1.《ネタバレ》 久々の骨太のギャング映画で、十分にその迫力を堪能しました。LAのギャングを
主とした映画は「LAコンフィデンシャル」「狼たちの街」などがあり、どれもお気に入り
でしたが、本作もそれらを越えた1本になりそうです。「狼たちの街」で途轍
もない暴力刑事を演じたニック・ノルティが、パーカー市警本部長を演じたのも
意識的な配役であったのだろうと感じました。山場が途切れなく続く映画で、
本当に息つく間もないほどでした。▼まったく違った眼で見てみると、
オマラと妻・コニー、及びウーターズ巡査部長とグレイスの2組の男女の
ラブストーリー(?)ともとれる映画でした。最後の2組のハッピーエンドは、暴力尽くめ
の本作での救いとなりました。でも、一番のお気に入りは、ウーターズの
幼馴染で、最後には友人の恋人を守って死んでいったジャックでした。
彼の殺され方がかなり惨く描かれていたのは、グレイスに証言させる勇気を
与える為であったという伏線があったものと考えました。コーエンが収監されてから、「牢獄内でジャックの友人たちにパイプ(?)を掘られた」というナレーション
が入ったのも納得でした。