8.《ネタバレ》 あらすじを読んでいただくと想像できるのですがだいたい観てても先は読めます。
この話からよくここまで描いたものだと感心します。
映画なんてのは小説ではありませんから難しく考えないでいいのです。
単純な発想から展開していけばいいお手本、想像力はそれからです。
特に気に入ったところはハンフリーボガート役の恐ろしく面白いうまさ。
この俳優さんを観たのが初めてなので比べる人といったら・・
アラン・アーキンという俳優がいるんですが彼を思い出しました。
ヒーロー役と悪人役を使い分けられるボガートなのですが(カサブランカは有名)
この役はもう最高に汚くだらしなく本能で生きている浮浪者のおかしさがあります。
まったくの悪い人でもないので真剣に悩むところは笑えます。
頭がいいのか悪いのかわからない(お金に細かい)ボガートを中心に話が進み、
(でもノミネートすらされていないのはおかしいですよ)
真面目な(まともな)相棒と老人との3人で金塊探しの旅に出ます。
老人役もまたすごく個性的でこのウォルター・ヒューストンという俳優さんは、
監督のジョン・ヒューストンの父なんですね!顔が似てるから監督かと勘違い・・
ちなみに監督は「天地創造」でノアの箱舟のノアをやってます。
単純なのに難しい、それに違和感はありません。
なぜならその難しさとは誰もがその立場に立てば選ばなければならない難しさであり、
誰の立場が一番正統で間違ってはいないなんてのはありません。
それがロードプレイングのようでもあり普遍的な冒険モノの面白さです。
3人が同じ事を考えている場面もあり観客から見るとおかしくてたまらない。
単純でいて設定が面白いそして考えさせられる観客も参加できるドラマ。
全て意味のあるように周到に作られている。
最初の「同じ民族同士恵んでくだせぇ」から始まって、最後の意味のなかった麻布まで。
あの金を包んであった麻布からサボテンが育っているのですが、
この意味がわからないのです。
「天地創造」のヒューストンですから何か意味があるとは思うのですが・・
こういう絵心と創造性のある映画は残りますね。
観られた方で理解できて意味のわかる方いらっしゃるでしょうか・・??