63.ウディ・アレンの作品って、いかにもエリート層が好みそうな気取りがあって、 どうしても好きになれなかったのだが、本作はそういった部分もなく、最後まで楽しめた。 アイデアや設定が面白く、ファンタジーと現実の部分とのバランスがよく取れていて、 それが自分の嗜好に合ったようだ。ヒロインの普通っぽさもとても良かったんだけど、 ミア・ファローだったとは。最後まで全然気づかなかった。 演出はもちろんのこと、ストーリーもいい。なぜかラストの軽いオチに引っかかっちゃって。 こんな映画も作れるなんて、やっぱりアレンて才能あるんだなぁ。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-08-07 10:28:29) |
62.《ネタバレ》 W・アレンの映画によくある『グッド・オールドファッションド(かっこつけてカタカナにしました)』感覚に古くささを感じてしまう自分だけど、これは狡いくらいに映画ファンの心を鷲づかみにしちゃう一本だと思う。現実とスクリーンに映る夢は違うものと認識させられたヒロインと自分達観客。だけど最後に映る「トップ・ハット(Heaven~♪I'm in Heaven~♪)」で希望を与えられる、というラスト、はっきり言って卑怯だろう。でもいいんだ。そういった雰囲気作りのうまさ(役者ファローの全盛期!)にうならされる一本。 【Nbu2】さん [映画館(字幕)] 9点(2011-03-27 21:11:47) (良:1票) |
61.本当にミア・ファローの演技に尽きる映画だと思いました。相手役が空気なのは毎回のことですが…。ラストは夢オチが綺麗かなと思いましたが、余韻の残るいい終わり方で、ほっこりしました。 【色鉛筆】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-09-25 22:35:36) |
60.《ネタバレ》 向こうとこちらが会話をするあたりが楽しい。何の予備知識もなしに観られたらもっと良かっただろう。二枚目が突然こちらを向いて喋り出しちゃうとこ。残った連中がブツブツ言い、観客と言い合いをしたりする。でもこれが社会的事件になっちゃって、本物の役者が出てくるという展開はどうだったかなあ、ないほうがもっと甘美な夢に凝縮できたんじゃないか。ミア・ファローが映画の中に入っちゃってからは、アレンの腕のみせどころ。擬古典派とでも申しましょうか。ネオンが画面を横切っていき、バックが黒で二人の踊りが出たり、で映像のほうのトニー(だったっけ)が身をひいていくあたりはホロリとする。なるほどこれはカラーじゃないとダメな映画だ。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-09-12 09:56:48) |
59.《ネタバレ》 小さい頃に地方博で「登場人物が飛び出す映画」を見て衝撃を受けたものですが、この映画はその時のワクワク感を呼び起こさせる映画でした。ところがどっこい、最後は切なくて空しくて滑稽。これが現実、これがウッディ・アレンなんだと思いました。大人になった今、もう一度見てみようと思います 【餅】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2010-01-15 23:46:15) |
58.《ネタバレ》 好きな映画。映画館で見たかった作品とも言える。ユーモアとペーソスを巧みに織り交ぜながら展開する語り口も巧みですが、観客が思い描くラストを裏切って、あのラストに着地する。それでいて不満足には陥らない。その匙加減の上手さが、アレンが天才といわれる所以だと思います。個人的には、ラストのミアの表情は、現実逃避するしか能がない女から、映画を愛してはいるけれど現実は知っている、強くしなやかな女性に成長したハッピーエンドだろうと思っています。きっと彼女は、もう暴力亭主の元に戻ることはないでしょう。だからこそ、切ないながらも爽やかな希望が残る映画だともいえます。 【Nujabest】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-10-22 23:45:23) (良:1票) |
57.《ネタバレ》 映画の中の人物がスクリーンの中から出てくるという発想も面白いけど、主人公を演じている本物のスターまでもが駆けつけてくるというのもこれまた面白い。色んな意味で映画ファンの気持ちを逆手に取って見せてしまう上手さ、そして、やはりこの映画はラストのミア・ファローが見せる表情に尽きる。あの表情が良いのである。心から映画に恋しているのが解る。 【青観】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2009-03-09 21:08:37) (良:3票) |
56.Heaven~♪I’m In Heaven~♪で始まるオープニングからラストまでまさに夢見心地。ウディ・アレンの作品では一番好きです。「映画みたいな恋したい」とか、「映画の登場人物に恋をする」という事は映画ファンなら誰にでもあることですよね。でも現実は映画のようには行かない。だからまた映画館に足を運ぶ。そしてまた元気をもらって映画館を後にする。ミア・ファローが演じるセシリアのように。 【とらや】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2008-11-20 10:44:55) (良:1票) |
55.悲観も楽観も本質は変わらないということを本能的に教えてくれる。 【michell】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-08-05 00:31:55) |
54.《ネタバレ》 ウディ・アレンが苦手な人でもこの映画は楽しめるんじゃないかと思います。映画の世界と現実の世界を行き来するという、なんともうらやましいユニークな展開。でも結局、夢の世界と現実の世界は違う…。はっきり線を引かれたようで少し悲しかったですけど、現実の世界があるから、夢の世界も存在するんだな、と思いました。最後に傷ついたシシリアが、アステアの映画を観て微笑む。現実は映画のようにはいかない。だからこそ人は映画を観るんでしょうね。ウディ・アレンの映画は他の作品でも映画を観て救われる、というエピソードがある。映画によって励まされることは多い。言わずにはいられない、「映画ってほんとにいいもんですね」。 【きむねぇ】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-06-26 22:53:21) |
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53.本作は映画を観ている我々に向かって、映画を観るとはどういことかを描いてみせたメタ的な映画です。監督の他作品同様、表現者としての視点が垣間見え、(脚本家とドラマ)が(神と人生)に対比され、絶対的で冷酷な運命の受け入れというモチーフが出てきます。「現実は汚いのよ」(いいセリフだ・・・)と言うその世界が映画の中ということにハッとさせられます。理想と現実のギャップに対峙して完全な精神の自由性を求める態度から出るシニカルな笑い、これはいわゆるロマンティックアイロニーという奴でしょうか?。この映画は作品自体が一つのロマンティックアイロニーみたいなものです。映画で現実を突きつけることの間抜けさを自覚しながら、観客に現実を突きつけ、かつ観客に現実逃避させる。やっぱり巧い。巧いと唸らされつつも小賢しさが鼻につきそうな映画の作りです。しかし、この映画は技巧に走った冷たさが感じられません。それは作品人気にも表れています。本作は必死にあがき夢見る全ての人間への優しいなぐさめであり、励ましであると思います。現実逃避をしない人間はいません。理想・夢想・空想は、現実に立ち向かうために必要でしょう。リンドバーグのような英雄的人物は夢想の力をバックに現実を変えたのではないでしょうか?。現実に立ち向かうドラマ(人生)だけがドラマ(人生)ではありません。たしかに怠惰な現実逃避は自己破滅を招き、他人に迷惑をかけることがあるでしょう。しかし、空想癖により失業した主人公セシリアは愚かであっても、カワイイ愛すべき人間です。現実見ろと親切心で忠告するのならともかく、夢見る者を心ない目で他人が嘲笑することこそ愚かじゃないでしょうか?。P.S.本作は「映画好きなら誰でも」みたいな周りがつけたキャッチフレーズみたいなものが胡散臭いながらも独特の魅力を醸し出しています。映画の魅力にはそういうのも含めていいんじゃないでしょうか?。たしかに映画への愛に溢れた映画であるのは間違いないと思います。 【しったか偽善者】さん [地上波(字幕)] 8点(2008-06-01 00:03:59) (良:1票) |
【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2007-10-08 14:22:35) |
★51.《ネタバレ》 大好きな映画です。映画が好きな女の人なら一度くらいは夢見る、いや、夢みたい話。スクリーンから出てきて恋に落ちて・・・。でも現実を選ぶというのもいかにも女ならでは。ラストも映画館で・・・というところも大好きです。何度観たことやら。 |
50.十代の頃に鑑賞して涙を流して感動絶賛した作品。その後大人になってからレンタル店の中古ワゴンで偶然発見してすぐさま購入、再会しましたが「え?こんなに陳腐だったっけ?」と初見に比べて意外なほど色褪せて見えました。えーっと、これは私が汚れちまったってことですかね?それとも再会の仕方がロマンチックじゃなかったせいかしら。 しかし、それでも生涯のベスト10には入れておきたい作品です。いや、ベスト30くらいにしとこう。ある意味八方塞のバッドエンドなのに、鑑賞後これほどの爽快感を味わえる作品はそうそうないでしょう。「私の人生もまだまだ捨てたもんじゃないかも。」と勇気をくれる逸品です。 【りんす】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2007-02-09 08:23:02) |
49.ミア・ファロー演ずる冴えないウエイトレスの楽しみは仕事終わりに映画を観る事。いつものように映画の世界にウットリと浸っていると、突然出演者に問掛けられる。「君は俺を見ているだろ」そう言うと映画の世界から彼が飛び出してくる。。なんかまるで美少女アニメみたいな設定だが、そこはウディ・アレン。このファンタジーの中にも皮肉混じりの笑いを取り込んでくる所は流石。 【カイル・枕クラン】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-11-05 22:29:34) |
48.鑑賞後に月日が流れても、立ち止まり、その結末に想いを廻らせる、味わい深く素晴らしい作品。スクリーンを行ったり来たりするとこなんか完璧ツボ突かれまくりで、まさに夢見心地。 【よし坊】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-05-30 00:05:44) |
47.《ネタバレ》 フレッド・アステアの「チーク・トゥ・チーク」が今も耳から離れません。本当に映画って素晴らしい!と思わせてくれる作品です。 映画という夢の世界と、現実の世界がつながるという設定で、映画の登場人物がスクリーンから飛び出してきたり、逆にスクリーンの中に主人公が入っていったりして非常に面白かったです。(スクリーンに取り残された映画の登場人物たちの様子は笑えます。) ただ、現実があるから夢があるわけで、夢の世界の住人にとって見ればその世界は夢では無く現実な訳で、むしろスクリーンから飛び出してきた登場人物にとっては、現実世界こそが夢の世界だったりするんですよね。そして、やっぱりいつかは夢から覚める瞬間というのがやってきて、それぞれの現実世界に戻っていかなくてはならない・・・・非常に切ない気持ちになりました。 でも、やはり夢を見ることが出来るというのは素晴らしいことなんですよね。どんなに厳しい現実でも夢があるから生きていける。そう強く思いました。 【TM】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-04-16 21:44:38) |
46.《ネタバレ》 ラストシーンに似た様な経験を、音楽を通じてした事があります。 彼女と別れたその日、仕事場で触れた音楽が素晴らしく、 微笑む事が出来たのですよ これって、芸術や娯楽の素晴らしさの中の一つ、ですよね。 また、「その場面」がアステアのダンスと歌、というのも素晴らしい、です。 【tj】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-11-01 05:07:42) (良:2票) |
45.スクリーンから映画の登場人物が出てきての珍騒動というアイディアも、アレンの映画特有の自分の世界を持った人物描写も良かったが、やっぱり最後の「映画」に癒されるミア・ファローの表情につきます。映画の見方って人それぞれだし、どの部分をもって面白いと思うかも人それぞれ。でも最終的には、映画を見ている時間だけ笑ったり泣いたり怒ったりして現実を忘れて映画の世界にどっぷりと浸かれたらそれでいい。けして勇気を与えてくれなくたって、問題を解決してくれなくたって。私も彼女のように「映画」とのいい関係を築いていきたい。 【R&A】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-06-17 16:25:54) |
44.発想はいいのだが、どうもスッキリしない作品。 【ボバン】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-06-10 03:31:59) |