超えられない壁があるようです。その点、アメリカ社会の外にいるヨーロッパ人監督が撮った「マンダレイ」などは人種問題の核心を突いていて、社会問題に対する考察という点で本作よりも意義がありました。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 6点(2011-01-14 21:37:47) |
292.アメリカの抱える根源的な人種問題を正面から描いた名作。過激なシーンも、こういうテーマがあってはじめて意義が出てくることを思い知らされた。 【j-hitch】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-08-17 21:49:11) |
291.《ネタバレ》 何回観たことか。大好きな映画です。E・ノートンのあまりの格好よさに、ヒゲや髪型を真似た時期もありました。スキンヘッドじゃないよw 唯一気になるのは、弟の改心の早さくらいであって他は申し分ないと思う。 私にとっては映画として完璧に近い作品の1つと思います。 【まいるどへぶん】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-06-13 06:19:50) |
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290.《ネタバレ》 あれれ?こんないい映画を見逃していたとは。。。 『怒ることで幸せになれたのか?』 自分自身の人生を振り返ってみれば怒った事での利益は皆無で、残ったのは苛立たしいばかりの自己嫌悪のみ。 なぜに神様は人へ”怒り”という感情を与えたのか理解に苦しむ。 結局は人は過ぎてこそ学ぶ生き物であり、先人の知恵がそこいらに転がってても自らの体験を持ってしなければそこに気付けないのであろう。 そろそろお年頃になる息子に見せてあげたいが、オープニングのファックシーンと刑務所シャワー室での例の事件のおかげで少し躊躇してしまう。 久々にもう一度見たい映画と思えて9点!! にしてもエドワードノートンはカッコイイなー。 【Pea Shan】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-05-15 01:36:24) |
289.《ネタバレ》 「アメリカンヒストリーX」それは人種差別(黒人)の歴史のことで、200年以上も続く歴史の積み重ねを2時間(上映時間)で語るには、やはり衝撃的なラストーシーンが用意されていたのは必然なのでしょう。この映画のテーマを「贖罪・救い・祈り」と感じるのか、それとも「後悔・絶望・憎悪」と感じるのか・・・。それは最後の弟のメッセージ(ヒストリーXを主題とした論文の最終章)をどう感じ、受け止めるかによると思う。自分は「時間的な流れからすると、衝撃的なラストの前に論文ができあがっているのだから、先に弟のメッセージを流すこともあり」だと思ったけれど、「絶望的なラストが先に来て、兄がこれまでの生き方を後悔し神に祈りながら号泣した後、弟のメッセージが流れた」のだから、やはりこの作品は「人種差別をなくすこととを罪深い人間が祈り、願う」ことがテーマだと感じた。そのように思わなければとても辛い作品であることも事実で、既に観てから一週間たつけれど未だにこの映画の衝撃から離れられない。 【たくみ】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-12-27 13:25:49) |
288.中盤以降盛り上がってくるまではちょっと退屈。 ノートン存在感あり。 人種差別がテーマの話としては意外と普通? 【Yu】さん [DVD(字幕)] 5点(2009-10-13 11:14:25) |
287.《ネタバレ》 コテコテの白人至上主義の兄ちゃんが、刑務所に入り少しづつ気持ちが変わっていく過程が圧巻。弟くんが素直なのがかわいい。 【わさび】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-09-24 01:15:41) |
286.アメリカに観光にいってもわかりにくい部分を描いた良い映画だとおもう。 【ホットチョコレート】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2009-05-31 09:37:26) |
285.凄く為になるというか、こういう現実がアメリカでは少しながらもまだ残っているということを学ぶ上では良い映画だと思う。ただ、ノートンがあまりにもかっこいいので逆に悪い影響を子供達に与えてしまうのではないかと心配。 |
284.《ネタバレ》 見応えのある映画。個人的に久しぶりに。 しかし、エドワード・ノートンはいいですね。それほど彼の映画は見ていませんが、ほられることをすごく気にしていた「25時」を見た後の私には、あーあ、とうとう・・・という感が否めません。25時のほうが後の映画ですが。 弟は、最後のクレジット見るまですごくエドワード・ファーロングに似てるなぁ、と真剣に思っていたら。きれいな顔立ちですね。スキンヘッドでさらに際立っていました。 最後は、デレクが死ぬ!死んじゃう!と思って見ていたら、もっと悲しい結末になってしまった。皆さん上げてらっしゃる、「怒りは君を幸せにしたか?」この言葉に尽きる。心に刺さる言葉でした。 【しゃっくり】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-02-06 22:50:30) |
283.《ネタバレ》 テンポ良くナレーションや回想が入り、退屈することなく観ることができました。予期せぬエンディングは、ちょっと衝撃でした。気になったのは、他の方も言われているように、弟の改心があっさりし過ぎていることですね。 |
282.「怒りは君を幸せにしたか?」私自身に言われているような気がしました。忘れられない言葉になりました。お勧めの映画です。 【東京ロッキー】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-12-18 17:18:24) |
281.《ネタバレ》 とにかくエドワード・ノートンの演技が圧巻。デ・ニーロの後継は彼しかいないと思った。服役前と出所後ではまるで別人。撫で肩でひ弱なイメージのノートンが、筋肉ムキムキの白人至上主義者になり切っているところが凄い。暴力が暴力を生むという終わりのない憎しみの連鎖に、「アメリカの悲劇」が垣間見える。弟役のエドワード・ファーロングが、女の子みたいに綺麗な睫毛をしているのが印象的。あのラストは確かに衝撃的だ。 【フライボーイ】さん [DVD(吹替)] 8点(2008-11-30 00:31:33) |