12.最後の骸骨戦士がですね。例えるなら噂に聞いてたドーンオブザデッドの走る
ゾンビなんですよ。ガイコツ戦士のイメージってトロそうじゃないですか。実際
画面のなかでも登場したら猫背で、ノッソノッソとあるいて、コルキス王が微妙
な表情でやれー!皆殺しだー!って叫んでんのにのっそのっそ。
これのどこが世に適う者の無いドラゴントゥースウォーリアだ?って思ってたら…
いきなり走るんですよガイコツが。軽やかに飛ぶんですよ。うわぁ、速いじゃねぇか!
って感じで。壁に戦士が昇って見ててホっとしたらうわぁ追って来たァー!!って
こっちが不安になる。人よりも軽やかに壁から壁へジャンプするし。
後、忘れちゃいけないテイロス。もう見るからに動くんだろ?動くんだろぉ?って
絵図らでキキキと首を捻ったらもう来たー!!って感じです。こいつが岩越しに
ジェーソンの前に現れるシーンの巨大感。現代のゴジラ映画を超えてます。贔屓目
抜きで(というよりゴジラが大きく見えないというべきか)山越しに先回りされる
シーンとか、ああもうダメだ感が漂っててナイス。
…が、これら以外の特撮やキャラクターの扱いには不満が残ります。ヘラクレス
なんて何しにでてきたんでしょうねコレじゃ。こいつの扱いに関していえば現代版
のほうが上等で上手です。ヘラやゼウスも現代版の方がキャラクター的に面白いかも
しれません。現代版のゼウスなんて嫌なおっさんだしそれがストーリーを面白くして
いるし。でもハウゼン版は映像の個性が強い。強すぎるくらいで、そのくどいまでの
個性が魅力であり、高度な技術でつくられた現代の映像が持ち合わせていない素晴ら
しい要素なんだなと再認識。ハウゼンの映画はタイトルも映画そのものも分からなく
たってああ、ハウゼンの絡んだやつだなってわかりますからねぇ。