★9.息の長い活躍を続けるニール・ジョーダンの初期の作品ですが、この人の中ではかなり好きな作品です。 ムショ帰りのヤクザの下っ端の冴えない男。人生がうまくいっていない、そんな男のかなわぬ恋の物語。 この人の作品を空模様に例えるなら、晴天よりも曇天。しかし、作品を重くさせない優しさがある。 恋の物語の結末の後味は決していいものではありませんでしたが、 親友と愛する娘と3人並んで歩く後ろ姿。そこに流れる名曲“モナ・リザ”が重なるラストシーンが見事。 本作もニール・ジョーダンらしい空気が流れる作品ですが、 ムショ帰りのヤクザの男。だけど、憎めない。ボブ・ホスキンスの名演があってこその作品でもあると思います。 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2019-04-08 21:39:17) |
8.《ネタバレ》 う〜ん、久々に見終わった後の余韻に浸れる映画でした。大都会の隅っこで底辺の連中が、それでもなんとか生きている。そんな中知り合った高級娼婦とチンピラ運転手。その不器用にしか生きられないチンピラの純愛感情がこの映画の軸となって物語が進む。ボブホスキンスはその感情の移り変わりを見事に演じており、ずっと応援しながら見ていた。それだけにシモーヌの本心がわかった時は切なかった。ラストは娘を挟み三人で歩く後ろ姿に新たな人生を予見させるものを感じられた。サッチモの「モナ・リザ」が後味の良いものにしていると思う。 【仁】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2018-02-16 00:35:53) |
7.ボブ・ホスキンスがいじらしくさえ見えてくる純愛モノ(・・といっていいのか)。純愛の当事者がチビでハゲなおっさんというのが切なさ倍増なのだけど、チビでハゲだからこそこちらも心から応援してあげたくなってしまうのだった。がんばれよ、ボブ。 【tottoko】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2012-02-19 16:30:53) |
6.《ネタバレ》 高級娼婦とその専属運転手、この設定がいいね。なんといいますか王女さまを悪人から守る正義の騎士。その正義の騎士がボブ・ホスキンスなわけで、王女さまの過去やら昔の仲間を心配して探していると聞いて同情から愛情へ、そして自分の身を挺して協力してあげる。その滑稽とも感じる純情さ、そしてラストの残酷さ。散々男に利用された王女さまは決して男を信じない女だった。「この分、今度はきっといいことあるよ」なんてホスキンスの呆然とした表情を見ながら思ったのでした。 【envy】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2006-02-24 13:36:12) |
5.《ネタバレ》 ジョージ、女なんてそんなもんさ。よそ行きではない顔を見せられたあんたは、つい女に心を寄せたのだろうが、あいつらにとって自分以外の人間は利用するためのものでしかないのさ。唯一の例外が血のつながりかな。あんたの最後の選択は正しいよ。幸せな老後がくることを祈っているよ、ジョージ。男友達も大切に。 【駆けてゆく雲】さん 6点(2004-01-18 10:16:06) |
4.名作「クライングゲーム」に先駆けるニールジョーダン作品。しがない男につきまとうしょぼくれた青春の影。オトナの恋愛に見せながら、これはあくまで壮年的青春映画です。画面に漂う戸惑いと憂鬱の雰囲気はこの監督独特のものでしょう。 【onomichi】さん 8点(2003-10-09 23:40:34) (良:1票) |
3.設定は実にいいのに・・・台詞は単調だし、登場人物の誰は何をしたいのかが不明だし、一番まずいのは、ジョージはどこでシモーヌを好きになるに至ったのか、シモーヌはそれに対しどこでどのように応えているのかという心理変化がまったく見えないという点です。残念でした。 【Olias】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2003-07-23 23:28:36) |
2.観ていて、個人的にダニー・デビートとダブって観てしまう習性から(あくまで個人的なお話ですが)か、どこかでこの男ギャグをするんじゃないかって、期待してしまった自分が間違いだと気付いたのは終ってから。なるほどカンヌで主演男優賞を取ったのも頷ける。ハリウッドに批判的な監督の手に掛かった所為もあってか、ニール・ジョーダン独特の雰囲気が醸し出されていて好きな作品です。 【イマジン】さん 8点(2002-09-21 17:14:32) |
1.コールガールと雇われ運転手。誤解と和解を摺り合わせても、行き着く先は勘違いした自己救済。でも、二人はどこかで分かっていたと思うから、これでいいんでしょう、たぶん。ホスキンスさんを見る目が少し変わりました。こっちのが収穫かも。 【ロバちゃん】さん 7点(2002-07-11 21:29:32) |