15.《ネタバレ》 復讐が復讐を呼ぶ・・・・とても哀しい物語でした。暴力描写の生々しさが、復讐の連鎖の不毛さ、虚しさを強く映し出しています・・・・。 筋書きは非常に良くできています。ただ、非常に後味は悪いですが・・・・・。 最後に自らの復讐をとげたソン・ガンホが逆に復讐され「なんであんな小娘のために・・・」とつぶやきながら息絶えていくのが、非常に印象的でしたね・・・・・。 【TM】さん [DVD(吹替)] 7点(2006-11-19 20:53:31) |
14.《ネタバレ》 うー、重い暗いシンドい。真剣に見続けて気持ちをあちこちに動かされながら、見終わった時には心の中にずーんと鬱の錘をぶら下げられました。不幸なエピソードに同情するんだけど、馬鹿だったりやり過ぎだったりして、その気持ちが冷めて次の同情へ推移しちゃう、だけどそちらがまた・・・と安易な同情をどんどん挫いていって、1つの悲劇がどんどんと幾つもの悲劇に繋がってゆくさま、その希望のなさ加減がキビシいツラい。ユーモラスなエピソードがコロリと転がってたりして油断してるとグサッとやられてしまう、って感じで気を抜けませんでした。台詞や説明的な映像なんかで多くを語らずに写実的な映像を重ねていって伝えてゆく手法に感心しましたが、それだけにラストのペ・ドゥナのセリフを繰り返す部分はちょっと余分だったかな。あれってなくても判る部分だったので。それにしても韓国映画の息苦しさってなんなんでしょ? 明るい映画でも息苦しさを感じてしまうんですけれど、こういうシリアス、暗い映画だとなおさら。日本にはもうない、のではなくって塗り固めて隠し込んで見えないフリしてるモノが、韓国映画には映り込んでる、そんな気がします。きっと韓国の映画作家は、自分達の社会の中にある問題や現実を描き出す事に、真剣に取り組んでいるんだなぁ。 【あにやん🌈】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-10-25 01:07:22) |
13.《ネタバレ》 無駄な部分も多く、なんかスッキリしない。言いたいことは分かるが、残酷すぎて、観てらんない。・・・それにしても、アレって、小さくね?w 【瑞鶴】さん [DVD(字幕)] 5点(2006-08-31 21:52:53) |
12.「オールド・ボーイ」よりは、良かったかな..カメラワークも、リアルな描写も、なかなかレベルが高い..ストーリーも悪くはないです..ただ、主人公達に共感出来なかった分、点数は低くなりますね..ぺ・ドゥナ、、大胆に○○しちゃって..ちょっとビックリでした... 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-07-04 14:46:37) |
11.動かないカメラや長い間、人物の表情だけを見せて多くを語らない手法など北野武風のテイストに、音楽のプロモのような現代的でスタイリッシュなセンスの映像が加わったという印象(ちょっとやりすぎな感もあるけど)。 シンプルながらも骨太で、観終えた後もしばらくは尾を引くドラマだった。シン・ハギュンとソン・ガンホという二人の主人公双方に観客が肩入れできるような描写をしておきながら二人を対決させたのが良かったと思う。 二人は敵対しつつも、互いに深い共感を抱く。それでもなお、あまりに大きな喪失感のために相手を許すことはできない。理解することと許すことは近いけれども同じではない。復讐という行為の虚しさと、虚しいと知りながらも自分を止めることのできない人間の業の深さが印象に残る。 物語に練り込まれた情念の濃さに息苦しさすら覚えた。力作。 【no one】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-06-29 15:40:11) |
10.3部作、ようやくこれで全部観ました。この作品が一番、と評価されている方も多いのですが、私はこの「間の長さ」が結構辛かったです。復讐のオンパレードですがそれぞれのエピソードがうすくて人物がよく見えない。監督独特のブラックユーモアは許容範囲だけれど、オールドボーイのエンターテイメント性もなく、クムジャさんの「積年の恨み」も見えず、ただただやられたからやり返す、という流れが好みではありませんでした。期待しすぎたのかも・・・。 |
9.《ネタバレ》 出来は素晴らしい。あまり台詞が無く、最低限レベルの会話のみ。だからより高度な演技が要求されている映画だと思う。もちろん、内容はタイトルからして残虐性の高いもの。目を背けるようなシーンも多いが、主人公や犯人に感情移入出来る所も多い。 最後は無かった方が個人的には好み。それさえなければ10点。ソン・ガンホには生き残ってほしかった。 【将】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-05-20 20:12:16) |
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8.《ネタバレ》 ちょっと・・・・残虐さに無駄な部分が多いかな? |
7.「オールド・ボーイ」に衝撃を受けてすぐにこの作品も手に取ったのだけれど、個人的にはこちらの方がより心に残った。「オールド・ボーイ」はきわめて寓話性が高く、またサスペンス・エンタテインメントとしても優れていたのに対し、こちらは(映画作品としての質の高さが群を抜いているというだけでなく)とても「リアル」な作品だと思う。確かにその暴力描写は過激だけれど、このような不毛で不条理な復讐の連鎖は、世界中至る所で、例えば中東やアフリカ、南米の紛争地域では日常的に見られる光景である筈(余談だけれど、以前コソボ紛争で実際に行われたリンチ殺人の事を本で読んだことがある。ここには具体的には書かないけど、その実態はこの映画以上に残虐だ)。現在の日本の様に、一応平穏な社会においても、人は知らず知らずの内に被害者になり、また加害者にもなり得る(これから貧富の格差が広がれば、それはもっと顕著になるかもしれない)。そういう意味で、この作品は韓国という国で作られた作品ではあるけれど、「世界」を描き、射抜いた傑作です。 【ぐるぐる】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-12-01 18:22:20) |
6.因果応報、復讐が復讐を生むストーリー、オチもちゃんとオチてるしオールドボーイ同様にこの監督のこの感じ好きですね。所々に北野テイストなんかも感じるが、この監督のバイオレンスの方がよりエグイんですよ。その期待を超えるエグさに目を覆いたくなりながらも見てしまう。この揺さぶられる感覚が堪らない、見ている人間の普段隠れている本性をあらわにしてしまう、実に上手いです。 【亜流派 十五郎】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-11-26 23:55:10) |
5.《ネタバレ》 観終わった瞬間はラストはちょっと余計かなと思った。 苦し紛れに言った言葉が実は真実だったという手法はありがちであり、せっかくいい映画なのにこれでは蛇足ではないかと思ったりもしたが、よくよく考えるうちに、この映画の主題は「復讐の連鎖」であり、復讐を遂げることで映画が終わっては主題とずれるのではないかと監督は考えたのではないか思った。 自分に非がないのに巻きこまれた被害者であったはずのガンホであるが、復讐そのものが正当化されるはずはない。逆に、全く面識もない者たちに復讐され得る加害者でもあったという復讐の論理を訴えたかったのではないか。 あの四人組にも、自分たちの同士を殺されたことに対する彼らの復讐に隠れた大きなストーリーがあると思させたが、もうちょっと何かしらの説明なり、セリフがあった方がよりテーマが深まるかなと感じた。 映像に関しては、リアリズムを追求した荒荒しい映像はテーマに非常にマッチしている。人形と共に手が黒焦げになっていく過程などは、こんなふうに撮る人は今までちょっといなかったなと感じさせたが、「こう撮ったら面白そう。こうすればいい画が撮れるのではないか」というような技巧に頼ったり、本質ではない部分にこだわったりしているようところも見受けられた点は多少引っかかる。 映像のリアリズムを追求するのはよいが、あの状況下においてエレベーターの中で手を握る姿は日本人の感覚ではリアルではない。二人の関係やドゥナに対する想いの深さ、愛するものを奪ったものが愛するものを奪われたという姿を描きたいというのはよく分かるのだが。 【六本木ソルジャー】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-11-13 02:58:56) |
4.パク・チャヌク監督による「復讐3部作」の第1作。まさに復讐が復讐を呼ぶ、復讐の連鎖によっておこるストーリーで、全編復讐だらけ。かなり衝撃的でなんともやりきれない気持ちにさせられた。特に、復讐の鬼と化したソン・ガンホの冷酷な復讐ぶりが凄い。ペ・ドゥナが拷問される場面は思わず目をそむけたくなるほどだった。自分もあんな状況に置かれたら復讐者と化すんだろうか?一般人の誰もが突如として復讐者になりえるであろう状況を描いた、非常に説得力のある映画だと思いました。 余談>DVDのメイキングが非常に濃い内容でとても良い。ソン・ガンホが冗談を言いながらペ・ドゥナの耳を舐める場面とか、本編を鑑賞後に見ると思わずホッとさせられる。 【ヴレア】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-11-08 22:07:47) |
3.音楽や説明的な台詞を極力少なく淡々と描くのは北野監督風?個人的には趣味です。汚さエグさも中々強烈。救われないラストも納得の恐い恐い映画でした。 【じふぶき】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-10-31 13:35:41) |
2.《ネタバレ》 この映画、主人公が聴覚障害者のリュなのか、娘の復讐を誓うドンジンなのか、主人公の判別が難しいです(もしかしたら、それが狙いなのかもしれません)。探すのが大変なくらいBGMというものが流れません。ビシッ!とか、バキッ!とか、そういう効果音の編集もありません。徹底的に、ムダな”音”を排除しています。音が無いということは、観客を聴覚障害者の感覚へと巧みに誘導しています。上手い。それが、殴る、切るなどの渇いた、しかしリアルな生の音を効果的に活かしています。BGMがあると、テクノサウンドなら激しいアクション、コミカルポップならコメディ、クラシックなら重厚さなど、音楽の影響で観ているシーンについて勝手なイメージをもってしまうと思うからです。この映画を作った人、よく考えてます。しかもラスト、ドンジンへの復讐を果たしたのは、リュにもドンジンにもあった、憎しみや苦悩といった感情が全く無い集団。復讐の手引きをしたのはヨンミだったんですが、そこへ導いたのはリュだったのではないか? 謎は尽きません。復讐の螺旋は終わらないという恐怖と憐れみを感じてしまいました。 |
★1.工場から疲れきった労働者達がうつろな表情で休憩へと向かう。暗がりの中での作業だったため、突然の太陽光線に目がなかなか開かない。ここまでカメラは一度も切れずに労働者が歩くさまをずっと追う。そしてほんの一瞬くつろいだかと思うと、次の瞬間はもう働いているシーンになる。この数分でこの監督は只者じゃないと思った。いや、そんなことは「オールドボーイ」を見たときから分かっていたけど、こういうリアリティを表現できる人だとは思わなかった。この映画の世界観は音がほとんど構築している。乾いた機械的(川の流れですら)な音や音楽は、救いようのないこの映画の身体感覚と常に共鳴しあっていた。例えば、バッティングセンターで聴覚障害の主人公ががむしゃらにバットを振るシーンや、愛する娘の司法解剖に立ち会うソン・ガンホの表情、川の中での処刑シーン、そして手話しながらのセックス。これには驚いた。この緊張感の中でそんなユーモアはありなのかと。唐突な緩急であるが、ぶち切れてるユーモアはいつも狂気と繋がっているものだ。演じた役者達も凄い。ソン・ガンホが凄いのは知ってたけど、あの緑髪の役者も狂気と優しさの境界をうまく演じていた。優しい異常者ってのはパク・チャヌクの得意技なのか。そしてやっぱりペ・ドゥナでしょ。「子猫をお願い」で瑞々しい役を完璧にこなしていたけど、ここでは一人ぼっちの革命家を演じている。カワイ過ぎ。このミスマッチぶりが映画内の緩衝材になっていて心がなごむ。ビラ配りも手馴れたものだ(笑)そして彼女が最初にワープロで打っていた判決状がなんと恐ろしいラストへの引き金となる。「オールドボーイ」から復讐の美学だけ抜き取り洗練したら、業の深さでなく業そのものが見えたという感じか。万人ウケはしないけど、「オールドボーイ」が好きな人は死んでも見るべし。 【Qfwfq】さん [映画館(字幕)] 8点(2005-03-22 13:03:05) (良:1票) |