4.《ネタバレ》 良くも悪くも、ドラマ版の延長線上からまったくブレていませんでした。ファンとしては安心して見られるけど、ドラマの焼き直しのようなエピソードも多かったような印象。個人的には、さえちゃんの大ボケ発言や天然エピソードをもっと見たかった・・・かな?
どこの会社のOLも、まぁだいたいあんな感じですよねー。想像で女子の特長をあれだけ表現できるバカリズムの才能には感服です。これを見ていたら「真実よりも矛先」を重視する女子独特のノリに対して正論で対抗する自分は、たぶん女子更衣室で「キモい・ダサい・ウザい」って言われてるんだろうなぁ・・・って思っちゃいました(笑)。
また、ひとりひとりのキャラの輪郭がハッキリクッキリしているのがこの映画の魅力のひとつ。「このOLの中でつきあいたいのは誰?」と聞かれたら(容姿関係なく)まともそうなまきちゃんか升野さん? さえちゃんは、傍目から見ている分には面白いけどつきあうのはさすがに無理、小峰サマはちょっとこわいし、酒木さんは論外。
このおもしろさの大きな要因は、オトコ脳から生まれた発想・思考を「女性であるバカリズム」が語る点。作品内でバカリズムのOLぶりは違和感なく女性グループに溶け込んでいますが、あのような人間観察の独特の視点やツッコミコメントの鋭さを持った女性は、現実にはほぼ皆無。以前、伊集院光さんがテレビで「思考パターンは男性、キャラクターは女性のマツコデラックスには、オレは絶対に勝てない」という発言を思い出し、なるほど、バカリズムの役どころがもし男性だとしたら、ここまでおもしろい作品にはならなかったよなー、と目からウロコでした。