2.《ネタバレ》 キリスト教に伝わる福音の数々を、そのまま引用し、イエスが起こす奇跡から復活までを、コンパクトにまとめた内容。
特に面白いとか面白くないとか、そういう映画ではない。
ただただ、キリスト教映画である。
この映画を観て思ったこと。
それは、なんだか善玉と悪玉がはっきりし過ぎているということ。
そして悪玉は最終的に後悔する。
結局は皆、イエスの思うがまま、である。
宗教映画だから当たり前の成り行きだろうが、さすがにうまく行き過ぎていて辟易する。
この一方的な価値観の押しつけこそが宗教である気がする。
真っ向から反対論を展開し、それも正しいとする表現が、もっとあっていいのでは?
この映画で表現されている内容は、とても独善的だ。
もし多角的な価値観を認める宗教が存在するならば、信仰してもよいとさえ思う。
だがキリスト教は、私が学んだ限りでは、価値観の押し付けが過ぎている。
閉鎖的な環境の下で、一方的にキリスト教を説かれれば、傾倒してしまう完成度はあるが、冷静になれば都合の良い講釈と感じる。
これが、この映画に限らず、キリスト教というものに関する、私の雑感である。