ブレードランナー 2049のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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ブレードランナー 2049

[ブレードランナーニゼロヨンキュウ]
Blade Runner 2049
2017年カナダ上映時間:163分
平均点:6.48 / 10(Review 95人) (点数分布表示)
公開開始日(2017-10-27)
アクションSFシリーズもの刑事もの小説の映画化3D映画
新規登録(2017-08-17)【にゃお♪】さん
タイトル情報更新(2023-02-16)【イニシャルK】さん
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監督ドゥニ・ヴィルヌーヴ
キャストライアン・ゴズリング(男優)K
ハリソン・フォード〔1942年生〕(男優)リック・デッカード
アナ・デ・アルマス(女優)ジョイ
ジャレッド・レト(男優)ネアンデル・ウォレス
ロビン・ライト(女優)ジョシ [マダム]
バーカッド・アブディ(男優)ドク・バジャー
デヴィッド・ダストマルチャン(男優)ココ
ウッド・ハリス(男優)ナンデス
ヒアム・アッバス(女優)フレイサ
エドワード・ジェームズ・オルモス(男優)ガフ
デイヴ・バウティスタ(男優)サッパー・モートン
加瀬康之K(日本語吹き替え版)
磯部勉リック・デッカード(日本語吹き替え版)
小林沙苗ジョイ(日本語吹き替え版)
桐本拓哉ネアンデル・ウォレス(日本語吹き替え版)
深見梨加ジョシ [マダム](日本語吹き替え版)
行成とあマリエット(日本語吹き替え版)
恒松あゆみアナ(日本語吹き替え版)
木村雅史サッパー(日本語吹き替え版)
辻親八コットン(日本語吹き替え版)
七緒はるひジョイ日本語広告(日本語吹き替え版)
岡寛恵レイチェル(アーカイブ)(日本語吹き替え版)
白熊寛嗣ナンデス(日本語吹き替え版)
志田有彩(日本語吹き替え版)
出演ショーン・ヤングレイチェル(アーカイブ)
原作フィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』
音楽ハンス・ジマー
ベンジャミン・ウォルフィッシュ
撮影ロジャー・ディーキンス
製作アンドリュー・A・コソーヴ
ブロデリック・ジョンソン
バッド・ヨーキン
シンシア・サイクス
製作総指揮リドリー・スコット
制作グロービジョン(日本語版制作)
配給ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント
美術デニス・ガスナー(プロダクション・デザイン)
編集ジョー・ウォーカー〔編集〕
録音マーク・A・マンジーニ
ダグ・ヘンフィル
日本語翻訳アンゼたかし
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35.《ネタバレ》 前作はレーザーディスクを買って何度も観たけれど難解なテーマでイマイチ理解ができなかった記憶が。それに比べて今作は普通のハリウッドSFと言った感じで分かりやすい。前評判があまり良くなかったので心配して観たがとても良かった。ジョイ、欲しいなあ。
kaaazさん [映画館(字幕)] 9点(2017-11-12 02:57:29)
34.ライアン・ゴズリング主演を観に行ったらいつの間にかハリソンフォード主演に変わっていました。
これは所謂(例え方が変だけど)種死のシン・アスカ主演がいつの間にかキラ・ヤマトに変わってたのと同じ展開。
元ネタが凄すぎて新作の主人公が引立て役になってしまうという。
正体が判明した後のライアン・ゴズリング然り真実を知った後のシン・アスカ然り
その落胆ぶりに観ているこっちも共鳴しちゃって後半4/5くらい過ぎた辺りはどうでも良くなってしまった。
ここ最近のR・スコットは似た様な展開の作品が多くて映画を作りながら想い出に浸ってる節がある。
まぁヴィルヌーヴがそれに感化されてしまったのも問題だが、そういうのを好む人にはウケる作品なのかも知れないが
もはや映画界も老害でしか作品が作れない時代になってしまったのかと醒めた目線で観る事に危惧せざるを得ない。
sting★IGGYさん [映画館(字幕)] 5点(2017-11-11 19:46:01)
33.この映画を観るにあたり、事前にファイナルカットをみて予習していきました。結果大当たり。いきなりこの映画から入った人は、なんのこっちゃで楽しめないでしょうね。元ネタわかれば面白さも増すってもんです。
肝心の内容はこんなもんかなってことで、余韻を残す終わり方も良かったんじゃないでしょうか。
おとばんさん [映画館(字幕)] 7点(2017-11-11 18:58:19)
32.《ネタバレ》 映像の技術はすごいのですが、ストーリーに面白味が欠けてしまった映画でした。「ブレードランナー ファイナル・カット」を今年見たものの、あまり興味が持てず、内容はほとんど覚えていませんでした。本作に出てくる背景や台詞の端々に、1作目と関係がありそうだなと思わせることが出てきました。ただ、1作目を見ていなくても、本作を楽しめなくなることはないでしょう。面白味が欠けてしまった要因は主題が絞られていなかったからでしょう。最後まで見てやっとレプリカントの人権問題だということがわかるのです。それまではこの映画で何を言いたいのか、はっきりしません。好きな監督なので見に行きましたが、残念な結果でした。
shoukanさん [映画館(字幕)] 5点(2017-11-11 00:20:17)(良:1票)
31.《ネタバレ》 そこそこの良作だったと思うが、長い。【ネタバレ注意】全体的には“懐かしむ”にはいいんじゃないか、という程度。レイチェルそっくりさん、と思ったら似た人にCGで合成したみたいで、技術ってすごい。
mohnoさん [映画館(字幕)] 6点(2017-11-07 20:51:53)
30.《ネタバレ》 続編作成を知った時、これ以上の愚行は無いのでは?と率直に思ったが、ライアン・ゴズリングが主人公を演じると報じられた時、
作品の行く末に一筋の光明が見えた様な気がした。
鑑賞前の事前情報入手を頑なに全て断ち、唯一の予習は丸の内ピカデリーで開催された爆音映画祭での「ファイナルカット」鑑賞のみ。
「駄作だったらどうしよう・・・」と鑑賞前にここまでひどく心配になったのは久しぶりな気がする。
肝心の内容は、正直な所もの凄く評価が難しい作品では無いかと思う。
一作目の世界観・登場人物を取り込み新しい解釈を盛り込んだ構成を「一作目に対する冒涜」と受け取るか、「新たなチャレンジ」と受け取るか。
ここで本作への評価は真っ二つに割れるのでは。
私個人は新たなチャレンジとして肯定的に受け止めさせて頂いている。
まずは何よりもライアン・ゴズリングの起用。
寡黙な演技が信条の役者を主役に起用した事は、主人公「K」の置かれた境遇や作品の中で与えられた使命を考えると、
彼以外には考えられなかったキャスティングでは無かろうか。 
魅力的な女性陣達の出演も加点要素だ。
鑑賞された方には説明不要だと思うが、キュート極まりないAI彼女「ジョイ」を演じたアナ・デ・アルマス(最期の表情には惚れました)、
そして、冷徹なラヴを演じたシルヴィア・フークス、二人共に輝いている!
特筆すべきはシルヴィア・フークス。「鑑定士と顔の無い依頼人」を私はとても興味深く鑑賞させてもらったが、まさかあの女性と同一人物とは!
本作の謎解きの根幹となる「奇跡」が、シンプルだが壮大なテーマである「我々は何処から来て、何処へ行くのか」をかなり拡大解釈しているところが
少々気にはなるものの、大御所ハリソン・フォード、貫禄の付いたエドワード・J・オルモス、そしてまさかの「あの方」再登場と即時退場(笑)など、
一作目にこだわりを持つ人達へのサプライズ含め、2時間40分と言う長尺ながら全く飽きる事はなかった。
「K」の最期は、私には「あしたのジョー」の矢吹丈の最期を想像させる。
雨が雪に変わり、Kはレプリカントの新しい未来を思いながら死んでいく...美しいシーンだった。
最期に、絶望的な程のプレッシャーの中で本作を創り上げたD・ヴィルヌーブ監督を筆頭とした製作陣に感謝。
絶対にもう一回観る。
たくわんさん [映画館(字幕)] 8点(2017-11-07 13:30:05)(良:1票)
29.《ネタバレ》 充実していて見応えのある映画ですが、皆さんご指摘の通りテンポが悪すぎます。いくら何でももう少し短く出来たんじゃないかと。あと個人的には映像の力が強いシーンではもう少しBGM控えめでも良かったんじゃないかと。

友人はソラリスやサクリファイスなど、タルコフスキーへのオマージュがすごかったと言ってましたが自分は気づきませんでした苦笑。アナデアルマスは激カワでした。
なすさん [映画館(字幕)] 7点(2017-11-06 12:50:37)
28.「メッセージ」が残念な出来だったので心配したが
この作品はとても良かった

意外とシンプルなストーリーながら、長さは感じず
世界観に浸れる上手い演出が盛り沢山

大筋の話には疑問も残るが、それを軸とした
人間とは何か、何処へ向かうのか
という問題をひしひしと考えさせられる作品
久しぶりに唸るような良作に出会えた

攻殻機動隊を知った今からだと
人間と見分けの付かないものを造るよりロボットで良いし
人間本体を強固にするには義体化で良いと思うが
ブレードランナーの世界観では違う方向性
記憶の扱いなどは双方の作品に深みを与えている

これから鑑賞する方にアドバイス
HPにある短編3作を先に観ておくことを、強くお勧めする
本来なら作品に含まれて然るべき内容だ(3時間越えへの考慮か)
本編で詳しく語られない背景が映像化されており、出来も素晴らしい

映画を観た!という余韻が残る、満足な一本
カーヴさん [映画館(字幕)] 8点(2017-11-06 11:41:33)
27.「切ない」なんて一言では言い表せないくらいに、切ない。
ただこの切なさこそが、伝説的前作から引き継がれたこの映画世界が持つ根幹的な“テーマ”そのものであろう。
それは即ち、すべての「生命体」が持つジレンマであり、前作で、強力なレプリカントの“ロイ”が最期まで抱え続けた苦悩だ。

「我々は 何のために生まれ どこから来て どこへ向かうのか」

レプリカントたちの苦悩と葛藤は続く。
きっと、彼らが「生命」として存在した瞬間から、そのた闘いに終わりはない。
そう、まさしく人間と同様に。


世界中の映画ファンからある種カルト的な「偏愛」を博している前作に対してのこの「続編」のハードルは極めて高かったろう。
監督を担ったドゥニ・ヴィルヌーブ自身が漏らしたように、ある意味常軌を逸した企画であり、一歩間違えば「誰得」な映画になってしまうことは容易に想像できる。
それでもこの続編に挑み、確固たる価値を持ったSF映画として仕上げてみせたドゥニ・ヴィルヌーブ監督をはじめとする製作陣を先ず賞賛したい。

今作を「リブート」ではなく、「続編」として、30年余りのリアルな時間を経て繋ぎとめたことの価値は大きいと思う。
前作から通ずるテーマ性を確実に引き継ぎつつ、映画世界の内外で幾つもの時代を越えてきたからこそ生じる新たな価値観と葛藤を加味し、今この時代に語られるに相応しい「ブレードランナー」の世界観を構築してみせている。


この映画は、ライアン・ゴズリング演じるレプリカント「K」の物語である。
「K」は、まさしく我々現代人を象徴する存在として描き出されている。
彼の存在性のすべてから醸し出されれる哀しさ、弱さ、脆さ、無様さ、そして苦悩と葛藤は、今この世界を生きる現代人に通じ、非常に身につまされる。
だからこそ、彼が辿る切なすぎる旅路が、あまりにもダイレクトに我々の感情に突き刺さるのだろう。

そういう観点を重要視するならば、前作に引き続きハリソン・フォードが演じるデッカードの登場と一連のシーンは、「続編」だからとはいえ、必ずしもあそこまで必要ではなかったのではないかと思える。
往年のカルトファンに限らず、デッカードの登場は、多くの映画ファンを熱くさせる要素ではあったけれど、彼の登場シーンがサービス精神旺盛に展開される程に、主人公である「K」の物語がぼやけてしまったようにも感じた。

勿論、今作のストーリーテリング上、前作のラスト以降のデッカードの物語を辿ることは必要不可欠なわけだけれど、御大ハリソン・フォードにクライマックスの展開であんなに出張られては、「K」の立場が益々ぞんざいに追いやれているように見え、「そりゃないだろう」と思えてしまう。
まあそういう“やるせなさ”も含めて、この映画の「切なさ」に繋がっているといえば、確かにそうなんろうけれど……。

個人的には、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」におけるルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)よろしく、最後の最後に1シーンだけデッカードが登場して「彼女」との邂逅を果たすくらいのバランスの方が、更にエモーショナルに今作が伝えるべき物語性を表せたのではないかと思う。


「生命」として存在した以上、誰もが己の「存在価値」を追い求める。
ミミズだってオケラだってアメンボだって、人間だって、レプリカントだって、その「価値」と「意味」を求める旅路の本質は変わらない。
“或る役割”を果たし、降りしきる雪のもとで静かに「生命」を終えようとするレプリカントの心に、ほんの少しでも“温もり”が生じしていたことを願ってやまない。
鉄腕麗人さん [映画館(字幕)] 8点(2017-11-05 00:23:16)
26.《ネタバレ》 やっぱりそーなっちゃったかあ・・ という感想。
この監督さん、大作向きじゃないなあ。豪快にお金かかったセットやCGは
美術的に評価できるけど、お話の盛り上げ方が地味。
原作の逃避行のエンディングの高揚感にすら届かなかった。
てか、途中の何か大事になるようなそぶり見せておいて、それらは放置して
一気に親子の再会のドラマにして終了って・・ 「メッセージ」の時と同じだなあ。
これまたヨハンソンのウルサイ音楽(というか効果音)も、ちっとも意味が伴わない騒音。
エンドロールも、このリズムの無い環境騒音を延々聞かされてウンザリ・・。
間延びした編集で、無駄に長い上映時間。どう見ても2時間以内の内容なのに。
人造人間が子孫を残すとか、無茶なお話だし、2049年くらいじゃ、実現不可能な
科学技術のオンパレードに失笑。SFで時代設定の間違いは数多あるけど学習してないの?
いろいろ、不満出てしまうのは、前評判とか必死の売り込みで期待値上がり過ぎたせいかも。
期待しないで見ていたら、結構面白かったよと宣伝したかもねえ。
でもその程度でした。
世紀の名作を期待して観てはいけません。
グルコサミンSさん [映画館(字幕)] 5点(2017-11-05 00:01:13)(良:1票)
25.《ネタバレ》 新型レプリカントでありながらブレードランナーとして活動しているK。農場の旧型レプリカント解任の命を受け実行すると枯れ木の根元に謎のケースが埋まっているのを発見。それは旧型女性レプリカントと判明しさらに妊娠と出産の痕跡もあった。その奇跡の子供は?という導入から始まりますがとても興味深かったですね。「人間と人造人間(レプリカント)の境界線が崩れ去ろうとしてる」とは良いコピーだなと。ロングショット乱発効果で上映時間が長めですが、心情含め演出上必要だった気もする場面もあれば無意味なシーンも多かったかな。その思わせ振りな間の長さで行間を読ませる手法は上手かった。自分は特別な存在なのかもしれないと思わせておいて実は子供時代の記憶はより人間らしくなるように植え付けられたモノであり、愛したAI彼女であるジョイも自分も所詮は人間のために作られたプログラムと看板広告の巨大ホログラムを見つめながら悟り絶望したKの姿が悲哀を感じさせて凄く良かった。その後、デッカードを守り子供と引き合わせるのは自我というかよほど人間らしい行動だったな。前作のロイと同じだ。概ね前作をなぞった作りだし世界観もさらに荒廃が進んでいて地続きした感もあるので観やすかったですね。上映時間のわりに短く感じました。
ロカホリさん [映画館(字幕)] 7点(2017-11-04 19:05:47)
24.《ネタバレ》  内容としては前作の続きなので、観ていればより楽しめるが、観てなくても『一応』話は分かるようになっているのは良かった。
 逃亡したレプリガント(人造人間)を捕らえるために作られたレプリガントである主人公。今日もいつものように仕事(逃走レプリガントの排除)をしていると、大昔に製造されたレプリガントの白骨死体を見つけるが、調べると世界を揺るがすとんでもない情報が・・・・と導入部は引き込み十分。
 その後も操作を続け少しずつ確認に迫っていくと、自身の出生にまつわる重大な謎に行き着くことにと、話のスケールがどんどん大きくなっていくので、2時間越えの尺もそれほど気にはならなかった。ただ希望としては捜査中にもう少しアクションシーンが欲しかったら、そうなると3時間越えの可能性も出てくるので致し方ない。
 全体的なミスリードやどんでん返しも、コレまでに起こった大小含めた出来事や発言、『論理的にありえないだろ』『だが映画的ご都合展開と考えればありえるかも』等と言った妄想を膨らませると最後まで楽しめるしオチにも納得できた。
 ただ難点もあり、主人公が敵の襲撃を受けて重要人物を連れ去られた際何故か殺されずに済んでいたり、その重要人物の護送も非常に手薄であっさり主人公の襲撃を許してしまったり等、ラスト30分辺りがそれまでに比べてご都合成分が一気に増大し、且つ、主人公が殺されそうになった所で第三勢力が介入等少し演出を考えれば自然な流れに出来たと思うだけに残念に感じた。

 総評
 流石に『SF映画の新たな金字塔』とはいかないが、十分楽しめた。
 それと、謎を追い求める際の捜査や、ちょっとした人物の言動やコレまでの状況証拠からラストの展開に繋げたり、主人公が『優秀な捜査官』と言う自身の能力をしっかり活かしていたのはかなり好感触だった。
ムランさん [映画館(字幕)] 7点(2017-11-03 20:58:43)
23.《ネタバレ》 7点にするか8点にするか悩み、おまけで8点。
減点理由:
・長い。撮影前段階で何分の作品にするつもりだったのだろう
・続編モノは大抵「前作を観ていなくても」っていうけど、今作では嘘。
 観ていないと、レイチェルが出てくるシーンは脳内補正である程度は
 わかると思うけど、ガフ(とは言ってないがガフだよね)のシーンは
 さっぱりだと思う。

前作のファイナルカット版を前日に観て復習してから観ましたが、
『人は何を持ってして人たるのか』を考えてしまいます。
hyamさん [映画館(字幕)] 8点(2017-11-02 20:44:52)
22.《ネタバレ》 まさかブレードランナーの正当な続編が見られる日が来るとは・・・それに尽きる。美術は文句なし。完全に前作の延長線上の世界が構築されていたと思う。その、まんまぶりに訳もなくジーンしてしまう瞬間がいくつもあった。只、「ブレードランナー」の世界を現代の技術で再現していたことには違いないのだが、前作の30年後の世界としてみた場合、テクノロジーの進歩具合にちょっと違和感があった。それと旧作の公開当時はレプリカントの存在意義にそれ程疑問を抱かなかったが、今となってはクローン技術や再生医療も現実味を帯びてきているので、わざわざ人造人間を作る意味や、有能だが身体検査でオフ・ワールドに行けない人々の存在等、設定に無理が生じているように感じた。しかしながら、個人的にはブレードランナーの続編としては想像以上の出来だったと思う。興行がコケたとかはどうでもいい。そもそもこのシリーズで扱われているテーマなぞ深遠なようでいて実際は私のような暇人にしか興味のない事柄なのだから。ラストシーンの「Tears In The Rain」はかなりグッと来た。
J.J.フォーラムさん [映画館(字幕)] 8点(2017-11-02 00:20:50)
21.《ネタバレ》  記憶の映画でした。

 思い出という、その曖昧な存在に拘って生きる事の悲しさ、そしてその甘美さ。総ての人がそうであるように。
 登場する多くの過去の記憶(エルヴィスやモンロー、シナトラも)と共に、前作の存在もまた過去の記憶であり、この映画もまた過去の記憶になってゆくという(映画という存在自体が光と影と音が創る幻でしかなくて)、人の記憶についての入れ子細工映画。
 印象的な映像の数々(前作に比べてもハンパない寂寥感に包まれています)が、やがて遠い過去の記憶の中のオリのように残ってゆくのだとしたら、それでこの映画は成功という事でしょう。前作がそうであったように。

 もう十何年も見ていない前作を復習してから見ようと思っていたのですが、忙しさに結局見られないままに今日を迎えてしまいました。でもそれで良かったのかも。過去の記憶であるからこそ、その間にある時間を実感できましたし。

 前作に直結するイメージを持ちつつ、『未知との遭遇』に対するオマージュがそこかしこに見られたのが個人的に嬉しかったです。冒頭、土煙の中に現れる人影や、闇の中のスピナーの回転(もちろんダグラス・トランブルへのオマージュにも直結しております)、坊主頭の子供達に囲まれ、支えられる主人公。『メッセージ』といい、この人はスピルバーグが好きなんだろうなぁ。
あにやん‍🌈さん [映画館(字幕)] 8点(2017-10-30 22:25:47)(良:2票)
20.《ネタバレ》 海外では「前作を超えた」という評価もありました。
そうした高評価と同時に日本のメディアによる「大コケ」報道にも触れ、
最大級の期待感とそして一抹の不安を抱きながら、IMAX、3Dで鑑賞。

結論からいいますと、
前作は超えていません。

しかし、2人の逃避行のあと、どうなったのか。
The lost 30yearsを埋めるお話をつくっていただいことに感謝の意を込めて
10満点を差し上げたいと思います。
なぜかというと、2人のその後を知りたくて仕方がなかったからです。

オリジナルが街頭の猥雑さなどに象徴されるように、
空間の閉塞感や狭さが特徴だったのに対して、今作はグレースケールを多用し、
空疎感を描くことで、人造人間の内省を抽象化しているように思います。

1作目のワイワイガヤガヤな雰囲気が一掃されてスキっとした静寂感が、
じっくり時間をかけてシークエンスを描くことも相まって、
「長い。退屈でダラダラしている」などの感想も散見されるところです。

しかし、私などは長いと感じず(お尻は痛くなりましたが)、
重要な場面に付随するであろう別のショットをもっともっと観てみたいと思い
、作品を最後まで思いっきし楽しみました。
また、未来機器などSF的表現も非常にセンス・オブ・ワンダーを感じさせるもので
、現在最高峰の技術とセンスによる、これぞ科学空想映画であると納得させられました。

他の名作への敬愛も感じられます。
折り紙が得意の元同僚をたずねる場面はオーソン・ウエルズしてました。
また、「闇の騎士」トリロジーの最終作で観られた、幼少期における男女
の見間違えを利用したミスリード。
そして、監督自身の加・中東を舞台にした代表作での家族にまつわる衝撃の真実。

世評では、AIホログラムが人気ですが、私はウォレス社CEOの腹心の方が好みでした。
タイトスカートまとったきれいなシルエット。回し蹴りの切れ。ブラスターを発火
させるときの手首を素早く上げるリアルな反動。そして前髪のデザイン。
こっちの方が全然いいです。

総じて、前作は超えてませんが、続編としても単体として堂々たる作品です。
迷っているのでしたら、鑑賞をおすすめします。

[要注意:このレビューにおける最大級のネタばれです]
本当は、こういう展開が好きでした。30年前に逃亡した2人が辺境地で
今でも生きながらえて(劇場版ではタイレル社の秘書は寿命4年制限なしとのナレあり)、
ひっそり暮らしていて、ブクブクに太っていてもいいから秘書役の役者本人に出てほしかった。
そしたら号泣してたと思います。でも、ああいう登場の仕方でもいいです。
「ならず者1号:惑星戦争物語」のラストかと思いましたが、それより出来のいい再生でした。
その場面はもっと長く観たかった次第です。
大通り・ヘップバーンさん [映画館(字幕)] 10点(2017-10-30 13:35:38)
19.《ネタバレ》 「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」
これが原題の映画ならばレプリカントはアンドロイドと勘違いしていたのは私だけではないと思う。
それが今回生殖機能が中心の物語になっている
そうなると自我を持つアンドロイドの反乱「コヴェナント」ではなく、ほぼ人間として生まれたクローンの心の葛藤という解釈でいいのか?
分からない今更そんな設定受け入れられないよ、、と思いつつ鑑賞。
前作を全く知らない妻を無理やり連れて行ったが、彼女からは「面白かった、クローンの話なんでしょ」と絶賛の感想
「わたしを離さないで」のような映画が好きな彼女にはクローンが人間としての存在意義を問う社会的な問題として受け入れたらしい。

「ブレードランナーは前作見た方がいいですか?」なんて質問の度に「続編だからね、もちろんだよ」と答えていたが
今作はおそらく前作を知らない方が評価が高くなると思う
今回の点数は妻の点数です。
かのっささん [映画館(字幕)] 9点(2017-10-30 11:09:08)
18.ヴィルヌーヴ監督は「ブレードランナー」を1000回観たそうだが(冗談ですよね?)、前作の面白さには遠く及ばない出来だった。
前作は2時間という短い時間ながらも、ハードボイルド活劇としての面白さ、人間とはレプリカントとは何かというテーマ性、ラブストーリー、と色々な要素が凝縮されていたのに対し、本作はひたすらレプリカントの自分探しの旅が描かれているのみで、しかも娯楽性も皆無で終始小難しい押し問答が繰り広げられるので全然盛り上がりに欠ける。
それでもまあ、さすがに1000回観ただけあって、ファンの喜ぶようなキャラや小道具の使い方は心得ており、前作の雰囲気もちゃんと踏襲しつつ新しい映像を見せてくれたので、そこは一定以上の満足感は得られた。
なんか「スターウォーズ/フォースの覚醒」に似てる気がする。懐かしいキャラや前作の繋がりを感じさせる設定でファンを煙に巻き、独自解釈のストーリーで勝手に突っ走り、最後に残るのはなんか思ってたのと違うコレジャナイ感。
ヴレアさん [映画館(字幕)] 6点(2017-10-30 00:02:06)
17.《ネタバレ》 前作から35年ぶりの続編。「スター・ウォーズ」でも「ジェダイの復讐」から「ファントム・メナス」までは16年。「インディ・ジョーンズ」でも「最後の聖戦」から「クリスタル・スカルの王国」までの間は19年ということを考えると35年ぶりの続編というのは相当珍しいのではないか。「ハスラー」でも「2」までは25年じゃないか!うっひゃあ!だいたいこの作品に続編が作られるなんて誰が思っただろうか。公開時はともかく今ではSF映画の金字塔と言われるまでになった作品に誰が手をつけようと思うのか。想像するだけで恐ろしいほどのプレッシャーだがドゥニ・ヴィルヌーヴが監督をすると聞いて不安は少々消えた。今のリドリー・スコットが監督するよりいいのではないかという思いもあった。

前作の世界観はウェットで物語はドライな印象だったが、今作の世界観はもう少し乾いた感じの印象だ。そして物語は湿度を増した印象。前作から30年後の世界、歴史的な大きな事件もあったようだし変わっていて当然。現代が「ブレードランナー」のような世界だと言われて久しくなった今では同じものを見せられても意味はない。前作と似たシーンはあってもこれ見よがしではない。一歩引いたような視点で映画は流れていく。どこか絵画的なのもヴィルヌーヴの世界観だろう。

自分でも驚いたことだが3時間近くの長尺で眠くなったり飽きたりする瞬間は皆無だった。スクリーンに釘付けだった。自分の想像以上に「ブレードランナー」の続きの物語に興味津々だったのだろう。前作より娯楽性は増しているが意外な程にスリリングなサスペンス要素が今作を引っ張っていく。ハンス・ジマーの重低音を効かせた音楽は(うんざりしている人も増えているようだが)それを助けるものだ。次々と出てくる新事実を食い入るように観ていたのだが、前作のデッカードとレイチェルの出会いが仕組まれていたのではないかというところはくすぐったいような感覚に陥った。人間とレプリカントが自然に恋に落ちるから素敵なんじゃないの!と。ロイがデッカードを助けたのももしかしてタイレル社でそういう計画を知ったからとか(あくまで個人的な)妄想をし始めると…。うーん、あの物語性の希薄な前作が計画的なものであったとなるとどこか壮大になってやはりくすぐったい。

“奇跡”を知った者たちの反乱を予想はさせるが直接的な描写は無くホッとした。これはあくまでKの物語なのだ。新型レプリカントがブレードランナーの仕事に従事するような世界。先の“大停電”のこともありレプリカントへの差別はさらに酷くなっているようだ。仕事を終え帰宅し会話をする相手は実体のないジョイという存在。なんとも寂しい男なのだ。デッカードはレイチェルに対して強引な態度をとったが、Kはジョイに対していつも受け身だ。続編であっても世界観や主役が対照的に描かれるのも興味深い。“奇跡”の調査はいつの間にか彼のアイデンティティを探る旅になっていく。その過程が面白い。自分が“奇跡”の当事者ではないと知ったKはうなだれる。「誰もがそう考える。」という言葉にレプリカントたちの哀愁がつまっている。人間を憎んではいても記憶だけではないものに対する憧れがあるのだろう。Kは恋人と同じ名前を持つ巨大なモノの前に立ち尽くす。自分に名前を与えてくれた恋人はもういないが彼女の前で選択をする。それは思想に染まったものではない。個人的で普遍的な人間としての選択だ。

命を散らしていく者に降りそそぐものは雨から雪に変わった。更に儚いものに、切ないものになった。レプリカントが哀しみから解放される時は来るのだろうか。でも更なる続編をあまり観たくはないな。続編ゆえの難しさも痛いくらい感じたが自分を大いに興奮させ、感動させてくれた今作に素直に賛辞を送りたいと思う。しかし、賛辞と共に改めて感じるのはアナログ技術だけで作り上げた前作がどれだけ神がかり的な仕事だったかということ。どれだけ大予算の超大作になろうとも、CGの技術が向上しようとも35年前の前作の映像や美術の魅力には及ばないと自分は感じてしまった。


ちなみに「おかしな二人」の続編まででも30年なんです。
さん [映画館(字幕)] 8点(2017-10-29 21:45:25)
16.《ネタバレ》 世界観とか映画としての重厚感とかは良いと思うのですが、映画館での鑑賞からかもしれませんが、効果音が若干うるさいですし、銃の音も耳に響きます。激しくネタバレですが、レプリカントの娘は結局ガラス部屋の女性ということでしょうか?なんというか魅力に欠けるような気がしました。。オリジナルにあまり思いれもありませんのでそこそこ楽しめますが、好きな監督だけあってちょっと期待通りとはいきませんでした。
珈琲時間さん [映画館(字幕)] 6点(2017-10-29 17:57:26)
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【点数情報】

Review人数 95人
平均点数 6.48点
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100.00%
222.11%
344.21%
488.42%
51010.53%
62425.26%
71616.84%
82021.05%
988.42%
1033.16%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.85点 Review7人
2 ストーリー評価 6.84点 Review13人
3 鑑賞後の後味 6.76点 Review13人
4 音楽評価 7.00点 Review13人
5 感泣評価 6.27点 Review11人
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【アカデミー賞 情報】

2017年 90回
撮影賞ロジャー・ディーキンス受賞 
視覚効果賞 受賞 
音響効果賞マーク・A・マンジーニ候補(ノミネート) 
音響賞ダグ・ヘンフィル候補(ノミネート) 
美術賞デニス・ガスナー候補(ノミネート) 

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