22.《ネタバレ》 どの登場人物も影が薄く、実在感が無い。サチエにしても、日本かぶれの青年にしても、夫に逃げられた婦人にしても、背後にある人生を想像させるディティールが足りないし、演出も余りに淡白。誰も彼もがふわりふわりと、サチエの店に集まってきて、ちょっとだけ人生が変わっていく。だが、それだけの触媒になるに足るものがサチエにもかもめ食堂にもあると感じられない。おそらく監督はできるだけ「押し付けがましさ」を排除して、済んだ空気のような映画にしたかったのだろうが、僕にはあまりに語らな過ぎ、遠慮しすぎのように思えた。 【ロイ・ニアリー】さん [DVD(邦画)] 5点(2006-11-10 20:16:22) (良:2票) |
21.もう少しまだ観ていたいような、早く終わってほしいような。 【michell】さん [DVD(邦画)] 7点(2006-11-05 13:00:18) (良:1票) |
20.そうですね、落ちこんだ時とかBGM代わりに見ると癒されるでしょうね。現代の都会生活は何かと神経すりへらすことが多いですから、こういうのもあっていいのかと思います。ただ、果たして普通の精神状態の人がお金払って映画館で見るような商業的な価値のある映画かどうかはやや疑問があります。やはり映画を見る以上通常はストーリー展開とかを期待しますから。この展開ならば、何もヘルシンキまでロケに行かなくても、どこかの田舎町で済ませられるのではないかと思うのですが、日本ってどこへ行ってもせわしなくて、癒されることのない国なのですね。 【キムリン】さん [DVD(邦画)] 6点(2006-11-04 13:44:21) |
19.《ネタバレ》 特にインパクトのある展開があるわけでもなく、特にインパクトのある台詞があるというわけでもなく。淡々と話が進みながらも、その土台に細かい芸が施されている。フィンランドで和風な映画を作ったわけだが、もう一言言葉を加えると、フィンランドで詫び寂びを表現した映画。見た後で友達と主張をしていない部分について、あれこれ想像して会話を楽しめる映画。 【ビアンキ】さん [DVD(邦画)] 9点(2006-10-30 20:31:00) |
18.くたびれた日々の中の週末、長い秋の夜、とても良い映画を観ることができた。 ほんとうの“やさしさ”とか“やすらぎ”というものは、潔いつよさの上に存在するものだと思った。 フィンランドという国に、そこでさりげなく構える小さな食堂に、そしてこの映画の主人公にそういうことを感じた。 自分が在る場所と存在を見極め、認めるからこそ、有意義でゆったりとした時間が流れるのだと思う。 そのゆったりとした時間が流れる日々の中で、交わされる言葉、たわいもない出来事、少し変わった人々、差し出されるコーヒー、並ぶテーブルと椅子、シナモンロール、食器、おにぎり……そのすべてがいとおしく感じる。 何が起こるというわけではない。食べる姿が大好きな日本人女性が、遠い北欧のフィンランドで小さな和食の食堂を開き、そこに人が集まってくる様子を描き連ねているだけである。 でも、そこに映し出される「幸福感」は、とても大きい。 そういう空気が流れるところでは、もはや言葉が通じないだとか、文化が違うなんてことは、あまり関係なくて、その共有すべき空気の中で、ただただ自然に存在できるのだと思う。 主人公の店主を演じる小林聡美がさすがにスバラシイ。強い潔さと深いやさしさに溢れたその存在感は、舞台となる“かもめ食堂”そのままであり、この映画そのものと言っていい。 特にラストカットのワンフレーズなど、中々あれほど自然に表現できるものではない。 ふと思う。 遠い遠いフィンランドという国へ行きたい。 ヘルシンキという街へ行きたい。 かもめ食堂へ行きたい。 【鉄腕麗人】さん [DVD(邦画)] 8点(2006-10-15 02:53:22) |
17.見終わった後、何かむしょうにおにぎりが食べたくなって、コンビニに買いに行ってしまいました。派手さはありませんが、ゆったりとした清潔感あふれる雰囲気にどっぷり浸ることがありました。 舞台は北欧フィンランドなんですが、非常に「日本」を感じさせる作品でしたね。日本の食文化、言葉の素晴らしさを感じました。 しかし、小林聡美・もたいまさこと来てるんだから、どうせなら室井滋も出して欲しかったですねw 【TM】さん [DVD(邦画)] 8点(2006-10-10 21:42:54) |
16.心にヒヨコの羽が生えた感じ。 つまり飛べはしないけど小さな羽が生えた感じ、だと言いたい。僕は。 【魚】さん [DVD(邦画)] 7点(2006-10-05 03:32:37) |
15.《ネタバレ》 「空の彼方に躍る影」だよ!と冒頭の小林聡美のモヤモヤにシンクロしてる時点から術中にハマってしまっていたのでしょう。映画の中の人々と共に淡々と、じんわりじんわりとちょっとした幸せを感じてゆく映画でした。小林聡美が、なんていい表情をするんだろう、ってくらいにイイです。彼女によって作られてゆく料理と人間関係とが、あったかい気分にさせてくれます。ただ、もたいまさこと小林聡美だと、私の中ではどうしてもかーやときみちゃんですねぇ。本来はリアルなハズの二人のぎこちない距離感が逆に違和感になってしまうという。あと、最後の方の、トランクの中身とプールでの「エヴァ」の最終回みたいな部分は必要だったのかどうか、ちょっと疑問だったりはしました。ですがこの監督の「恋は五・七・五!」みたいな、らしくない無理した感じはなく(あれはあれで楽しい映画でしたが)、「バーバー吉野」の時のじんわりとして、ちょっと可笑しい、って感じが更に高められて、ああ、この監督の映画がもっと見たい、と思いました。そして、それ以上にかもめ食堂に行ってみたいな。 【あにやん🌈】さん [DVD(邦画)] 8点(2006-09-29 01:13:06) |
14.フィンランドでガッチャマン。まさかそんな映画だとは思いませんでした(ま、最初だけだったけど)。登場人物と舞台をあれだけ絞り込んでいるにもかかわらず、そしてドラマに目立った起伏がないにもかかわらず、2時間弱の間全く退屈しないのは素晴らしいの一言。それだけ登場人物が魅力的だったということでしょう(主演の三名が特に強烈)。終始かもめ食堂を照らし続ける暖かい日差しが象徴するように、肩肘張らずに気楽に鑑賞するのがこの映画の正しい見方なんでしょうね。 【とかげ12号】さん [映画館(邦画)] 8点(2006-07-08 13:34:15) |
13.フィンランドと言えばカウリスマキ、カウリスマキと言えば小津安二郎。小津やカウリスマキには遠く及ばないが、お茶漬けや秋刀魚もいいけどおにぎりや生姜焼きも捨てがたい。満員となったヘルシンキの食堂のザワザワとした雰囲気は、日本の街中にある食堂となんら変わりなかった。ラストの小林聡美の”いらっしゃい”に微かに杉村春子の香りを感じた。 【亜流派 十五郎】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-06-22 19:45:39) |
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★12.小林聡美演じる主人公の、ああいう奔放かつ適当な生き方にはちょっと共感しました。ファンタジーかといえばそうかもしれないけど、地球上のあちこちにはこんな素敵なお店が無数にあって、そこではちょっとへんな人たちが働いてて、だけどとても温かくて心地よくて、ついつい何度でも足を運んでしまう。そんな不思議な魅力がありました。 【ヴレア】さん [映画館(邦画)] 6点(2006-06-18 21:30:16) |
11.志は好きなジャンルなのです。しかし、脚本練りが足りない感じがします。一人一人のキャラや場面設定が、思いつき程度ものくらい。フィンランドの観光映画ですね。「キッチン」と「冷静と情熱のあいだ」という映画を思い出した。もたいまさこは、さ迷う女の感じが出ていて良かった。小林聡美の高感度もアップ。結局出ていた三人の女優は、役柄よりもその素材が良しという感じ。 【チューン】さん [映画館(字幕)] 5点(2006-05-23 20:12:00) |
10.《ネタバレ》 小林聡美さん、片桐はいりさん、もたいまさこさんっていうかなり強力な女性達が、フィンランドで食堂を営んじゃうっていう、これまた魅力的なお話。全体的にスローでロハスな雰囲気が漂う中、派手な事件が起こるわけでもなく、物語を見てるというよりも、「時間が過ぎていく」って感覚でした。この映画は正に、私の中では「女性的」ってカテゴリーに分けられるもので(女性監督だからと言う事ではなく、感覚的に。)、「何となく良い感じ」。そんな作品だったと思います。三人の女性達はそれぞれ、恐らく何らかの理由や過去があってフィンランドに来ているのですが、それらは映画の中では語られません。答えに近いものは提示されるのですが、その答えに重きを置いていないというか、そんな事よりも「何だかんだでフィンランドにいる」っていう事の方が重要なんだよっていう、そんな描き方がされているように感じました。「何故」とか「理由」とか「過去」とか、そういう事はどうでもよくて、「ただ、そこにいる事。そこに在る事」の方が重要だし、その事実に愛着を感じたりもする。そんな「偶然の必然性」の肯定、その偶然の受け入れ方がすごく優しくて。物事をありのままに受け入れる、受けとめてみる事の重要性というか、そういう「強さ」ってやっぱり女性の方があるような気がするし、そういった強さの描き方が本当に女性的だなぁと思いました。同時に、男性的な人にはこういう「偶然」がただただ過ぎ去って、積み重なっていく様な、「理屈じゃない」部分で展開していく物語だとか描き方っていうのは、ひょっとしたら理解しにくい領域なのかなぁとも感じました。うん、やっぱり猫が好きです。 【郁】さん [映画館(字幕)] 9点(2006-05-23 03:35:31) (良:1票) |
9.中部国際空港に来月からフィンランド航空が就航する、そのプロモーションみたいな作品ですね。別にどうっていうことのない、ヘルシンキにある日本食堂の毎日の風景なんだけど、衣装とか小道具とか全然隙がない。というか、とても良い映画だと思うんですが、それを形容する言葉が見つからない。「なんか、イイんだよね」が一番しっくりくる感想かも。 【denny-jo】さん [映画館(邦画)] 8点(2006-05-20 23:22:15) (良:1票) |
8.GWに時間が空いたのでふらっと寄って見た。という状況にふさわしい、淡々とした内容でした。疲れたときに最適。 【ハクリキコ】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-05-20 10:09:31) |
7.いいですね~。秀逸な作品。多くを語らずとも人生は語れる。余計な説明などなくとも心は癒される。それから、すっと引いて行くエンディングがいいですね~。「この物語はずっと続いていくんだ。」って感じで、「もう終わっちゃうの~!」みたいな気持ちが起きずに済みます。そして、何より素晴らしいのは小林聡美さんの存在感。素晴らしい! 【タコ太(ぺいぺい)】さん [映画館(字幕)] 9点(2006-05-05 23:20:23) |
6.ゆるいんだよ~。でも、これが褒め言葉になるくらい、心地いいのよ~。日本で自慢できる部分、脚本と演技。そして不得手である撮影はフィンランドのクルーが担当。これが上手くリンクしてましたな。それぞれのキャラを深く掘り下げ過ぎず、謎を残している部分が余韻を残し、ゆるくも心に残る作品になっていた。小林、もたいが出ていたから、室井の出演を期待したのは欲張りか??? 【ダブルエイチ】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-05-02 20:36:19) |
【たま】さん [映画館(邦画)] 7点(2006-04-19 21:39:37) |
4.《ネタバレ》 まったりとした良い雰囲気の映画でした。小林聡美さんって独特の存在感ありますよね。それにしても、いきなり「ガッチャマン」の歌は反則でしょ(笑) 【wins1980】さん [映画館(邦画)] 7点(2006-04-16 22:29:39) |
3.第三回目の上映を見るつもりがとんでもない大入りで、結局入れたのはその日の最終上映で、これでつまらんかったら…と考えてげんなりしまいましたが、まったくの杞憂でした。音楽を極力排した構成がとても気持ちよく、登場人物それぞれが調和しあって、こんな風に生きたいな、というより少しの努力でこんな風に生きられそう…と元気をもらった気がします。だいぶ疲れてピリピリしていたのに、帰るとき聞いた女の子たちの会話、「ご飯何食べたい?」「おにぎり!」あははは~…に心があったかくなれたのは、この映画の力だと思います。 【稲荷寿司】さん [映画館(邦画)] 10点(2006-04-07 18:26:34) (良:1票) |