7.《ネタバレ》 サイエンスSARU の作品を検索しているうちにこの映画を発見。
また、森山さんの舞台を何回か見てきたので、そういうダンスパフォーマンスがあるのでは?と思って、
AMAZON PRIMEで鑑賞
劇場で見た人には悪いが、私には初見で「???」のポイントが多かった
まず初見の感想。歌詞が判りにくい。映像の中の楽器と実際の楽器との差がちょっと気になる。
2人の主人公はどちらも亡霊や悪霊に取りつかれた者
が、どっちがどっちの憑りつき悪なのか 初見では判りにくい。
というわけで日を別けて3回見た。
クレジットにはダンスの振り付けに森山さんが絡んでいる とは書いていないが、絶対参考にしていると思うな。
サイエンスSARUの作品群の人物の際立たせ方が、少年誌系の作品ではないので一層ほんのりとした線で描かれる。
好き嫌いはあるだろうが、幽玄と現実のはざまに居る2人を表すにはいい感じである。
TVアニメ「平家物語」もいい作品だった。その延長に有る作品 とするのはちょっと乱暴だが、説明するにはわかりやすいのでそう言っておく。
何よりも、犬王の奇抜な舞。友魚(友一、友有)の鮮烈な琵琶の音色。これが実にいいのである。
重苦しい怨霊とおぼろげな視野で展開してきた映画が、初めて鮮烈な光を伴ってくる。そういう感じ。
が、それも2曲目程まで。だんだんとなっている音のとサイズ感が合わなくなってくるのが、なんとももどかしく感じる。
合っていない訳では無いが、もっと映像に寄せる方法は無かったものかと思う 「映像研に手を出すな」での想像のシーンは逐一面白かったのになぁ
権力者によって都合の悪い文化は押しつぶされるのは歴史の常なのだが、足利義満が平曲を一本化させる意味合いがちょっと不明だ。
琵琶法師が全国を行脚し、反権力活動に用いられる恐れをつぶしたかったのか? ここ判らんポイントだ。
ただ、全体通して「躍動感のある作品」であることは間違いないので、アニメ映画としてはものすごい一級品であることは保証できる。
この制作会社や監督の作品をもう少しじっくり見てみようと思う。そんな思いを得抱く作品かな。