12.《ネタバレ》 メディア良化法。良化隊。良化隊への対抗組織としての図書隊。思っていたよりゴリゴリのファンタジー。 ただ上記3つを除くと、現実社会と変わらない秩序が保たれている世界。 このリアルとファンタジーが個人的にはうまく混ざっていない感じがして、ずっと不純物のまじった独特の気持ち悪さを感じていました。 ガンダムシリーズのようにいっそ戦争状態にしてもらったほうがまだ説得力があります。そんな有事でもないのに、街中で簡単に一般人に向けて銃火器の使用が認められる法案なんて通るわけがありません。 それにメディアや書籍を規制するのにスマホは全く規制されていないなんて矛盾もいいとこ。『テロや人権侵害の原因』という理由ならば、まっさきに規制すべきはSNSを発信できる通信機器でしょう。そもそもの設定が矛盾だらけなのがどーにも居心地の悪さを感じます。 それからこの作品はTⅤアニメ版かなにかがあって、そのスピンオフ的なものなのでしょうか。知らない思い出が一方的に挿入されますが、この映画が初見なので何のことやらさっぱりわかりません。ファンには嬉しい演出なのかもしれませんが、そのぶん一見さんへの配慮が足りないように思えます。 最後に、登場人物の恋愛パートだけやたら昭和のノリなのが気になります。 そもそも昭和であっても、この人たちの年齢でこんな中学生みたいな恋愛しないでしょ。 【たきたて】さん [DVD(邦画)] 5点(2022-07-24 08:29:34) |
11.実写版を先に見ているせいか、テーマの重たさがアニメだと軽くなる印象。表現の自由をめぐる裁判はこれまでに何度も行われているが、自由がどこまで許されるのか?というのは中々難しい問題で一概に善悪で語れるものでもない。そもそも「表現」とは人を不快にさせたり、人を傷つけたり、社会を混乱させたりする可能性があるものである。それでも自由は守られるべきなのか?本シリーズは「正義」である図書館隊目線で描かれてはいるが、あえてメディア良化隊側から描いてみるバージョンがあっても面白いのではないのかと。 |
10.《ネタバレ》 私は歴史が好きである。この映画の原作は未読であるが、かなり歴史を知っている作者であると思った。突飛おしもないストーリーに思えるかもしれないが、現実はすごく有り得る話だ。今だって、秘密保護法案を通し、安保法案を勝手に決めた。報道機関は統制され、真実が伝えられない。田舎の友人はシールズを知らなかった。新聞もテレビのニュースも見ているのにだ。確かに、テレビでは取り上げられていない。一番の原因は無関心だ。私も沢山の人(50人ほど)に「投票しよう」といってもたった1人だけ投票にいってくれた。もちろん何処に投票しようとはいわない。しかし、みんなひどい無関心だ。歴史的には、私達は文化大革命を研究するべきだ。何人の国民(中国人)がなくなったのか。日本だって、戦前何人の人が赤といわれて、投獄され亡くなったことか。格差が広かっているのに、貧乏人が今の政権に投票する。これだけ若者が虐げられているのに若者は投票にいかない。地方が疲弊し、TPPで地方が壊滅的ダメージを受けるのに、今の政権は地方で強い。他国では大学まで無料で学ぶことができるのに、少子化の日本では高い塾と高い授業料がまっている。まるで封建社会みたいだ。これも民主主義を知らないからだ。金持ちの一票と貧乏人の一票が同じ価値があるのに、投票にいかない。ばかにつける薬はない。 【matan】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2016-04-13 20:39:01) (良:1票) |
9.想像していたのとはちょっと違って、ラブコメが始まったので驚いたけど、意外と面白かったです。 正直どうでもいい感じのつまんないストーリー展開だったけど、ラブコメの結末が微笑ましくて良かった。 銃刀法の規制が厳しい日本を舞台にして、特別に武器の所持を認められた組織の活躍を描くという構成は、人狼の特機隊や攻殻機動隊の公安9課やパトレイバーの特車二課に似た雰囲気があり面白い。 但し、それらの組織が既存の警察や自衛隊と差別化を図る為に装甲服や思考戦車やパトロール用レイバーを装備していたのに対して、図書隊は既存の組織の装備とそんなに変わらないというのが特徴的。 治安ではなく、表現の自由を守るという活動目的によって、既存の組織との差別化を図っているのが斬新だと思う。 でも、その斬新な設定を活かし切れていないのがちょっと残念で、表現の自由を守るという本筋よりラブコメの方が印象に残る作品でした。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 6点(2014-11-20 13:24:26) |
8.《ネタバレ》 小説~TVアニメ版、ときてこちらを鑑賞しました。TV版からの繋がりになりますので、単独でこの作品を観るのはお勧めできないですね。TV版からの一気観なのでちょっとごっちゃになってますが、小説にはなかった(と思われる)描写も追加されて楽しめました。残念ながらカットされてるエピソードも多いけどね。 【ないとれいん】さん [DVD(邦画)] 7点(2014-11-19 10:35:44) |
7.予備知識ゼロ。観終わって面白さにびっくりしています。人が物を言う事をお上が権力でもって制限する国民にとって最も恐ろしく忌まわしき事をデフォルメはあるものの的確に捉えています。作家をめぐる攻防は展開に思わず身を乗り出す手に汗握るものでした。若い二人のロマンスの爽やかさが作品に彩りを添えています。 |
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6.《ネタバレ》 原作は全部読んでいたので、その流れでTVアニメも観ました。TVが中途半端に終わったのは、最後のエピソードを映画にするためだったのですね。ただ、この映画だけを観た人には良く分からない話だと思います。表現の自由を守るために検閲と戦う組織が図書館に帰属していて、しかも銃器の使用が許されるという世界観。誰に言わせても突飛な設定ですが、基本はラブコメです。主人公のお姉さんが純情な熱血バカで、そのバカっぷりが楽しいのですが、本作は比較的マジメなシーンが続くためにバカがあまり活かされません。妙にしおらしい主人公像ばかりが目につきました。まぁ、原作の通りなので特に不満も無いのですが、初見の方にはあまり楽しめる内容ではないと思います。さて、実写版はどんな具合か楽しみです。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2013-05-07 01:12:39) (良:1票) |
★5.《ネタバレ》 TVアニメーションは未見。 執行時に「検閲を執行する」って宣言しているのに、違憲の判断が出ない司法や、目的と正反対の看板を掲げた法案が、シレっと国会を通過してしまうのが、何ともありそうで怖い。 そのほかにも、日本の政府が外圧に弱いとか、なかなか風刺的な部分はあるが、なかでも劇中の作家含め多くの国民の「自分にかかわってくるまでは無関心」という部分や、「この国の人間は大きな風が吹くと、皆そちらを向く」は、周辺諸国との状況に乗じるように、怪しげな連中が台頭しそうな今の状況を考えると、リアルに危惧を感じる話だ。
それにしても本を検閲・差し止め没収するための組織が、突撃銃で武装しているというのは、思い切った設定だ。とういか、そこの所がよく分からない。日野のナントカって昔の事件の描写が出てきたが、図書館・本屋に並んでしまってから購入者を襲っても、もう遅くないだろうか? 新刊本は出版前に、既刊本は確かに図書館・古本屋などでトラブルになるだろうが、銃が必要なんだろうか? そういう状態に至るまでの、図書隊と良化委員会の攻防が地味そうだけど面白そうだと思うのだが、きっと前段階のTVアニメ版で描かれているんだろう。 【Tolbie】さん [DVD(邦画)] 7点(2013-04-05 17:31:43) (良:2票) |
4.《ネタバレ》 ただのファンサービス的な劇場版かと思いきや、キチンと「原作のテーマ性」に則った作品に仕上がっていたので驚いた。 いかにもラノベ的な「そんなアホな」みたいな世界観ですが、「国や行政が創作に制限を設けることへの怖さ」という点は、現代社会にも通じる所であり、非常に興味深く、面白かった。 【aksweet】さん [DVD(邦画)] 7点(2013-01-29 03:09:27) |
3.この作品は、すごい面白いというより、ちょい面白いという感じで、リアルなようでリアルじゃない。一歩でも間違えれば、一気にB級作品に転落しそうな危うさ(例えばリアル鬼ごっこのような)があります。そういう意味では、やりきったという事で評価します。ただこの作品を観るにあたり、テレビアニメ版を予習しておく必要があります。じゃなかったら、ほとんど楽しめる要素がないですから。テレビアニメ版を観て、少しでも面白いって感じた方なら、それなりに楽しめる作品じゃないでしょうか。 【Yoshi】さん [映画館(邦画)] 5点(2012-09-17 03:54:20) |
2.《ネタバレ》 同時期に公開している同じProduction I.G.による『BLOOD-C』と同様、脚本に難アリ。どちらも過剰に画とセリフと音楽によって状況を説明し続けるクセに、基本となる世界そのものの説明はまるで欠落していて一見さんには意味不明という状態。著作物に対する検閲と武装する程の組織的対立の背景、それにラノベ的「うふふあはは」なラブストーリーが乗っかる違和感、少なくともこの映画一本ではそこを上手く伝えようとする意識が全く働いていないように思えます。更に物語がちっとも面白くは思えず。全編の7割以上がひたすら説明って感じで、やっと物語が動き出したかと思えば別にオリジナルな面白さを見せる事もなく。地下鉄に飛び乗るとか車で逃亡するとか、よく見るようなネタを反復した上で主人公の取った捨身の行動の無意味さっぷりったら。あんな状態を「良くやった」は無いでしょ。結果的にたまたま他者によって救われただけだし。現都知事のアホっぷりを予見したかのような原作には時代を読む力があったのかもしれませんが、じゃあ映画は表現の自由の危機に対して矢を放てるような力を持った作品かと言うと残念ながら・・・。そこはまず作品世界をハッキリと刻み込んだ上でないと。映画って小説やテレビアニメとはまた別メディアですから、映画は映画としてキチンと仕切ってないのは志が低いとしか言えません。それにしてもラストのところのシーツ越しの映像、あれはシーツ越しのみでいいのに何故わざわざ間にアップのカットを入れましたかね? 映像でそんな事まで説明しなくちゃいけないんですかねぇ? 【あにやん🌈】さん [映画館(邦画)] 5点(2012-07-06 21:13:38) (良:1票) |
1.「表現の自由」について考えさせられる作品。現実世界でも、何か事件等が起こると、本の影響だとか、TVやゲームの影響だとかと言って、それを規制(排除)しようとする動きがあり、実際、様々な形で規制がかかってしまったりする。そうやって行くと、いつの間にか好きなものを手に取ることが出来なくなってしまう。そういう未来が、現実でも無きにしも非ずだと思う。それだけに、この映画を見て、少し考えてみるといいと思う。原作を知らない人や、アニメシリーズを見ていない人でも、それ程問題なく見ることが出来ると思うので、それもグッドだ。アニメとしての要素ももちろんある。突拍子のないアクションやラブコメ的要素も十分に盛り込まれており、楽しませてくれた。笹原のバイタリティには感心するとともに、見習いたくなる。「表現の自由」を考えるという意味では、出来るだけ多くの人、年齢層の人に見てもらいたい作品だ。 【スワローマン】さん [映画館(邦画)] 8点(2012-06-28 11:25:55) |