74.《ネタバレ》 最初に見た時は柳生や宝蔵院とかわかりませんでしたが、
宮本武蔵が蘇ってその剣をふるうというのが何より魅力的でした。
序盤の魔界衆達が増える場面は少したるいけど、
宝蔵院胤舜が仲間になるあたりからおもしろくなります。
甲賀衆が伊賀の村を襲っている最中、突然あらわれる魔界衆。
生前は煩悩を断とうと苦悩していた宝蔵院胤舜が淫猥な表情で、
甲賀のくのいちを襲い、槍で次々と甲賀衆を薙ぎ払う。
対照的に無表情で無造作に木刀をふるい甲賀衆を叩きつぶす武蔵。
魔界衆の強さと異常さを見せる序盤でもお気に入りの場面です。
中盤また少し中だるみになりますが、細川ガラシャ(佳那晃子)の
エロスがそんな気分を吹き飛ばしてくれます(笑)。
いや本当にお美しい…。
柳生但馬守宗矩(若山富三郎)も存在感がありますね。
魔界衆となってからの十兵衛と初見の場面。
手招きも無気味ながら、荒れた部屋に再び何事もなく戻り座る場面も、
魔界衆の異常さや怪しい雰囲気が出ていると思います。
そしてなんといっても城内の殺陣が見どころですね。
縦横無尽に切りまくる、そのキレもさすがですが、
手前に但馬守、奥に細川ガラシャと2箇所同時に殺陣を演じるなど、
なかなかこった見せ方をしています。
そして炎上する城内での戦い、いまならCGですませてしまうのでしょうが、
実際に燃えるセットの中で殺陣を演じていたわけですから、
なんかそれだけでも凄いと思ってしまいます。
ただ柳生十兵衛が連戦連勝という形になってしまうので、
少し強すぎかなという気もします(武蔵を倒しちゃいましたしね)。