39.《ネタバレ》 少年の眼を通して描かれた炭鉱一家と、その谷の人々の数年での変化が自然に描かれています。悪意も善意もある町で、色んな困難にも直面しながらも、逞しく真っ直ぐと育ち、正しいことを見極められるようになったのも素晴らしい家族に囲まれていた故。次第に精悍な顔つきになっていくヒュー君がかっこいい。 宗教的な話は苦手なんですが、後半での牧師さんの演説は(逆ギレ気味だけど)本質をついていた気がします。天罰が怖いから教会に行ってるけど、慈愛のない人々を批判。本当に信じていれば宗教も正しいかもしれないが、義務的に行ってたら何にもならない。キリスト教の信者だらけのアメリカで犯罪が多いのも結局こういうことかもしれませんね。と、変に納得。ワンシーンワンシーンの印象深さや、ラストの美しさもあって、面白いとか面白くないとかを抜きにして、純粋に「良かった」と感じた僕にとって稀な作品。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-04-25 21:29:42) |
38.天空の城ラピュタの鉱山のモティーフとなった映画ということで見てみました。 きっかけはミーハーな感じで見たのですがこれがまぁとてもよかったです。 社会的には暗いテーマがたくさんあるけれど、辛いことあり、悲しいことあり、うれしいことあり、どんな時でもみんなで歌いあって・・・。 そして最後見終わった後に、「わが谷は緑なりき」という自分の故郷を全肯定するタイトルが、心の底に響いてくる。これ白黒の映画なのににくいタイトルです。 【ぺろぽねそす】さん [DVD(字幕)] 10点(2009-03-08 21:44:42) |
37.あれもこれも手を拡げたあげく、いつの間にか勝手に完結してしまった感じ。家族生活上のいろんな問題点や障壁が出てくるのですが、どれも顔見せ程度ですぐに次にいってしまう。なので、制作者に都合の良い進行にしか見えません。大体、タイトルからして自分に浸りすぎですよね。とても退屈でした。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2009-02-28 02:07:34) |
36.私を映画好きにさせてくれた作品の1つ。決して派手な内容ではなかったし(確か)、小さい頃観たきりですが、なぜか心に残ってます。 【泳ぐたい焼き】さん [地上波(字幕)] 8点(2009-01-11 14:47:49) |
35.西部劇のジョン・フォードしか知らない自分にとっては初めて見たジョン・フォードの馬が出てこない映画。子役があの「猿の惑星」のコーネリアスかぃ!!って知って面影ないなぁ(笑)と思いつつ家族愛の素晴らしさと不幸なことがあっても立ち向かえることがよく伝わってきました。炭鉱に住んでたらなんでいじめれるのかがよくわからんかったけど、変に歌唱シーンが多いのでなんか宗教映画っぽく感じました。 |
34.《ネタバレ》 どんなに厳しく悲惨なものであっても、故郷や思い出というものはその人にとっては大きな宝物なんですよね。 1941年の映画ですが、今でも、観る者の心の鍵をそっと開けてくれるようなとても普遍的な家族の物語です。正直言って、あまり良い出来事は起こらないんですが、見終わった後は心が温まる作品でした。 【TM】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2007-08-17 00:20:53) |
33.《ネタバレ》 何故だか知らないけど懐かしい気分になりました。同じような体験をしたとか、境遇が似ているわけでもない。でもすごく、懐かしく暖かかった。村中、みんなで歌って、みんなで悲しんで、みんなで喜び、みんなで非難する...悪い所があるから、良い所がものすごく輝いて、美しく見えるんですかね。そんな嫌な思い出も、いつかは笑える日が来るんでしょうか?少なくともヒューにとってはそうで、ラストシーンでもあったように、幸せに食卓を囲んでいた家族の姿こそが、彼の忘れられない思い出なのでしょう。そんな僕は、炭鉱で働くとヒューが言ったときのお父さんの悲しい顔が忘れられません。きっと父親にならないと、この気持ちは分からないんでしょうね。 【ちゃじじ】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-03-08 00:56:49) |
32.《ネタバレ》 フランク・キャプラのコメディ以外の作品など、この時代の映画はいま見ると甘すぎるものが多いけど、これは甘さと苦さの両方が伝わる秀作でした。意味なく生徒をいじめる教師、学校に行った初日にいきなり殴る蹴るをする同級生など、なぜそこまでするのかという理由がわからず、やや強引かなと思いましたが、今に置き換えても古さを感じないストーリーと、全編に漂うやるせないに感動しました。主役脇役それぞれが生きています。白黒の映像も美しかったです。 【omut】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-01-22 03:41:00) |
31.要素は様々にあるものの、それらすべてがバラつき気味で、これという集約点が見出せないまま、ラストまで来てしまっています。精一杯好意的に評価してもこの点数止まりです。 【K】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2007-01-16 19:18:32) |
30.映画全体から特別なオーラが出ている。この作品そのものがゴスペルであり芸術だと思う。好きな映画はいろいろ思い浮かぶけど、自分にとって一番重要な、または一番大切な作品だという意味では、これぞマイ・ベスト。 【よし坊】さん [DVD(字幕)] 10点(2006-08-27 12:06:15) |
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29.素晴らしい作品。モノクロ映画。にもかかわらず緑が映える。光と影のコントラストが非常に美しい。谷には「生」が満ちている。「善」と「悪」、「真」と「偽」、「愛」と「憎しみ」。良くも悪くも人間らしさを感じさせられる。家族の絆・愛情の中で生きていくことの素晴らしさを描いた秀作。 【CPA】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-07-04 01:48:30) |
28.モノクロ画面にもかかわらず、色鮮やかな「緑」を感じられる映画。中学の頃の英文訳の テストに最適な素敵な原題です。「ああ!かつて私が住んでいた谷は、なんとまあ美しい緑にあふれていた事だろうか!!」(←意訳すぎて減点) 【放浪紳士チャーリー】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-01-28 17:21:44) (笑:1票) |
27.《ネタバレ》 子供のヒューの視点から一家を通してウェールズのある時代を描いた物語。炭坑夫が失業し、学校に通うようになった大きな時代の移り変わりを見せれば、拳闘家がいつしか視力を失っていたりと何気なく身近な時の流れも感じさせる。そして古き時代を思わせる封建的ながら力強く一家を支える父親と、算数の問題ですら「穴のあいたフロなんて」と根っから現実的で大きな母親夫婦のキャラクターが味わい深い。人一倍苦労し学校を首席で卒業したにもかかわらず時代に逆行し炭坑夫になりたいと言うヒューの台詞は、その父親を尊敬し背中を見て育ってきた証であり根本的な親子像を端的に示唆している。父や兄弟の死や失業、心を支えてくれた神父さんと姉の悲恋、辛い出来事の連続でもたくましく生きる姿に人間の活力を感じ力づけられる。そして初老となったヒューの心にも未だ強い生命力を思わせる緑の良き思い出として生き続けていることに感動する。人間の物語なのに決して感傷的に描いていないところが好感を持てますね。 【ミスター・グレイ】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-01-27 17:36:16) (良:1票) |
26.《ネタバレ》 タイトルからしてカラーの映画を想像していたのですがモノクロだったのでちょっとビックリしました。また、ジョン・フォード監督の映画だということでアメリカの物語だろうと思っていたら、舞台はイギリスのウェールズなんですね。けど「俺はアメリカに行く!」の様に、アメリカ人のルーツっぽいセリフがあったりと、やっぱりアメリカっぽい感じもしてきます。 さて、この映画なんですが、ちょっとワルい人も中には出てきますよね。力任せに鞭を打つ暴力教師、組合を作ることに反対する親父(被雇用者側の立場を理解できていない。けど、本当は理想の父親像的な人間)、ありもしない事実をでっち上げ陰口を叩くメイドなどです。こういう“出来てない”登場人物を見ると、どんなに良い映画でも見ていてシラけてしまうため(話は変わりますが、私がジャック・タチを好きになれない理由はそれ。トロくて疲れる。)、見終わった直後はそういった理由でちょっとイマイチな印象があったのですが、家に帰ってきてみなさんのレビューを拝見して自分の心の狭さを痛烈に感じました。 というのは、自分の書くレビューはいつも、好きなシーンの寄せ集めみたいな調子になってしまい、この映画でのそれは、みんなが歌を高らかに唄っているところとか、ヒロイン役の人が綺麗だとか、自分の誕生日5月14日というのが出てきたこととか(2作目^^)、花畑の中で少年が歩き出すシーンや最後の回想のシーンが美しいといったことだけで、特に記すものもないように思えるのですが、みなさんのレビューを拝見すると、このような“分析”では説明のつかない素晴らしい作品だという気がしてくるのです。 高得点をつけていらっしゃる方々のレビューはどれもカッコイイ。映画は理屈詰めで理解するものではない、心で見るものなんだと教えて下さる。私にこんなレビューが書ける日はいつのことになるのやら・・・。 ということで、映画の見かたを教えてくれたこの映画と熱いハートを持ったみなさんのレビューに感謝。そして、このサイトにも。とりあえず、現時点ではこんな点数で。 【もっつぁれら】さん [映画館(字幕)] 6点(2006-01-22 22:05:32) |
25.回想形式でひとつの家族を中心に時代背景が映し出されていてとてもよかった。それだけではなく、時代の流れで変わっていく街、変わっていく人々、家族の愛・・・とても幅広い。それでいて説教臭くないというか、押し付けがましくなく、静かに描かれていた。 【Syuhei】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-11-13 00:10:20) |
24.最初に見たのは十代半ば、テレビの深夜映画ででした。字幕で見ると、ナレーションはけっこう勇ましい感じですが、吹き替えでは、久米明さんです。これが何とも言えない、いい味わいなんです。特に久米さんが最後にいう「あの頃の渓はなんて緑だったのだろう」というあたり、、、。そんなかんだで、10代の頃、一番好きな映画は、この映画でした。、、、、、今見てみると、父親を描いた映画でした。ジョンフォードは、「怒りの葡萄」では母を描いていましたが、この映画では、父を描いたということでしょうか。どっちが説得力があり、興味深いかというと、私は、「谷」の父親を推したい。、、、、ああそうか、ヨーロッパやアメリカの人たちは、父親に対して、こういう情感を抱いているのか、ということがよく伝わりますね。、、、、それと映像としては、坂の両側に社宅が拡がっている炭坑の情景がすごいです。それと、落盤のあと、引き上げられるエレベーターの人々の造形が絵画的で美事でした。 【王の七つの森】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-08-21 14:26:40) |
★23.ジョン・フォード監督による西部劇以外の作品で一番最初に観たのがこの映画です。個人的には「静かなる男」の方が好きなのだが、これはこれでまた味わい深い映画です。舞台となっている十九世紀末の炭鉱の町並み、そこに描かれている人達の人間的なドラマとして見応え十分の秀作という言葉がぴったりの作品だと思います。ジョン・フォード監督は西部劇だけの監督でないことをこの映画を観て知りました。 【青観】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-08-17 22:39:46) |
22.『わが谷は緑なりき』・・・私はこの作品における”緑”という色について少し考えてみました。まずこの作品を観る前に私の炭坑のイメージ色は黒や灰色しか思い浮かびませんでした。なぜならすす汚れた炭坑夫達や掘り尽くされ荒廃した山々が先入観としてあったために”緑なりき”の緑という色が合っていないように思えたからです。しかしながらこの作品を観ているうちにその緑という色に自分の“心”が徐々に染め上げられていきました。緑というものは植物を連想させ、植物は風雪や日照りなど過酷な状況下におかれても必死に大地に根を張って生きています。それと同じゅうしてこの作品における人達も決して裕福ではない生活の中“喜怒哀楽”の感情を充分に出しきり必死に生きていました。たくましく必死に生きている人達の心をどうして灰色だと言えるでしょうか。”生”ある色としての緑という色こそが一番合っていると思えてきたのです。そして、この作品はモノクロ映画なので実際に緑という色を見ることはできないのですが、私は自分自身の目を閉じて生まれ育った故郷を思い出してみました。思い出を遡り少年時代の頃を思い浮かべるとその光景には紛れも無く“色”がついています。私の故郷はどちらかというと田舎なので田んぼや山などがすぐ目の前にあり、友達とクワガタ採りや池で魚釣りをしたことなどはいくつになってもその思い出の数々が色褪せることは決してありません。山野で育った私にとって緑という色こそが一番身近な色だったことを思い出させてくれたのです。それを含めてこの作品を観ているうちに白と黒以外にも様様な”色”を見ることができたのです。自分の心にある故郷。そこには生ある人達の息吹、亡くなった人達の思い出が詰まっている。それさえ失わなければ“わが谷は緑なりき”と誇れることだろうと思いました。 【tetsu78】さん 10点(2005-02-11 20:16:05) (良:3票) |
21.いままで見た中で一番好きなモノクロ映画。家族、子供の姿に涙した。モノクロだから・・・と避けず多くの人に見てもらいたい作品。 【アオイ】さん 9点(2004-11-03 03:36:26) (良:1票) |
20.年寄りにならなきゃ良さがわからない気がする。 【taron】さん 6点(2004-08-06 23:09:47) |