20.思っていたほど立派な人物ではない。これが率直な意見です。ある出来事から逃げ出したかったのに、思うように出来なかったため、仕方なく他人も救った。こんな感じがしてしまいました。自分の意志とは無関係に巻き込まれていくところは、「ダイハード」を思い浮かべました。 【shoukan】さん [映画館(字幕)] 6点(2006-06-05 21:47:57) (笑:1票) |
19.《ネタバレ》 「傘なんかいらん。恥ずかしい。」傍観者にしかなれない僕らのあんまりにもあんまりな無力さに泣きたくなった。 【bizen】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-05-04 23:50:03) |
18.ドン・チードルが素晴らしく、彼が演じたからこそ伝わってくるものが多分あった感じがする。同じ間違いを繰り返さない為にも、こういった事実を映画として残すこともまた重要なことなのだと思う。多くの人に見てもらい、色々感じてもらえれば、未来が変わる可能性もまた広がるのだから。 【MARK25】さん [映画館(字幕)] 9点(2006-04-19 10:54:55) |
17.《ネタバレ》 様々な国の紛争や独裁国家に対し人道支援の名の下に軍事介入してきた大国がルワンダには来なかった。理由は大国のほしい物(石油などの資源)がそこに無かったから。それならそれで人道支援などという言葉は他国に干渉する際に使わないでほしい。この映画の訴えかけるものは、こんな恐ろしいことがあったんですよ、人間って怖いでしょ、ということではなく、国益最重視の大国の非情とエゴに対する批判であり、国連軍の軍隊としての矛盾に対する問いだと思う。このような訴えかけは映画でなくてもテレビでもいいわけですが、例えばボスニアの現状を訴えかけた『ノー・マンズ・ランド』やアフガンの悲劇を知ってもらおうとした『アフガン零年』は映画祭を通して広く世界への配信に成功しているし、種は異なるが『ミッドナイト・エクスプレス』は実際に政府を動かしたという過去を持っている。そういう意味ではテレビではなく映画というメディアを使うのもありだと思う。しかし映画は光や色、あるいは構図やカメラの動きなどで言葉以上のものを表現することが出来るものなのですが、この作品ではそれらが希薄なんです。感じた恐怖や狂気は全て事実から来るもので映画からは来ない。主人公とそのまわりだけで進行するドラマもドキュメンタリー性を損なってしまっているようで個人的には不満が残ります。大エキストラによる現場の再現は見応えがあるし、カラフルなシャツは現場の生々しさを増幅させていたのでそれなりの満足感は得れた。加えて、先に述べた大国のエゴを「実話」としてさらけ出させたこの作品の存在は大いに評価したいと思う。 【R&A】さん [映画館(字幕)] 6点(2006-03-31 19:58:42) (良:1票) |
16.初めて行ったミニシアターは、雨模様の平日午後3時にもかかわらず満席。久しぶりにスクリーンに釘付けにさせられた映画だった。これみよがしな殺戮シーンも感動を煽る演出もないのにひりひりとした緊張感があふれ、ドン・チードルの決してスマートではなく、けれど現実を見据えた行動に深く感銘させられた。ミニシアターでしか上映されない不条理に憤りをおぼえつつ… 【芦毛牝馬】さん [映画館(字幕)] 9点(2006-03-15 22:50:26) |
15.重い社会派ドラマであるが編集の巧さから娯楽作としても第一級の映画となっている。 全く飽きさせない展開、音楽もいい。何といってもドン・チードルの上手さでしょう。 賞に縁がなかったのが信じられない映画である。 【CHIROUくん】さん [映画館(字幕)] 9点(2006-03-07 22:36:09) |
14.《ネタバレ》 署名した一人です。虐殺煽動の元凶とされる放送局RTMLを描いていることを期待していたのですが、肩すかしでした。しかし、そんなことで評価が落ちるものではない。以前、ETV特集でルワンダ虐殺のドキュメンタリー(BBCだったかな?)を観たことがあり、また事態発生後から関心を持っていました。本編中に挿入された虐殺シーンはそのときに観ました。あれは、命乞いするツチ族を鉈で一方的に殺害するシーンだったと憶えています。主人公ポールは、パンフレットによると押し出しの強い人らしいですが、ドン・チードル演じるキャラクターは情けなさ、卑屈さ、卑劣さを加味し、より人間味のある血の通った存在として描いてすばらしかったと思います。なお、霧の川沿いの道でのエピソードは「キリング・フィールド」の湿地帯の髑髏へのオマージュでしょうね。↓↓↓下の0点のかた、禍根を残さない終わりかたは殲滅しかないのを歴史が証明していますよね。これは、たぶん、未来永劫くり返されて行くんだと思いますよ。そしてその原因は「身内への愛」じゃないでしょうか? 絶対不可能だと思われていたレバノン内戦終結がかなったんだから希望持ちましょ。 【shintax】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-03-01 09:53:59) (良:1票) |
13.確かに猛烈に重い…。昔見たオリバー・ストーンの「サルバドル」を思い出した。低予算らしいけど、ニック・ノルティ、ホアキン・フェニックスやジャン・レノら主役以外にもいい俳優が結構出ていて、安っぽさもない。劇中、報道カメラマン役のホアキンが女性2人に聞く。「あなたは何族?」確かにそうだ。私の目から見てもどっちが何族だか分からない。あんな不毛そうなアフリカの土地を何十年にもわたって100万人だかも殺し合いながら奪い合う意味がさっぱり分からない。だが、海外に行くと、私も「中国人か?」とか「韓国人か?」とか、あるいは「日本人か?」と聞かれる。欧米人には区別など無理だろう。そりゃそうだ。でも、私たちも何百年もいがみ合っている。つくづく人とは複雑な生き物だ。イラクじゃ私たちから見たら同じにしか見えない顔をした人々が今現在、宗教ではなく「宗派」の違いでリアルタイムで殺し合いを演じている。何だか救いようのない気分になる。この映画、日本で公開されるまでに署名活動なんかがあったそうで。映画見た後でネットで知った。郊外のミニシアターは満席に次ぐ満席。久しぶりに「映画を見た」という満足感を感じた。映画を見せてくれた人に感謝。この映画を見たいと思った人が大勢いることに少しほっとした気持ちになった。 【しまうま】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-02-28 21:37:22) (良:1票) |
12.力がないと、平和が維持できないことを実感しました。 力の使い方って、難しい。 【オドリー南の島】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-02-28 13:49:49) |
11.重い!とにかく重い。実話であるからこその説得力、ドン・チードルの迫真の演技は見ものだが、このルワンダで起きたフツ族ツチ族の争いに始まる虐殺行為を淡々と描いただけ。メッセージ性はある。結局この映画を見た何人が自分に何ができるだろうと真剣に考えたんだろう。同じ地球上で起こっていることへの自分の無関心さを恥じた。見て損はしないがただそれだけだったかもしれない。 【Andrej】さん [映画館(字幕)] 6点(2006-02-18 04:53:42) |
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10.《ネタバレ》 平日の昼間だというのに、映画館は立ち見の大盛況であった。恥ずかしながら、ルワンダ大虐殺についてはよく知らなかった。犠牲者が100万人って一体どういうことよ?しかし本作では虐殺シーンはほとんどない。ナタによる集団殺戮シーンを入れたら、それだけでスプラッター映画になってしまい、本筋から外れてしまうだろう。そもそも100万人という数字からして、もう悲劇を通り越して戯画的でさえある。どうあがいても画面でその事実を全て表現することは不可能だ。その点から距離を置いたのは正解であったろう。冒頭20分で庭に転がる遺体を見せられただけで、虐殺の恐怖や、崩壊に瀕した国家の悲惨さを十二分に表現していた。その後次から次へと襲い掛かる危機また危機を、ポールの機転、人脈、勇気そして多少の運で乗り切るストーリーは、最高にスリリングだ。虐殺の恐怖、歴史の悲劇、世界の人々の無関心、次の瞬間にもナタで殺されるかもしれないという極限状況下での人間の強さと弱さ、交錯する善と悪、抑制された演出で描かれた事実の重みには圧倒される。巨大に膨れ上がった人間の狂気と憎悪に立ち向かう人々の、ささやかな良心と勇気には感服する。そして子供たちの明るい歌声は切なくもあり、希望の光のようにも思える。国連平和維持軍や赤十字の人々もカッコよい。この辺はさすがヨーロッパ映画という感じがする。ドン・チードル以下、俳優陣の演技も素晴らしい。一応ハッピーエンドではあるが、虐殺の事実と極限のサヴァイバル体験は、観た者全ての記憶と心に深く刻み込まれるに違いない。最後に、本作の公開に尽力した全ての方々に敬意を表します。次はぜひ全国公開を。 【わいえす】さん [映画館(字幕)] 10点(2006-02-13 11:17:12) |
【たま】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-02-11 23:30:54) |
8.Copperfieldさんに激しく同意。 このルワンダ内戦を悲劇の大虐殺と言わずして何と呼ぶのか。 しかも第2次世界大戦以降の世紀末にこの様な大虐殺が発生し 当時はまるで見向きもされなかった。 (アメリカ寄りのメディアに見事にスポイルされた) いつだったか当時の「ニュースステーション」で 些少の特集が組まれた番組を拝見した記憶がある。 典型的なプロパガンダに拠る大虐殺。 それもたった1本のラジオ放送のデマにより引き起こされた大虐殺である。 10年ひと昔とはよく言ったもんだが、この作品に関しては今更の感が否めない。 私はシンドラーの如く扱われている主人公に感動こそすれ涙は出なかった。 ・・・この歴史の悲劇を知り得ない人々を想い初めて心から涙が溢れた。 |
★7.外野として見ると有り得ない事件でも、渦中にいると流れに飲まれてしまうのだろうか。いつも自分の頭で考えられるようにしていたい。そのための教育が受けられない国だと厳しい・・。国連もいいけどはやく自分たちで解決できるようになるといいのだけれど。被支配時代の恨みをいつまでも引きずるわけにはいかないから。確かに欧州はヒドイけど! それにしても、ポールの、「自分の事をこれまで支配層(ホテルの支配人として経済的にも成功している)だと思っていたけれど、欧州を中心とした国際社会からみればルワンダという国も自分も取るに足らない存在だと思い知らされた」、という内容の台詞を聞いて、日本人として他人事とは思えなかった。 ともかくいろいろ考えさせられた。 ただ、UNの男性や赤十字の女性などキーパーソンが、危険な場面を何度も無傷で通過していたのにちょっと冷めた(いい人たちだからいいんだけど)。全体に直視できないような残酷すぎる描写を抑えていて良かった。 白人宣教師たちと孤児たちが引き離されるところ、カメラマンの「恥ずかしい」、エンディングの歌で泣けた。 【てんぷらうどん】さん [映画館(字幕)] 9点(2006-02-06 03:48:35) |
6.「今更、遅い」これが私の正直な感想である。忘れもしない1994年の夏から秋、当時学生だった私は「アフリカのルワンダで虐殺が起こっている。このような出来事を見過ごしていいのか」と大学のキャンパスでビラを配布し東京・青山の国連大学に「国連は何をしているんだ」と抗議をしに足を運んだ。でも当時は皆が「こいつ、何言っているんだ」と冷ややかな反応であった。今では某IT企業でエンジニアをしているノンポリの私だが当時は、正義感に燃えた青臭い学生であった。当時は皆が無関心だったルワンダの虐殺に今更、このような映画を見せつけられて何を感動しろというのだろう。正直、心の底から腹が立った。あの時、抗議したにも拘わらず当時、皆、無関心だったではないか。今更遅い。私の言っていることが正しいかどうかは別としてもこれが正直な感想である。起こった後で涙を流して何の意味があるのだ。<追記>怒りにまかせて本コメントを執筆しましたが、この映画を観て感動した人たちを攻撃したり批判する意図は全くありません。あくまでルワンダをフィクションとして取り上げた本作の製作関係者に対して憤りを覚えただけでこの映画を観てどう思うのかは各人の自由だと筆者は考えています。 【Copperfield】さん [映画館(字幕)] 0点(2006-01-21 20:15:27) (良:9票)(笑:2票) |
5.この映画を観る前の僕のルワンダに関する知識は、アフリカにある危険な国というぐらいなもの。そして、この映画を観た後も僕は世界の裏側で起こっている事などそれほど考えずに生活を送ってしまうんだろうと思う。でも、今までよりほんの少しは、世界で起こっていることや人間の行っている行為に対して考える時間が増えるとも思う。この映画を見ることができて良かった。 【マイアミバイス】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-01-15 00:14:12) |
4.ご存知の方もいると思いますが日本公開のめどがたたずネット署名運動などが 起き、現在は何とか公開が決まったらしいところです。たまたまこうして知ることが できてしかも見る機会を得ることができましたが、偶然に感謝するやら ずっと考え続けているやらこれをどう評価するやら、いろんなことでいっぱいです。 映画買付のことなど分からないけれど、アカデミーにふさわしい高価格と テーマ・話題性・出演者などを考えると結局どこも買付に至らなかったという 話もある意味うなずけます。が、それを上回って余りある力がありました。 テーマは一言で言うと ベルギー植民地時代に少数派ツチ族が優遇された不満が爆発した結果の悲劇、 ルワンダ虐殺ですが、 主人公はホテルのベルギー本社の白人に助けを求める。国連幹部が 泊まっていたから安心している。連発される「白人が助けてくれる。」 分かっています、世界がルワンダに背を向けた結果なのは。 それでも・・・ 元植民地アフリカ社会が陥っていたこと、どうすることもできなかった 国連軍のこと、「まあなんてひどいニュースなの、でも人々はこう言ったあと夕食を食べるだろうね」 と本音を吐き帰っていったジャーナリスト。いやっていうほど考えさせられ、 今でもやめられません。この映画のことを知ったら何としてでも見るべきです。 |
3.楽しい映画ではありませんし、映画としての出来も決して素晴らしいと言えるものではない。ただしこの映画のように、作られることに意義のある映画というのは実際にあるものですし、その意義が極めて高いので文句なく10点をつけました。観るべき映画だと思いますし、例えばカメラっていうのはこう回すんだよ、シナリオっていうのはこう書くんだよ、という映画では全く無いですが、映画というものにはこういう使命も間違いなく存在しているんだという一つの例ではあると思います。何が起こっているのか知りながら世界中の人々が何一つ出来なかったジェノサイド、人類史上でも稀に見るほどの大量虐殺を、せめて後世に語り継いで行こうとすることは大切です。ドン・チードルはその謙虚な個性で、無力ながらも出来るだけのことをしようと務めたごく普通の一人のホテルマンに非常にハマりました。ウソ臭い感動のツボや、ありがちなハリウッド的盛り上がりには欠けますが、人間が正気を保つことの難しい状況の中で、ヒロイズムでなく平凡な人間のあり様を貫いた主人公には尊敬の念を覚えます。久しぶりに善玉を演じたニック・ノルティ、理想に燃えて現地に入りながらも志半ばで帰還せざるを得ないホアキン・フェニックス、電話一本で主人公を救おうとするホテル・オーナーのジャン・レノ、皆それぞれに素晴らしい演技を見せてくれました。観たことを忘れない映画であると思います。 【anemone】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-05-07 03:20:07) (良:6票) |
2.金曜の夜、恋人と見に行く映画ではありません。後悔しますよ(後悔した私)。観終わると、世界のどこかで起こる様々な悲劇に無力な自分に悲しくなります。それくらい、惹き込まれてしまうんです。事実にもとづいたストーリーも鮮烈な画像もすべてが衝撃的なのですが、それらを緊迫した演技で表現しているのには脱帽。教育的にもおすすめ。 【ちひろ】さん 7点(2005-03-01 03:40:49) (良:1票) |
1.これはすごく重くそして考えさせられる映画だ。演技派ドン・チードルの迫真あるそして説得力のある演技が素晴らしい。大量の死体の上をバンで走り抜けたあと、冷静になろうと思いつつも、ネクタイが結べずいらだつシーンなど印象的。映画のはじめのHutuとTutsiの関係、事件の背景などの説明が分からんところもあって、始めはやや入り込めないところもあったが、途中からはずっとドン・チードルの演技に魅せられた。またその奥さん役のソフィー・オコネドーも非常に好演し緊迫感を出していた。また、シリアスなところに、ところどころ、ロマンチックな場面やギャグなどが盛り込まれていて、最後まで疲れることなく見ることができた。人が人を殺す、しかも大量に殺す、理由もなく殺す、こういうクレージーな状況で、最後まで冷静だったポールとそしてUNのおっちゃん(「何も出来ない」といいつつ、最後まで協力的だった)、赤十字のおねーちゃん、素晴らしいと思う。そうそう、ジャン・レノもよかったよ。 【あまね】さん 9点(2005-01-16 05:50:22) (良:1票) |