18.《ネタバレ》 前半は今ひとつ地道で平坦で、登場人物が都合良く動いているだけのようにも見えるのだが、後半に至って、不倫からのすべての破綻が徐々にせり上がってくる。電話したらいなかった件で、一気に振り切れると見せかけておいて、そこからも行ったり来たりの逡巡があるのがよい。最後のところ、「公衆電話の順番待ち」というシンプルな因子だけで前後をあそこまで引っ張るシャープさ。スリルと怖さをもたらすために、持って回ったテクニックはいらないのです。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2023-06-08 00:17:50) |
17.全然期待してなかったが、やはり内容的にはアホらしくてどうしようもない作品。「人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れば喜劇」と言ってしまえばそれまでだが。 |
16.不倫関係に陥る時間のあまりの短さに苦笑。一方的な接し方で且つ端正な顔立ちで知識人としての品があるのが嫌らしい男。予感があった惨めな結末の斜め上を行くシチリア・マフィアそこのけのフランス女性に唖然。子供の行く末を思わされる後味悪い作品。 |
★15.《ネタバレ》 点数を8点にしたが、私が一番好きなトリュフォー作品はこれ。 というと、たいていの映画ファンからは「あれがぁ?」というリアクションをされる。 だいたいこの映画、レビュアー様の評価もまちまちだし。 フランス本国では不評だった、らしいし。
わからなくはない。不倫を題材にした映画で、尚且つ 「柔らかい肌=若い女性の魅力に溺れる」中年男性の不徳と不実を これでもかと描写した挙句の顛末を描いてるんだから不快にはなりますな。 (そんな意味では主人公ピエールを演じたジャン・ドサイの演技は良い)
私がこの映画が好きなのは監督トリュフォーが敬愛するヒッチコック等の巨匠の 撮影テクニックに触発された上で、「日常での最もスリルある行為=背徳の恋」を 映画的な効果でストーリー化しようとした試みが自分の琴線に触れたわけだ。
冒頭の手の絡み合いから始まるショットからラスト、夫に制裁を加えるべく 移動する車の不安定な動き~銃声。あからさまな裸や性描写を駆使 しなくとも、官能を表現する事は可能だし、感情を表現するのに表情を 映すのではなく、動作やフィルムに映し出された陰影でちゃんと表す事が 出来る、という点で面白い映画だと思う。 なので撮影:ラウール・クタール(ヌーベルヴァーグを支えた名カメラマン/後監督)、 音楽:ジョルジュ・ドルリューもいい仕事してる。 あとはフランソワーズ・ドルレアックを一番美しく捉えた映画として。
「定本 映画術 ヒッチコック・トリュフォー(晶文社)」を読んだ上で、 この題材に問題なければおすすめ、って結構高いハードルだなぁ。 【Nbu2】さん [映画館(字幕)] 8点(2021-08-04 18:52:04) |
14.わ~・・・ここのレビューで期待しすぎたか?つまらなかった。 【おおるいこるい】さん [DVD(字幕)] 5点(2011-05-20 18:06:08) |
13.不倫する資格のない人間の不倫を描いたもの。とにかく、痛くて見てられない。フランスで不評だったのも分かる。フランソワーズ・ドルレアック演じるニコラも、傍から見ると、おかまのようで、魅力を感じない。そういう意味で、リアリティのある作品ともいえる。 【みんな嫌い】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-01-02 11:08:14) |
12.《ネタバレ》 昔の仲谷昇にそっくりな主人公の主観ショットが多用され、観てる方まで不倫してるみたいな気がしてきてドキドキさせられます。こういう経験、男なら大なり小なり覚えがあるでしょう。まあ、相手がF・ドルレアックということはあり得ませんが(笑)。とくにランスでの講演旅行のシークエンスは、ヒッチコック風演出が冴え渡り、トリュフォー映画の中でも屈指の出来栄えでは。ラスト、旦那を撃ち殺した奥さんが浮かべる表情が、なんだかとっても淫靡で意味深でした。 【S&S】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-06-17 00:34:19) |
11.《ネタバレ》 この映画はフランスでかなり不評だったそうなんですけど、わたしは好きです。理由はフランソワーズ・ドルレアックがめちゃくちゃ美しいから。もう見とれちゃいます。 冴えない中年男が、美しくて若い女と不倫の恋に走る。どうみても不釣合いな二人!まったく、身の丈に合わないようなことするからこんなことになるんですよーだ! 【きむねぇ】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-06-27 00:49:38) |
10.《ネタバレ》 オープニングの手の絡ませ方は何だよ、純愛モノだと思ったじゃねぇか。 その時に流れる音楽も妙に切なげで、引き裂かれる男女の悲しいストーリーかと思ったら不倫の話じゃねぇか。 二人が接近するのが急すぎる割に、それ以降はダラダラとストーリーが進んでいくところもマイナスポイント。 総じてあまりいい感触はなかったが、序盤から部屋の明かりのオン・オフを巧みに映して画面の印象に変化をつける手法は面白いと思った。けど、この演出も終盤には全く出てこなくなり、ラストの伏線となるかもしれないと思いながら観ていたが、全然生かされずに終わってしまい、これもやや不満。 それよりも、ニコールが男を喜ばせたい気持ちでジーンズからスカートに履き替えてきたにもかかわらず、何も言ってあげないっていうのはやっぱダメでしょ。というわけで、5点。失格。 けど、ガソリンのメーターとニコールのカットバックで緊迫感を演出するところなんか結構好きだし、後ろの荷物を取ろうとしたときのお尻のアップとか、ラストでロングコートの裾から銃がはみ出てるとこなんかは、いかにもトリュフォーらしくて好きなんですがねぇ~。 【もっつぁれら】さん [映画館(字幕)] 5点(2007-11-27 00:28:11) |
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【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2007-09-03 16:21:38) |
8.《ネタバレ》 ギャフンッ!・・観てるこちらの予想を裏切って、「FIN」の出る絶妙なタイミングの見事さよ(笑)。 なんて男に甘く、女に不幸な結末なんですかコレ、監督(怒) まぁいいわ。これほどダンナさんたちのビクつき度、ちょちょ舞い度を見せてくれる作品もそうないかもしれないし(笑)。 私が常日頃から持っている疑問=「なぜ夫たちは妻をあんなに怖がるのか??」がちょっとわかったような作品でありました。監督、靴フェチ脚フェチですねぇ(笑)。主人公に「スカートの方がいい」と言わせておいて、パンツ姿のドルレアックのヒップをググーッと映し、そしてそのあと、、というシーン、最高です。あくまでも’愛人’を美しくけなげで魅力的な存在に撮ろう、としているのがバレバレで可愛いくもあります(笑)。 でも女性から見たらここの奥さんの方がいい女なんだけどなぁ、、(あの部屋の仕切り板、下ろされるだけでも怖いか。笑) 空港でのいかにも夫婦らしいタイミングのキス(「まぼろし」のドライヴ(←!)インでも同様。)シーンもなぜか良いです。(空港は不思議。出張する夫を送って行く時「ひょっとして私、ほんまはパパを結構好きかも。」と一瞬思わせる何かがある。しかしそのあと訪れるルンルン←!な数日に、あれは錯覚だったと気づくのである。FIN) そんなことはどうでもいいか、、とにかく本作は観てる者の性別、日頃の行いに関係なく、ハラハラでき、心地良く、あるある感覚でせつなく酔えますので大好きです(笑)。 【かーすけ】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-02-23 03:25:54) |
7.《ネタバレ》 この白黒作品は中年男のラシュネー氏の物語ですね。中年男性の、格好付け、優柔不断さ、身勝手さを余すことなく描いた好作品です。奥さんと別れる際も、決して自分からは言い出さない。奥さんの言い出した提案にこれ幸いと乗っかってる卑怯者。まだ正式に離婚も成立しないのに、新しいアパートなんか勝手に決めちゃって「ここが僕らの部屋」なんていってれば、そりゃあニコルもひくでしょう。唯一この男性が決然としていたのは、ニコルが「時々会ってお食事でもできれば嬉しいけど」と言ったことに対して「ノン」と言い放ったときだけ。この手の男性を、殺しちゃうほど愛している奥さんの気持ちが不可解なぐらいです。トリュフォーは見事にダメ中年男を描ききっていますね。蛇足になりますが、モーテルでニコルが戸外に出したトレーの中の残り物に、ネコが近寄っていくシーンは、アメリカの夜でも使われてましたよね。これが、元のシーンなんだと思って感心しました。 【ひよりん】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-05-12 21:30:03) |
6.《ネタバレ》 いや、正直フランソワーズ・ドルレアックが相手なら浮気したくなる気持ちも分かるよ。…という冗談はさて置き、これは全く恐ろしい映画でした。奥さん!ライフル片手にコートに隠し持って行っちゃいけません(苦笑)。自分は浮気はされる方にも責任があると思っている人間だけど、やっぱり妻を裏切るのは良くないな~と思いました(こんな感想しか書けない自分の貧相な鑑賞力にトホホ…)。 【かんたーた】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-11-26 10:05:04) |
5.《ネタバレ》 地位も名誉もあり家庭でもうまくいっている中年男性が、魅力的な女性に出あって受動的な行動ではありますが、すべてを捨ててしまう決心をする。不倫映画なんですがトリュフォーらしいドキドキさせるシーンも多く楽しめます。今見るとあまりにもストーリーが短絡的な気がしますが、当時としては納得がいくのではと思います。今の時代、不倫=悪というイメージが必ずしもないので、古さは否めないのですが。 【omut】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-10-26 17:19:09) |
4.シンプルでシャープな脚本が冴えている。(おそらく題名のもとになったのであろう)主人公が眼を閉じたフランソワーズ・ドルレアックの足をさするシーンは静謐で美しく、それでいて危険な空気を孕んでいる。”柔らかい肌”に魅せられる主人公の姿が、恋に溺れて我を見失っている状態を巧みに表現していた。普段は知的な人間なのに、目つきがいっちゃってる(笑)。たとえ安穏な生活を送っていても、いつ心のバランスを崩してしまうようなきっかけが訪れるとも限らない。そして一度バランスを崩したら、一気に転がり落ちてしまうということも――。 恋愛もののはずなのに完全にサスペンス風の音楽が新鮮。ドルレアックもきれいで、出演作が少ないのを残念に思った。 【no one】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-07-03 02:34:11) |
3.犯罪サスペンスでもないのになんでこんなにハラハラするんだ?決して私が浮気をしているからじゃないです。トリュフォーが凄いんです。いやホント、してないですよ。若くてきれいな浮気相手と旅行する為、したくもない公演に行ったはいいが、その先で主催者?につかまって彼女の相手ができない。外で待つ彼女を気にするも抜け出せない。アァ~イライラ。しかも誰かにナンパされてる~!アァ~ソワソワ。これらのシーンを映像だけで見せます。なのでナンパされてるのか道を尋ねられてるのかははっきりとはわからない。なので余計にソワソワ。なにも私がソワソワしなくたっていいんですが。怒る彼女をなだめホッ。ちょとドキドキで妻に電話。そしてガ-ン!また違ったドキドキ。もう完全にこの映画に遊ばれてます。いやー参った参った。 【R&A】さん 7点(2004-06-22 10:14:14) (笑:1票) |
2.《ネタバレ》 《警告》この映画だけは、あなたの奥さんや恋人に決して観せてはいけない。何を隠そう、結婚したばかりの頃、私は隠しておいたこの映画のビデオを妻に見つけられてしまった。以来、公明正大・清廉潔白なのにも係わらず、私は事あるごとに妻から脅しを受けている(「私なら、ためらうことなく急所を打ち抜くね」)。だから、悪いことは言わない。ビデオを持ってる人は見つけられないうちに、直ちに消去せよ! 【なるせたろう】さん 8点(2003-04-16 21:12:19) (笑:2票) |
1.中々の快作です。若いスチュワーデスであるニコルとの不倫に、戸惑い苦悩する中年男ラシュネー。その気分の高揚そして焦燥感が実に見事に表現されていました。観ているこっちまでがハラハラ、イライラさせられました。笑うと少し下品に見えるニコル役のフランソワーズ・ドルレアック。カトリーヌ・ドヌーブの実姉とあってそっくりな容貌で、彼女の圧倒的な美しさがこの作品に惜しげもなく表れています。若い女性ならではの我がままさと純粋さが伝わってきました。人物描写をしっかりと押し出すことにより、全体的に直接的描写を排除。二人の情事をベットのシーツが乱れている事で表現したりとこの辺りに巨匠トリュフォーたる所以があるのでしょう。しかしながらラストはどうも納得いきませんでした。今までの妻の性格から言うと当然の結果なんですがね。。。 【さかQ】さん 7点(2003-01-21 23:19:45) |