55.随所で強烈な印象を残す、波間に揺れる光。亡くなった水兵を葬送するランチの場面に始まり、夕刻から翌朝にかけて推移していくオデッサ湾内の霞に煙る水面への光の反射と小船の影を映し出した画面はまさに印象派画家クロード・モネの『印象・日の出』そのままの美しさであり、「散り行く花」冒頭の霞がかった港湾のショットにも通じる美観である。また注目すべきは、戦艦を歓迎する市民のヨットの群れが水面をすべる爽快感。岸へと集まっていく群衆のロングショットの壮観。戦艦の砲撃による爆煙の迫力等〃。数え上げればきりのない画面の充実ぶりであり、「教養」以前に純粋な活劇として何度観ても面白い。滑落する乳母車の図に緊張してしまうのは、技法以前に単純に画面に漲る気迫とサスペンス感からだ。「一人は皆の為に、皆は一人の為に」これは映画の政治宣伝的主題のみならず、個々のショットと作品全体の関係をも表した台詞といっていいだろう。それだけの強度を湛えた画面が全編に満ちている。 【ユーカラ】さん [映画館(字幕)] 9点(2008-11-08 22:56:50) |
54.当時としては空前絶後の作品だったろうし、古典となった今も十分鑑賞に堪えうるものではあると思うが、エンタテイメントとしてのものは高い点数はつけられない。 【みんな嫌い】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-08-13 19:10:17) |
53.映画史に残る作品だけあって、オデッサの階段などすごいと思いますが、個人的にあまり面白いとは思えなかった。ただ、当時の背景や町並みなどをみれたのがよかった。 【茶畑】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-03-28 23:59:22) |
52.いかにもプロパガンダって感じだが、不朽の名作と謳われるのも大いに頷ける。ただ、ちょっと汚いので食事しながら観るのは辞めた方が良い。私はそれで失敗した。 【丹羽飄逸】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-02-10 21:04:53) |
51.皆は1人のために!1人は皆のために! 非常に個人的なことですが、ポチョムキンっていう語感が大好きでもうそれだけでたまらないですね。もちろん内容も素晴らしいです。 【バムセ】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2008-01-14 10:59:58) |
50.勇気をもって1点をつけさせて頂きます。 生理的に合わなかったです。 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 1点(2007-10-10 17:47:12) |
49.思想、主義、そのあたりが強調されていた感じです。さすがに日本人なので、ロシア革命を”すばらしい”、といわれてもピンとこなかったです。でも、階段シーンの迫力はすごかったです。 【maemae】さん [DVD(字幕)] 5点(2007-09-20 09:13:55) |
48.最後の応援船がくるあたりは、まるで西部劇でした。 【Snowbug】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-07-26 12:39:44) |
47.ソ連発の真っ赤な白黒映画。政治的な意味合いはさておき、特にオデッサの階段周辺でのモブシーンのスケールの大きさなどには素直に感心してしまった。さすが国策映画、気合いが違います。でもそれを除けば別段面白い話でもなかったので…この点数。 【とかげ12号】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-06-02 17:22:41) |
46.むかし京橋のフィルムセンターにて鑑賞しました。通路まで観客が座り込むほど、ごった返していました。本を読み、モンタージュ理論を勉強して懸命に見たものです。観賞後、友達と熱く語り合ったのも懐かしいです。わくわくするような面白さを感じることは今日ないと思いますが、史的価値が薄らぐことはないでしょう。フィルムセンターはその後、火災にあい、多くの貴重なフィルムを失いました。本当に惜しまれることです。 【ジャッカルの目】さん [映画館(字幕)] 7点(2007-01-13 08:17:55) |
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45.《ネタバレ》 当時は画期的なモンタージュ技法も今や当然であり、映画史の観点から見れば重要な作品も現在では色褪せ時代を感じます。撃たれた母親が血を流すシーンを見ただけでもこの映画がいかに古いかが分ります。あまりに〝ちゃち〟です。しかしそれでもオデッサの階段場面での苦悶の表情や大混乱に見舞われる人々を見ると今尚壮絶に思えます。階段を上る生命力溢れる市民と階段を下ってくる無機質な兵隊を対比させ、ポチョムキンに呼応し徒党を組む市民と容赦ない無差別武力弾圧を行う兵隊の狂気と狂気のぶつかり合いに悲壮感を漂わせたのは見事としか言い様がありません。・・・・・・いや~それにしても食い物の恨みは恐ろしいと言いますがホントですな。 【ミスター・グレイ】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-12-21 18:45:34) |
44.《ネタバレ》 革命を正当化するためのプロパガンダ映画であることは間違いないと思うけれども、映画史や演出の基本理論の勉強などに非常に役に立つ作品だ。 特に、本作における人々の感情の揺さぶり方などは本当に上手いと思う。 第1章「人々とうじ虫」では、水兵たちの胸に秘めた静かな怒りを表わしている。「食」という身近なテーマを描くことにより、「革命」という難しいテーマに対する分かりやすさ、親近感を抱かせ、スムーズな導入という役割を果たしている。 第2章「甲板上のドラマ」では、上官の横暴さを描くことにより、静かな怒りは大きな怒りへと変わり、本来許されるはずがない「反乱」の正当化を図っている。「兄弟!誰を撃つつもりか!」というセリフには、今後の革命などを抑止する働きも生じると思われる。 第3章「死者の呼びかけ」では、「ひとさじのスープのために(一人は皆のために(one for all))」死んだワクリンチュクを失った深い悲しみを、延々と続く人々の長蛇の列を描くことにより体験させようとしている。悲しみの疑似体験は、「皆は一人のために(all for one)」の精神を観ている者に宿らすことになるはずだ。 第4章「オデッサの階段」では、まさに「混乱」を描くことにより、市民が味わった「悲惨さ」を体験させている。また、政府軍の狙撃部隊の表情を映さずに、一糸乱れぬ直線的な行進を描くことによって、機械的な動作として感じさせ、彼らを非人間的な姿に捉えさせるようにしている。有名な乳母車のシーンでは、他のシーンとは異なりできるだけスローに描いている。「動きのあるシーン」の中で一旦動きを緩めて、観客に考えさせる余裕を与えて、感情だけでなく、理性までにも訴えさせようとしているのではないか。 第5章「艦隊との遭遇」では、緊迫感や緊張感を一気に高めて、高めるだけ高めたのちに、今度は一気に緩めて、「兄弟!」「革命万歳」という感情をストレートに観客に植え付けることに成功している。 実に計算され尽くされた奥の深い映画に仕上がっている。これほどまでの映画が、1925年に製作されたことは驚き以外の何物でもない。本作を通じて、「モンタージュ理論」を改めて考えさせられた。シーンに付加された意味を感じ取ることの重要性を考えるだけでも、鑑賞眼はさらに深まるのではないだろうか。 【六本木ソルジャー】さん [DVD(字幕)] 5点(2006-09-11 23:59:32) (良:2票) |
43.「オデッサの階段シーン」は素晴しい。このシーンだけはこの映画の中で際立って見える。上段から崩れるように流れ堕ちる人々は、それまでの勇猛さが嘘のように必死で、思想を失い恐怖に怯える愚衆でしかない。それまでに大きく強く恐しく描写された専制政治はこの映画を象徴していた。切迫した臨場感を増す乳母車の演出はこの映画を代表するワンシーンとなった。ー方でこの映画は革命への強い熱気を帯びたプ口パガンダ映画であり、その過剰なまでの反発には説得力が薄く、歴史的技術的価値以上のものは見入出せない。 【ハッシーふりかけ】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-08-13 18:40:10) |
【アンダルシア】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-04-21 21:46:05) |
41.《ネタバレ》 学生のとき映像論の授業で断片的に見て、全部見た気になっていた映画。今回じっくり見ました。やはり見所はオデッサの階段。赤ん坊の母親の男のような白塗りの顔、印象的でした。叫ぶ顔が物凄い。ただ感動する映画ではないですね。 ショスタコ版で見たので、次はどの曲が流れるか楽しみながら見ました。交響曲いっぱい入ってました。階段シーンは11番でした。ぴったり!! 【トマトマート】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-02-17 02:01:57) |
★40.話自体がおもしろくもなんともない。オチには正直、引いちゃいました。映像技術や表現方法のアイデアは画期的なんでしょうが、そんな「映画学校の教材」のような部分だけで多くの人が楽しめるとはとても思えない。電球を発明したエジソンは確かに凄いが、電球をじっと見つめていれば感動できるというわけでもありませんし。 【長毛】さん [DVD(字幕)] 4点(2005-11-15 01:19:21) |
39.だめだ。意味がわからない。階段シーンにも何も感じるところはなかった。この映画で俺は相当な馬鹿だと自覚した。乳母車よりも子供の母親の表情が印象的だった。 この監督の作品は自分には合わないらしい。「ストライキ」も同じ日に観たが、あちらは不覚にも寝てしまった。澤登センセイ、ごめんなさい。 【もっつぁれら】さん [映画館(字幕)] 5点(2005-10-30 03:32:08) |
38.ポチョムキンの名に恥じない野太い映画でした! 時代背景? モンタージュ? まったく気付きませんでしたよ。最後のカットがカッコよかった! 【ようすけ】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-10-07 22:06:21) |
37.《ネタバレ》 ロシア革命を正当化する真っ赤っ赤なプロバガンダ映画。時代的にしょうがない面もあるが誇張のしすぎや自己矛盾などが多数ありプロバガンダ色が強すぎる。有名な「オデッサの階段」(ここはフィクションだが)で特にそれは見られ、殺されるシーンは女性ばかりだったりと偏った内容は逆に信憑性を歪めるのではないか。しかしプロバガンダとしても、踏みつけにされた死体は一人の子供だけでほかの死体はわざわざまたいで歩いていたりといった「違和感」のあるシーンもあり詰めが甘すぎる。圧巻はフィクションの階段シーンより、「たった1杯のスープのために」船上で下官達が上官達を虐殺していくシーンでしょう。自分達が上官を虐殺したことを忘れるかのように、たった1体の味方の死体を祭り上げる。今も昔も赤い方々は変わりません。映画の出来自体は当時の映画の水準があまりわからないので高得点はつけれないが退屈はしなかった。 【Arufu】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2005-08-27 17:30:18) (良:2票) |
【ノス】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-04-23 00:50:41) |