4.《ネタバレ》 物語の設定や展開、クジが大当たりしてしまうところなど非現実的な出来事がかなり起こりますが、無添加なドグマ映画なので現実味を帯びているように感じさせます。一見、酷なようでヒューマニズムに溢れており、娼婦仲間が殴り込みにやってくるシーンなどは力強くユーモアに富んでいて面白いです。 ・・・ところで題名にまで〝ミフネ〟とつけた本作。「七人の侍」と三船敏郎が北欧のデンマークでどれほどの知名度を誇っているのか気になるところですが、弟が迫真で演じるミフネはなかなか似てなくもないです。ただ何言っているのか分からないので菊千代ではなく「蜘蛛巣城」の武時でしょう。 【ミスター・グレイ】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2007-07-05 18:51:09) |
3.父親の死で知的障害者である弟の世話をすることになった兄。弟にとって兄は今も幼い頃「ミフネ」の真似をしていた兄であり、ヒーローなのだ。その家に住み込みの家政婦として雇われた元娼婦の女性。そして彼女が養う幼いこれまた弟。最初はギクシャクとした登場人物達の人間関係だったが、知的障害者の弟を通してやがて打算無しで真剣に純粋に生きることを学ぶというストーリー。定石と言えば定石の話なんだけど、ドグマの映画なのでハンドカメラ&BGM無しというランス・フォートリアー風味。そこがちょと違う雰囲気でまぁホノボノした。 【黒猫クロマティ】さん 5点(2004-06-15 14:01:05) |
★2.《ネタバレ》 とても良い映画。ミフネは最後までけっしてあきらめない強いサムライなんだ、と言って、青年期後半に達した発達遅滞の弟が、誰彼かまわず身振り手振りで熱く語るシーンは、奇妙な感動を呼ぶ。そっかあ、ミフネってこういうヤツだったのかあ、差し迫った表情で大仰な演技をする大根さん、という俺らの印象は間違ってたのね、と思わされる。平べったい穏やかなデンマークの田園地帯の廃農園の片隅で、知恵遅れの青年が幼い頃に知った映画のサムライの志に感動している、というチグハグな異文化コミュニケーション状況には、ある種の強い「意味」はあらゆる解釈のズレを越えて力を及ぼしていく、という真実が現れているような気がする。しくじった娼婦も出世から落ちこぼれた兄貴も弟とミフネに励まされている。 【哲学者】さん 9点(2004-06-15 12:47:12) |
1.上映時間も1時間40分ほどで短いのとデンマーク映画は初めてなので期待を全くしてなかったんですが、いや~~~ヤラレました。タイトルの『MIFUNE』というように三船敏郎に憧れていてた主人公&障害を持つ兄(最近、こういうパターンの映画が多い気がする・・・)がいろいろな体験により<人生を見つめ直す>という、とても魅力的な話でした。これを見て『人間の素晴らしさ』&『生きるというのことの重要さ』をとても実感しました。見て損はしないはずです!【点数】の6点は低いかもしれませんが、あくまでも個人的な判断でそうしました。決して悪い映画ではありません。 【ピルグリム】さん 6点(2003-11-23 12:10:37) |