166.《ネタバレ》 さて、私は実はこのサスペンスの途中でなんとなくわかってしまいまして、
たぶんこの作り方でかなりの人気の作品ということはとんだどんでん返し、
普通では考えられないのではなく普通に考えるという逆転の発想で、
中半にわかったそのままラストになったのです。
オモシロさは減りましたが嫌いではないノリだったのでさて、
どうオチをつけるのか観ていましたらば・・
またまたどんでん返しがあったわけです。
最後のどんでん返しが私には気に入らない・・
この映画やはりB・ワイルダー監督作ということで品がありテンポもよい。
このオチが私には合わなかっただけです。
「情婦」というタイトルがふさわしいとはいえませんが、
このオチにはこのタイトルが似つかわしい・・それがちょっとメロドラマ(爆)
でもオデブの弁護士のこっけいで愛らしい演技は高評価できますし、
オチが気に入らないからといって作品全体の品が落ちるわけではありません。
思いましたよ。
こういう昔のいい映画があるおかげで「ユージァル・サスペクツ」や「セブン」が楽しめると。
今の映画のほうが演出も面白いに決まっている。
全体的に比べるのはかわいそうじゃあないですか。
今こういう映画を初めて観るとありがたいなぁとも思います。
昔の映画を昔に観たわけではないから味のある見方はできないけど、
今の映画を楽しんでさらにその影響を与えたであろういい映画を見つける楽しさ、
今の映画に飽きが来たときその間に探し物をするのも楽しいです。
マレーネ・ディートリッヒの演技も観モノでした。
砂塵 の厚化粧の歌手と同じなんですよ!
キャプラのつぎはワイルダーを観ようと計画している最近白黒ファンになった私ですが、
今の時点で「アパートの鍵貸します」「昼下がりの情事」はすでに観ております。
この監督で気づいたことはとにかく品があるなぁということと、
テンポがよくてコメディも切れがいいということ、奥の使い方(ドアや別部屋)がうまい。
どちらかというと舞台劇のような撮り方で好感が持てます。
長回しの向こうに別部屋や鏡があったりと・・ヒッチコックの「ロープ」にもありました。
サスペンス特に演技合戦の法廷劇などの基本的に面白い見せ方は、
役者の演技と監督の演出がモノをいう舞台劇だと思うのです。