44.《ネタバレ》 どっかで観た顔だなと思ったら、おお、“男”は『ザ・コミットメンツ』のギタリストだった人じゃないですか。この人は元来プロミュージシャンなんで音楽性が高いのは当たり前ですけど、本来はこの役はキリアン・マーフィが予定されていたそうです。実はキリアンももとはロックシンガーだったそうなので、この世界線もちょっと観てみたいです。“女”はチェコのアナ・ケンドリックスという感じの容姿ですが、この時はまだ18歳だったみたいです。でも夫と別居している子持ち主婦という設定にはぴったりで、やっぱちょっと老けてるんだよな。 低予算が丸判りのオール手持ちカメラとロケ撮影の映像には、まるでドキュメンタリーかノン・フィクションの様な雰囲気があります。この映画に登場するキャラは冒頭で“男”のチップをかっぱらおうとする若い男も含めて、男女を問わずイイ人ばかりなんです。“男”の創る曲はフラレ男の元カノへの愚痴とぼやきと未練たらたらの歌詞ですが、確かに曲はイイですね。対する“女”はモーションをかけてくる“男”を頑なに拒むし、最後は“男”はロンドンにいる元カノとよりを戻せそうし、“女”は夫をチェコから呼んで新生活を始めることになる結末。まあこの結末だけじゃ“男”がロンドンでアーティストとして成功するかどうかは未知数って感じだけど、ベタなサクセスストーリーじゃないところに好感が持てます。こういう何の進展もなかった男女の出会いって、自分も含めて経験したことがある人は多いんじゃないかな、人生ってそういうもんよ。因みにこの“男”と“女”を演じた二人は撮影後にほんとに恋人になって同棲したんだとか、もっとももうとっくに別れたみたいですけどね(笑)。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2024-02-20 22:51:54) |
43.《ネタバレ》 なぜか主演の男女だけ名前がないのね。 アイルランドの音楽映画で真っ先に思い出すのはアラン・パーカーの「ザ・コミットメンツ」なんですが、本作の主演の男優さんはコミットメンツのギタリスト役っていうのが今回わかってなんかうれしい。音楽のジャンルとしては好きというわけではないんですが歌唱力が凄いんで聴いちゃいますね。知らず知らずのうちに惹き込まれます。 映画としては好きです、映像の色や雰囲気も好み。ライフステージが変わる時という感じでして終わりが未来への始まりみたいな。 オープニングの投げ銭泥棒がイイ。最後まで穴の開いたギターていうのもイイ。 楽器店の人、男性のお父さん、スタジオの人などなどイイ感じ。 ただ、チェコの女性の方はあんまり好きじゃないな、完全に個人の好みです。お父さんから内緒で借りたバイクを自分にも運転させろっていうシーンはイラっときた。ダメだって言ってるのにしつこいし。最初の登場シーンからなんか思わせぶりな感じがするのよ。 これ演出とか描き方に問題があるのかもね。 【envy】さん [インターネット(字幕)] 8点(2023-01-08 16:31:49) |
42.《ネタバレ》 最後、男はレコードデビューを求め元カノのいるロンドンへ、そして女はダブリンで夫と再スタートの生活を始めます。2人の演技と音楽は素晴らしく、また出演シーンの少ない脇役陣(お父さん、レコーディングエンジニア、ドラマーなど)も良い味を出していました。彼女が乾電池を買った後に歌いながら歩くシーンやバンドメンバーたちと海に行くシーンがいいですね。なお、海岸で彼女が彼にチェゴ語で言った意味は「私が好きなのはあなたよ」みたいですね。。。。切ないですね。。。 【みるちゃん】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2021-01-08 06:56:56) |
41.《ネタバレ》 この映画は、主演の男性の歌が好きかどうかで評価は大きく変わると思います。 残念ながら自分の好みには合わなかったため、好きでもない歌手のアルバムのPVを見ているようでした。先日観た「はじまりのうた」がとても良かったので、期待が過剰になった分、落差が大きかったようです。 でも、街の雰囲気や早朝の海岸のシーンなど素敵な画も多かったし、男女の関係性の描写も上手かったですね。お互い意識し合ってるけど結ばれない、でも決して悲劇ではなく、それぞれの新しいストーリーがこれから始まるというラスト。単純なようですが、安っぽいドラマにならないところに、制作者の力量の高さが感じられます。それだけに、主演の歌に魅力を見い出せず、気持ちが入らなかったのが残念でした。 【ramo】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2020-06-17 17:44:33) (良:1票) |
40.肌を合わせるどころか唇を重ねる事も自重した男女のロマンス、男の父親の寡黙さ、ひたすら歌っている音楽映画。地味なことこの上ないのに、気遣いや慈愛深さや思いの丈をぶつける歌詞に魅入ります。「静かに行くものは健やかに行く 健やかに行くものは遠くまで行く」が思い浮かんだ良作。 |
39.《ネタバレ》 こーゆー落ち着いた雰囲気の映画が面白いと言えればかっこいいんでしょうが、やっぱ退屈と思ってしまうんですよね。 『何も起きない。』『淡々としている。』 映画を娯楽と思っている私にとって、この『淡々』というのがどうにも苦手。 もちろん、淡々とした中にも、味わい深いドラマがあれば良いのです。ですが、この作品って雰囲気ばかりもったいぶって、ドラマ性が全然ない。やることと言えば、CDを作ることだけ。恋愛パートは、お互いの身の上を語り合うにとどまります。 どうでしょう。それって面白いですか?せめて、『音楽におけるサクセス』『恋愛』、どちらか片方でも、もう少し盛り上がりを見せてくれれば評価は全然違ったものになったでしょう。 『バスの中でおどけるシーン』『皆で曲を作っていくシーン』など、好きなシーンもあります。そしてそこから期待されるようなドラマが生まれない脱力感。これを『大人の落ち着き』ととるか、『退屈』ととるか。まあ、その辺は人それぞれですね。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 5点(2017-07-26 02:34:06) |
38.《ネタバレ》 主演の男性プロだったのね、道理で歌が上手いと思った。 90分程度の長さでちょうど良い。音楽たっぷり聞けるので好きな方にはおすすめ。 【あずれも】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2016-04-23 20:46:27) |
【ホットチョコレート】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-10-20 21:17:28) |
36.《ネタバレ》 女性の 「マチガイが起こるかも」 の一言の重さに、そして男性との約束をすっぽかした行為に驚いた。よくぞ紙一重で耐えたなあ、と感動・・・・・・。この寸前で身を引く潔さは、「源氏物語」の空蝉のイメージが頭の隅にすっときた。男性がやけになって怒りもせずに、彼女にピアノをプレゼントするサプライズも心憎いばかり。あのとき女性が身を引いていればこそ、2人は泥沼化せずに美しい思い出だけを残すことができたのだ。そう思うと、恋愛のかけひきは、まさにギャンブルに等しい。どちらの方向に進めば何が待っているか知れたものではないということ。幸せになるためには、常に何かを犠牲にしなくてはならず、その犠牲を最小限にするにはどういう選択をすればいいのか、恋人たちはいつも答えを探しあぐねる。この物語では、CDが完成した時点で2人の別れは自然の流れになっただろう。別れてこそ、収録されている音楽の価値が希少性を帯びて上がるというもの。男女関係を続けて思い出がCDからはみ出るようでは、この映画の中の「CD」という小道具が活きてこないのだ。ほろ苦くて寂しいけれど・・・・・・。 【tony】さん [インターネット(字幕)] 9点(2014-09-28 22:46:13) (良:1票) |
35.《ネタバレ》 いいよなぁ。こうして愛は引き継がれ、守られる。そしてあるべき愛の姿に戻される。なんつって。地元の愛です。観終わって、深夜地元の街をバイクで走ったよ。閉店した大きな黒い家電量販店。誰もいないリンガーハット。眠る時間が当たり前のようにある地方都市の夜。繁華街には行き場のない金髪の青年たち。時折、駅前で歌う彼らを温かく見守るOLや酔っ払い。こんな街がおいらにゃ誇りなんだ!! 切ねぇ~っ 【トント】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-10-23 02:12:27) |
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34.燃え上がるようなものではないけど、ちょっとロマンチックな出会いを、下手に盛り上げたりせず落ち着いて描いているのが良かった。といっても映画としての見せ場はちゃんと音楽で魅せてくれていて、始終ほのかな切なさを感じながら観ることができた。 【Trunk】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-08-14 09:24:22) |
33.《ネタバレ》 2人が歌うシーンを挟みつつ淡々と進む展開が心地良かった。主演の2人は本当のミュージシャンということで、歌や演奏の上手さは流石という感じである。全く境遇の違う人間同士が街角で出会い、そして別れる。切ないがその繰り返しが人生だと思う。2人とも新しい生活で幸せになって欲しいと心から思った。 【mickey】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-04-08 11:05:58) |
32.《ネタバレ》 なるほど~ まぁ淡々と進む展開は独特のものはありますね ただこれまたちょっとメリハリ無く退屈気味であったのも正直なところで ダブリンの街の雰囲気が感じられたことと、頑張ろうとする二人の姿にこの点数デ 【Kaname】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2010-10-12 20:17:51) (良:1票) |
31.《ネタバレ》 なんと言うか、前向きな感じが非常に良かったですね。ダブリンの街の美しさとその陰に隠れている厳しい現実が音楽とマッチして、独特な雰囲気を作り上げています。 【TM】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-06-01 00:39:03) |
★30.《ネタバレ》 路上ライブを捉えるファーストシーンの手持ちカメラの揺れがいかにも即興風を装うのだけれど、次に窃盗男を追いかける場面では付近の店内に飛び込んでいく二人を捉えたかと思うと、次の瞬間にはカメラは二人が飛び出してくるであろう隣の出入り口の方を早くも向いてしまっている。案の定、手筈通りに二人が飛び出して来るのでその予定調和ぶりに一気に興ざめしてしまう。また、楽器店で男女が初めてデュエットする場面も受け容れ難い。カメラは不必要に動き回り、まるで二人の演奏の邪魔でもするかのように二人の直近まで寄りと引きを過剰に繰り返す。この無配慮に振り回されるカメラが煩わしい。といった具合に序盤は撮影面で不満が多いのだが、後半は次第に持ち直してくる。小品の趣ながら、中盤以降はクレーンを使ったショットも計3箇所あり、特にそれらが感情を伴った動きでいい味を出す。いずれも場所はヒロインのアパート前。まず、夜中に乾電池を買って戻る場面では、彼女の孤独感を表すかのようにカメラは上昇し、暗闇の中で彼女の小ささが強調されていく。そして歌っていた歌詞のように、カメラは上昇しながら行き場を失くす。対するラストシーンのクレーンは、ドアから出てくる笑顔のヒロインに俯瞰から真っ直ぐ躍動的に寄せていく。(さらにピアノへ)男の思いの軌跡のように。そして最後のショットは、思いを受け取った彼女のいる窓辺から外の世界への開放的な移動。二人の感応が、それぞれ三様のカメラの軌跡として表現されている。これらのクレーンの運動は美的だ。 【ユーカラ】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-02-15 22:16:17) |
29.紹介してもらってみた映画、切なさがほのかに残るピュアな映画でした。純粋に音楽が結び付けてくれた「友情」とも「愛情」ともつかない感情が印象に残る。音楽もよかった。 【HRM36】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-01-21 13:03:26) |
28.《ネタバレ》 音楽が最高に格好良く、この映画の要であることは言うまでもありません。基本的なストーリーは至ってシンプルで、まるで初恋の物語のように、淡い気持ちが見え隠れしています。登場人物を限定し、役名を付けないことで個の意識をなくし、見ている者に2人の主人公と気持ちが寄り添えるようにしています。映画館で見逃したことが悔やまれる映画でした。 【shoukan】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-12-29 23:50:41) |
27.微妙ですね。二人の関係も作品内容も。あまり重くなく、さらっと見れば結構いい作品とは思います。細かく見ると、ピアノを送るとことか、女性の旦那がどう感じるかとか思ってしまいますが。 【たかちゃん】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-08-31 20:45:44) |
26.《ネタバレ》 始めに曲ありきで作られた作品のようで、歌詞の内容が物語に深く絡んではこない。だから尾びれ背びれがいっぱい付いたプロモーションビデオのようで、物語の方はひどく単純なものだった。音楽も二人がじゃれてる映像も悪くはなかったけど、映画としての物足りなさはいかんともしがたい。スピルバーグが絶賛した、とちらっと聞いたけど、あの無口で優しいお父さんだろうな、やっぱり。 【のはら】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-05-31 20:11:53) (良:1票) |
25.このような良心的な作品に対して異論を唱えるのは、あまりイイことじゃないのは承知してますが ①ヒロインに魅力が感じられない場合、自分にはあまり重要な作品ではなくなるのですが、この女性からはどうしても生硬で平板(素朴で不器用という好意的な見方もできましょうが)な印象しかないこと。②(作品には直接関係のないことですが)アカデミー主題歌賞を受けていること。これは「フル・モンティ」(作曲賞)の時のように、楽曲自体よりむしろ作品の人気や鮮度に対して与えられてる気がするので。(メンケンが気の毒なんです…)③「体より心」ということにこだわりすぎてること。こんなにポロポロでてくるのは、やっぱり苦手…なんでしょう。画的にも音楽的にもあんまり…ね。プレーンな作りが珍しがられてるだけじゃないのかな。それでも録画を残してあるのは自分の審美眼に自信がないのと、客観的にみて志が高いのは明らかだから。(この映画の曲が好きな方は…エブリシング・バット・ザ・ガールのアルバム‘Acoustic’も聴いてほしいな…) 【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-05-30 00:33:01) |