【ケンジ】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2016-01-10 21:23:41) |
30.《ネタバレ》 イギリス的な古くて良い感じとスパイっぽさが上手く融合した、お洒落な(感じの)アクション映画。 要所要所で都合の良い展開が続きますが、テンポよく楽しめた。 見どころはスタイリッシュ?な殺陣シーンで、CGとカメラワークが多用されていて、流れの見事さに感心。 殺し方は酷いが、流血は最低限に抑えられてるので、割とあっさり見れる。 このアクションシーンを受け入れれるかどうかで、評価が大きく分かれるので、万人が楽しめる映画ではない。 スパイ物又はキック・アスの監督作品のどちらかきっかけで興味が湧いたら楽しめる可能性大。 どちらにも興味なく見始めたらなかなか強烈な残酷お下劣映画に見える可能性あり。 深さはないのでひたすら軽い気持ちで楽しむのが正解です。 M:I,007に続くシリーズものに成り上がるには、ここが売りというもう一つ何か掴みになる要素が必要だったかなと思う。 続編に期待したいが、生き残ったメンバーでは個性、ネームバリューに欠けてシリーズ化は無理かも。 【Luckyo】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-01-03 17:33:38) |
29.《ネタバレ》 娯楽作として上出来。終始楽しめた!しかし娯楽作品も進化してんだね~。今回の悪は、ノアの箱舟に乗ろうとする一部のエリート層。エリート層がみな吹き飛ぶシーンは、ともあれ楽しんでしまった。その後の世界は?ってのも気になる。しかし、劇中、映画のようには行かない、行かないと言いながらも、これ、立派な映画でっせ(笑) 【トント】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-12-27 17:26:04) |
28.《ネタバレ》 オープニング5分間の導入部でワクワクさせてもらったが、その後失速。エンディングは良かったが、ストーリーに盛り上がりがなく間延び感がハンパない。演出に難ありか。登場人物も魅力に乏しかった。期待して観ただけに残念。 【kaaaz】さん [ブルーレイ(字幕)] 5点(2015-12-23 00:07:32) |
★27.《ネタバレ》 良作。これは面白い「キック・アス」の監督と聞いて納得。冒頭(たぶんわざと)敵味方が分かりにくい面があるけれど、ストーリーは複雑でもなくわかりやすいし、感情移入もできる。【ネタバレ注意】そんなもので殺しあいするような仕掛けができるものか、と突っ込んではいけないのだろう。そういう点を除けば、ストーリーはよく練られている感じがしたし、“メンバー補充”の理由付けもよくできている。ただ、この流れで“内部の敵”という使い古されたパターンが出てきたのは残念だった。それと、頭爆発を思えばどうってことはないのかもしれないが、最後、お尻のネタまで回収する必要があったのだろうか。 【mohno】さん [映画館(字幕)] 7点(2015-11-28 00:31:03) |
26.男も惚れるセクシーなスーツ!とにかくオシャレでかっこいいんです。選ばれし平民の親父は元キングスマンの一員で〜の正直ありきたりな設定に初めは不安を覚えましたが、試験のパスからミッション遂行まで内容盛り沢山で飽きさせない演出に終始ハラハラしっ放しでした。アクションシーンではマシュー節全開!スカッとしました。MI6に007、そしてキングスマン!いいんじゃないでしょうか。劇場公開に間に合って良かったです。 【Kの紅茶】さん [映画館(字幕)] 7点(2015-11-02 13:14:04) |
25.《ネタバレ》 007シリーズが大きく舵をとった事で往年のファンにとってはクレイグボンドも「これはこれで面白いけど、なんだか寂しい。」と感じる人は少なく無いはずだ。 とにかく派手で、凄い豪華で、ちょっとアホで超クール。そんな映画を待ち望む人に(オースティンパワーズとは違う形で)この映画は答えてくれた! 秘密兵器を胸に潜めたダンディ紳士なエージェントに対するは世界を掌握せんとする巨悪、もちろん秘密基地も持っている。無論隣にはスッゲー用心棒。オチはもちろん美女にダイブ。 往年の様式美と言えるモノは大体用意された本作に、キレッキレの漫画的アクションと現実的でダイレクトな残酷表現のちゃんぽんで本作を007とはまた違う「キングスマン」というまたスパイ映画を作り上げている。 見せ場はなんといっても教会の皆殺しシーン。もう圧巻の殺戮っぷりに呆気にとられますね。それに最後の用心棒とのバトルはしっかり靴の毒で倒せて、某オバちゃんが報われた気がします。 だけどテンポ的には若干長く感じてしまったり、キングスマンの組織形態がよく分からずいつの間にか三人で行動するしかなかったり、簡単に敵基地ハッキング出来てしまったりと若干アレ?と思う所もあるけれど…まぁ、そりゃ大体の007映画もそんなもんだった気もするからまぁいっか! まぁここまでするならボンドカー的なモノも欲しかったし、ボスの倒し方も派手にした方が…とかとか色々思っちゃう所はあるけれど、そこは次回に期待します! あー面白かった…。 【えすえふ】さん [映画館(字幕)] 7点(2015-10-26 21:57:36) |
24.《ネタバレ》 終始最後まで楽しませてもらいました。テンポも良く、音楽も良かったです。最後の主人公が絶体絶命の時、 どうなるのかと思っていたら、音楽とともに頭花火のシーン。見事です。笑えました。 本当に楽しい映画でした。教会での殺戮のシーンは人によっては嫌悪感を覚えるかもしれませんが、 平気な自分にとってはすごいなと思えました。 シリアスなんだけども、どこか笑える不思議な、今までにない映画です。 まさに「これは、そんな映画じゃないんだ」というのが監督の本音じゃないでしょうか。 【キャメル】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-10-19 16:26:25) |
23.観る人を選ぶ。その通りです。 一般人には「はぁ?」映画的センスがある人は「素晴らしい」 残念ながら僕は前者でした。 こういったバカ映画は、ちゃんと「バカ映画を観る準備」みたいなのを必要とするんだけれど、僕は何も知らされずに観に行ったからかなぁ。 最初の、真っ二つに斬られるシーンで「こ、これはもしやバカ映画なのか・・・」とか思ったけれど、その後の真面目シーンの続きで、「あ、ちょっと稚拙な真面目映画なのね」と認識する。 しかし、またも期待を裏切って・・・ 終盤は突き抜けていてまぁOKでしたが、全体的にはなんかごちゃまぜになってぬるくなっていたような。 こういう、鑑賞者に映画的センスを求める作品は・・・あんまりなぁ。と感じました。 【OKfilms】さん [映画館(字幕)] 3点(2015-10-18 20:39:19) (良:1票) |
22.《ネタバレ》 ジャンルの項目に「バカ」ってキーワードを追加して欲しいね。この手のバカ映画好きです。久しぶりに何も考えずに楽しめました。音楽に合わせて頭が吹っ飛んでいくシーンに、ものすごく既視感を覚えたんですけど謎です。過去に似た様な演出の作品あったかな? 【ないとれいん】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-10-14 14:17:38) |
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21.《ネタバレ》 キックアス!監督ということで、みました!うーーーん!いいんですよ、、、いいんだけどね、、、私としては、分水嶺というか、あそこの場面で、気分が"あれっ?!"とだいぶん変わっちゃいました。わかんなくなった。あそことは、そう、教会での大虐殺のところです。あそこで、??と、彼の行動が頭の中が見えなくなってしまった。なにやってんだ?と。だいたい、わたしはどんな映画みても(洋画の場合が多いが)ストーリーなど、なんとなく、雰囲気で、大体の筋で、というところがも多い。ということで筋が飛んだか?それに何といっても、あのシーンは、訳がわからなかったのプラス、ホント!全く、マッタク!面白くないんですよ。モラルうんぬんではなくて、おもしろくもなんともないシーン。CG多用のあのアクションシーンは、恐らくですが、想像するに、製作者達、自信の超おススメの、超迫力の、超ネックの場面ですよ!と言いたいんだとおもうんです。でも、残念ながらわたしはあそこのシーンで"ここ早く終わってくれよ!"と叫んでいた。ほんと全然オモロなかった。なので、(?)その後の展開になんか期待できなくなってしまった。主人公が、あのように死んだのは私はすごく良かったです。まあでも、私的によかったのは、何といってもまずは、"酒"ね!そう、ビール!ウイスキー!ウイスキー!ホンマに超超うまそうだった。それからやはり、あのイギリスダンディズム、伝統。そう、テーラー(忍者屋敷みたいな)、ファッション、スパイの七つ道具、靴、傘、インテリア、着こなし、クルマ、すべてすべてが生唾ごっくん!かっちょえーなあ!あと、ラスト30分ぐらいのアクションと流れはやはり、並ではない。スゲー!とおもう。黒江ちゃんに匹敵する"女"でもいればまた違ったか、、、、DVDでたら、家でビールとウイスキーだな、こりゃ、、、、、 【男ザンパノ】さん [映画館(字幕)] 6点(2015-10-04 23:57:32) |
20.《ネタバレ》 マシュー・ヴォーンの作品は毎度驚かされると同時に非常に満足のいく映画体験をさせてもらえるので、今回も楽しみにして鑑賞しましたが、今回も想像以上の快感を味わせてくれました。それは単なるアクションの演出法という以上に、ストーリーがキチンと積み重ねられている上に成り立っていると個人的には思います。(勿論、マシュー・ヴォーンのアクションの撮り方は、それはそれで卓越した物があるのですが) 前監督作の『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』では、ナチスドイツの生き残りであるセバスチャン・ショウというヴィランを徹底的な滅ぼされるべき悪として描いたからこそ、主人公たちX-MENの面々の活躍を心の底から応援できた。そういう勧善懲悪となるべき悪役の描き方がマシュー・ヴォーンは非常に巧いのだと思います。毎回脚本としても参加していますし。 で、本作のヴィランとなるヴァレンタインなのですが、今回の敵の性質は至極単純。それは「選民思想」です。その考えの範囲は、イギリスの「階級社会」でもあり、世界的な「貧富の差」でもあり、宗教的な「排他主義」も含んでいる。「自分が良ければ他人はどうなっても構わない、他人の死は自分が良き場所に行くための供物である」という考え方の、まあクソの様な奴らです。そんな奴らが、うなじに仕掛けられた爆弾で「威風堂々」の有名なメロディーに乗せて吹っ飛ぶシーンは、本作の最高に“ザマミロ&スカッとサワヤカ”の笑いが出てしょうがない名場面でした。 かと言って単純に英国的なマナーや伝統を否定している訳ではなく、紳士としての嗜みや立ち振る舞いが真の人を作るって感じだったのも、すごく良かったです。なんだかんだ言ってスーツに身を包んで、細身の傘を携えて、スコッチやマティーニを嗜む英国紳士は格好いいですよ、ええ。 【民朗】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-10-02 20:05:37) |
19.《ネタバレ》 僕はたぶんマシュー・ヴォーン監督の魅力を取り違えているのだと思います。昨今、007も真面目シリアス一辺倒になってしまった中で、「スパイ・コメディ」ではなく「おバカなスパイ映画」の再構築という意味で、序盤〜中盤の展開には本当に引き込まれた。コリン・ファースやマイケル・ケインなどの渋い英国俳優を起用して、スタイリッシュな殺陣やシーンが次々と飛び出す展開は、新しい時代の到来を感じさせる、すばらしい出来だったと思います。ただ、残念なのは、やはり教会の大虐殺以降・・。いや、ヴォーン監督が、こういうの得意だっていうのはわかるし、ラストの頭花火も楽しんでるのは伝わります。ただ、今や「ポップな音楽をバックに大虐殺」とか「テンポよく吹っ飛ぶ頭や腕」とかっていうのが「新しい表現」といえる時代なのかっていうのは、やはり疑問で、「誰も見たことのない映像を見た」というよりは、「ああ、またこの展開か」という食傷気味な感覚が勝ってしまったのも確か。序盤は丁寧な構成を感じたのに、ラストはどんどんバランスを失って、最後はなんだかどうでもよくなってしまう。ただ、007最大のおバカシーンといえる『ムーンレイカー』の宇宙シーンを、ロキシーにやらせたのはマル。あそこで新しい「おバカなスパイ映画」を創るんだという気合いは感じました。あとスウェーデン王女もナイス。こういう魅力が詰まっていたのに、なんだか惜しいなあ、という一本でした。 【ころりさん】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2015-10-02 16:17:36) |
18.作中に何度か引用された、おてんば花売り娘がレディへと華麗なる変身を遂げていく「マイ・フェア・レディ」。 本作ではグレかけていた主人公の青年が、最後は今は亡き父と師匠の遺志を受け継ぐかのように立派な英国紳士になっていました。 数々の秘密兵器も革靴に傘に、どれもこれも英国紳士然としていて、いちいち凝っている。 コリン・ファースはますますこんな英国紳士然とした渋みのある役が様になってきました。 しかし作品の世界観はなかなかブッ飛んでいます。それを体現するサミュエル・L・ジャクソンの狂気の大富豪キャラもいい。 僕が苦手とする結構グロい描写もあるのですが、それでも面白い映画でした。 終盤の手に汗を握る大作戦、そこにホッと一息つかせるようなユーモアの挿入もまた良し。 特に拉致された王女様。最後はあんな使い方をするとは思いもよらなかったです。 ここで使われる挿入曲”slave to love”の使い方、いいセンスしています。イギリス映画らしい選曲。 でもこの曲を聴くと、なぜかいつもワインかブランデーグラスを傾け、1人悦に入っているブライアン・フェリーの姿が思い浮かんでしまう。 【とらや】さん [映画館(字幕)] 7点(2015-10-01 17:57:06) |
17.マシュー・ヴォーン流エンターティメントの表現、あるいは自分のモラルに対する「踏み絵」のような感覚を持ちました。 というのも、この映画の面白みのエッセンスはそのまま「キック・アス」のそれと感じたからです。(音楽も似た感じではなかったですか?) しかも悪趣味さはややエスカレートしています。 「キック・アス」のインモラルをクロエ・グレース・モレッツが可愛かった、そのただ一点で許してしまった自分としては、 この映画に低評価をしてしまっては、ただのロリコンということを認めるに等しいではないか! と、いうことで同じ点数にしておこう。 【Northwood】さん [映画館(字幕)] 7点(2015-09-30 00:55:44) |
16.《ネタバレ》 終わっても、映画館の椅子からすぐには立てないほど面白かったですねえ。 ずらりと顔をそろえた渋いところの英国男優の面々。本格派の予感。ブリティッシュの伝統も薫り高き高級な調度品。仕立ての良いオーダーメイドのスーツ。その麗しい姿でまさかコリン・ファースがあんな見事な殺陣(?)を見せるとは。でもって、コレ タランティーノだっけか?と呆然とするような展開になだれ込むとは。呆然となったけど、しかしこれが確かに爽快であったのだ。人の頭が次々吹っ飛ぶ場面でカタルシスを覚えるとは私は疾患か? こと切れる前に自分の血をみて嘔吐するS・L・ジャクソンの唯我独尊なヒール感も素晴らしく、息もつかせぬ展開にここ数年007でもMIPでも感じることがなかった、はらはら・どきどき・わくわくを堪能しました。 ダイアー・ストレイツで始まり、ブライアン・フェリーで締める。平民クラスの者が、”マナー”を身につけ教養人となる、キングスマンとなるための成長の意味合いを秘めた選曲だとしたら、これまた粋じゃありませんか。 【tottoko】さん [映画館(字幕)] 10点(2015-09-30 00:45:59) |
15.《ネタバレ》 やり過ぎ、悪のりのしすぎが目立って引いてしまいました。教会での皆殺しまでは若者の成長物語として楽しく見られましたが、皆殺し後は良くある展開と悪のりしすぎのお寒い展開が目立ち、げんなり。古き良きスパイ映画を目指しているといっても、ほどほどで抑えておかないと寒さばかりが目立ちます。全体的に見てみてもイマイチ低調かなと。 【kirie】さん [映画館(字幕)] 5点(2015-09-25 15:06:27) |
14.《ネタバレ》 カセットテープのどアップで始まり、流れる曲はよく聴いていたダイアー・ストレイツの「Money for Nothing」。あまりに懐かしい! これだけで僕はつかみにはまりました。あとはとにかくテンポよくのせられ楽しみました(DVDじゃそうはいかないだろうけど、だからこそ劇場で観た甲斐がありました)。この映画、絶対にポスターが失敗です! この映画の面白さを微塵も匂わせていない。「コリン・ファースが銃持ってアクション…面白いの?」としか思ってませんでした。これは昔々のアメリカン・リアル・イラストレーションで動きも派手なポスター作ったら良かったんじゃないかなーって思います。STAR WARS 一作目の主役ルーク・スカイウォーカーを演じたマーク・ハミルの登場もGood! この人スターウォーズ以外でほとんど観ませんから、この人選も「メチャクチャなつかしー!」なのです。さらさらヘアーの若きジェダイ騎士は髭生やして小太りのオジサンになってるー。映画ってストーリーだけじゃない、こういう楽しませ方があるのがイイです。サミュエル・Lジャクソンて人は僕はどちらかというと苦手で「あまりにもいろいろ出まくり、そのわりにどれもイマイチ光らず、どれも似た感じ」と思っていましたが、今回のキャラはわりと印象に残りました。コリン・ファースのアクション・シーンはカメラワークが面白かったです。「カメラマンどうやってるの?!」と思いながら観ました。きっとデジタルでいろいろ加工制御できちゃうから見せられる映像なんでしょうけどね。教会での大虐殺は「やり過ぎ」感ありますが、僕は『キック・アス』よりは痛々しく気味悪くなかったと思います。カルト宗教集団をコリン・ファースが全滅させちゃうのはうまい演出だなと思いました。大っぴらには絶対良くないことは分かり切っているので「これは悪玉のマイクロチップのせいなんです」という釈明がついているわけですが、この劇中のカルトのオバさんとか『ミスト』のカルトおばさん同様に狂った善を振りかざす迷惑者なので「そういう集団なのね」と思えば、スッキリする人はスッキリすると思いますよ。近頃は躾の悪い女も増えたので、女も容赦無く殺しちゃうのはいいかも。だって男女平等でしょ。 【だみお】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-09-24 20:49:35) |
13.“英国王”もとい“英国紳士”然としたコリン・ファースが、いかにもスパイ映画風の魅力的なギミックを駆使して小悪党どもを小気味よく打ちのめす。 この白眉のアクションシーンをはじめ、映し出される映像の娯楽性は極めて高く、楽しい。 この映画が、マシュー・ボーンという英国出身の新人監督のデビュー作というのであれば、娯楽映画史におけるエポックメイキング的な作品として手放しで評価できたのかもしれない。 しかし、そういうわけにはいかない。マシュー・ボーンという名前はもはや大きくなり過ぎている。 「キック・アス」で大出世を果たし、「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」を成功に導いた今最も最新作が期待される映画監督の一人となった彼の最新作として、「駄作」と言わざるをえない。 ハリウッドの超大作のしがらみに疲れた映画監督が、その鬱憤を晴らすかのように母国で自由に作った“悪ノリ”映画なのだと思う。 “ジョーク”として笑い飛ばす映画なのだろうし、そのブラックでキツいジョークの部分は確かに笑えた。 “悪ノリ”が過ぎる映画は、時に傑作になり得る。「キック・アス」はその顕著な例だろう。 でもね、悪ノリが過ぎるからと言って、ストーリーテリングそのものの雑さが許されるわけではないと思う。ストーリーが雑な映画は、当然ながら傑作にはなり得ず、きっぱり駄作だと思うのだ。 コリン・ファースの“退場”の仕方があまりに雑だったり、主人公が“キングスマン”として認められるための最終試験の顛末はおざなりだし、大体他のキングスマンは何をしているんだといったように諸々の設定があまりに大雑把で腑に落ちない。 主人公が裏切り者を出し抜くくだりや、そこから始まるクライマックスの“面白げ”な雰囲気も、引いて見てしまうと特段の新鮮味はなく、ただのマスターベーションに見えてしまう。 悪ノリの中で暗に国際的な批判精神を盛り込んでいるからこそ、ストーリーの些細な部分が引っかかってしまい、非常に気持ち悪かったのだと思う。 世間的には好評の様子でどうやら世界的にも大ヒットしているようなので、続編の製作は既に確定しているのだろう。 根本的な悪ノリ自体は決して嫌いではないので、次作はストーリー的にも練り込んだ問答無用の悪ノリスパイ映画に仕上げてほしいものだ。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 4点(2015-09-22 22:51:18) (良:1票) |
12.《ネタバレ》 この映画には興味がなかった。しかし、あるラジオで今年のベスト5に入るといわれて観ることにした。久しぶりにすっきりした映画であった。本当に今の指導者には腹が立つ。憲法を無視し戦争法案を通した。アメリカがおしつけてきた憲法をないがしろにする行為をアメリカが称賛している。アメリカは民主主義を広げるといいながら、民主主義を踏みにじる行為を支援している。つまり、アメリカには正義がないのだ。もちろん今の与党にも正義はない。これだけ反対者がいるのだから、せめて信を問うべきである。しかしそれもしない。派遣法も戦争法案と一対なのにマスメディアは報道しない。アメリカも貧しい町をつくりそこで軍隊の勧誘をする。日本も派遣になったら二度と正社員になれず貧しい人びとをつくる。そして自衛隊に勧誘する。もしそれに失敗したら徴兵制をするのだろう。人間には金でかえないものがある。愛、友情、慈しみの心、そしてここで扱っているジェントルマンの心意気、最後にあなたの命。そういうことを思い出させてくれる映画であった。 【matan】さん [映画館(字幕)] 10点(2015-09-22 20:34:27) (良:2票) |