五瓣の椿のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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五瓣の椿

[ゴベンノツバキ]
1964年上映時間:163分
平均点:8.00 / 10(Review 7人) (点数分布表示)
ドラマサスペンス時代劇犯罪ものミステリー小説の映画化
新規登録(2003-10-22)【へちょちょ】さん
タイトル情報更新(2024-02-11)【イニシャルK】さん
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監督野村芳太郎
キャスト岩下志麻(女優)おしの/おりう/お倫/おみの/およね
加藤剛(男優)青木千之助
左幸子(女優)おその
加藤嘉(男優)武蔵屋喜兵衛
岡田英次(男優)丸梅源次郎
田村高廣(男優)岸沢蝶太夫
伊藤雄之助(男優)海野得石
小沢昭一(男優)香屋清一
西村晃(男優)佐吉
河野秋武(男優)内村伊太夫
市原悦子(女優)おつる
大辻伺郎(男優)むささびの六
山岡久乃(女優)お孝
穂積隆信(男優)仲次郎
渡辺篤(男優)与助
上田吉二郎(男優)賭場の見張り
高橋とよ(女優)おとよ
沢村いき雄(男優)牢番
谷晃(男優)上総屋七造
柳沢真一(男優)葛西新左衛門
玉川伊佐男(男優)女郎屋の男
早川保(男優)徳次郎
永井智雄(男優)石出帯刀
山本幸栄(男優)井田十兵衛
諸角啓二郎(男優)藤井新五郎
水木涼子(女優)女患者
木村俊恵(女優)小磯
村上記代(女優)おまき
江幡高志(男優)門七
楠田薫(女優)おかね
青山宏(男優)嘉助
入川保則(男優)菊太郎
千之赫子(女優)
原作山本周五郎「五瓣の椿」
脚本井手雅人
音楽芥川也寸志
撮影川又昂
製作城戸四郎
杉崎重美(製作補)
配給松竹
美術松山崇
梅田千代夫
編集浜村義康
録音栗田周十郎
照明三浦礼
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【クチコミ・感想】

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1
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7.《ネタバレ》 自分の出生の秘密を知った女が母と関係のあった男たちを次々と殺していく復讐劇を描いた野村芳太郎監督による時代劇。こう書くと松本清張原作かと思ってしまうが、山本周五郎原作というのにまず驚かされる。とにかく女の怖さや執念がよく描かれた映画で、主演の岩下志麻はこの頃はまだ清純派女優だったはずだが、本作ではその美しさの中に父(加藤嘉)を弄んだ者たちへの恨みや情念を秘めた主人公にうまくハマっていて、これがのちの極妻などの後年の岩下志麻のイメージにつながって行くと思わずにはいられないし、また映画自体も見ごたえじゅうぶんな傑作になっているが、それもこの主人公おしのを演じる岩下志麻のキャスティングによるところも大きかったように思う。しかし、本作はただの復讐劇に終わらず、おしのの悲しみやつらさといったものもしっかりと描いており、それが映画にドラマとしての深みを与えている。おしのの母であるおその(左幸子)はまるで自分のことしか頭にないようなとんでもない女で見ていてとても憎たらしく思えてくるが、父の遺体のそばでおしのに真実をあっけらかんと打ち明け、平然と男と情事をしている姿にはさすがに唖然とさせられる、演じている左幸子の演技ももちろんすごいのだが、おしのによって放火されたあとの断末魔の絶叫とそれを無言で見つめるおしのが忘れられない。後半になって本格的に登場する加藤剛演じる同心(ちょっと「大岡越前」を思い出すが。)の人物像には好感が持て、この映画においてはまさに清涼剤のよう。野村監督とは名コンビの川又昂による映像も美しく、とくにおしのが犯行現場に残していく椿の花の美しさがよく出ていた。しかし、やっぱり本作は岩下志麻につきる映画で、「岩下志麻=怖い」というイメージになるきっかけになった映画(「鬼畜」を見た時からこのイメージは野村監督の映画でついたんじゃないかと思っていたがやはりそうだったかと本作を見て感じる部分もあるのだが。)かもしれないが、決してそれだけではない深さがこの映画にはあると思うし、そういうものを演技を通して感じさせてくれる岩下志麻はやはり名優なのだ。2時間40分少々の長い映画だが、その長さを感じることなく見れたのも良かった。
イニシャルKさん [DVD(邦画)] 8点(2023-05-05 02:30:26)(良:1票)
6.《ネタバレ》 原作未読。牢屋で針仕事をしている時の憑き物が落ちたような顔つきと丸梅の妻の自害に、復讐の虚しさを味わう事に。青木の人物像は山本周五郎作品ならではのものであり、「上意討ち拝領妻始末」に続いての加藤剛の若かりし姿に見惚れました。長さを感じさせない力作。
The Grey Heronさん [DVD(邦画)] 8点(2018-11-28 02:31:40)
5.《ネタバレ》 女の恨みというものの怖さ、執念がよく描かれている。主役で1人、何役もの女を演じて見せた岩下志麻の美しさと美しさの中に秘めた恐るべき姿がとにかく凄い。愛する父親を死に追いやった連中への恨み、1人殺してはまた殺して行く。父親に見せる愛とは反対に母親に対しては愛など無く、許せない気持ちでしかない態度を取る。腹の立つ母親左幸子の演技も流石です。映画の中盤から出てくる加藤剛の武士の姿は大岡越前を彷彿させる。人間である以上、持っている愛の形、色んな意味でこの映画は考えさせられる。殺人は決して許されるものではないけれど、だからこそ恨みから始まった殺人により生まれる深い愛、岩下志麻の見せる表情がこの映画を物語っており、岩下志麻=悪女、そういうイメージだけど、単なる悪女を超える女の刹那さ、深さの様なものがひしひしと伝わってきました。
青観さん [DVD(邦画)] 8点(2018-11-03 00:48:47)(良:1票)
4.《ネタバレ》 以前より、この映画における岩下志麻の妖艶な美しさは聞いていたのですが、それらの噂以上の美しさでした。内容は山本周五郎原作とは思えないような凄惨な筋書きでしたが、あの美しさでバランスがとれていたように感じました。脇を固める俳優も伊藤雄之助、左幸子など大癖のある役者が揃い、その悪役ぶりが際立っていました。映像も美しく、一服の浮世絵を観ているような場面もあり、感動しました。
亜酒藍さん [DVD(邦画)] 9点(2011-09-29 01:00:28)(良:1票)
3.《ネタバレ》 学生の頃見た日本映画、時代劇の中で一番印象に残っている映画である。この映画の岩下志麻は非常に美しい、いや本当に飾る言葉を見つけるのが困難なくらい美しい。私はぞっこん参ってしまった。
彼女は当時23歳だったと思うが、清純派女優のイメージは一変してしまった、大人の演技力、怖いほどの迫力、松本清張「鬼畜」のあのすさまじさは、すでにここに始まっていた。
貞淑なお嬢さんから悪女まで、有りとあらゆる女性を演じられる演技派女優は、今現在彼女をおいてどれだけいることだろう。
次々と殺されていった男たちの側には、一輪のまっ赤な五瓣の椿。これが実に絵になっていた。
この映画は単なる復讐劇でも捕り物劇でもない。それは加藤剛扮する奉行所与力とのやりとりとなって現れる。そして一番肝心なのが、岩下志麻が捕らえられてから、逆に日に日にすがすがしくなっていくことである。
この映画は決して長くない。そのすがすがしい岩下志摩を見届けるためには、絶対に必要な長さだと思う。
ESPERANZAさん [映画館(邦画)] 9点(2011-05-19 23:38:05)(良:1票)
2. たとえ文学作品として優れていたとしても、それをそのまま映像化すれば面白い作品になるかと言えば、それはまた別問題。
 正直、ごくごく最初の方でほとんど全てが分かってしまい、いささか退屈さを感じた。
rhforeverさん [CS・衛星(邦画)] 6点(2011-01-24 12:19:40)
1.《ネタバレ》 何やらNHKのTV時代劇としてリメイクされるらしいですが…。果たして本作の岩下志麻が全身から発散させる”怨念と復讐の炎”を再現できるのかどうか、個人的には甚だ疑問ですな。そもそもお茶の間で見るには余りに際どい内容なだけに「オイオイNHK、ちょっとマズいんじゃ?」と突っ込みたくなります。で、その本作ですが‥野村監督の安定した演出と川又昂のカメラワークの美しさのお蔭で辛うじて悲惨なラストまで何とか観終わることができますた。出演者にかなり曲者を多数配しているので、彼らの演技を見るだけでも充分に堪能できるかとは思います。が、いかんせん長ーーーーーい上に、いくら何でも重苦し過ぎます。救いが無さ過ぎてやりきれません。マイナス2点。もしもNHKリメイクを見て軽い好奇心でオリジナルを鑑賞するつもりでしたら、恐らく凄まじいリバウンドを食らいますから、そこんとこよくよく覚悟して御覧を。先述の岩下の熱演もさることながら、お歯黒メイクの左幸子が演じる業の深いにも程がある”好色一代女”っぷりも隠れた見所かも。
へちょちょさん 8点(2004-11-21 02:13:16)
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【点数情報】

Review人数 7人
平均点数 8.00点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
6114.29%
700.00%
8457.14%
9228.57%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.00点 Review1人
2 ストーリー評価 9.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 5.00点 Review2人
4 音楽評価 8.00点 Review1人
5 感泣評価 7.00点 Review1人
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