6.《ネタバレ》 ドキュメンタリー。プロイセンのマレーネがいかにアメリカ人になったのか、愛と反戦に情熱を燃やした人生に最後は感動する。 【HRM36】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-07-25 10:49:39) |
5.自分はディートリッヒ全盛期の映画は殆ど観た事がないので、このドキュメンタリー映画を語る資格があるのかどうか甚だ疑問ですが、非常に興味深く鑑賞出来ました。彼女に言わせると、私が観ていた数少ない後期主演映画、「舞台恐怖症」「無頼の谷」「情婦」あたりは単にお金儲けの為の出演だったらしい・・・なるほど・・・。私の中のディートリッヒのイメージは、フォトジェニックな冴え冴えとした美貌、メイクもライティングも完璧を期し、演技よりその存在感と歌唱力で伝説の女優という名声を得たという印象だったんですよね、今までは。『メイクアップが崩れるなんてとんでもないっ!私は女優なのよっ!』的クールで辛辣で高飛車な感じのイメージ(笑)ところがなんとなんと、実像は母性あふれる極めて勇敢なサバサバした女性だったんですね~。びっくり。私にはスタンバーグ映画での隙のない完璧メイクの彼女より、兵士たちと屈託なく笑っている殆どすっぴん姿の彼女の方が人間的により魅力的に映りましたが。ナチスが台頭した頃のアメリカでの微妙な立場を考えると、最前線で兵士を慰問する行為がいかに勇気を要するものだったのか察するに余りある。「ニュールンベルグ裁判」で共演したマクシミリアン・シェル監督「マレーネ」というドキュメンタリー映画(←本人は生前酷評していたらしい)が観てみたいなあ・・・。一本筋の通った骨太人生を送った、20世紀伝説の名女優の生き様と100万㌦の脚線美に興味が有る方は是非! 【放浪紳士チャーリー】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-05-30 12:59:22) |
★4.20世紀を代表する女性、マレーネ・ディートリッヒ。世紀を代表するくらいになると、 こんなにも濃厚な人生を歩むものなのか、と呆然としてしまう。 しかも、訪れた運命を受け入れるのではなく、自らの意思、信念で歩んでいくこの生き様、愛の強さに言葉も出ません。映画に出会えたことによって、こうやってデーィトリッヒを少しでも知ることが出来て本当によかった。この人を全く知らないなんて、寂しすぎる。 えーと、点数?申し訳ないですけど、この作品に限っては本当につけられないので、記号としてのこの点数で。 【よし坊】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-09-30 19:20:03) |
3.「情婦」を観て、演技とはいえ、あの気丈さはどこからくるのだろうと思っていましたが、この作品を観て、疑問が解消されました。辛い経験が演技に生きている。「情婦」ファンは是非観て欲しい。 【STYX21】さん 6点(2005-01-14 21:59:08) |
2.↓<しまうま>さんに同感!。古いドキュメンタリーフィルムや映画、彼女の娘や生前の彼女を知る人たちの話などで、彼女の生き方を鮮やかに描いている。戦争の世紀と言われる20世紀のほとんどを生きたデートリッヒの人生は、そのまま激動の時代をたどることにもなる。特にドイツに生まれ家族を祖国に残しながらも、反ナチを貫いて声を上げ行動したその強さに改めて圧倒される。彼女の歌う「花はどこへ行った」はフォークの歌い方とはまるで異なり、たたきつけるような怒りと力強さがある。彼女に映画だけでなく「歌う」手段があったことでこれだけの個人的活動ができ、広く影響力を及ぼすことになった。彼女の個人的背景は知らなかったので、ここで語られる夫をはじめ家庭の話はとても興味深かった。J・ギャバンとの恋物語で、戦車でパレードする彼の元へ駆けつけるマレーネの逸話はまるでそのまま映画のお話のようだった。ドキュメンタリータッチの作品なのに彼女の生き方があまりにもドラマチックなため、思わず何度も涙が出た。75歳で引退して姿を消した美学といい、自分を貫き毅然として生きた彼女の人生に心から感動した。 【キリコ】さん 9点(2003-12-25 14:26:34) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 久々に「心に染みた」映画でした。ナチに反発し、故郷を捨てたディートリッヒがベルリンに落とす爆弾を作るために戦時国債を宣伝する姿、終戦後のベルリンで母親と再会する声、戦地へ恋人のジャン・ギャバンを追いかけていくくだり、すぐれた反戦映画でもあり、恋愛映画でもあり、音楽映画でもあると思いました。美しく、強かったディートリッヒの鮮烈な生き様に感動しました。戦後、ドイツ公演で唾を吐きかけられるエピソードは映画を見ている者ですら胸をえぐられるように悲しい。また、盛大ではなかった葬式にハリウッド関係者の姿がなかったことも。しかし、死後、やっとディートリッヒは故郷に迎えられる。そのエピソードがナレーションで語られる時、小さな映画館は泣いている観客の鼻をすする音だらけでした。ドキュメンタリー仕立てなので、普通の映画ではありませんが、ディートリッヒの人生がまるで映画のようにドラマチックなので、どんどん引き込まれます。帰りに思わず「モロッコ」を借りました。白黒の画面の中のディートリッヒはやはりとてもきれいな人でした。 【しまうま】さん 10点(2003-12-18 17:08:10) (良:1票) |