★21.《ネタバレ》 よくあるアクション物なんだろうなあと思いつつDVDを観た。穏やかにしっとりとした雰囲気で映像は流れていく。冒頭からしばらく、急ぐとか観客の興味を引くためだけのこけおどし的なアクションは皆無なのだが不思議と惹きつけらて見入ってしまった。人はつらい思いをした分だけ他人に優しく、また強くなれると言うが、まさにその言葉のように、娼婦の少女や職場の同僚への優しさがよく描かれているし、、自分の抱えた心の傷の存在も言葉でなく設定と映像で上手く描いている。武闘的な強さはもちろん強烈に描かれているが、それは「オマケ」だろう。ヒスパニック移民、ロシア移民、真面目に暮らす人々と濡れ手に粟のあくどい商売に手を染める移民の屑を登場させ勧善懲悪を描く。ありきたりに見える普通の日々を真面目に生きる姿を淡々と描く。普通の人にとって毎日はほとんどが辛いだけで面白いことも変わり映えもしない繰り返しであり、それを普通に生きることが強いことだと励まされた気もちになった。 【小鮒】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-05-06 08:13:45) (良:1票) |
20.《ネタバレ》 年を取ってもやっぱりデンゼル・ワシントンはかっこいいです。 こういう王道の、優しくて穏やかで知的だけど、実はめちゃ強くて悪は容赦なく叩きのめす、という役がはまってます。 そして、喜怒哀楽を雄弁に物語ることができる瞳。 目の動きによって、敵をやっつける時一瞬で状況把握する場面も良いのですが、 テリーに「途方に暮れた目をしている」と言われたときの、深い憂いをたたえた黒い瞳。 こんなに豊かに目だけで表現できるのがデンゼルの素晴らしさだと思います。 ストーリーは単純ですが、前半、ホームセンターの同僚に警備員になるための特訓をしてあげたことが、 後半助けになることなどの小ネタなども入ってるところも良かったです。 ロバートは、穏やかな余生を送るはずだったけど、今後は必殺仕置人になるんでしょうか。 ともかく面白かったです。 【nanapino】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-05-04 11:40:21) |
19.《ネタバレ》 なんだよこの映画!めっちゃ面白いじゃんかよ!宣伝の仕方悪すぎだろ。地味な印象しか与えないよ、あれじゃ。とにかくね、私はこういう映画を待ち望んでいたんですよ。特殊だの秘密だのと大層な肩書きを付けてる割に、結局は派手な銃撃戦にカーチェイス、そして肉弾戦と、単純バカな力技で解決。そんな奴らにはウンザリしてたんですよ。でこの主人公。どうですか?ええ。武器なんかいらない。その場で調達すればいい。無駄な動きはしない。最低限に、必要最低限の動きで仕留める。銃だってほとんど使わない。走ったり飛んだりもしない。実にスマートに仕留める。殺しだって出来ればしたくない。手切れ金を提示したり、高飛びしたように工作したり、悪徳警官には更生への道を与えたりと、超ウルトラ格好良過ぎです。はい!久々にいい映画に出会えました。ありがとう!人に勧めたくなりました。 |
18.《ネタバレ》 昨日BDで吹き替え版も鑑賞しました。 雰囲気は『レオン』と『マイ・ボディーガード』と『アンブレイカブル』を足して割ったような感じ。 質素に暮らしている主人公が、かつて培った技能を活用し、ある日を境に身の回りで起こっている事件を解決していくお話。 基本は『日常』パートと『事件解決』パートを織り交ぜながら複数の短編エピソードを解決していくので、海外ドラマ数話をまとめたような構成。 日常パート時のゆったりとしていて穏やかに過ぎていく平和な時間の主人公は完全にデンゼルワシントン(吹替えならプラス大塚明夫)のプロモーションビデオ(良い意味で)で和やかな気持ちになると同時に、正義執行時の冷静冷徹な一面とのギャップが素晴らしく、映画としても緩急が激しく見ていて飽きない。 また、序盤ある少女を助けたことによってマフィアが彼を暗殺するべく、あの手この手を使って追跡してくるため、一定以上の緊張感は保たれており、上記の小事件と同時進行となるため、映画としての軸もしっかりしている。 デンゼルワシントンも、ここ最近の主演映画で良く見られる『基本は心優しいが、敵に対しては一切の容赦が無い』と言うお馴染みのキャラクターだが、これに関しては若干のマンネリも感じられてしまった。 どんな敵だろうが一度は改心のチャンスを与え(銃で襲ってきた敵も殺さず再起不能にするだけ)、方法も金を渡したり脅したりと相手に合わせる(言動も多種多様)のも面白い。実際汚職警官の一人は、命の危機が迫っていたこともあるが、説得によりかつて持っていた純粋な正義を呼び起こされた。ラスボス的キャラとの会話は素晴らしく脅したら脅し返されたがさらに脅し返すと見事。 アクション自体は尺と比較すると結構少ないと思う。自分は他のシーンも楽しめたし、短いながら戦闘も迫力あったので満足しているが、アクション映画を期待している人には物足りないかも(主人公も銃使わないしね)。 総評 猛烈に真夜中のファミレスに行きたくなる映画。 【ムラン】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-04-01 07:44:43) |
17.伯父さんとロシアの売春婦が織りなすアクション映画でしょうか、ヒロインは可愛くないですストーリーもいまいち盛り上がりませんでした、期待しないで鑑賞すればいいかも 【SAT】さん [CS・衛星(吹替)] 5点(2015-03-31 21:37:31) |
16.面白かったが、、近年流行りの「観たらすぐに忘れる系の映画」の域を超えません。見せ場は多いものの、その見せ場自体が今や普通の映像になってしまっていますのでインパクトがありません。派手なアクションシーンが「普通」というのも変な話ですが、今の時代はインパクト映像が飽和状態ですので仕方ありませんね。 ストーリー的には、仕事人が動く際の行動の動機付けがチト弱いので観ていて共感しづらい感じです。更に悪役も全体的に軽い感じなので全体的にストーリーがフラフラしています。同系列の映画で比較すると、個人的にはトムクルーズのアウトローのほうが断然面白かったと思います。 【アラジン2014】さん [映画館(字幕)] 3点(2015-02-16 12:34:51) (良:1票) |
15.《ネタバレ》 約8ヶ月ぶり2度目観賞。ホームセンター店員はあくまでヒルガオの、必殺仕事人。クールなスタイリッシュヒーローをデンゼル好演。読書を楽しむヨルの茶店がボクのお家。スローモーション多用の戦闘シーン。終盤はホームセンター内でロシアン・マフィア相手にたった一人で神出鬼没のゲリラ戦法。元軍人、「96時間」のお父ちゃんとどっちが強いのかな。やられたヒロインがずっと病院にいるんじゃなくて、成長して変わってくサマを見たかった。 【獅子-平常心】さん [映画館(字幕)] 6点(2015-01-02 00:33:12) |
14.《ネタバレ》 この映画素晴らしいところは潔いところ。一番の見所は当然デンゼル・ワシントン!まもなく還暦ですよ。かなり本格的なアクションシーン満載だったけど難なくこなしていました。超人ですね。ヒロインを目立たせることもなく、デンゼル一本で勝負にでたところが潔い。アクションシーンが長引くことなく、パッパと勝負がつくところは北野映画的な潔さを感じました。ラスト、ホームセンター内の決闘の中での、日用道具を用いた殺害シーンなど完全にアウトレイジ連想した(笑)ロバートの過去の回想シーンを挟み、間延びさせるようなこともなかったのでテンポよく観ることがました。アクション以外も面白く、マンションでの敵との心理戦はサスペンス映画の緊張感がありドキドキしました。演技力のあるデンゼル・ワシントンだからこそ、単なるアクション映画で終わることなく、魅力的な映画になったのだと思います。 【スノーモンキー】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-12-11 00:18:35) |
13.《ネタバレ》 こちらで高評価なので、調べてみるとデンゼルとクロエたんだったので、早速観に行きました。グラントリノ風味なのかなと思っていたら、必殺仕事人じゃないですか!意表を突かれました^^;、まさにホームセンター屋のロブってところでしょうかね。悪者が強そうな感じだったのに終盤は手玉にとられて、やや残念でした、あと家に帰ったら嫁と姑が居て昼行燈カットで終われば完璧でした(必殺シリーズ好きなんです^^) 【追記】アマプラで再鑑賞、劇場で観ていたらしいが記憶無し。嫁が好みそうな作品という事で推薦しましたが楽しめた様ですね。 【ないとれいん】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-11-17 10:33:24) |
12.《ネタバレ》 「デンゼル・ワシントン主演」ということ以外予備知識無しで見ました。前半は「一体どういう映画だろう?」とワクワク鑑賞。中盤からの主人公の無双っぷりには目がテン。まさにスーパー・グラン・トリノ。テンポもよく、何も考えずに楽しめます。主人公の正義感が歪んで見える場面も多々ありますが、まあいいバランスだったのではないかと思います。ただ残念なのは、クライマックスのアクション。個人的な好き嫌いなんですが、「ホームセンターやデパートの中で戦う」ってシチエーション、それだけでテンション下がっちゃうんですね、ワタシ。だから「Mr.&Mrs.スミス」も好きじゃなかったりします。「便利な物がなんでも揃ってる状況」ではあまり燃えないなあ。 【ゆうろう】さん [映画館(字幕)] 6点(2014-11-13 11:33:32) |
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11.《ネタバレ》 「必殺仕事人」ですね。お金は絡んでいませんが。あまりに主人公が強いので、あまりドキドキ感はありませんが、いろんなアイディアをアクションシーンに詰め込んで、楽しく見られます。ただ、登場人物の心情を、もっとスクリーンに映してほしいと思いました。 【shoukan】さん [映画館(字幕)] 6点(2014-11-11 20:11:34) |
10.《ネタバレ》 劇場で観た時は男らしい主人公で前半が素晴らしい映画という印象でしたが、しばらくして二度目を鑑賞したら殺しが止められなくて不眠症になった男の話で若干長く、そんなに面白いという訳ではありませんでした。二回見てこんなに印象が変わる映画も珍しいです。エミネムの主題歌は何度聴いても良いです。 【DAIMETAL】さん [映画館(字幕)] 6点(2014-11-08 23:53:13) |
9.《ネタバレ》 それほど見る気もなかった作品でしたが、キャストにクロエ・グレース・モレッツの名を発見するやいなや、入場券を買ってしまった。期待の彼女は、刺激的な姿を見せてくれたりしますが、出番が圧倒的に少ないのが残念。デンゼル・ワシントンについては、私にはトレーニング・デイを観た時のトラウマがあり、彼が元同僚に会いに行くシーンまで、実は彼は善人面した悪人でしたってなことにならないかと勝手にドキドキしてました。(元ネタがあったとは知らなかったもんで)底が浅いともいえる単純なストーリーだが、抑え気味の丁寧な演出のおかげで、大人の鑑賞に堪える作品になっている。ただ、闇の仕事人の話にしては、ラストのホームセンターでの大暴れはバランスが悪いと感じました。 【Northwood】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-11-08 22:07:10) |
8.《ネタバレ》 もう少し上映時間削ったシンプルな物語が良かったなぁ。 前半の雰囲気はいいんですよね。デンゼルの性格を表す生活描写、そのデンゼルが眠れずに過ごす夜のカフェ。夢見る売春婦のクロエとのふれあい。孤独な人々の夜のひととき。 でも、デンゼルの怒りに火がついてからはわりとありきたりでテンポの悪い映画になってしまって。 マフィアの背景とか、デンゼルの過去のネタばらしとか、どうでもよくありません? あの辺の描写がテンポを悪くしてしまい、その類型的な設定がありきたりな物語にしてしまい。 それをやっつける事でカタルシスが与えられるんですよ、とばかりにマフィアの極悪さを際立たせるための不快な映像は見ていて気分がいいものではありませんし。 クライマックスのホームセンターでのバトルも思ったほどにはスキルを活かした闘いを繰り広げる訳ではなくて、意外とゴリ押しな感じ。 クロエは実は物語上あまり重要ではないというのが見て取れるように途中でどこかへ消えちゃってラストに申し訳程度に出てくるし。 爆発背負ってスローモーションとか、もうベタな画を見せるような稚気があるならば、もっと削いだシンプルなものでいいと思うんですよね。 個人的にはホームセンターのおじさんがただ悪いヤツをやっつける大人版『ホーム・アローン』(っていうか『ホームセンター・アローン』ね)が見たかったかな。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 6点(2014-11-02 14:03:13) (良:1票) |
7.《ネタバレ》 久々のデンゼル、アメリカの良心とも言われる俳優だと最近知りました、60歳、歩いてる姿、お腹が少しダブっているような、雰囲気を感じました、180センチ、しびれちゃいますよね、かっこよくて、私もデンゼルのようなお顔に生まれたかった、とか思いました。あの女の子、クロエだっけ、最近よく見かけるようになった、スーパーエイトだっけ、駅で映画を撮るシーンふざけて、屍体、ゾンビのメイク、可愛かった、スーパーエイトの時のあの色っぽさ、可笑しいくらいでした。 映画では、現職時は15秒だったかしれないが、19秒になりましたよね、そのシーンから始まった。 映画のシーンだけど、みなさん手袋をしてないんだけど、あれでは、自分がしましたよと、証拠を残してる気がしてならないのだけど、まあ、細かいことはいいか、カッコよくて、怖くて、ドキドキして、見れました、自分の中のデンゼルは、デジャブかな、あれ良かったです、映画楽しめました。すいません、スーパエイトはエルファニングでした、似ていて、ついうっかりしました。 【yasuto】さん [映画館(字幕)] 10点(2014-11-02 03:58:11) (笑:1票) |
6.《ネタバレ》 「デンジャラス・ラン」「2ガンズ」に続き、今年も「秋のデンゼルアクション」の季節が来た。 イコライザーは、そもそも昔のTVシリーズの映画化であり、目新しさはないかもしれないが、フークア監督らしい無骨な演出がカッチリはまった作品に仕上がっている。 作風としてはかなりハードボイルドな印象を受けた。戦うきっかけとなったクロエは、一旦退場させ、ラストの再開までひたすらデンゼルとマートンの攻防が描かれていく。 正義の心と、悪人に対する非常さを併せ持つデンゼル、狂気と冷静さを感じさせるマートンの対比が、互いの人物像を行動によって掘り下げていく仕組みだ。捜索、接触、戦闘…その過程が人間描写として機能している点が秀逸である。 それに加えてフークアの演出もまたカッコいいのだ。今時爆発をバックに悠然と歩くシーンをカッコよくみせるとは中々である。 「目を見れば分かる」というド直球(なにしろセリフで言っているのだから)な誘導。その後には人物の表情のクローズアップが入り、いやがおうにも目に注意がいく。このデンゼルの目の演技、そして演出は要所要所でストーリーの鍵となっており、例えば、密室で相手を倒すための算段を立てる頭脳を、あるいは止めをさす際の沈着かつ冷徹な技術など強調する。 スプリンクラーの雨の中、ライバルの前に立ちはだかった時にも、スクリーンに映し出されるのは、やはりデンゼルの目なのである。もはや美しさをも感じてしまうこのシーンのカッコよさ。この手の映画の醍醐味ではないだろうか。 19秒で世の不正を完全に抹消する男。 このコピーを見る限り、斬新な設定もない本作のコピーは難航したことだろう。まだ「夜のホームセンターに現れるDIY妖怪」の方がしっくりくる、こないか。 しかし、それとは裏腹に、本作のデンゼル=ロバートはキャラが立ちまくっており、さらにはB級かと思わせておいて、意外にも味わいのある脚本や演出に唸らされる。 今秋のデンゼルアクションは演技力と渋さで魅せるノワールの良作である。 【サムサッカー・サム】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-10-29 01:17:30) |
5.《ネタバレ》 いやあ驚かされました。このご時世に大資本出資の映画で、ここまでフィルム・ノワールを標榜した画作りの映画が観れるとは。というか何度も挿入される大都市の全景、切り出された様なシルエット、重量感や痛みを感じる硬派なガンアクション、等は否応もなくマイケル・マンの映画を彷彿とされる。 正直その素晴らしい画を観れただけでも満足と言えば満足なのですが、本作はかつてのフィルム・ノワールが特徴としていた作品の閉塞感・虚無感は描かれていない。基本的に敵のマフィアは元CIAのヒットマンであったデンゼル・ワシントンに殆ど反撃する隙も無いままに殺されていく。デンゼル・ワシントン側にも特に「自身の行為が正しいかどうか?」などと悩む様子はなく、彼は正義の法の執行者として敵を刈り続ける。そこにやるせなさを一切感じない所が、傑作アクション映画『ヒート』を生んだマイケル・マンと大きく異なる点ですが、人によって好き嫌いはあるでしょうが、個人的には暗い画には暗く陰鬱な話であった方が好みです。 タンカーの爆破シーンで完全に陰鬱さの靄が吹っ飛んだのが残念。 【民朗】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-10-28 00:35:06) |
4.《ネタバレ》 序盤から中盤までとても楽しめました。デンゼル・ワシントン、良い演技してますね。夜中の喫茶店での読書も良いです。ただ終盤にかけて雰囲気が一気に変わってしまってまるでB級アクション映画みたいになってしまいました。わんさか人が死ぬは、最後にはロシアにも乗り込んで組織壊滅。。序盤から中盤にかけての自分好みの物語の雰囲気は跡形もなくなってしまいました。。序盤中盤8点、終盤5点、全体7点ぐらいでしょうか。 ちなみに「96時間」のリーアム・ニーソンと戦ったらどっちが勝つのかなって思ってしまいました。。。 【珈琲時間】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-10-27 12:53:38) |
3.《ネタバレ》 ○デンゼル・ワシントンてこういう役が好きだな。昔は何となくモーガン・フリーマン的ポジションかと思っていたが、全然違う。もう60になるのにアクション映画頑張るな。○映画の内容はここ10年くらいのアクション映画の詰め合わせのような感じ。言い出したらキリがないが。○冒頭30分くらいは次どうなるか全く予想できない感じだった。○クロエ・グレース・モレッツは出てきたの本当に少しだけだな。もう少し見たかった。 【TOSHI】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-10-27 00:57:06) |
2.《ネタバレ》 デンゼル・ワシントンが操るフラッシュ・ライト。 タンカー爆発の炎を背景に浮かび上がる彼のシルエットと、高速度撮影の外連。 モスクワのシークエンスでの、明滅するランプに さらにはホームセンター、ダイナー、アパートでの照明戦術。 『エンド・オブ・ホワイトハウス』でのローキー画面も記憶に新しい ノワール監督アントワン・フークアが、さらに様々な形で光と深い暗闇を使いこなす。 マウロ・フィオーレによる艶かしい夜の闇の見事さは開巻から絶好調である。 クライマックスではしたたかに「雨」をも画面に呼び込ませ、デンゼル・ワシントンの 瞳を美しく潤ませる。 割れるガラスも、スプリンクラーの雫も、本作においては闇の中に煌く光としてある。 主人公が様々な場面でテーブル上のアイテム(本、髑髏、眼鏡etc.)を扱う動作は、 キャラクター描写だけにとどまらず、時に意思表示となり、 時にアクションそのものとなる。 女が絞殺されるシーンで、窓外にカメラが引く絶妙な呼吸がシーンの緊迫をより煽る。 クロエ・グレース・モレッツの表情と彼女の一言「Thank You For Everything」 の響きは彼女の悟りを物語って感動的だ。。 CDの感想に言及させない脚本や、過剰なBGMに不満はあっても、 映画ならではの視覚的面白さは満載である。 映画のラスト、まるで『ヒート』へのオマージュのように「NEW DAWN FADES」が鳴り響く。素晴らしい。 【ユーカラ】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2014-10-25 22:26:08) |