84.怖いです。何より全く掴めない犯人像が本当に怖い。どいつが犯人だ、こいつが怪しそうだと様々な探り合いを主人公たちと一緒になってしていく展開ですが、余りにも犯人像が掴めないが故に、逆に異常なまでのリアリティを感じさせられました。テンポが良くて面白く、かつシリアスな展開はとことん譲らない辺り、韓国映画の傑作の一つと数えて良いかと感じます。 【kinou】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-04-22 02:34:08) |
83.「君は、どう感じた?」と投げかけてくるタイプの作品ではあるが、決してタチの悪い丸投げではない。近年稀に見る高密度な人間ドラマ。ミステリ作品かと勘違いしながら観てしまったが、裏切られた!という感じが微塵もない。恐るべし。 【aksweet】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-02-24 23:58:48) |
★82.うーん、やられました。引き込まれてしまった。刑事達の関係や各々の刑事の前半から後半への変化などは実によく練られており、“やられた”としか言いようが無い。満点つけたいところだが、やはり捜査方法(あそこまで分かっていながら、何も手を打てないとか)に不自然さが目立つため、マイナス2点いたします。でも面白かった。 【いわぞー】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-02-12 19:13:21) |
81.《ネタバレ》 犯人が捕まらないことが分かっていながらこの面白さ! 個人的には、ラストのDNA鑑定より、証人が電車に轢かれるシーンの方が印象深いです。取り返しのつかなさとかそういう点で。ただ、どちらにしろ顔写真を突きつけて「コイツか?」では証拠としてはダメだと思いますが。 【θ】さん [DVD(吹替)] 9点(2006-12-18 23:00:51) |
80.《ネタバレ》 韓国版『羊たちの沈黙』か。田舎警察の実態は、韓国でも日本でも、今も昔も、多かれ少なかれこんなところなのだろうな、と嫌なぐらいのリアリティがあった。主演のソン・ガンホは、日本の韓流中年女性が熱をあげるような色男ではぜんぜんないけれども、まちがいなく当代韓国ピカイチの俳優だと認識した。それにしても、1980年代あたりと現在の韓国では、社会の発展のぐあいにめざましい違いがあったのだなと実感する。ただ、事件の謎解きがなく終わってしまったのは、食いたらなさが残った。 【goro】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-11-08 14:04:57) |
79.「グエムル」「ほえる犬は噛まない」そしてこの作品と見て、この監督さんは『韓国のまとまらなさ』を作品にまとめるのがとても上手なのではないかな、と思いました。3作共通して見えてくるのは、単純に正義や悪で物語を組み立てるのでなく、正義も悪も美も醜も何もかもが一つの個の中に渾然一体となって存在して、それが集まってひとつの世界、ひとつの社会を形成している状態。この映画での判らなさ加減、スッキリしなさ加減、混乱と惨劇と悲劇の中にブラックな笑いまでが織り込まれた状態、それは監督が自嘲的に思う韓国という国の姿なのかもしれません。86年という舞台は、今とは違う韓国の世界であった筈、なのですが、ここで描かれた空襲避難訓練は形骸化しつつも継続し続け、そして今、北朝鮮の核実験によって再び国が市民に訓練への参加を喚起しているニュースが流れるにつけ(街中を歩いている人々に警官が注意する姿など、この映画のまんまです)、韓国という国の抱えた問題はずっと尾を引き続けているのですね。もちろん、日本はそれを対岸の火事として眺めていていい国ってワケじゃないんですけど(だからって線引っ張って壁立てて武器構えてろ、っていうワケじゃないですけどね、勿論。小泉政権はそういう方向に持ってゆこうとしたんでしょうけどもさ)。 【あにやん🌈】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-10-26 00:32:34) (良:1票) |
78.韓国映画には独特の泥臭さ、生々しさがあり、自分には合わないかもという先入観がありました。たまたま観た『オールドボーイ』がまさしくそのイメージどおりで、面白いけど味が濃すぎて胸焼けしました。ところが『僕の彼女を紹介します』『猟奇的な彼女』が自分の中でスマッシュヒット。韓国映画をまた観てみようという気になり、本作鑑賞の運びとなりました。泥臭さ、生々しさはやはり感じましたが、作品が持つ“熱”といった表現のほうが適切だと感じました。そしてこの“熱”こそが、韓国映画最大の魅力。泥臭さ、生々しさはすなわち“人が生きている”ということ。人をこれだけ強烈に描ける作品が面白くないわけがないのです。なかでもソン・ガンホ。彼の人間味の濃さは凄い!さらに本作は演出的にも素晴らしく(とりわけ間の取り方は絶妙)、前述の熱と相まって半端でない緊張感がありました。ラストも味わい深く、この類のストーリーでありがちな消化不良や物足りなさは一切感じませんでした。サスペンスというよりヒューマンドラマ。韓国映画恐るべしです。 【目隠シスト】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2006-09-05 17:47:52) (良:2票) |
77.なかなか重厚な本格派刑事物。最後が何ともいえない。賛否あいはんばか。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2006-09-01 22:27:30) |
76.《ネタバレ》 ヨン様に興味ない私は韓流ブームには乗りませんよとばかりに韓国の作品を十把一絡げにしていましたが、本作を観て完全に食わず嫌いであったことが発覚しました。当時の韓国の背景もよく知らず、予告編を先に見て犯人は捕まらないという結末を承知していたにもかかわらず、グイグイ作品に惹き込まれてしまいました。あまりに異常な殺人事件に追い込まれていく刑事たちの描写が実に素晴らしい。粗野なパク刑事は大人しくなっていき、冷静沈着なソ刑事は野獣的な面を見せ始め、それぞれの人間の本質に迫って行く。〝目を見れば分る〟が物語りに随所に利いていて効果的。手堅い演出で上映時間の長さも感じさせません。それにしても驚かされたのはソン・ガンホ!最後のドアップで見せる表情が何とも凄い。このシーンだけでも一見の価値ありです。韓国にはこんな俳優さんもいたのですね。ヨン様の微笑みも他の二枚目俳優たちもそれは素晴らしいだろうけれど、たまにはいかつい笑顔が素敵なソン様にもスポットを当ててもらいたいものです。 【ミスター・グレイ】さん [DVD(字幕)] 10点(2006-08-22 18:56:25) (良:2票) |
75.このポン・ジュノという監督サン、自国の情けなさと、裏腹な自国への愛しさを描くのがすごーくうまい。ひるがえって日本の若手監督でそういう人がいるかと考えると、かなり心もとない。是枝監督なんて、「自分の映画で日本を論じてほしくないしそんな意識では作ってない」てな趣旨のことを言ってたもんなあ。そりゃ自由だけど、いいのか?それで。 【追記】是枝監督のパルムドール受賞で真っ先に思い出したのが、このレビュー。是枝さんがこれを語っていたのがどの媒体だったか、書いておけばよかった、と思っちゃったわ。何かのインタビューでこう語っていたんですよ。私はその時、ダメだ、是枝、と思った。今この発言について聞いたところで、今回の作品と矛盾はしない、と言うだろうけど、今回の「万引き家族」で自国の情けなさはきっと描けてるんだろうと思う。で、そこに愛はあるのか。あるからこそのパルムドールなんだろうけど、観てみないことにはね。その意味では、楽しみだ。だがしかし。パルムドールがなんぼのもん?!というのも、「うなぎ」で感じたしなあ。ま、とにかく公開したらすぐに観に行こうと思う。 【おばちゃん】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2006-06-29 23:04:31) (良:1票) |
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74.《ネタバレ》 非常に後味の悪い結末。だけど後に残る余韻が素晴らしい。後半はとてもスリルのある展開。あの男は絶対犯人だったはず。名作。 【将】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2006-05-05 20:04:50) |
73.《ネタバレ》 証拠を捏造したり、拷問で無理やり自供させたり、やりたい放題な刑事が捜査してんだから、そりゃ犯人捕まらんですわな。意味なくとび蹴りしたりで、妙にコメディっぽく走りがちなのは事件自体が重過ぎるせいからかも知れないが、好みじゃない。 【MARK25】さん [DVD(字幕)] 4点(2006-04-22 15:45:11) |
72.深夜に、たまたまやってたから見たけど、あっちの映画はやっぱダメだった。 【ビリー・ジョー】さん [地上波(吹替)] 3点(2006-01-14 16:42:41) |
71.昔の刑事ドラマのようなこと、ずーっとやってんのな。 多分、映画の中では途中でこのやり方では無理だとか気がついたみたいだけど、実際は最後まであんな調子だったんじゃないの?と思いたくなるほど、グダグダだった。そりゃ犯人も捕まらない訳だよ。 【たこら】さん [ビデオ(字幕)] 3点(2006-01-14 00:33:23) |
70.《ネタバレ》 そりゃ、あんな適当でいい加減な捜査だったら、捕まるものも捕まらないでしょう、としかいいようのない作品。不思議なのは、あれだけ犯行が頻発したら相当な大事件のはずなのに、人手が投入されているように少しも見えないことと(最後まで4人ぐらいで実働しているように見える)、集めた情報や資料をもとにディスカッションや方針決定をしている場面がまったくないこと。なので、そもそも刑事たちが熱心に捜査しているように見えません。と、内容だけで見るとそうなるのですが、カメラとか風景設定とかはところどころ異様に優れていたり(これぞ何もないどんよりした田舎町!という撮り方とか)、冒頭と同じ場所に回帰するラストシーンの不気味な余韻はさらに異様に優れていたりして、映画としては強烈に印象を残すという、何とも困った作品。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-01-11 02:51:24) (良:1票) |
69.うん、面白い。全然期待してなかったけど、凄く楽しめた。実は、まだ犯人が捕まってない、ということを知らないで観ていたので、映画で犯人探しをしてしまいましたよ。ところで、画面からは、のどかな風景か垣間見えて、気持ち良かったですね。ストーリーは、ちと微妙かもしれんが、上手く纏めていて、グイグイ引っ張っていってくれました。あと、どうでもいいことですが、韓国で飛び蹴りは、普通なんだろうか?w 【瑞鶴】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-12-27 23:48:45) (笑:1票) |
68.《ネタバレ》 「昔、自分がここでしたことを思い出していた」という台詞が印象的。結局犯人は史実どおり捕まらないけど、そこはアレンジして別のエンディングにしても良かったかも。結構楽しめました。 【H.S】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-12-23 14:37:56) (良:1票) |
67.《ネタバレ》 最後まで犯人が捕まらないのもうなずける警察の初期捜査のマズさは違和感をおぼえた。 【ピボーテ】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-12-15 21:19:09) |
66.現実のファソン連続殺人事件自体が解決していないため、映画で犯人像に迫ることは難しい。観る前から、最後まで犯人は分からないってことがばれているのも、この映画にはとても不利な条件ですよね。しかし、観応えは十分。犯人の心情に迫ることを放棄した演出は、必然的に刑事の葛藤を徐々にあぶり出していきます。地元の刑事とソウルから来た刑事、ふたりの顔つきが、時間の進行とともに変わっていくところは圧巻です。傍若無人と沈着冷静、対立する立場で登場したふたりは、一方はやるせなさに絶望し、他方は反対に暴走し始め、次第にその立場が入れ替わりつつバランスを失っていく。青空の下、完璧なまでの、平和でのどかな風景が印象的でした。 【アクシス】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-11-26 22:00:30) (良:1票) |
65.《ネタバレ》 ソン・ガンホの演技がすばらしい。ラスト、彼が演じた刑事の現在の姿が映し出されましたが、そのあまりにも変わりように驚きました。それだけ、韓国社会も大きく変化したんでしょうね。事件の展開もとてもスリリングで未解決とわかっていながら、どうなるのだろうとどきどきしながら見ていました。ほえる犬は噛まないも見ましたが、ポン・ジュノ監督の韓国社会に対する視点はとても厳しいものだなと思います。ヨンさまとか韓流メロドラマは好きじゃないけど、このような濃厚なドラマが見れるようになったのはうれしいです。 【まにまに】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-11-02 02:27:25) |