38.《ネタバレ》 原作未読、初見。 網にかかった大量のエビ・カニ、ウミガメと手を繋いでの行進、お茶目なオットセイ、電気ショックビリビリで退散する食人族(?)、ダイオウ(?)イカ このワクワク感といったら。いやぁ、もう、これは子供の頃に観たかったですねぇ。 単にSFファンタジーかと思いきや哲学的であり、動力と思われる原子力の先見性にも目を見張る。 カーク・ダグラス、ピーター・ローレ、ポール・ルーカスそれぞれに味わいが。 しかし、ネモ船長演ずるジェームズ・メイソンの前には三人とも霞んでしまった。 まず、その声に惚れ惚れし電気ショックビリビリ状態。これはポール・スコフィールドに続いて二人目。 端整な立居振舞とは裏腹に、地上に絶望し海に楽園を求めた憎悪を捨てないマッドサイエンティストの屈折模様にメロメロ。 冷静的確な指示ぶりにウットリ、ダイオウイカに先頭に立って立ち向かう漢の姿には胸熱で「死ぬな!死ぬんじゃない!」と拳を握り締める。 艇と部下と共に沈む覚悟を決めた際、「君たちは逃げたまえ」と三人に告げなかったのに-0.01点 宿敵ウォルト・ディズニーに監督を任されたリチャード・フライシャーの出世作にして渾身の傑作。 |
37.ミニチュア撮影も水中撮影も見事な、1954年カラー作品。有名な原作を元にしつつも、いささか長すぎて間延びした感もある原作に比べると、エピソードをうまく配置して実にテンポよく物語が進みます。タイミングよく登場するアシカちゃんも印象的。 ただ、この映画のネモ船長、原作ほどの「強さ」は感じられないですね。どちらかというと少しイジけた感じもあって、それが原作と異なるラストにも繋がっていきます。映画では、ネッド・ランドが事実上の主役と言っていい存在になってますが、これが、楳図かずお服に身をつつんだカーク・ダグラス。マッチョな肉体を見せびらかしつつ、若々しいネッドを演じているのですが、実際にはそこまで若くないし、そもそも顔がカークダグラス顔だもんでちょっとコワいし、正直、違和感が無いでも無い。でも、肉体派スターとしての本分は十分発揮されていて、違和感を補って余りある魅力を感じさせます。 あと、原作では大ダコに襲われますが、映画では、これはバイラス星人でしょうか。このあたりもたっぷりと戦いを見せてくれて、大きな見どころになってます(そういや、原作ではむしろ、ネッドの方がネモに助けられるんでしたっけか)。 あと何と言っても、ノーチラス号の造形が、いいですなあ。蒸気機関車の持つ機能美というか、「鉄」の魅力というか。あのゴツゴツした感じ。変に近代的にしようとしていないのがかえってユニークであり、見てて嬉しくもなってきます。 それにしても人食い人種の、何という多さ。カーク・ダグラスひとり食っても、腹の足しにならんでしょう。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2017-04-08 09:35:30) |
36.いろいろ冒険してるはずの割には、何か全体的な雰囲気がのんびりしていて、迫力を感じないんですよね・・・。やたら長く感じました。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2017-03-10 23:16:37) |
35.《ネタバレ》 ディズニーシーのアトラクションでしか知らなかったので、全く予期せぬ展開に新鮮さを感じました。古い映画だからどこかダサくて滑稽で安心してみていられます。 笑わせようとして失敗してる昨今の映画より楽しい。にしても船員にセリフが無いのはなぜでしょう。 カークダグラスは若いのにおじさんだった!あ!これ、お父さんの方か 【LOIS】さん [地上波(字幕)] 5点(2017-02-26 15:50:56) |
34.原作未読で、もっとリアルなSF映画を期待していましたが、ストーリーに説得力がなっかたです。古い映画なので特撮シーンには味わい深いものがありました。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2014-09-07 20:02:10) |
33.《ネタバレ》 子供向け映画でありながら、どの場面も手を抜かず、丁寧に仕上げられており、好感がもてる。 本物とみまがう潜水艦、迫力ある軍艦への突撃攻撃、巨大イカとの死闘、エキストラの数など、大作の雰囲気が漂っている。 しかし残念だが、特撮ものは時間の経過と共に色あせる運命にあり、本作も例外ではない。 今でも十分に観賞に耐えれるが、取り立てて見事な出来栄えとはいえない。 原作の書かれた1870年は、動力といえば蒸気機関しかなく、電球も発明されてなかった時代だったことを勘案すると、その豊かな想像力には感心させられる。原作は悲観的だが、本作は原作以上に悲観的だ。超凡な頭脳を持つ科学者のネモ艦長は、新エネルギーをはじめ、人類を幸福に導く数々の傑出した発明をものにしながら、それを世界に秘匿している。彼は過去に、戦争のための強制労働をさせられ、家族を殺されたという心的外傷により、人間を信じることができなくなっている。自分の発明がやがて戦争に悪用されることを極度に恐れている。それで信条を同じくする同士たちと潜水艦に乗り込み、七つの海を冒険し、海の神秘を体験しながら、自給自足の生活を送っている。いわば”人類の孤児”だ。 彼は戦争を憎むあまり、軍艦や火薬を積載した輸送船を見つけると攻撃を仕掛け、沈没させてしまう。戦争という暴力を憎みながら、暴力を使ってしまうという矛盾に満ちた人物である。 ネモと好対照なのがアロナクス教授で、人類の未来に対して楽観的だ。二人はお互いに認め合いながらも、意見は平行線で最後まで合意に達することができない。最終的にネモは秘密を死守するため、基地を爆破し、潜水艦もろとも海の藻屑と消える。 絵空事のようだが、考えてみれば、今日にでも何者かが将来人類を滅亡に導くような大発明、大発見をするかもしれない。原発事故で分ったように、人類に有益な発明に見えても、使い方を誤ったり、事故が起れば、たちまち人間に牙を剥く。 そういう意味で、誰もネモを笑うことができない。 もし水爆より数段も威力のある非核爆弾の原理を発明したとしたら、誰でも一瞬、発表をためらうのではないだろうか。 ウェルズが提示した”戦争をやめられない人類の愚かさ””科学の進歩に対する不安と恐怖”は、今でも新しい。 演出面でネッドや助手が空回りしている印象があった。ネッドは笑いがとれないし、助手は不気味さが漂う。ミスキャストである。 【よしのぶ】さん [地上波(吹替)] 6点(2013-07-21 23:24:09) |
32.《ネタバレ》 ロマンがあるね。昭和30年当時にこんな映画を観たら胸躍らせたのは十分理解できる。結構、海底2万マイルって結構引用されることが多いんで観ておいた方がよいと思う、というかだからボクも観てみた。観といて良かった。憶えておきたい言葉。ネモ船長、ノーチラス号、大王イカとの戦い。 【タッチッチ】さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2013-06-28 22:29:53) |
★31.きっとそのうちリメイクされて、ハデハデなノーチラスと大王イカの対決が実現するでしょう。エビと人食い人種の数がすごいのと、爆発がはでなので小さい時に見たら夢にでるかも。 【Skycrawler】さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2013-05-19 23:48:38) |
30.この当時まだ開発されていない原子力潜水艦と、発見されていないダイオウイカを予言していたとは・・・ 【東京ロッキー】さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2013-05-01 14:52:55) |
29.《ネタバレ》 1868年という設定が凄い。南北戦争が終わってちょっとの頃の話。と思ったら、原作自体1870年の作品だそうで、まあ凄い先見性である。アメリカではリアルに西部劇の時代に、まさか原子力を予見していたのではないだろうが、科学技術の危険性と、それが愚かな人間社会の有りように掛かっていると、警鐘を鳴らす物語は、驚嘆すべきものがある。そういえば、BTF3で西部劇の時代の教師が、ジュール・ベルヌの話をしてたっけ。 映画自体は1954年作、原爆から9年後。原作の方は未読でよく判らないが、映画版ノーチラス号は、明らかに原子力船で、島の爆発もきのこ雲。ディズニー映画だけあって、さすがに核兵器を使いはしないが、この圧倒的に強大な技術を以って、軍艦を沈めている天才科学者・ネモ船長は、もはや神の立ち位置だ。 捕らえられたフランスの学者は、人を殺していることに変わりはない、と彼を責めるが、その技術を悪用させないと言い張り、それを欲する。この人を見てゴジラの山根博士を思い出した。学者って時として無自覚に罪深い。 「怪物」と思われていたノーチラスに、本当の怪物が襲うのは、興味深い展開だが、生き物が鉄の塊を襲うのは、リアリティにかけて、ちょっと萎える。この事件で、人の善意を知ったネモ船長だが、結局最後まで彼は、人類の善意を信じられずに、船と運命を共にする。先の学者も、記録を失った事について「これで良かったのかも」と、国家不信。直前に、仲間をも標的にした軍を、見たからかも知れないが、ちょっとダークな終わり方だ。これが当時の人々の世界観なのだろう。 特殊映像的にも、このあたりの時代は「日本の円谷特撮が世界をリードしていた」と、ずっと聞かされていた者として、「そんな事無いじゃん」と素直に思えた。カラー作品としては、この映画のほうがリアルで、同時期に東宝が作っていたのが「ゴジラ」で、初のカラー作品は2年後の、ミニチュア感丸出しの「ラドン」である事を考えると、結局総合的には、昔からハリウッドの方が、見せ方上手かったんじゃん、と思った。 【Tolbie】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-10-22 03:31:58) (良:1票) |
|
28.ディズニー制作によるSF冒険小説の映画化。 ネモ船長の言葉がそのまま作品のテーマになっており、決して質は悪くないのだが、 ストーリーのほうは今ひとつで、盛り上がりという部分でも今一つ。 冒険シーンは大幅にカットし、潜水艦の中の描写が多いため、必然的に重苦しさを感じてしまう。 ノーチラス号の重厚なセットとカラー映像の美しさは見所だが、 それ以外はあまり面白さを感じられない作品だった。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 3点(2011-08-09 05:34:41) |
27.《ネタバレ》 ノーチラス号かっこいい~。乗組員に連行されていたウミガメがとても健気でキュンとした。そしてネモ船長が意外とネクラだった(笑)今までどういう話か知らなかったけど、意外とアドベンチャーしない話なんだね(少なくとも映画上では)。でもその分、薄っぺらいファンタジー映画にならずに済んで楽しめた。この『海底2万マイル』、ディズニーシーではなかなかショボいアトラクションではあるが、これからは幾らかワクワクできそうだ。 【たいがー】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-01-05 16:39:01) |
26.《ネタバレ》 日本が黒船来航で騒いでいた直後あたりの設定なので、ノーチラス号の性能は突出していたことでしょう。あれは絶対に原子力潜水艦ですな。でも、ネモ船長の描写がよろしくない。自分の過去に起こった不幸の腹いせに、無差別に船を沈めているように見える。乗組員全員を道連れにする決断もいただけない。せっかくの特撮も、ノーチラス号のデザインも、グレーに霞んでしまった。子供の頃に読んだ原作はこんな殺伐とした話ではなく、もっと夢のある海洋冒険譚だった記憶がある。そのギャップのせいか、あまり楽しめなかった。ストーリーとは別に、カーク・ダグラスという役者が息子よりずっと演技の幅の広い人だったことは良く分かった。1954年は第一作「ゴジラ」が製作された年でもあって、テーマが微妙に被っているところが面白い。特撮比べという視点で観ても面白いが、どちらが優れているかは言いません。 【アンドレ・タカシ】さん [地上波(吹替)] 4点(2010-03-31 22:57:46) |
25.幼少の頃に観たときって、物語が楽しいというより、海の中のいろいろに、へえー、へえー、と感心しているという感じで、それはそれで楽しんでいるんだろうけど本当に楽しいのは「ウルトラマン」とかアニメなわけで、これはたぶん大人向きなんだと思ってた。で、大人になってから観ると、なんだろう、やっぱり子供向けじゃない。画面はなんとなく子供が喜びそうなもので溢れている(ノーチラス号の造形なんて最高!)んだけど、人間がいちいちその内面の葛藤を含めて実にリアル。ある意味すごくマジメに作られている。これを観る子供をガキ扱いしていない。だから単純にノレないところもあるんだけど、これはエイ!ヤー!と楽しむ作品じゃなく、感心したり驚いたり考えたり意味がわかんないところは悩んだり誰かに聞いたり時々興奮したりという子供向けの高尚な映画なのかもしれない。たぶん考えすぎですけど。とにかく誠実さは伝わる。その誠実さにおいてリメイク作は最悪なのでくれぐれも鑑賞する際はこの1954年版をよろしく。 【R&A】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2008-03-13 11:08:19) |
24.54年の製作と思うとやはりたいしたものだなあと感心します。でも面白いとは思えないのは、幼少の頃にみていなかったからだろうか・・・。 【pokobun】さん [DVD(吹替)] 5点(2006-12-07 22:26:14) |
23.《ネタバレ》 パッケージ裏の説明とかを見てモンスターパニックものを期待すると一旦ガッカリしますが、ちゃんとイカで取り戻してる感じですかね。あまり恋愛が絡むのは好きじゃないので、女っ気の無さが万歳。エビの獲れっぷりが尋常じゃないですね。 ノーチラス号の乗組員はみんな無口だなあ……ネモは結局みんなを巻き添えにするつもりだったから「いい人」でもないですね。なんで縞が爆発して船が沈むのか解りませんが…(技術的な問題か?) 【えむぁっ。】さん [DVD(吹替)] 5点(2006-06-24 06:00:55) |
22.「ソイレント・グリーン」が面白かったので、もうひとつフライシャー作品を、と思い観たのですが、いやー面白かった。ノーチラス号のかっちょ良いフォルムとか、円谷やハリーハウゼンにも負けてないような巨大イカの迫力(あのクチバシカチカチ、怖かった~。船員一人位食われちゃうかと思って)も凄かったけど、潜水艦という閉鎖的な空間での緊張感が心地好かった。てゆうかコレ、一応反戦的なメッセージも入ってはいるけど、実はネモ船長(と彼に従う船員)って「すげースケールのでかい引きこもり」でしょ(笑)。そんな、ちょっと狂気入ってる男と、一応(?)常識人である博士たちとの心理的駆け引き。博士が段々ネモ船長寄りになる中、助手(ピーター・ローレ、キモ可愛い♪)とネッドは何とか逃げ出そうとしてるんだけど、だんだん誰が正しいのか、誰に感情移入すればいいのか分からなくなっちゃう所が楽しい(“楽しい”っていうとちょっと違うかな。何かこう、揺さぶられる感じ)。こんなん、ディズニーで作っちゃうフライシャーって(今更だけど)すげー監督さんだったんだなーと思う。マキノとはちょっと違う意味で、ただただ、面白い。 【ぐるぐる】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-04-12 17:58:13) |
21.《ネタバレ》 昨年ディズニーシーに行った時のこと。『海底2万マイル』のアトラクションに乗っている最中に娘が一言「ネモ船長って誰?」そうだねえ、それはキャストさんに聞いてみましょう、と、降り口にいた小柄でカワイイキャストのお姉さんに質問させてみたのでした。忙しそうなお姉さんは、それでもニッコリと「いろいろなものを発明した、偉い人なのよ…」そして私にむかって「映画、ご覧になってみてください。」とおっしゃいました。ああ、映画見て無いじゃないの!と思いつき、借りてみた次第です。なるほど、ディズニーシーで見かけたあれやこれやがポチポチと登場して、遊びに行く前後に見ると面白さUP!かもしれません。一番好きなのは「狩り」のシーンです。あの車エビ(?)やら魚やらを捕まえている映像、最後カメと手(ヒレか??)を取り合って海底を歩く姿には、「ひゃーー」と驚きどおしでした。あれって特撮じゃないですよね?娘は「カメを食べるな!!!」と怒っていました。気持ち、わからないでもないな…。子ども向け小説を読んだ記憶があるものの、内容をさっぱり覚えておらず、なかなか無骨で男のロマンみたいなものを感じる内容に少し驚きました。配給ディズニーだったから、「みんな仲良く一つになって、冒険だぁ、頑張るぞぉ!」という映画だと勝手に思っていましたので…。子ども向けにしては長いし、登場人物も全て男性という点で華もないので、娘は途中でだれていましたれど、私は結構楽しめました。この制作年でここまでの映像を作ったのもすごいと思います。 【のはら】さん 7点(2005-02-03 22:57:10) |
20.今の感覚で観たら特撮ショボい(特にイカ)って評価が多いですけど、ごめん、俺はむしろ特撮スンゴイ!(特にイカ、口ばしがちゃんとついてて、キショイ)って感じてもーた。あかん、最近、古い映画も結構観てるせーか、感覚おかしなってるんかもしれん。それにしても、さすがディズニー、話はそこそこしっかりしてるし、ユーモラスもわすれてないし、軽快なミュージカルも入れてるし、特撮もビジュアル的に画としてちゃんと見せてくれるし、お金もかけてるし、古くてもクオリティーちゃんとたもってる。学者と一緒にノーチラスに乗り込むよーな感覚で、ワクワク感があって全然観てて退屈ちゃうかった。ただ感動とか、そんなんはあんまなかったけど。自分もノーチラスに乗ってちょっと冒険したよーな気分にさせてくれるそんな映画やった。アシカの演技も城崎マリンワールドなみに楽しいです。 【なにわ君】さん 10点(2004-12-31 18:24:21) |
19.古いけど、なかなかすごい。さすがはジュール・ヴェルヌ。ディズニーシーにあったノーチラス号を見る目が変わりました。 【杜子春】さん 6点(2004-08-16 23:05:13) |